「早口寸劇」とは、セリフに早口言葉を絡めた楽しいミニラジオ劇のことです。
ここではfmGIG『ムーンライトブレイク水曜日』で過去に放送された台本を紹介して?「ます。


※キャラ作り(セリフの口調、アドリブも含め)は演じられるDJさんにお任せしていますので、必ずしも台本どおりではありません。
※【  】内が早口言葉になります。早口言葉は3回繰り返しを基本としています。


〈登場人物〉
ボンビッツ先生(ボン先生と略) :ポルトガル語の教師
逞馬              :テレビレポーター
全財教授            :K都医大外科医
絵衣              :ポルトガル語講座の生徒
長刑事             :女刑事

 -------------------------------------------------


SE(救急車のサイレン)


全財教授 「いーですかぁ皆さん、落ち着いてくださいねぇ。ストレッチャー持ってきてくださーい!」

絵衣   「教授、【それ言っちゃ ストレッチャー】です!」

全財教授 「はい、じゃあストレッチャーに乗せますよぉ! いーですか、いーですね? はい、イチ、ニ、サンッ!! って言ったら持ち上げるんですよぉ。あー、そこ、フライング」

絵衣   「って、そんな古いギャグやってる場合ですか!」

逞馬   「ん‥‥えっ、ま、まさか!? ボ、ボンビッツ先生の呼吸が止まってます!!」

長刑事  「か、神様! 南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経‥‥」

逞馬   「ちょー、それ違うから! お経だから!」

絵衣   「ボンビッツ先生! 起きろ! 起きろ! 起きろ!‥‥」

全財教授 「はーい、そこっ! 死体、いや、患者を小突くのはヤメるよーにねぇ。 
いーですか皆さん、慌てず、騒がず、すみやかにですよぉ。
心臓マッサージと【アイル・ビー・バック アンビューバッグ】を続けたまま緊急処置室に運びますよぉ。
バイタルチェック、挿管(そうかん)、心電図、ボスミン、それからCDがすぐできるよーに準備しておいてください! いーですか、いーですねぁ?」

絵衣   「CD? 音楽でも聴くんですか!?」

全財教授 「除細動機の準備をしてくださいと言ってるんですよぉ!」

絵衣   「それなら、CDじゃなくDCじゃ‥‥。
ボ、ボンビッツ先生ー!! いやぁぁぁぁ!!」

(少し間をあけて)

NA    「K都医大病院の緊急処置室は緊迫した空気に包まれていた」

瀬井戸先生「これより弾丸の【摘出手術 宿敵術師】を行います。よろしくお願いします。それでは、まず腹部を切開します。‥‥二枚刃!」

全財教授 「いや、いや、いや、いや、あ、あーのねぇ、弾丸の【摘出手術 宿敵術師】をって何のことですかぁ? 勝手に仕切って開腹手術はじめないでくださいよぉ。っていうか、なんで内科医の瀬井戸先生が手術するんですかぁ? どーですか皆さん」

瀬井戸先生「昔、レディースを仕切らせてもらっていましたから! それに、妹にどうしてもボンビッツ先生を助けてほしいと頼まれたので。
って、とっとと手術させろ、コノヤロー! 私の二枚刃さばきを見せてやる!」

全財教授 「いや、いや、いや、いや、あ、あーのねぇ、開腹してどうするんですかぁ? 弾丸はそんな所にはありませんよぉ! いーですか、いーですね?」

瀬井戸先生「じゃあ‥‥頭部の切開手術に切り換えます。ドリルだ、【どれ取るドリル】だ! 一度使ってみたかったんですよぉ、ドリルぅ!」

全財教授 「あーのねぇ、なぜか目がイキイキ、キラキラと輝いてきたところ申し訳ないんですけどねぇ、いま必要なのはメスでもドリルでもなく、吸引器と【凝ってるコッヘル】なんですよぉ。
でも、もぅ時間の猶予がありませんねぇ! いっ気に行きますよぉ。いーですか、いーですね? 掃除機を持ってきてくださーい!」

瀬井戸先生「そ、掃除機?‥‥掃除機で弾丸を取り出すんですかぁ?」

(少し間をあけて)

NA   「それから数時間後の病室」

絵衣   「ボンビッツ先生。ボンビッツ先生、起きてください。
とっとと起きんかい、われぇ! いつまで寝とんじゃ!」

ボン先生 「ひえぇぇぇ!」

絵衣   「あ、やっと目を覚ましたぁ!」

ボン先生 「こ、ここはどこでっか? 天国‥‥にしては知った顔ばかりでんなぁ。
あ、でも、長刑事長はんと又熊はんがおらへんさかい、ここにおる人はワテと一緒に撃ち殺されはった人たちでっか?」

絵衣   「おいっ、勝手に殺すな!‥‥長刑事長さんは、事件の後始末。マタタクはスクープ抱えて、テレビに出演中ですよ。
ボンビッツ先生、一時は天国に行きかけたけど、助かったんですよ」

ボン先生 「え、じゃあワテは【手術 実施 着手】して助かったんでっかぁ?」

瀬井戸先生「いえいえ、【手術 実施 着手】なんてしてませんよ。どさくさに紛れて手術できるチャンスだったんですけどねぇ、二枚刃とドリルで‥‥おしい!」

ボン先生 「ひえっ」

絵衣   「ボンビッツ先生、あのとき何があったんですか? 地下通路で遅れたあたりから説明して
もらえますか? できれば、かまずに。‥‥あれ? なぜか、ここにハリセンが」

ボン先生 「ええと‥‥そうそう、みんなに遅れて必死になって後を追ってたら急にお腹が好きましたんや!
考えてみたら、朝からたいしたものを口にしてへんさかい。その時、ポケットの中にええもんがあったのを思い出しましたんや。【赤マメ大福 青マメ大福 茶マメ大福】でんがな。
前の日に、甘味処でぜんざいの他にマメ大福も注文してましたんやわ。でも、ぜんざいと栗羊羹を食べましたやろ。さすがにマメ大福までは手が伸びずに、後で食べようと思って紙に包んでポケットに入れ
てましたんや。
そのマメ大福を食べながら、みんなの後を追いかけましたんや。そしたら、あのテロリストがみんなのことを銃で狙ってる場面に遭遇してもうて。
こりゃアカンと思うて、とっさに側にあった消火器でそいつ頭を殴ってやりましたんや。けど、逆に撃たれてもうて‥‥。急に気が遠くなったと同時に呼吸もできなくなって‥‥そのまま」

瀬井戸先生「ボンビッツ先生、実際は撃たれてなかったんですよ。たぶん、撃たれた思って気絶しただけじゃないですか? そして、その拍子に、食べていた【赤マメ大福 青マメ大福 茶マメ大福】をノドに詰まらせたんですよ。それで呼吸困難から呼吸停止に‥‥」

ボン先生 「そのマメ大福はどうしましたん?」

瀬井戸先生「全財教授が掃除機で吸い取りましたよ」

全財教授 「やぁー、皆さん、元気ですかぁ? 特にボンビッツ先生、元気ですかぁ? 具合はどうですかぁ? 最高ですかぁ! 
でも、病室で勝手にハリセンで楽しむのはいいですが、大声でのツッコミはやめてくださいねぇ。ここは病院なんで、他の患者さんの迷惑になりますからねぇ。
病院でツッコんでいいのは、薬と医療器具と●腸だけですよぉ」

絵衣   「いや、全財教授の声は普通でも十分大きいですから! でも、今の聞き取れなかったなぁ。何って言ったんですか?」

ボン先生 「いやー、全財教授に命を救ってもろうて、ほんま感謝してますわぁ」

絵衣   「さっき、何て言ったんですか?」

全財教授 「いえいえ、いえーぃ。こちらこそ、皆さんに妹をはじめ人質を救ってもらいましたからねぇ。【感謝 拝謝(はいしゃ)万謝(ばんしゃ)】ですよぉ。どーですか皆さん。そうですよねぇ。
でも、甘いものを食べたまま天国に行きそうになったボンビッツ先生が、何だかチョットうらやましく思えましたぁ」

絵衣   「‥‥って、無視かよ、こらぁ!」

ボン先生 「ワテも今度の件で、死ぬ時に未練がないように、もっとたくさん甘いもんを食べておかなアカンって思いましたわ。退院したら甘味を大人買いしよう思いますわ」

絵衣   「いつも【赤生八つ橋 青生八つ橋 茶生八つ橋】を箱で大人買いして、口いっぱいに詰め込んだ子供食いしてるだろうが! まだ食うか!
まったく、血糖値が高すぎたり、豆大福をノドに詰まらせて死にそうになったりしてるっていうのに、懲りないやつら。二人して甘味だらけの天国にでも行っちまえ!」

全財教授 「あーっ、そうそうそうそう、ウチの妹が、あ、いや、総務部長が瀬井戸さん姉妹に話があるそーですよぉ。後で総務部長室に行ってくださいねぇ。いーですか、いーですね?」

絵衣   「え、総務部長が私たちに話‥‥?」

NA    「数分後、総務部長室での全財亜月の話はこういう内容だった」

総務部長 「長刑事さんとウチの兄から仔細を聞きました。今回はリリース、いやレディースの皆々さんの活躍のおかげで、私たちが助かったよーで、なーんと感謝したらいいか分からないほどですぅ。
あ、“かんしゃ”と言っても公務員の住宅のことではないですよぉ。
つきつきつっつきましては、お礼というよりお願いですが、レディースの皆々さんをこの病院で全員採用したいのですが、どーですか、どーでしょう、皆さん?
警察が難儀した事件を解決できるだけの力をお持ちの皆々さんですものねぇ。
ムサイ男の警備員をウロウロさせて患者の不安をあおるより、看護師と同じ姿の強い女性がいる方が病院のイメージ的にもいーじゃないですか。そーでしょう、そーですね、違いますか?」

NA    「再び病室に戻ってきた絵衣」

絵衣   「ということで、我々レディースは医大とサテライト病院に【准看護師と巡回監護師】として、全員採用が決定しました!
さっそく、みんなでパーッとお祝いしなきゃ。そうそう、ボンビッツ先生も全財教授も一緒に!」

全財教授 「あ、ボクは仕事がありますからねぇ。そーでしょう、そーですよねぇ、皆さん」

絵衣   「そうなんですかぁ。せっかく、コスプレ・ダンス・パーティにしようと思ったのにぃ」

全財教授 「えっ‥‥コ、コスプレ‥‥ダ・ン・パ?
い、い、行きます。行きますとも! せっかくの誘いを断るなんて失礼ですよねぇ。そーでしょう、そーですよねぇ、違いますかぁ、皆さん! サイコ-ですかぁ! ハッハッハッ‥‥。
あ、そうそう、【ちょっとテンション ハイテンション】になってきたので、ボンビッツ先生の入院ついでにボクのモノマネを見せてあげましょうねぇ」

絵衣   「あーっ、それ! 忘れてたけど、ずうっと気になっていたんですよぉ!一番見たがっていたマタタクがいないのが残念だけど」

全財教授 「じゃあ、ナマハゲと水木一郎のマネをします。いーですか、皆さん! いきますよぉ!」


絵衣   「‥‥‥‥‥‥えっ、えーっ!!」

NA    「病院編、おしまい!」


SE(授業開始のチャイム)

♪~(BGM)
(ポルトガル語講座に突入)






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昨年はこの「早口寸劇」で『2006 fmGIG大賞』の【最優秀脚本賞】をいただきました。
皆さんへの感謝を込めてポッドキャスティング版の寸劇を作りました。
どうぞダウンロードしてお聴きください。

『Podcast寸劇』
(音量に注意してください)


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「早口寸劇」とは、セリフに早口言葉を絡めた楽しいミニラジオ劇のことです。
ここではfmGIG『ムーンライトブレイク水曜日』で過去に放送された台本を紹介して?「ます。


※キャラ作り(セリフの口調、アドリブも含め)は演じられるDJさんにお任せしていますので、必ずしも台本どおりではありません。
※【  】内が早口言葉になります。早口言葉は3回繰り返しを基本としています。


〈登場人物〉
ボンビッツ先生(ボン先生と略) :ポルトガル語の教師
逞馬              :テレビレポーター
全財教授            :K都医大外科医
絵衣              :ポルトガル語講座の生徒
長刑事             :女刑事

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逞馬   「長さん、いいんですか? 我々と一緒に行動するってことは、警察上層部や【きっとササッとSAT(サット)】の指揮を無視した単独行動になるんじゃないですか?」

長刑事  「まぁな。‥‥実は民間人を危険にさらすあの作戦は、どう説明してみても上の【許諾 諾 受諾】が得られないだろうと進言できなかったんだ。すまない。
でも、キミらの仲間のあの4人は、私が選抜した婦警だってことにして、テロリストたちに食事を運ぶ看護師役として、奴らの元に向かわせる段取りはした。もちろん、全ての責任は私が負う。
だから、私としては是が非でもこの作戦は成功させなければならないのさ」

ボン先生 「長はん、今日はやたらカッコええでんなぁ。見直しましたわ」

長刑事  「ドラマのように暴走する刑事(デカ)ってヤツを一度やってみたかったのさ」

ボン先生 「暴走じゃなく、【いつも 逸脱 脱線】してはりますけどなぁ」

長刑事  「う‥‥。私は『太陽にほえろ!』のGパン刑事の松田優作にあこがれて刑事になったんだ。
【暴走 放送後 妄想】する優作ぅ、カッコいい~!
名前が長だからって、長さん役の下川辰平になりたかったわけじゃないぞ。まぁ、あれはあれで素晴らしい刑事だ。刑事のカガミだ」

ボン先生 「へぇ、長はんは山さんの露口茂が好きかと思ってましたがなぁ」

長刑事  「山さんも渋くて好きだったが、山さんというと柳沢慎吾の顔が頭に浮かんでしまうんだ。

今でも『太陽にほえろ!』のテーマ聴くと、新米刑事の時のように無性に走りたくなる。で、体力続かなくなったら、今度はグラサンかけて‥‥」

ボン先生 「『太陽にほえろ!』から『西部警察』の大門はん、渡哲也に早変わりでんな」

長刑事  「そうだ、団長だ。刑事長(デカちょう)と呼ばれるようになってからの理想はアレだな。
‥‥あ、そうだ、私をこれから団長と呼べ、呼んでくれ!」

逞馬   「あのー、長さん? 話が【逸脱 脱線 だっせぇ】ですよ。さっきまでのカッコよさが台無し」

長刑事  「長さんではない、団長だ。団長と呼んでくれ」

逞馬   「はいはい、団長。‥‥って、安田大サーカスかよ」

絵衣   「え? それって、アタシらレディースはHIROだったりクロちゃんだったりってこと? イヤだ~!」

逞馬   「だから、脱線し過ぎだっつーの! 話が先に進まねぇだろ、おいっ!」

絵衣   「ア、アブなくサーカス団に引き込まれるとこだった。‥‥って、こんなことをしてる場合じゃないぞ! ダチの命がかかっているんだ!
いいかい、みんなぁ! サツがウチらの力になってくれるなんてことは、後にも先にも今だけかもしんねぇ。ウチらの【この期 男気(おとこぎ)女気(おんなぎ)】を見せたれやぁ! 気張って行くよぉ
!」

NA    「一方、作戦どおり、看護師に扮したレディース4人は、食事を運びつつテロリストたちとの接触を図っていた。
話は再び地下通路に‥‥」

逞馬   「ひっ!? 電灯が消えたぁ!!」

長刑事  「わわっ! な、なんだ!?」

ボン先生 「ひえっ! 誰かに踏まれたがな! グエッ!」

絵衣   「い、いてて‥‥電灯が消えた途端に頭を走ってたヤツが転倒しやがって、後続が次々とクラッシュしちまったぜ。
まずいことに、暗闇で転んだ拍子に走っていた方向を見失っちまいやがった。出口はどっちだぁ!?」


逞馬   「あ、あっち! く、暗い~」

長刑事  「あっちだ! 刑事のカンだ」

ボン先生 「あっちだと思いまっせ。‥‥っていうか、ワテに乗っかってる人、早うどいておくんなはれぇ」

絵衣   「あっちじゃ分かんねぇだろ! っていうか、暗闇で指差すな! 誰かの指がアタイの鼻の
穴に入っている!
【乾電池充填中 懐中電灯】は、ないのかぁ!?」

逞馬   「【乾電池充填中 懐中電灯】持ってたらスグ使ってるよぉ。く、暗いよ~、狭いよ~、恐いよ~」

絵衣   「誰も持って来てねぇのか?‥‥ふっ、この気がきかねぇとこがレディースらしいぜぇ。くそ! 
しょうがない、あの手段を使ってみよう」

逞馬   「ええっ!? アレってまさかアレを呼ぶのか?」

絵衣   「この地下通路に携帯の電波は‥‥よし、来てるぞ。
‥‥もしもし、もしもし、教授。 【無闇 無意味 無駄】に走り回ってる場合じゃねぇぞ、われぇ!
 妹さんを助けたかったら、地下通路を医大に向かって走って来やがれ、コノヤロー!」

逞馬   「まさか、それで来るわけないって。あれだけ気が動転して【無闇 無意味 無駄】に右往左往してたじゃないかぁ」

長刑事  「何だ、何を呼んだんだ? マグマ大使でも飛んでくるのか? 流星号か、ナイト2000か?
‥‥って言ってたら、何かこっち来るぞ!?」

逞馬   「うそーっ!? 今携帯で呼んだばかりだろっ! 早過ぎる!」

絵衣   「みんな、壁に張り付け! そして、声が通り過ぎたら、その声の後を追って走れ! いいか、来るぞ!」

全財教授 「いーーーーーーまーーーたーすけぇにーいーーーくーーーーーーぞぉぉぉ」

絵衣   「すごい! ドップラー最速記録更新だ! よし、追えーーー!!」

(間をあける)

逞馬   「ハァハァ、ゼェゼェ。で、出口だぁ。着いたぞぉ! 【無闇 無意味な闇】の恐怖から脱出だぁーっ!」

長刑事  「ハァハァ、ゼェゼェ。‥‥ん、無線だ。
‥‥ん‥‥うん‥‥そうか‥‥よし、分かった。
報告だ。看護師に扮した4人がテロリストと接触し交渉した結果、人質は全員解放!
そして、あの4人が身代わりの人質になったらしい」

逞馬   「じゃあ、全財教授の妹さんも?
よかったですねぇ、全‥‥あれ? 全財教授?‥‥いない」

長刑事  「話が終わるか終わらないうちに通路を【逆走 激走 爆走】して行ったぞ。ほら聞こえる」

全財教授 「(遠くで)やったーーっ! ありがとうーーーぉぉぉ‥‥」

逞馬  「は、早っ!!」

絵衣   「へへへ‥‥作戦どうりだな。日本語が通じるテロリストで良かったよ。交渉を聞き入れて人質を入れ替えたことが運の尽きとも知らずにな。へへへ‥‥
逃亡するつもりなら人質が多過ぎると足手まといになるだけだ。それにテロリストが男なら当然人質はカワイコちゃんのほうがいいに決まってる。だから交渉を飲む。
そのカワイコちゃんがどんな毒のあるトゲを持ってるか知らずにな。ヘヘヘヘ‥‥」

逞馬   「キミ、キャラが【赤極悪人 青極悪人 茶極悪人】になってるぞ!‥‥って、あれ? ボンビッツ先生がいない」

(間をあける)

ボン先生 「ハァハァ、ゼェゼェ。着いたぁ!‥‥って、もう誰もいないがなぁ。
一人だけみんなと逆方向に走ってたことを途中で全財教授に追い越されてやっと気づいて、必死で逆戻りして来たんやけど、誰も待っててくれへんのかいなぁ。
恐くて逃げ出したと思われるさかい、やっぱ追いかけなアカンやろうなぁ」

NA   「長刑事、逞馬と絵衣が率いるレディースたちは、非常階段を上り下りして目的地である総務部長室の前にたどり着いた。
絵衣の吹く「ピーッ」という口笛に呼応して「ピーッ」という口笛が部屋の中から聞こえた。それが踏み込めの合図だった」

絵衣   「突入-!!」

NA    「偽装して人質となっていた4人によって、すでにテロリストたちは武器を使う自由を奪われていた」

長刑事  「ナォン・シィ・ムーバ! 動くんじゃねぇ!‥‥か、快感だ」

NA    「部屋になだれ込んだレディースたちに、テロリストたちはひとたまりもなく組み伏せられた。
しかし、一人だけ見回りに出ていて、その難を逃れた男がいた。
その男の銃口が部屋の中に向けられ、まさに引き金が引かれようとした時、“ゴンッ”という鈍い音とともに男の体は床に崩れ落ちた。
傍(かたわ)らには遅れて来たボンビッツ先生が消火器を持って立っていた」

絵衣   「ボンビッツ先生! やるじゃん」

NA    「と、その時、一発の銃声が床に倒れた男の銃口から放たれた!」

SE(一発の銃声)

長刑事  「ボ、ボン!? ボー==ン!!」

逞馬   「ま、まさか! ボンビッツ先生!」

絵衣   「ボンビッツ先生---!!」

NA    「つづく」



SE(授業開始のチャイム)

♪~(BGM)
(ポルトガル語講座に突入)






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昨年はこの「早口寸劇」で『2006 fmGIG大賞』の【最優秀脚本賞】をいただきました。
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ここではfmGIG『ムーンライトブレイク水曜日』で過去に放送された台本を紹介して?「ます。


※キャラ作り(セリフの口調、アドリブも含め)は演じられるDJさんにお任せしていますので、必ずしも台本どおりではありません。
※【  】内が早口言葉になります。早口言葉は3回繰り返しを基本としています。


〈登場人物〉
ボンビッツ先生(ボン先生と略) :ポルトガル語の教師
逞馬              :テレビレポーター
全財教授            :K都医大外科医
絵衣              :ポルトガル語講座の生徒
長刑事             :女刑事

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○K都医大病院近くの甘味処

逞馬   「って、おいーーっ!!! またこの甘味処かよ! 三週続けて同じ場面じゃねぇかーっ!
 しかもボンビッツ先生と全財教授が、ぜんざいの大食い競争してるしぃ!
 って、な、何だ、この食べたお椀の数の多さは! これ全部オレが払うのかよ!?
 【ぜんざいで散財 バンザイ】だーっ!
 ‥‥って、医大に立てこもったテロリストは? 人質はどうなったんだぁ!? こんなことしている場合じゃない!
 現場に行かなきゃ! オレは取材がしたいんだぁ! 取材だ、取材させてくれぇぇぇ!!‥‥」

絵衣   「おい! おい、マタタク! 起きろ、起きろって!」

逞馬   「ん?‥‥ゆ、夢?」

絵衣   「大丈夫か? 寝言だったが、【ぜんざいを全財産】で、おごってやるから、たーんと食え。
 金は返さなくていいから、とか言ってたぞ。
 まぁ、その気持ちは、ありがたく受けてやる」

逞馬   「そんなこと言うか!! ったく、オレは甘味に呪われてるのか?
 仮眠のつもりが、【甘味で過敏な仮眠】になってしまった。‥‥それより、事件の方はどうなった?」


絵衣   「事件発生から24時間たった。事件はリアルタイムで起こっている。
それに、事件は会議室で起きているんじゃない。現場で起きているんだ!」

逞馬   「言ってる意味が分からん! ジャックバウアーでも登場したのかよ!?
 前都知事と同じ名前だった青島刑事でも現れたのかよ!?」

絵衣   「青島刑事はいないが長刑事なら、さっきお姉ちゃんに事情聴取してた」

逞馬   「お、長さんがいるのか? それはありがたい。取材、取材~っと」


SE(パトカーのサイレン)


NA    「ボンビッツたち三人と長刑事は、K都医大のサテライト病院にいた」

長刑事  「ナォン・シィ・ムーバ!」

ボン先生 「そやから、それは挨拶の言葉やのうて“動くな”ちゅう意味でんがなぁ。テロリストに対して使っておくんなはれ。
 それに、たまには授業に出ておくんはなれや、長はん」

長刑事  「ボンボン先生にその生徒と焼鳥屋の息子が、三人揃ってこの病院の内情に詳しいとはどういうことだ?
 ‥‥だが、今回の相手はテロリストだ。いくら親しい間柄でも事件の状況は話せんな」

ボン先生 「まぁ、そう固いことをおっしゃらんと。お代官様の好物の甘~い山吹色の羊羹でございますがなぁ。
 ささ、どーぞ‥‥って、やっぱこっちの役の方が合うてまんなぁ」

長刑事  「ん?‥‥そ、そうか? 越後屋、そちも悪よのぉ。ホッホッホッホッ‥‥」

ボン先生 「いえいえ、お代官様には【まかない マナカナ かないません】。ヒャヒャヒャヒャ‥‥」

長刑事  「って、これ本物の栗羊羹じゃないかぁ!
 しかも、誰かか途中までかじった【歯がガタガタ歯形】が、ついてるぞ!」

ボン先生 「おいしかったんやけどなぁ。ぜんざい食べた後だったんで、さすがに飽きましたわ。
 それ、あげますさかい、教えておくんはれ」

長刑事  「く、栗羊羹なんて、いらん!」

ボン先生 「ほなら、こうしまひょ。又熊さんちの焼き鳥と酒、【焼き鳥屋台 ヤケ食いやだい】1台丸ごとでどうでっか?
 焼き鳥はワテと山分けってことで」

長刑事  「うーん、しょうがない、それで手を打とう!」

逞馬   「こらーっ!、勝手に決めるなぁ! って、なんでボンビッツ先生と山分けなんだ!?」

長刑事  「いいか、オフレコだぞ。かまずに説明するから、よく聞くんだぞ。
 実は数週間前にテロ組織アレカイーナと市内の暴力団が武器の密輸で通じているというタレコミがあった。
 府警で合同捜査班を作り、【探偵 密偵 内偵】を続けた結果、ついにアレカイーナのメンバーの潜伏先を突き止めたんだ。
 そして、まさに昨日、一網打尽にすべくそこに踏み込んだのだが、逮捕できたのは暴力団組員数人だけ。
 テロリスト数人は寸でのとことで取り逃がしてしまった。
 奴らは既に非常線が張られていることを知ると、なんとK都医大に逃げ込みやがったんだ。
 卑怯にも大勢の人間を楯にも人質にもできると考えたのだろう。
 しかし、なぜか病院の周りに張り巡らされたワナにテロリスト数人が捕まっていた」

逞馬   「お、レディース返しだ!? まさか、こんな形で【たわわな縄のワナ】が役に立つとは」

長刑事  「さらに、奴らの侵入と同時に建物すべての自動防火シャッターが下ろされたらしく、その
 為に奴らは隔離されてしまい、大勢の患者、病院関係者は難を逃れることができた。
 しかし、逆にシャッターが下ろされたことで取り残された数人の職員が【ひどい 人質】になってしまったようだ。
 さきほど奴らから電話があった。捕まった仲間の即時解放と食料の要求だ。
 だが、その電話の発信元から奴らが立て籠っている場所が判明した。
 奴らは‥‥総務部長室にいる!」

逞馬   「えっ!? そ、総務部長室? ってことは、【ひどい 人質】って‥‥」

絵衣   「まさか!? あの全財教授の妹さんが人質になってるってこと!?
 そうかぁ。それで全財教授がさっきから‥‥」

逞馬   「え、全財教授は、今どこに?」

絵衣   「たぶん、心配でじっとしていられないのよ。さっきから、走り回ってドップラーをまき散らしているわ。
 ‥‥ほら」

全財教授 「は~~~~~~~~や~~~~く~~な~んとぉか~し~~て~~~~く~~~~~~~~れぇぇぇ....」

絵衣   「ね。ドップラー効果もどこか力なく、寂しげに聞こえる‥‥」

逞馬   「で、警察はどう出るつもりなんですか?」

長刑事  「逮捕したテロリストの解放については、いま上層部で会議中だ。
 人質救出には、大阪府警から派遣された【SAT(サット)がササッと】動くはずだが、さしあたっては、テロリストたちを刺激しないように、要求どおりに食事を差し入れることになるだろうな。
 ただ、奴らは、食事は看護師に持って来させろ、と言ってきているので、その方法と人選に難航しているところだ」

逞馬   「看護師かぁ‥‥たぶん婦警さんが代わるんだろうな。
 まったく、事件は会議室で起きているんじゃない。現場で起きているんだ!って言いたいね」

絵衣   「ん?‥‥看護師? あっ!‥‥わ、私に考えがあります! 人質救出できるかも!」

NA    「絵衣の進言に、当初はかたくなに拒んでいた長刑事であったが、絵衣が集めたダチ、いや、仲間たちを見てその顔が変わった。
 上層部と掛け合って来ると言い残して出て行った長刑事。
 はたして、絵衣の作戦とは‥‥」

絵衣   「いーかい、みんなぁ! ここがアタイたちの力を世間様に知らしめす絶好の機会だ。
 気合い入れていくよぉ!」

逞馬   「よく長さんが【許諾 承諾 受諾】したなぁ。
 それにしても、この病院にはこんなにレディースがいたのかぁ。
 テロリストに食事をを運ぶ役に選ばれた4人は、一見か弱さそうに見える女の子だが、実はレディースきっての猛者(もさ)らしい。
 それにしても、武器を持った相手に素手でどうするつもりだ?」

絵衣   「素手じゃないよ。コイツらは、髪の毛にはワイヤーと針、襟の裏にはカミソリって具合に体中のあらゆるところにいろんな武器を隠しているのさ。
 あ、あとヨーヨーも」

逞馬   「ヨーヨーはバレバレだろ、ヨーヨーは!」

絵衣   「よし、正面から行く4人以外は、例の地下通路から忍び込むよ。
 ダチの命がかかってんだ。サツより先に動くよ!」

NA    「絵衣が率いるレディースたちに、なぜか逞馬とボンビッツまでがK都医大へ続く地下通路の
入口に」

絵衣   「よーし、みんな! K都医大まで一気に走り抜けるよぉ!」

ボン先生 「あのー、つい勢いに飲まれて付いて来てしまったんやけど、ワテこの集団と一緒に行動してええんでっしゃろかぁ?
 ‥‥ええい、もうこうなったら、ヤケクソでっせぇ!」

絵衣   「いいかい、遅れるヤツ、息を乱すヤツは後でお仕置きだよぉ!」

逞馬   「あ、ボンビッツ先生がフライングして転んでまーす!
 ‥‥よし、ビデオカメラは持って来た。どこまでもコイツら同行して取材してやるぞっ!」

長刑事  「ナォン・シィ・ムーバ!」

ボン先生 「あ、長はん!」

長刑事  「小娘たちがカッコつけて、抜けがけしようったって、そうは行かないよぉ。
 私も‥‥一緒に行く! 案内しなっ!!」

NA    「つづく」


SE(授業開始のチャイム)

♪~(BGM)
(ポルトガル語講座に突入)






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昨年はこの「早口寸劇」で『2006 fmGIG大賞』の【最優秀脚本賞】をいただきました。
皆さんへの感謝を込めてポッドキャスティング版の寸劇を作りました。
どうぞダウンロードしてお聴きください。

『Podcast寸劇』
(音量に注意してください)
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