2011-09-18 18:06:27

第199回_野田総理の人柄

テーマ:野田佳彦

かつてホンダの創業者、本田宗一郎はどういう経営者に投資をするかと聞かれて「愛嬌のある人」と答えたことがあり、愛嬌のないやつは好かんという。



愛嬌といえばパナソニックの創業者、松下幸之助が真のリーダーとなる政治家を養成するために設塾した松下政経塾があるが、幸之助は入塾試験での面接で採用基準としていたのが「運があるか」「愛嬌があるか」の2点であったことは有名な話である。リーダーは廻りの人に助けられなければならない、だから愛嬌が必要だという。



経営者であれ、政治家であれリーダーの器は、結局のところその人柄がどれだけ多くの人に受け入れられるかで決まってくるのではないかと思う。多くの人に受け入れられる人柄であればそれだけ器量も大きいと言えるだろう。



そして野田総理もこの松下政経塾の出身であり、直接、幸之助に面接をされて採用されている。現在、政経塾出身の国会議員が30名以上になるという。そのうち私は20名以上の政経塾出身の国会議員に会ったことがあるが、「え、この人本当に愛嬌あるのかな?」と思う人がいなくはないが、私が知っているなかで一番愛嬌がある人といえば、なんといっても樽床伸二(たるとこしんじ)衆議院議員(現民主党幹事長代行)であろう。樽床さんは何ともいえないキャラクターでタルちゃん、タルちゃんと皆に慕われる。笑うと愛嬌の塊みたいな人である。



今から十数年前になるが、私は大学を出てすぐに、ひょんなことからある国会議員(松下政経塾2期生)の秘書となった。国会での仕事の一つが、2週間に一度のペースで松下政経塾出身の国会議員だけが集まる会議がありその幹事役(事務局)であった。議題や日程や会議室を決めて各議員の事務所に案内を送る。そして会議の時は幹事役なので末席に座り議事録をとるというものであった。



このことは第198回 http://amba.to/oHXOlD  のブログでも書いたがもう一度、この会議の主な参加メンバーを記すと野田佳彦(現総理大臣)、前原誠司(民主党政調会長)、玄葉光一郎(外務大臣)、原口一博(元総務大臣)、逢沢一郎(現自民党国対委員長)、中田宏(前横浜市長)、松沢茂文(前神奈川県知事)、樽床伸二(現民主党幹事長代行)、松原仁(現国土交通副大臣)福山哲郎参議院議員(前官房副長官)、鈴木康友(現浜松市長)らであったが、当時は皆、まだ駆け出しの政治家であった。



樽床さんとはこの会議で毎回顔を会わすのだが、会議が始まって20分ぐらいすると何時も「あれ、灰皿ない?」と聞いてくる。私は「申し訳ございません」と慌てて灰皿を用意するのだが、何故かこの会議に限って私は毎回灰皿を用意するのを忘れてしまう。そこで毎回、樽床さんに「灰皿ない?」と聞かれる失態をおかしていた。廻りの議員も私のことを「気の利かない秘書だな」ときっと思っていただろう。20分ぐらいたってから言うのは樽床さんの優しさで「言うまえに気付いて灰皿持ってきてくれよ」と心の中では思っていたのではないかと思う。



そしてこの会議で毎回顔を会わせていた野田(当時は当選2回)さんが総理になったことは驚きであったが、最近、私はテレビの報道で野田さんが愛煙家であることを初めて知り「ゾー」とした。それも一日に2箱も吸う程のヘビースモーカーである。ということは野田さんもこの会議で「なんで何時も灰皿ないんだよ」ときっと思っていたに違いない。



ところが野田さんに「灰皿ない?」と聞かれたことは一度もなかった。私はこれが野田さんの優しさであり人柄だと思う。実は野田さんはこの会議の座長である。そして松下政経塾は体育会系の組織なので、議員としての当選回数が上でも政経塾の先輩に対しては「○○さん」か「○○先輩」と敬意を表して呼ぶ。逆に当選回数が自分より上でも政経塾の後輩に対しては大抵、君づけで呼ぶのが習わしである。



野田さんは政経塾の一期生でありこの会議の座長である。つまり野田さんはこの会議では一番偉そうにしていてもいい立場であるのだが、そのような素振りは微塵も感じたことはなかった。やはり総理になるだけのことはあるかもしれない。私の代議士は政経塾の2期生なので野田さんのことは良くしっており、「野田さんは人格者。昔から人望があり尊敬している」と良く言っていたのを覚えている。



野田総理はどんなに野党に野次られても、挑発に乗らないし低姿勢を崩さない。これも総理の人格といえるであろう。



こういういい話を書けるのも支持率が高い今のうちと思い書いてみた。



916日の参議院本会議で、松下幸之助の秘書で野田総理が政経塾に入塾する時の面接官でもあった江口克彦参議議員(みんなの党)が「松下幸之助の教えをどう考えているか」と挑発的な質問をした。それに対して野田総理は「松下さんは私がこの場でとうとうと、師の教えと私の持論を述べることを喜ばないと思う」「総理として、行動をもって師の心に応えて行く」と力強く答弁された。



この言葉通り、くれぐれも国民や松下幸之助翁を失望させることのないように、行動をもって結果を残していただきたい。



最後に松下幸之助翁の言葉を紹介して終わりいた。



「政治家の良否が国の命運を左右し、国民の幸不幸を決める」松下幸之助



PS:野田総理が所信表明演説で引用した

勝海舟の名言「正心誠意」→ http://bit.ly/npDgKn



文責 田宮 卓


































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2011-08-30 14:16:18

第198回_野田佳彦総理(松下幸之助の遺産)

テーマ:野田佳彦

「金を残して死ぬのは下だ。事業を残して死ぬのは中だ。人を残して死ぬのが上だ」後藤新平(大物政治家)




本日、野田佳彦衆議院議員が第95代内閣総理大臣に指名された。野田議員は松下電器(現パナソニック)の創業者、松下幸之助さんが晩年に、70億円ともいわれる私財を投げ打って開塾した松下政経塾の1期生である。政経塾は幸之助さんが「いくら商売で成果を上げても、政治がコケれば社会全体が悪くなる。」「一人でいいから本物の政治家を育てたい」こんな思いから設立した塾だといわれる。




私は野田議員が総理大臣に選ばれて思ったことは、幸之助さんの人の見る目の確かさである。これには敬服させられる。野田議員は幸之助さんに「僕の後継者は君しかいない」ととても可愛がられた塾生であった。



政経塾入塾試験の最終面接は幸之助さん自らが行ったが、採用基準は「愛嬌がある人」「運のある人」の2つであった。リーダーは人に助けてもらわなければいけない。だから愛嬌が必要だという。これは誰でも見れば分かるだろう。しかし「運がいい人」これはどうやって分かるのであろうか。幸之助さんに「運がいいかなんて分かるのですか?」と質問した記者がいた。それに対して幸之助さんは一言「わしには分かる」と答えたそうだ。




野田議員は政治家の家系ではない。物心ついた頃から政治に興味はあったようだが、学生時代はジャーナリスト志望で就職活動は新聞社を中心に受けていた。そんな時に父親がたまたま新聞に掲載されていた松下政経塾1期生募集の広告を見つけ、こんなのもあるぞと教えてくれたので何気なく政経塾を受けた。




幸之助さんに面接で聞かれたことは「親戚に政治家はいるか」「いや係類には誰もいません」「ええな」。「お金持ちか」「どちらかというと中の下です」と答える。すると「なお、ええな」。とくに難しい政策の話はなく、主に家庭環境のことを聞かれて面接は終わったという。




故・田中角栄元首相は国会議員になれたのであれば、大臣は努力すれば誰でもなれる。だが総理大臣は時の運がないとなれないと言った。野田議員も運があったから総理大臣になれたといえるだろう。




私は野田議員の話を何度となく聞く機会があった。今から123年前、野田議員が2期目の当選をした頃である。私は大学を出てからひょんなことから国会議員の秘書となり国会で働くことになった。その時の仕事の一つが、松下政経塾出身の国会議員だけが集まる会議がありその幹事役(事務局)であった。議題や日程や会議室を決めて各議員の事務所に案内を送る。そして会議の時は幹事役なので末席に座り議事録をとらなければいけなかった。




この会議は2週間に一度ぐらいのペースで行っていた。主な参加メンバーは野田佳彦(現総理大臣)、前原誠司(前外務大臣)、玄葉光一郎(前国家戦略担当大臣兼民主党政調会長)、原口一博(前総務大臣)、逢沢一郎(現自民党国対委員長)、中田宏(前横浜市長)、松沢茂文(前神奈川県知事)、樽床伸二(前国対委員長)らであるが、当時は皆、まだ駆け出しの政治家であった。



ここで、会議での議論の内容を明かすことは出来ないが、皆、純粋な気持ちで政治家になった人達ばかりだということだけは確かである。




私はこの会議で野田議員の議論を何度も聞いていたのだが、まさか総理大臣になるような人物だとは思いもしなかった。




しかし幸之助さんは、国会議員どころかまだ社会にも出ていない野田青年を面接して、それも何気なく受けにきた青年である。総理大臣になれると思ったかどうかは分からないが、そのくらいの資質、運を持っていることを見抜いていたのだろう。さすがは経営の神様である。




もちろん運良く総理大臣になれたがかえって日本が悪くなった。これでは困る。日本の国を良き方向に導いて初めて幸之助さんの意志が成就出来たといえる。もしこのことが実現出来たならば、幸之助さんの残した最大の功績は人を残したことと言えるであろう。




野田総理は、派手さはないが、誠実で堅実で人望がある。党内をまとめ野党とも信頼関係を築き、政治を前に進めてくれることを期待したい。



また私はこの松下政経塾出身者だけが集まる会議を通じて読書の素晴らしさを学ぶことが出来た。松下幸之助さんは好きだったので本は何冊も読んでいた。この会議で本では得られない幸之助さんの教えやエピソードを聞けることを毎回楽しみにしていたが、そこで知り得た幸之助さんに関することは、23それは知らなかったなという話はあったが、ほぼ本に書いてあることと同じであった。




ということは何も幸之助さんに直接会わなくても、本を読むことで教えやエピソードを知ることが十分できる。




つまり読書は時空を超えて何時でも古今東西のどんな偉人とも対話ができ、教えを乞うことができるのである。このことに気付けたことは大きかった。



このブログも偉人からの手紙だと思っている。私は偉人からの手紙を皆に渡す配達係に過ぎない。これからも手紙を送り続けたいと思う。




文責 田宮 卓



















































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