2013-12-11 22:46:00

一般質問―地域公共交通の将来像と文化財行政

テーマ:ブログ

福岡県議会の12月定例会は11日、一般質問を行いました。


私は県議就任以来、連続11回目となる質問に臨みました。政治家にとって、この質問の機会こそが、住民の皆さんの課題を解決するための最も重要な手段と考え、全ての会議で登壇させていただいています。


13年12月一般3


今回の質問で、小川洋知事とは地域公共交通の将来像について議論。私から高齢社会に対応した「デマンド型交通システム」の市町村における導入促進を提案しました。また、杉光誠教育長に対しては、地元・古賀市の船原古墳近くから考古学的な価値の高い馬具一式が出土したことを踏まえ、福岡県の文化財行政としての確実な市町村支援を強く求めました。


いずれの質問も、地元・古賀市の皆さんから対話集会 などでいただいたご意見・ご要望があるからこそ実現したものです。これからもしっかりと地元を回らせていただきます。


本日の全てのやり取りを私自身が録音から聞き起こした文書(PDFファイル)は以下になります。ご一読いただけると幸いです。

①田辺の質問全文(PDFへリンク

②知事と教育長の答弁、田辺の再質問・要望、知事の再答弁(PDFへリンク


公式HPの「活動記録 」に「2013年12月 」を新設し、要点を記録しています。


13年12月一般1


また、以下にもポイントをまとめましたのでご参照ください。


<地域公共交通の将来像>


わが国の高齢化は深刻なペースで進んでいます。国勢調査を見ると、福岡県の65歳以上高齢者の割合は2035年には33.0%、75歳以上は20.5%に上ると推計されています。私が小学4年生だった1990年、75歳以上がわずか5.1%だったことを考えると、地域の様相は一変します。


こうした中、「通院や買い物などの日常生活の移動手段が確保できない」という高齢者の問題が全国各地で顕在化。私も古賀市内各地で開いている対話集会などで、多くの皆さんから「移動手段を確保してほしい」という切実な声をいただいています。この問題は、過疎地域に限ったものではなく、政令市などの都心を含めた人口が比較的多い都市圏の地域でも生じているということを、直視しなければなりません。


そこで、知事に対し、「この厳しい現状を打開するため、福岡県として、市町村におけるデマンド型交通システムの導入を促進する必要がある」と提起しました。デマンドとは、「Demand Responsive Transport」を略したもので「需要応答型交通」。国土交通省は「利用者の個別の需要に応じて、需要を集約した上で、ドア・ツー・ドア型輸送サービスを提供する形態の乗合輸送」と説明しています。利用者の事前の予約に応じ、バスやタクシーを運行し、予約した利用者が一緒に乗って、自宅や医療機関・商業施設などへの送迎を受けることができる交通システムです。


私からは、地域公共交通を考えるうえでは福祉政策、商工政策の観点も重要であることや、高齢社会の問題を肌で感じている市町村長の皆さんとともにデマンド型交通システムのような柔軟な公共交通の必要性や有効性について情報を共有し、意識合わせをしておくことを中心に提案しました。


13年12月一般2


知事は答弁で、2012年3月に策定した「福岡県交通ビジョン2012」に言及しながら、住民、交通事業者、行政の関係者が、幅広く福祉的視点などを踏まえて地域公共交通のあり方を検討したうえで、地域の特性に応じた最適な交通サービスを提供していくことが重要。デマンド型交通は予約システムの設備投資あるいはバスやタクシー事業者との調整等の課題があるが、路線型バスに比べ、経費の削減、柔軟な運行による利便性の向上も期待でき、地域によっては有効な運行方式のひとつと認識している」と表明。


そのうえで、市町村長に従来の路線型のバスだけではなく、デマンド型交通システムもご理解をいただくことは大事。市町村長が構成員の『福岡県生活交通確保対策会議』で、デマンド型交通システムの意義や導入事例等を説明させていただきたい。会議への直接出席も含めて働きかける」と述べ、高齢社会の危機感とデマンド型交通システムの重要性について市町村長と共通認識を持つように努める姿勢を示しました。


<文化財行政における市町村支援>


古賀市では2013年4月、谷山北地区遺跡群の船原古墳の近くから、古墳時代後期の金銅製の馬具などを多量に納めた土坑が発見されたことが明らかになりました。(2013年11月6日付ブログ など参照)


質・量ともに価値の高い馬具一式が見つかった例はなく、考古学界で大きな話題となっており、1124日には国内に類例のない形状をした「金銅製歩揺付飾金具」の発見が公表されました。これは、福岡県立九州歴史資料館が出土品をXCTスキャナーで分析した結果、判明したもので、福岡県が誇る九州国立博物館がコンピューターグラフィックスを使って金色に輝く姿を再現しました。


こうしたことから、福岡県としても今後、わが国の古代史の探る上で極めて重要な史料として、古賀市とともに責任をもって、調査・分析、保存・管理、活用に向けた取り組みを確実に進めていくべきだと考え、教育長に質問しました。


13年12月一般4


教育長は「出土品の一部は古賀市の調査指導委員会の中で、国内に発見例がないとされるなど高く評価されており、県教委としても、日本の古代史研究に寄与する貴重な発見と評価している」と答弁。「九州歴史資料館の保存科学担当職員が、遺物を損傷しないように土ごと取り上げ、西日本で2台しかないX線CTスキャンを活用し、分析している。九州国立博物館の協力も得て、一部の馬具についてコンピューターによる原型復元を行った」と、発掘以来これまでの県としての支援を説明しました。


そのうえで、今後の支援について、「200点余りの資料が発掘されたばかりであり、(重要文化財等の)指定は今後の実態解明を待つ必要がある。奈良県の藤ノ木古墳の出土例のように、発見から数年で重要文化財に指定された例もあるが、船原古墳出土品は、土ごと取り上げていることから、かなりの調査期間を要する。このような出土品は、福岡県にとっても極めて重要な資料。九州歴史資料館のX線CT等を積極的に活用し、詳細な分析を行うなど、引き続き、協力、支援に努めていくと述べ、確実に支援していく考えを表明しました。



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