ピアノへの取組み(其の3)ピアノ解体ショー! | タニタ楽器スタッフブログ☆

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前回に続きまして、第2部!
ピアノ解体ショーの模様をレポート致します!!

解体ショーの目的は・・・
普段レッスンとかで弾いてるピアノってどんな楽器なんだろう?
電子ピアノと鍵盤の大きさもタッチも変わらないから一緒でしょ?

そうお考えの方!
全部その考え、ぶち壊します!!

進行はまたしても僕でご案内役はコンサートチューナーのN氏。
始めから烙印押されるコンビ!!
申し訳ありませんがしばしお付き合いをお願い致します!!

先ずは僕がマイクを独り占めしまして、
当日皆さんに配布しましたレジメ「ピアノって何?」を使い、ピアノの歴史をさらっと振り返ります。



ピアノの元となったチェンバロの演奏音源を聴いて頂き、今のピアノの音との違いを感じて頂きました。

そしてざっくりとピアノが出来たのが300年弱程前、な〜んて話していると・・・
後ろの方を見渡せば、子供達の様子が・・・
だんだんと飽きてきた感が・・・・

N氏にチェンジ!


早速解体方面へ移りたいと思います!

当店ホールの自慢のグランドピアノが・・・

N氏の手により譜面台を外され・・・

鍵盤、アクションを抜き取られます!!

そして、テーブルの上へ・・・大丈夫?!

当店にあるグランドピアノのアクションモデルを使用しご説明します!

多分ピアノのアクションをこんな形でご覧になった事のある方は多くないと思います。
ピアノの鍵盤からハンマー部分まで、こんなに精密に作られているんですね!
ちなみにこれがアクションの違い
1番奥がアップライト、真ん中がグランド、手前が電子ピアノ

真ん中のグランドピアノをよくみると「シーソー」の様に真ん中に支点があるのが分かりますでしょうか。
失礼ですが、シーソーが体重バランス関係なく上下するのは真ん中に支点があるから。
グランドピアノの鍵盤アクションははそんな自然の原理で作られている事がわかります。



突然ですが、
僕の考える、いい楽器とは・・・
自分のイメージを音で奏でてくれるもの。その要求に応えてくれるもの。

そしてピアノという楽器は・・・
指先の感覚がそのままアクションに伝わりハンマーが弦を叩き、その弦の振動が響板(きょうばん)という板に伝わり、その板が音をふくよかに増幅させ、その音を聴いている人の耳に伝えます。

例えば、今の空の色を絵の具で出したいと思った時、いろんな絵の具を混ぜ合わせます。

極論分かり易く言えば、
「青一色」しか出ない、ちょっと水で薄めて濃淡ぐらい出来るのが電子ピアノ。
青と黄色、赤、・・・いろんな色を混ぜてその色彩がイメージ通り創れるのがアップライトやグランドピアノだと思います。

そんな訳でピアノは自然の素材と自然の感覚から来る音なのでデジタルで100%再現出来ない。
逆に綺麗になりすぎちゃったりもして、ピアニストにはそのコントロールが難しいかもしれませんね。



取り出したアクションがお子様達の「餌食」に(笑)


え〜このピアノ、数百万のピアノでして。当時の限定モデルですから2度と新品でお手に入れる事は難しいんですけど・・・と言った瞬間にギャラリーのご父兄の顔が少し青くなりましたかね(笑)


さぁ、次に行きます!アクション戻して下さい!!


・・・ちょっと長くなってしまったのでこの辺で一旦休憩(笑)
解体ショーはまだまだ続きます!