BOOM BOOM SATELLITES

テーマ:


川島道行の訃報は友人から知らされた。
早すぎる死は現実味がない。

ただ二度とその声を聴けないという事実はやっぱり心が重たい。

妻であり女優の須藤理彩のコメントが印象に残っている。

『10月9日早朝、5時12分。大雨の降る中、まるで歌い出すかのごとく大きくブレスをとり、川島道行は永遠の眠りにつきました』


大きくブレスを…
ブレス…


すぐに思い出したのはラストアルバム『LAY YOUR HANDS ON ME』のラストナンバー『NARCOSIS』。最後の音が消えて数秒の静寂のあと、川島道行のブレスで終わる。

あれと同じように人生の最期を迎えたのだろうか。


これまでに、僕が好んで聴いていたアーティストがこの世を去る事は何度かあったが、そのすべてが事故によるものだった。

終わりを明示して活動を締めくくり、旅立ったアーティストは川島道行が初めて。

音楽界における彼の存在の大きさはオフィシャルサイトにあったコメントムービーがすべてを物語っていた。
BRAHMAN、Dragon Ash、ケンイシイ、マキシマムザホルモン、電気グルーヴ…。
多くのアーティストがまた一緒にやろうとメッセージを送っていた。それももう叶わない。


発表から3ヶ月遅れで活動終了を知り、大急ぎで買ったラストアルバム。
特典のブルーレイを再生する。

アルバムタイトルにもなっているLAY YOUR HANDS ON MEが始まり、川島道行の愛娘が映る。無邪気に走り、ギターを手に取り、父が歌う声に合わせて口を動かしている。

2曲目のSTARS AND CLOUDS。周りに何もない空間に立つ川島道行が透き通るような声で歌っている。

運転をしながら聴くと、自然と空を見てしまう。あなたの音楽がちゃんと届いてますよと心の中で思う。

受付終了2日前に予約したオリジナルTシャツがもうじき届く。
川島道行からの最後の贈り物を手にする時に彼はもういない。


AD