これだからタマラはやめられない!

タマラ インストラクター13名が、タマラの実感を書いていきます。


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ありがとう、という気持ちの重み From UKタマラインストラクター 小川大輔

「ありがとう」を最後まで相手の目をそらさずに言ったこと、言われたこと何回ありますか?

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毎年2月は英国看護師の免許更新の月だ。
新しい看護師免許が届くたびに、 もうあれから何十年も経ったのかと感慨深く思える。

今から13年前の今頃は、イギリスのリーズという都市で、
350人入居のユダヤ人のための老健施設で看護師として働いていた。
厳密に言えば、英国看護師を取るための研修兼仕事をしていた。

その当時リーズという土地自体に馴染みもなく、
この地域で日本人にすれ違ったのは一年の内1度きり。

パソコンも持っておらず、携帯電話はまだ1行しか見れない白黒液晶の大きい時だった。

日本との関係もぷっつり切れたような感じで、
イギリスに来てやるぞという気合や根性があったものの、
同時に途方もない孤独感と寂しさに駆られる日々だった。

その気持ちに拍車をかけていたのが、住んでいた町の様子。
スラム化した場所で、朝出かける時に見かける光景の中には、荒廃した家々、
その家の一軒では昨日誰かが遊んで何かを燃やしたものが放置され、
無数の注射器が散乱しているような光景。

そのあたりで遊んでいる子供は私を見ると、「ジャッキーチャン!」や
「洗濯機で洗って来い!」など侮蔑の言葉を掛けらることが多かった。

住んでいる住民の玄関は2重扉も多く、一枚目が鉄格子になっている家も多く、
かなり物騒な所だったとも言える。

日本で、イギリスの特集する場合は、
コッツオルズや風光明媚な所しか報道されないが、現実は大いに違った。

12年前はIRAのテロが頻繁にロンドンでも起きており、何度も市内が爆破されるなど、
とても紳士の国とは程遠い国だったように思う。

そして生粋のイギリス人が住んでいる地域など、
この英国ではほとんどないと言っても良いだろう。
ロンドンの40%以上は外国人が住んでいるという統計も出ている。

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勤めていたこの老健施設は非常に特殊な所で、
何が特殊かと言えば、ユダヤ人だけが入居できるということだった。

それも、殆どが、ナチスの迫害で欧州から逃れてきたユダヤの人達。
イギリス国内ではそういった施設は2つしかなく、その内の一つだった。

第二次世界大戦なんて、教科書で習ったぐらいの意識しかなかったが、
ここで働くようになってから、戦争は現実であり、
平和ボケしている日本人の私にとって、
命からがら逃げてきた人達が現実に居ることに戸惑いと驚きを感じたのを覚えている。

働いているスタッフは、殆どアフリカ系、特にモーリシヤスの人が多かった。
彼らは自分の国で働いても稼げれないので、英国に出稼ぎに来た人達だ。

家族を残したり、または家族を呼び寄せるという覚悟があるので、
ちょっとしたことで諦めることなく、どんなことにも負けない強さや誇りを持っていた。

何度も彼らの理不尽な物言いに喧嘩になったが、騒ぐと落ち着く気質もあるのか、
ある程度言い終わると、「Give me a hug」「Give me a kiss」と言って
私よりも大きな身体で「ぐえっ」っとなりながら抱きしめられ、キスされ、
水に流すというアフリカンな習慣を味わった。

最初は戸惑うこともあったが、肌と肌が触れることで、
言葉でこんがらがった関係やわだかまりを解消することができることも知った。

日本では、ねちねちと後から言うことが多いが、
アフリカ系は、瞬間湯沸かし器のところもあり、
「あんなに怒ってたのに、手のひら返したように、何でこうも、優しいねん」
とつっこみたくなることはその後も多かった。

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ユダヤ人の食生活もミルクと肉は別々に収納したり、
シナゴーグという礼拝に関しては、スタッフは絶対その中に入れない決まりでもあった。

私は3病棟という、比較的重度のアルツハイマー病やリュウマチ、
末期のがんを持っている患者さんが居る病棟での勤務だった。

看護師と言っても、ここでのメインの仕事は、患者さんのお尻を拭くことと言ってもいい位、
朝から夜まで、老廃物、トイレでの介護が多かった。

多分ユダヤ人のご老人のお尻を拭いた回数大会があれば、
私は見事に日本人男性の部で優勝できるのではないかと確信が持てるぐらい拭き続けた。

多分そんな大会があっても、優勝商品は、紙おむつではないかと想像し、
ありもしない大会にも関わらず、既にがっかりしてしまう自分がいた。

毎日通勤で乗るバスの中で、「紙(ここでは神ではなく紙)さま、今日は、凄いのが当たりませんように」
なんて祈ることも多かった。
私は前世でいったい何をやらかしてしまったのか?と思った時もあった。

痴呆やアルツハイマーの方がご家族に居られる方は、ご理解頂けると思うが、
自分の老廃物を老廃物と見なさないことも多く、
扉を開けた瞬間、部屋ごと水鉄砲で洗いたくなるようなホラーな光景もあった。

なので、お化けが怖いとか、○○が怖い、なんて可愛いことを言っている人は、
一度、病棟勤務体験を是非お勧めする。想像できない現実ほど恐ろしいものはない。

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レジデント(老健施設ではクライアントや患者とは言わない)は平日は、
朝、昼、晩の食事以外は、リビングと呼ばれるところで、
ソファーに座って、じーっとしていたり寝ていることが多い。

私たち看護師は椅子から落ちないように、またはトイレ介助やお風呂介助のために、
傍にいることが多く、その度に何か介助をする。

すると必ずレジデントは、介助が終わると、
「Thank you」、または
「Thank you very much」
という言葉を丁寧に返してくる。

リュウマチがあると、中々言葉の発音が出来にくい人でも、一生懸命に言ってくれた。

「ありがとう」と。

100歳になったおばあちゃんであっても、目を見ながら言ってくれた。


「ありがとう」と。

これは凄いなと、その当時のことを今も鮮明に記憶している。
今でもレジデントが言ってくれた感謝の言葉やその光景と音を思い出すことが出来る。
それぐらい私の中で印象深い出来事だった。

もちろん病棟勤務時間のレジデントとの会話の7割が罵詈雑言で、0.01%ぐらいしか
感謝の言葉をかけられることはない。
でもあれだけひどいことを言っても、最後には”ありがとう”を決して抜かさないことに驚きを感じた。

人が人の目をじっと見て「ありがとう」という言葉を言うことの大切さ。

感謝すら忘れていても仕方がないぐらいの痴呆、
自分が思っている以上に言葉も出ないし、身体も動かないにも関わらず、
ありがとうと言ってくれること、
ありがとうを覚えていてくれることに、嬉しく思った。

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それまで今まで、沢山のありがとうを聞いてきたが、
どちらかと言えば、照れたり、恥ずかしくて、面と向かって
「ありがとう」なんて言われないように、そして照れて言えない自分がいた。

でも、ここにいるレジデントは、例え痴呆になり、自分の名前を忘れていても、
人からしてもらった「感謝」に対して目をみて、言葉に出されていた。

これは子どもの頃からのしつけなのか、
自分が人であることの誇りや自覚、尊厳を保つ意味なのか。

「ありがとう」という単純な言葉であったが、
私にとって大きな意味と深さ、そして人としての生き様を考えさせられた。

痴呆になっても、アルツハイマーになっても、
やはり普段から使っている、習慣になって使っている言葉は、
もう決して離れることはない。

罵詈雑言を言っている人、不平不満を言ってきた人は、
同じよう無意識に言っている気がする。寝言でも罵声を言っているぐらいだから。

普段に使っている言葉や思考が、やはり、
その人の人格をもたらすと言っても言い過ぎではないとさえ思うようにもなった。

今から老後を気にして、言葉をというのではなく、
普段無意識的に出る言葉に意識を向け、そしてそれが、
良い言葉であるように心がけたいと今思い返しても思う。

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レジデントの中に一人、お気に入りのおばあちゃんがいた。
彼女の名前は、アニー。

何故お気に入りかといえば、私が20年飼っていた犬と同じ名前だったから。

そのアニーは何時も白いハンドバック”を膝の上に大事そうに両手で抱えて座っていた。
トイレや食堂はもちろん、寝るときでさえ、肌身離さず持っていた。

手元にないと
「Where is my bag? (私のかばんはどこ?)」
っとゆっくりとした口調で、
不自由な体を動かしながら必死になって探していた。

私は当時何故そんなにバックを探すのか不思議に思い、同僚に

「あのカバンには何が入ってるの?」って聞くと、
「写真よ」っと答えてくれた。

「他は何もないの、ただ写真をずーっとアニーはああやってひざの上に抱えて持ってるのよ」
と教えてくれた。

それからよく観察すると確かにアニーは一日に何度も何度もカバンを開けて、
何かを見ては、微笑んだり、話しかけたりしていた。

彼女の部屋には荷物が殆どなく、
その写真だけがアニーにとっての唯一のものらしかった。

アニーはあまりしゃべらないおばあちゃんで、
「アニー今日は気分はどう?」
と聞くと、何も答えないが笑顔で、私の横顔や頭を撫でてくれたりしてくれた。

ある時、彼女の椅子の隣に座って、ただじっとしていた時。アニーが
「You always kind to me I・・・I will show you・・・(いつもやさしくしてくれるからこれを見せてあげる)」
とゆっくりと話しかけてきてくれて、膝の上のカバンを開けてくれた。

4枚の写真が入っていた。

そこにはアニーの旦那さんらしき人が笑顔でアニーと肩を組んで写っていた。
後の三枚は息子とその孫の写真だった。

アニーは一枚一枚ゆっくりと思い出すようにたどたどしい英語で説明してくれた。

「これは・・・私の夫で・・これは・・・私・・の息子・・・」

「とってもやさしそうな旦那さんねー」と言うと、
表情をほころばせ、笑みを浮かべながら続けて説明してくれた。

「そう、とっても・・・いい夫で・・・迎えに来てくれる・・」


迎えに来てくれることを待っているアニーだったが、
旦那さんは実は何年も前に亡くなっていた。

でもアニーは痴呆からか、旦那さんがまだ生きていて、
迎えに来てくれることを心待ちにしていた。

家族は以前は頻繁に面会に来ていたものの、
痴呆が強くなってからは、ほとんど面会もなくなっていた。
四枚の説明が終わると、またアニーはカバンの中を探し出した。

「アニー何を探してるの?」と聞くと、

「もっと・・・見せてあげ・・・ようと思って。。。。」
と言い、小さなカバンを何度も開けたりして探していた。

でも小さいカバンには、もう何も無いのはわかっていた。
時々休憩しながらも不自由な手で、何度も同じ開き口を探したりしていた。

「おか・・しいわね。。。もっとあった・・と思ったんだけど・・・」

必死にぎこちない手を使って、私に写真を見せようとするアニーを見ていると、
胸が詰って、目頭が熱くなった。

「もうないよ」とは言えなかった。

「アニー」そう言ってただ肩を抱きしめてあげてた。
「もういいよー十分・・写真みせてくれてありがとうね」

その時は、目を見て、ありがとう、と言った記憶がある。

そう言うと、アニーはまた笑みを浮かべ、
カバンをひざの上において両手で抱えて微笑みながら目を閉じた。

彼女が目をつぶっている間、アニーは旦那さんとの楽しい思い出に浸っているか、
または旦那さんや息子、孫との楽しい団欒だった日々を思い出しているのか。
時々アニーは目をつぶりながら笑みを浮かべて
いる姿があった。

アニーはこの世を去るまでずっと、あの写真をひざの上に、
大事そうに抱えているように思った。


あの時から13年がたった。
もしかしたら、アニーは今は目の中の想像の中で旦那さんと会うのではなく、
あちらの世界で旦那さんに肩を組まれて、笑顔で過ごしているような気がする。

アニーを思い出す時、
「ありがとう」という言葉が自然と出てくる。

私は今、レジデントの方のように目を見て、感謝の言葉を伝えられているか、
あの時のように、目を見て、ありがとうと言えているか。

あの時の気持ちを忘れずに、
アニーに言ったように、ありがとうという気持ちを込めて、言葉を使っていきたい。

本当の自分を見つける方法

写真は、同僚達とレジデントとの写真。皆さん当時で90歳以上。
アニーはこの後ろで微笑んで座ってました。
 
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