たまき雄一郎ブログ

衆議院議員玉木雄一郎のオフィシャルブログです。

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今般の九州北部地方の豪雨で亡くなられた方にお悔やみ申し上げるとともに、被害にあわれた方、避難されている方に、心からお見舞い申し上げます。速やかな復旧ができるよう努めて参ります。

 

さて、東京都議会議員選挙は、自民党の歴史的大敗という結果になりました。同時に、民進党の当選者も5名にとどまりました。こちらも大敗です。

 

自民党の大敗は、安倍政権の強引な政権運営や隠ぺい体質に対する反発が原因であり、私たち民進党が、国会で地道に質問や調査を継続したからこそ、こうした政権の実態が明らかになったものと自負しています。

 

しかし、国会での追及が民進党の議席には結びつかず、代わりに、都民ファーストが政権批判の受け皿となり大きく躍進しました。行政監視と政権批判だけでは支持は増えませんでした。

 

政権の受け皿になることが野党第一党の役目です。しかし、今の民進党は、政権批判の受け皿にさえなりませんでした。これが、冷徹な現実です。「安倍一強」との批判がありますが、こうした現状を招いた責任の一端は野党第一党にもあります。機能する議会制民主主義には、やはり政権を担い得る強い野党が必要です。

 

一方、都議会議員選挙の結果は、期待できる受け皿さえあれば、「安倍一強」も意外ともろいことが分かった選挙でもありました。問題は、その「受け皿」に誰がなり得るのか。大胆な党改革ができれば民進党にも十分チャンスはあると思いますが、このまま何もしなければ、旧社会党のように歴史的役割を終えていくでしょう。

 

多くの有能な仲間を失いました。離党者も出してしまいました。私自身、大きな責任を感じています。選挙結果を厳しく総括したうえで、解党的大改革に取り組まなくてはなりません。もう後がありません。これが最後のチャンスだと考えています。

 

ときに、チャンスはピンチの顔をしてやってきます。

 

期待される受け皿づくりにチャレンジしていきたいと思います。

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初当選以来ずっと取り組んできた、坂出北インターチェンジのフル化に関し、来月7月中にも、事業着工に向けた国の採択が下りることになりました。
 
これまで8回にわたり国会質問で取り上げ、国土交通大臣に粘り強く要望・提案してきた案件です。太田前大臣にも坂出に来ていただき、石井現大臣にも多大なるご理解・ご協力をいただきました。国交大臣をはじめ関係者の皆様のご尽力に心から感謝申し上げます。
 
このフル化、もともとは予算の制約があるから実現不可能と言われていましたが、私から、スマートインターチェンジの予算をICのフル化事業にも使えるよう法改正してはどうかと提案。その後、法改正が実現し、一気にフル化に向けた動きが加速されることになりました。この法改正がなければフル化はなかったと思います。
 
この制度を利用すれば、料金所の内側部分は、国と道路会社が負担するので、坂出北ICのフル化には30億円強かかると見込まれますが、坂出市など地元負担は1億円程度で済む見通しです。
 
工事完成まで5年程度かかるとされていますが、少しでも早く利用可能となるよう、引き続き国会で働きかけていきたいと思います。
 
地域の活性化や防災力の強化につながることを強く期待しています。
 
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今日のNHK日曜討論でも、獣医師不足が議論になりました。よく獣医師が足りないと言われますが、獣医師の数については、「分野別、地域的な『偏在』はあるものの、総数としては足りている。」これが、農水省、文科省をはじめとした政府の公式見解です。

 

しかし、地域によっては、牛や豚といった産業動物の獣医、とりわけ公務員獣医師の数が足りず、定員割れを起こしている都道府県があることも事実です。

 

ただ、獣医学部を新設して定員を増やすことが、産業動物獣医師、なかんずく公務員獣医師が不足している問題の解決策になるのか?この点については、あまり客観的な分析が行われていません。

地方に獣医学部を作れば、その地域の公務員獣医師も増えるでしょう、ぐらいの感覚です。

 

しかし、具体的な数字を調べてみると、その感覚が必ずしも正しくないことが分かります。

 

例えば、加計学園が目指すのと同じような地方(青森県)に所在する私立の獣医大学である北里大学について見てみると、1学年の定員は120名。1.1倍まで認められる枠を使って実際には132名の学生が学んでいますが、このうち青森県内に就職した学生の数はわずか3名です。そのうち公務員獣医師になった人は1名のみです。事実、現在も青森県では公務員獣医師の欠員状態が続いています。

 

つまり、獣医大学の所在地と、その地域における公務員獣医師の充足率との間には、直接の関係はないと考える方が自然です。ですから、仮に、加計学園が四国に獣医学部を新設しても、それだけをもって、四国の公務員獣医師の不足問題が解決するわけではないと思います。

 

事実、国会でも獣医師の偏在問題について問われて、義家文科副大臣は、大学の立地場所で解決されるものではないと答弁しています。


3/15衆議院内閣委員会でのやりとり

○緒方委員 そもそも立地場所によって解決をすることができるというふうに文部科学省としてはお考えですか、副大臣。

○義家副大臣 必ずしも立地場所によってできるものではない、立地場所にとらわれるものではないというふうに考えております


しかも、加計学園の問題に関して言えば、国家戦略特区で獣医学部の新設が認められる条件は、既存の獣医学部では提供できないような、創薬やライフサイエンスといった最先端の教育を提供できるかどうかであって、公務員獣医師の不足を補えるかどうかは問われていません。

 

最近よく、加計学園の特区認定を正当化する理由として、四国における公務員獣医師の不足に対応するためという人がいますが、これは国家戦略特区の認定の妥当性(すなわち「石破4条件」を満たしているかどうか)を判断するうえでは関係のない話であって、単なる「論点ずらし」だと言わざるを得ません。

 

さて、話を公務員獣医師の不足問題に戻しましょう。

 

では、公務員獣医師不足には、どう対応すればいいのか。

 

そこはやはり、待遇改善が一番だと思います。

 

ペットのお医者さんとして開業している獣医師に比べて、公務員獣医師の待遇が低いのは確かです。したがって、例えば、待遇を医師公務員並みにすれば、公務員獣医師問題はかなり解決すると思われます。

 

公務員獣医師が足りないという問題は、古くからある長年の課題です。今回の加計学園の問題を期に、公務員獣医師や産業動物獣医師の問題に関心が集まったことは良かったと思っています。

 

可能なかぎりの待遇改善を図るとともに、欧米などで導入されている「テクノロジスト」と言われる獣医師の担う獣医事行政のサポートを行う職種の活用についても、あわせて検討が進むことを期待したいと思います。

 

関係者の皆さんからのアドバイスも、ぜひよろしくお願いします。

 

 

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■加計学園問題、行政はゆがめられたのか?

 

安倍総理の「腹心の友」が経営する加計学園に、52年ぶりの獣医学部新設が認められた件について、行政の公平性・公正性がゆがめられたのかどうかが問われている。

この問題のポイントは、以前のブログでも書いたように、石破茂前大臣の時代、安倍内閣が自ら2015年6月30日の閣議決定で決めた、いわゆる「石破4条件」をクリアして新設が認められたのかどうかだ。

 

この「石破4条件」が客観的に満たされていれば、加計学園の理事長が総理の「腹心の友」であるかどうかは関係ないし、逆に、満たされていないのであれば、総理の友人であろうがなかろうが問題である。

 

改めて「石破4条件」とは何か。

  1. 現在の提案主体による既存獣医師養成でない構想が具体化し、

  2. ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき具体的需要が明らかになり、かつ、

  3. 既存の大学・学部では対応困難な場合には、

  4. 近年の獣医師需要動向も考慮しつつ、全国的見地から本年度内に検討を行う。

(「『日本再興戦略』改訂2015」p.121より) 

 

この閣議決定の意味するところは明確だ。

 

政府の公式見解では、獣医師の数は、地域的、分野別の「偏在」はあるものの、日本全体でみたときに総数としては足りているとされている。

よって、新たに獣医学部を新設する場合には、従来型の獣医師の活動分野とは異なる、創薬やライフサイエンスなどの「新たに対応すべき具体的需要」が確認されるなら認めるという内容である。

 

■疑惑解明の最短ルートは「情報公開」

 

そこで、政府が、創薬やライフサイエンス等における獣医師の「新たに対応すべき具体的需要」をどのように確認し、昨年11月9日の国家戦略特区諮問会議で事実上加計学園のみに獣医学部新設を認める決定に至ったのか、を検証することが重要になる。

 

この決定に至る行政内部の意思決定については、当然、関係する「行政文書」が残っているはずだ。

それを開示し、判断の根拠になった「新たに対応すべき具体的需要」に関する明確な数字、バックデータを示してもらえれば、今言われているような疑惑はすぐに晴れる。

 

しかし、政府に求めても「文書は確認できない」「出所不明なものは調べない」と言うばかりで何も出てこない。国会で質問しても、安倍総理も関係閣僚もまともに答えようとしない。

そんな中で、前川喜平・前文部科学事務次官から「行政がゆがめられた」といった証言が飛び出したり、文科省内部から提供されたと思われる文書やメール、そして現役官僚の証言が次々と出てきている。

 

安倍総理が疑惑を晴らすためには、「石破4条件」を満たしていることを、誰が、いかなるデータや資料に基づいて判断したのかを明らかにすればいいだけだ。

その説明がないので、「総理のご意向」や「官邸の最高レベルが言っている」ことで決まったのではないかと疑われているのである。

 

■「新たに対応すべき具体的需要」の根拠

 

そこで、昨日(6月7日)の国会で、改めて創薬やライフサイエンスなどの「新たに対応すべき具体的需要」について質問した。

 

さる6月1日の国会審議で、山本担当大臣は

需要を定量的に把握することは困難でありますが、製薬会社等の会社に勤務する獣医師の数や会社に就職する新卒者の数が、この10年間で約5~6割増加していることは、新たな需要が具体的に発生していることをうかがわせる

と答弁している。

 

そもそも、新設を認めた担当大臣が、閣議決定で決めた条件である「新たに対応すべき具体的需要」を定量的に把握できないと開き直っていることに驚いた。

 

あわせて、判断根拠の数字らしきものを答弁しているので、では、「新たな需要」に関係すると思われる製薬会社で働く獣医師数は具体的に何人増えたのかと聞いた。

 

すると、内閣府の藤原審議官は、平成16年(2004年)から平成26年(2014年)の間に、製薬会社等の「会社」に勤務する獣医師は、1436名から2174名に増えたと答弁。

これだけ聞くと、一瞬、製薬会社で働く獣医師数は増えていて、創薬などの「新たに対応すべき具体的需要」があるのかと思ってしまう。

 

しかし、この答弁には、数字のごまかしがある。

 

まず、平成16年~平成26年の間に、「会社(診療を除く)」に勤務する獣医師の数は、確かに1436人から2174人へと、738人、約51%増えているが、同じ時期に、犬や猫などのペットの獣医師(小動物診療)も、10122人から15345人に5223人に52%増えている。

 

そもそも、この10年間で、獣医師の数自体が、31333人から39098人に約7765人増えており、この増加数のうち、「会社(診療を除く)」の増加分が占める割合は、9%に過ぎず、小動物診療の増加分が67%を占める。

 

また、ペットの獣医師は20年間一貫して増えているのに対して、「会社」で勤務する獣医師の数は、平成4年(1994年)には2347人と平成26年と同水準に達しており、「会社」の数の増減は、「新たな需要」というより、景気変動の影響を大きく受けると考えられる。

 

 

 

 

さらに、この「会社」のカテゴリーの中には様々な業態の民間会社(例えば飼料会社等)が含まれるので、「会社」のうち「製薬会社」に勤務する獣医師はどれだけ増えたのかと聞いところ、なんと、平成26年の数字はあるが、平成16年の製薬会社の統計はないので、分からないとの答弁。

 

これには驚いた。

 

製薬会社“等”で働く獣医師の数が10年で5割~6割増えたと大臣が国会で答弁し、いかにも、創薬などの「新たに対応すべき具体的需要」があるかのような印象を与えておきながら、実際には、製薬会社で働く獣医師数がいくら増加したかは分からない…

 

今や政府は、こんな数字のごまかしまでするのか。

これこそ、安倍総理が多用する「印象操作」ではないか。

 

ただ、こうした説明も、問題発覚後、「4条件」との整合性を問われて、適当な数字を探してきて作られたものだろう。役人の皆さんも、無理やりやらされているのかもしれない。私が指摘をしている間、バックシートに座っていた文科省の局長が何度もうなずいていた姿が印象に残っている。

 

こうした答弁からも、「4条件」を無視し、「加計学園ありき」で獣医学部新設が認められた疑惑が深まったと言える。

 

私も、岩盤規制に穴をあけていくことには賛成だ。しかし、それはあくまで国会や政府が決めたルールにしたがって行われなければならない。ましてや、自らが決めた閣議決定さえ無視して決めたとしたら、それは「行政をゆがめた」と批判されても仕方がない。内閣法6条違反にもあたる。

 

この強引な意思決定が、誰によって、どのように行われたのか?

真実を明らかにするためにも、与党の皆さんには、前川前次官の参考人招致の実現を是非お願いしたい。行政の公平性や公正性がゆがめられたのか、真相を明らかにする必要がある。

 

これは、与野党を超えた立法府の責任のはずだ。 

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産経新聞が、まるで、私が日本獣医師政治連盟から100万円もらって、加計学園の獣医学部設立を阻止するために質問したというふうに報じています。

 

すごいですね。。。

 

確かに、私の父と弟は獣医師です。また、民主党政権時代、党の獣医師問題議員連盟の事務局長を務め、獣医師の先生方の協力も得ながら、口蹄疫や鳥インフルエンザ対策、そして、東日本大震災時の被災ペットの救護活動の問題などに取り組みました。被災地の獣医さんには、大変お世話になりました。

 

そして、2012年末の衆議院選挙の際には、日本獣医師会政治連盟から100万円の献金をいただきましたが、関係法令に基づいて適切に処理されており、何の問題もありません。

 

日本獣医師政治連盟から献金を受けたのは、この年だけです。これは、5年前の話。安倍政権になってからは一度もありません。

 

私が、国家戦略特区での獣医学部新設を叩くために、献金をもらったとの指摘がありますが、そもそも、献金を受けた民主党政権時代(2012年)には、国家戦略特区制度がまだ存在していません。国家戦略特区法が施行されたのは、第2次安倍内閣成立から約1年後の2013年12月13日です。

 

また、2015年6月22日の日本獣医師会定期大会に参加した際の発言についても一部で取り上げられていますが、これも、完全な印象操作です。

 

会の冒頭、蔵内会長から国家戦略特区への懸念を表明する挨拶があり、先に挨拶された与党の議員から心配ないとの挨拶があったので、私は「与党の先生が言っているから大丈夫だと思うが、仮におかしなことになれば、私もしっかりチェックしたい」旨は述べました。

 

ただ、当時まさか「おかしなこと」が実際に起こるとは思ってもいませんでした。

 

しかし、今年2017年に入って、懸念していた「おかしなこと」が起きたのです。

石破前大臣さえ「なぜ大臣が変わることでこんなに進むのか不思議だ」と驚くほど急に物事が進み、加計学園が、なぜか「1校に限って」選ばれたのです。しかも、なぜか「開校は来年4月」という急ピッチのスケジュール。

 

私が特に変だと思っているのは、石破前大臣時代の2015年6月30に閣議決定した、いわゆる「石破4条件」を無視して、加計学園が選定された可能性があることです。

 

私は地域を限定して規制の特例を認める「特区」という枠組み自体には反対ではありません。しかし、それは、あくまで関係法令や閣議決定などのルールに違反していないことが前提です。

 

2015年の閣議決定は、特区で認める場合には、「既存の大学・学部では対応が困難な」「既存の獣医師養成ではない」構想であることなど4つの条件を定めていますが、このルールに違反して加計学園が選定された疑いがあるのです。

 

みずからが決めたルールを無視し、公平・適正な行政手続きを捻じ曲げ、総理の親友の経営する学校法人にだけ獣医学部の新設を認めたとしたら、さすがに、

 

「大丈夫なのか?」

 

と誰かが問いただすべきではないでしょうか。

 

私がこの問題を取り上げれば、獣医師会との関係を指摘されるのはもとより覚悟していました。

しかし、おかしいことはおかしいと指摘しなければなりません。それを放置するようでは、おかしな日本になってしまいます。

 

また、この問題には民進党がチームとして取り組んでいます。同僚議員とともに調査し、疑惑があるから、国会対策委員長の指示に基づいて質問しているのです。

 

何の疑惑もないなら、正々堂々と、なぜこんな「おかしなこと」が起きたのか、説明してもらいたい。

どうして、総理の親友案件だけ、いろんなことを無視して特例的に物事が進んだのか、国民に納得できるように説明してもらいたい。

多くの「なぜ?」に答えてもらいたい。

 

献金をもらって誰かを責める。そんな馬鹿馬鹿しいことをするために私は国会議員になったのではありません。

 

不公平、不適切な行政手続きはないのか?

法令やルール違反はないのか?

そして、権力の私物化はないのか?

 

誰も問わなくていいのでしょうか。

 

行政監視は国会の大事な仕事の1つです。

 

厳しく検証する人間のいない国会を、誰が望んでいるのでしょうか。

 

支持していただける人が増えてくれることを願っています。

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■ずさんな「総理のご意向」文書の調査

 

5月17日の衆議院文部科学委員会で、加計学園による大学獣医学部の新設問題を取り上げました。

 

民主党獣医師問題議員連盟の事務局長を務めたこともあり、特区による獣医学部新設には以前から関心を持っていました。

政府からも定期的にヒアリングを続けてきましたが、その私から見ても、特にこの1年で劇的に進んだという印象を持っています。

 

17日の国会では、その日に報じられたいわゆる「総理のご意向」文書について、その真偽を松野文科大臣に質しました。

大臣は「確認したい」と引き取ったのですが、役所のこの手の調査としては異例の早さで、19日の午後4時に「文書の存在を確認できなかった」との調査結果を発表したのです。

 

しかし、この調査はあまりにもずさんです。

 

調べたのも、文科省専門教育課の「共有フォルダ」だけ。なぜか担当者のパソコンや個人フォルダは一切調べていません。

官房長官が、早々に「怪文書」などと言い切ってしまったことから、その発言とつじつまを合わせるために調査対象を限定したのでしょうか。

 

問題となっている文書の一つに、元国会議員で獣医師の北村直人氏と文科省専門教育課のM課長補佐のやりとりを記したものがあります。

北村直人氏が「(文書の内容は)99.9%そのとおり」と言っているにもかかわらず、やりとりの相手方であるM補佐の個人パソコンやファイルは確認していないのです。

 

これは明らかに調査として不十分です。

 

身内による調査には限界があります。文科省は外部の人材を入れて調査をやり直すべきです。

 

 

■加計学園獣医学部は閣議決定違反?

 

文書の真偽にばかり注目が集まっていますが、重要なことは、

  • これまで50年以上認められてこなかった獣医学部の新設が、なぜ加計学園だけに認められたのか。
  • 認められる過程で、安倍総理と加計理事長が親しい関係であることを背景に、森友学園のような「特別な対応」があったのかどうか。

この2つです。

 

そこで私が注目しているのが、閣議決定で定めた「石破4条件」です。

 

平成27年6月30日に閣議決定された「『日本再興戦略』改訂2015」には、国家戦略特区における獣医学部の新設の検討が盛り込まれましたが、その際、満たすべき「4条件」が明記されました。

この「4条件」は、第2次・第3次安倍内閣で国家戦略特区担当大臣を務めた石破茂さんの時代に作られました。

 

⑭獣医師養成系大学・学部の新設に関する検討

  1. 現在の提案主体による既存獣医師養成でない構想が具体化し、

  2. ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき具体的需要が明らかになり、かつ、

  3. 既存の大学・学部では対応困難な場合には、

  4. 近年の獣医師需要動向も考慮しつつ、全国的見地から本年度内に検討を行う。

(「『日本再興戦略』改訂2015」 p.121より)

 

「石破4条件」は、簡単に言えば、既存の獣医学部では対応できない新たなニーズに応える獣医師を養成するのであれば、新設を認めるというものです。

 

私は、地域を限定して規制の特例を認める「特区」という枠組み自体には反対ではありません。

しかし、ここで問われるのは、加計学園が新設する獣医学部が、この閣議決定された「石破4条件」を満たしているかどうかです。

 

ちなみに、閣議決定とは、内閣を構成する大臣全員が署名する政府の最重要文書で、内閣法第6条には、

内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針に基いて、行政各部を指揮監督する。

と定められています。法律上、総理大臣は閣議決定を守る義務があるのです。

 

私は、加計学園の新設する獣医学部が「石破4条件」を満たしておらず、閣議決定違反の可能性があるのではないかと考えています。そして、そのことを裏付ける証拠の一つが、加計学園が回答した定員160名の算出根拠です。

 

 

■日本最大「160名」根拠、政府は答弁不能

 

加計学園が新設する獣医学部の定員は160名で、これは既存16大学の定員合計930名の約2割に相当します。

しかも、既存の獣医学部の中で定員が最も多いのは120名で、加計学園は日本最大の獣医学部を作ろうとしていることになります。

 

17日の国会で、この160名の算出根拠について質問したところ、文科省、農水省、内閣府のいずれも答えることができませんでした。

実は、前日の質問通告の際、どの省庁が答えるのか聞いたところ、3つの役所は「うちじゃない」と互いに押しつけ合っていました。

通告後も平行線で、国会で政府が誰一人として責任を持って答えることができない、つまり答弁不能という異常事態です。

 

これでは埒があかないので、愛媛県畜産課が加計学園から聞いた160名の算出根拠を記した文書を紹介しました。

 

 

■政府説明と矛盾 衝撃の「算出根拠」

 

これが、定員160名の算出根拠について、加計学園からの回答を記した文書です。

 

 

 抜粋すると、

26年度の獣医師法第22条の届出では、就業獣医師の総数は39,098人。この人数を維持するため、獣医師が生涯で35年働くとして、年間1,117人(39,098人/35年=1,117人)の新規獣医師が必要。現在ある全国の獣医学科の定員は930人/年。このため、年間187人(1,117人−930人=187人)が不足していると試算。

 

つまり、従来型の獣医師が年間187人足りなくなるから定員を160名にした、と言っているに過ぎないのです。

これは衝撃の内容です。

 

そもそも、これまで50年以上獣医学部が新設されてこなかったのは、獣医師の数が足りているからです。政府もこれまで、地域偏在はあっても、全体として獣医師は不足していないと国会で何度も答弁しています。

 

にもかかわらず、加計学園に日本最大の獣医学部新設を認めたのは、「石破4条件」をクリアしたから、すなわち既存の獣医学部では対応できない新たなニーズに応える獣医師を養成するから、と政府は説明してきました。

 

ところが、加計学園による定員160名の算出根拠は、既存の獣医師の不足分、ということがこの資料で明らかになりました。

 

これは、獣医師数は不足していないとするこれまでの政府答弁とも矛盾しますし、「石破4条件」に出てくる「ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき具体的需要」などの要素も一切考慮されていません。

 

こうした算出根拠をとっていることも、日本最大の獣医学部の新設が、「石破4条件」を満たさないまま認められた可能性を示唆しています。

 

なお、平成28年9月21日に開催された国家戦略特区に関する「第1回今治市分科会」でも、今治商工会議所特別顧問で元愛媛県知事の加戸守行氏が同じ数字を述べています。

 

 

■石破前大臣の嘆き

 

「石破4条件」の産みの親である石破前大臣の発言がとても象徴的です。

 

不思議ですよね。なぜ大臣が変わることでこんなに進むのか。新たな条件が出るのか。世間で言われるように、総理の大親友であれば認められ、そうじゃなければ認められないというのであれば、行政の公平性という観点からおかしい。(週刊新潮インタビュー)

 

国家戦略特区制度に対する信頼を確保するためにも、これまでの手続きや内容に問題がないのか、丁寧な検証が必要です。

関係各省には検証に必要な情報を適切に公開してもらいたいと思います。

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■「こども国債」と「教育国債」とは、何が同じで何が違うのか

 

5月3日、安倍総理は、憲法改正のテーマの一つに「教育無償化」をあげました。しかし、これは法律で十分対応できる話で、むしろ大切なのは、どのような財源で無償化を実現するかです。仮に総理のおっしゃるとおり2020年に改正が実現するとしても、どのような財源をあてるつもりでいるのでしょうか。財源論が置き去りになっています。

 

私は、教育無償化の財源の一つとして、昨年の民進党代表選挙で、「こども国債」を提案しました。その基本的考えについて改めて述べたいと思います。

 

結局は借金で「将来世代への負担の先送り」に過ぎない、

自民党文教族の提案する「教育国債」と何が違うのか、

こうした質問をよく受けるので整理して話をしたいと思います。

 

まず、私が代表選挙で「こども国債」を提案した目的は大きく二つあります。一つは、日本の子育て・教育予算をOECD平均並にまで速やかに倍増させ教育無償化を実現すること。そして、もう一つの目的は、国債発行が許される対象経費を抜本的に見直すことです。

 

■「こども国債」でしか、子育て・教育予算を速やかに倍増できない

 

私は、現在約5兆円規模の子育て・教育関連予算を10兆円規模に倍増させ、教育の無償化を実現することが、働く世代の家計負担を大幅に軽減させ消費を拡大させる最大の経済対策だと思っています。同時に、潜在成長率を高める最も効果的な成長戦略にもなるでしょう。

 

「家庭政策」というカテゴリーでみたときの、日本の子育て・教育予算の対GDP比率がOECD平均の約半分であることはよく知られていますが、これを速やかに倍にするためには「こども国債」の発行が必要です。

 

「無駄な歳出削減」は必要ですが、そんなに巨額の無駄があるのでしょうか、仮に「無駄な歳出削減」ができたとしても、その多くは高齢者福祉の増加分を賄うために使われるでしょう。

 

また、現代において優れた教育機会を保証することは、単に所得の低い家庭の子どもたちに教育機会を提供するだけでなく、人工知能(AI)が台頭する時代、新しい社会を生き抜くすべての子どもたちに時代にあった最先端の教育内容を届けるためにも不可欠です。

 

結果として、日本経済における労働生産性も潜在成長率の向上にも資するでしょう。従来型の公共事業より高い投資乗数も期待できます。

 

■「こども国債」のもう一つの目的…公債発行対象経費の見直し

 

こうした経済面、社会面でのプラス効果は、自民党の「教育国債」でも言われていますが、私が、「こども国債」を提案したもう一つの理由は、財政法で規定されてきた公債発行対象経費を抜本的に見直したいからです。そして、この見直しなくして、実のある財政再建もできないと考えます。

 

現行の財政法では、「建設国債」の発行しか認められていません。建設国債というのは、橋や道路といったインフラ建設の予算の調達するために発行される国債で、これらインフラ施設は後の世代も利用できるため、返済の負担を後世代に回すことに合理性があると整理され、財政法でも発行が認められています。

 

■今の赤字国債は実質「高齢者国債」

 

一方、赤字国債は、単に歳出と歳入の差をうめるために発行される国債で、財政法上は発行が認められませんが、厳しい財政事情のため、特例法に基づいて毎年発行されているものです。

 

そして、赤字国債で調達された資金は、実質的に、過去の借金の元本と利払いのため「国債費」という名目で約20兆円強、残りの10兆円弱は、税金や保険料で賄いきれない高齢者向けの「社会保障関係費(医療・介護等)」をカバーするために使われています。

 

つまり、赤字国債のうち少なくとも約10兆円は、高齢者福祉のために使われる「高齢者国債」と呼んでもいい状況です。そして、この赤字国債で賄われた財・サービスを享受した高齢者は、返済の負担を負うことはなく、その負担はサービスを受けていない次世代に回されます。

 

■「こども国債」は、子どもたちに負担の前に便益を与える

 

一方、私の提案する「こども国債」が、「高齢者国債」たる赤字国債と大きく異なるのは、「こども国債」で調達されたお金は、まず子どもたちのために全額使われることです。つまり、子どもたちは負担者になる前に、全員が受益者になります。

 

赤字国債は、次世代の国民にとって、「便益なしで負担だけある」のに対して、「こども国債」は、「負担の前に便益がある」国債です。

 

■「こども国債」は自償性の高い国債

 

加えて、「こども国債」の発行で、しかるべき教育を受けた子どもの数が増えれば、彼らは20年~30年もすれば立派な納税者になります。そうすれば、彼らが自らの力で償還(返済)できる可能性も高まります。少し難しい言葉で言えば、「こども国債」は「自償性」の高い国債とも言えます。

 

財務省や自民党議員の一部が主張するように、「後世代に借金のツケだけを残す国債発行を減らすべき」なら、まず「高齢者国債」たる赤字国債を減らすべきです。赤字国債を減らさず、「こども国債」がダメだと言っても説得力に欠けます。

 

■問題は、いかなる支出に借金を認めるか

 

会社経営でも無借金経営が望ましいのでしょうが、多くの企業が借り入れを起こして経営をしています。問題は、どのような支出に対して借り入れをしているかであって、借り入れがすべて悪いわけではありません。例えば、将来の売り上げ増加につながる設備投資であれば、その資金を銀行からの借入れで調達しても合理性があるでしょう。

 

■「成長の3要素」に国債発行を限定する

 

同様に、国においても、公債発行の対象としてどのような支出が適切なのかを再整理すべきだと思います。例えば、将来の経済成長の源泉になるような支出については、成長に伴う税収増などの「リターン」が期待できるので、国債発行(借金)による財源調達も認めるが、費消するだけで将来の税収増を期待できないような支出については、国債の発行を認めず、税財源と保険料等で賄うことを徹底すべきと考えてはどうでしょうか。

 

もっと具体的に言えば、経済成長が、①労働投入、②資本蓄積、③イノベーションの3要素で成り立つことを考えれば、国債発行も、この「成長の3要素」に関係する以下のような支出についてのみ認めてはどうかと考えます。

 

【成長に資する3分野】

①人的資本形成に資する予算

 例)子育て・教育

②社会資本形成に資する予算

 例)道路・橋・港

③科学技術の振興に資する予算

 例)研究開発(R&D)

 

■国債は、「こども国債」「社会資本国債」「科学技術国債」の3種類に

 

そして、

①のために発行される国債を「こども国債」

②のために発行される国債を「社会資本国債」

③のために発行される国債を「科学技術国債」とし、

 

財政法を改正して、国の発行できる国債は、これら3種類に限ることとし、費消されるためだけに発行される赤字国債は、認めないことにします。

(注)ただし、当面の間は、別法により、元利払いを賄うための「国債費国債」の発行は認めることとします。

 

私の提案する「こども国債」は、こうした公債発行対象経費の抜本的見直しを伴うものであって、単に借金を増やす政策ではありません。

 

代表選の際も、子育て・教育予算のためには「こども国債」を発行すべしと訴えましたが、同時に、高齢者向け支出については税財源と保険料をしっかりとあてるべきと言いました。ここに、「こども国債」を提案したもう一つの意味があります。

 

例えば、5%消費税を増税する場合にも、1%分を新規の福祉充実策に回すとともに、4%分を赤字国債の発行抑制にまわす従来の考え方を踏襲してもいいとは思いますが、その4%分の半分の2%分(約5兆円)、「こども国債」を発行すればいいと思います。

 

これだと、国債発行の抑制ペースが落ちますが、急に国民負担を増やすよりも、教育無償化の実現といった家計の負担軽減策を同時に講じることで、経済へのマイナスインパクトを小さく抑えることもできます。

 

■償還財源として相続税の増税も

 

民進党は、教育無償化の財源として、金融所得課税の強化や資産課税の強化を提案しています。私も、世代間格差を是正する意味からも、償還財源の一つとして相続税増税は検討に値すると思います。ただ、迅速に子育て・教育予算を充実させるためには、まず「こども国債」の発行で必要額を速やかに調達すべきです。その際には、無償化にすべき高等教育の内容を絞り込むことも必要です。

 

なお、「こども国債」を無利子、相続税非課税の国債にすれば、相続税増税と相まって、「こども国債」を購入した高齢富裕層から若年層への資金の移転も加速すると思われます。「こども国債」の商品設計については、さらに議論を深めたいと思います。

 

■ワイズ・ボロウイング(賢い借金)の議論を

 

ちなみに、現在の「建設国債」の発行対象経費には、「三世代同居住宅」など、個人資産の形成につながるような事業も含まれています。こうした事業に係る借金の負担を、関係のない次世代に負担させる合理的理由はありません。したがって、「建設国債」を「社会資本国債」に見直していくにあたっても、対象経費の見直しや大胆な絞り込みが不可欠です。

 

とにかく、借金=悪という発想ではなく、どのような支出になら借金をあてても合理性があるのか、ワイズ・スペンディング(賢い支出)という観点に加え、ワイズ・ボロウイング(賢い借金)の議論が必要です。

 

以上のような理念に基づいて構想した「こども国債」の考えについては、ぜひ自民党においても引き続き検討いただきたいと思いますが、私たちも、自民党に負けないよう、党内での議論を深めていきたいと思います。

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■恒例化した「子どもの数減少」報道

 

今日は子どもの日。新聞には「子どもの数36年連続減」との記事が掲載されていますが、まるで毎年の恒例行事のようです。

 

少子高齢化、人口減少問題は、長年指摘をされながら有効な政策が講じられてこなかった課題ですが、最近では、各政党とも関連政策を熱心に訴えています。

 

私自身、昨年の民進党代表選挙で、OECD平均並みに子育て・教育予算を充実させるための方策として「こども国債」の発行を提案しました。代表選には敗れましたがが、与野党で子育て・教育予算をめぐる財源論が、活発になるきかっけになったのではと思っています。

 

■活発な自民党の教育財源議論

 

自民党でも教育財源の議論が行われています。はっきり言って民進党以上です。しかし、私の提案した「こども国債」に似た「教育国債」については、「親の世代の責任を放棄し、子どもの世代につけを残す」との理由で不適切とされたようです。財源は、「無駄な歳出削減」でねん出しなさいとのこと。

 

一方、小泉進次郎さんら若手が提案した「こども保険」については、年金保険料アップという財源が提示されているため、今後の検討対象になったようです。ただ、こうした話を聞いていると、いつもと変わらぬ議論で、結局何も変わらないのではないかと思ってしまいます。

 

まず、「無駄な歳出削減でねん出すべき」との主張は確かに正論なのですが、そんなことを何十年も言い続けた結果、今の状態になったのではないでしょうか。そもそも、自民党が考える「無駄な歳出」とは何なのでしょうか。その明示もなく、呪文のように「無駄な歳出削減」を唱えても財源は出てきません。

 

■「こども保険」は、年金の前払い

 

次に、有力な代替案として急浮上してきた「こども保険」ですが、確かに、就学前教育の無償化に向けた財源としては検討の価値はあると思います。ただ、なぜこの仕組みを「保険」と呼ぶのか、いまいちよく分かりません。

 

厚生年金や国民年金の保険料を活用する意味で「保険」という呼び名を使っているのかもしれませんが、カバーすべきリスクが判然としません。あえて理論的に整理するなら、「就学前の子どもを持つ被保険者に対する年金の前払い」ではないでしょうか。

 

また、年金の保険料が、就学前児童のいる家庭への金銭給付に使われることは、マッサージチェアほど筋は悪くないものの、特に、就学前児童のいない被保険者にとっては、年金保険料の年金給付以外への「流用」にあたることには注意が必要です。

 

年金保険料を引き上げる余地があるなら、現役世代の年金額を増やす方向で改革すべきだと思います。

 

■全世代型なら、負担も全世代型で

 

そして、「こども保険」に関して一番残念だと思ったのは、シルバー民主主義の克服を掲げながら、就学前教育の無償化等を、年金保険料の増額という現役世代にのみ負担を求める形で実現しようとしていることです。全世代で支えるべきと考えるなら、なぜ高齢者にも負担を求める税財源によらないのでしょうか。

 

これは、原発の廃炉や賠償の費用を、税金ではなく取りやすい電気料金の上乗せから取ろうとする発想に似ています。

 

せっかく、将来有望な自民党若手議員が議論しているのですから、堂々と全世代型の増税論議をしてもらいたいものです。あまり技術論に走らず、二回も延長した消費税増税に正面から取り組んでくださいと安倍総裁に申し入れることが、心ある若手の皆さんが、まずやるべきことではないでしょうか。

 

ただ、こうした給付と負担の議論が熱心に行われていることは立派です。「こども保険」にしても、初めから批判にさらされることを想定して打ち出された政策でしょう。メディアの注目を集めることには成功していますし、こうした議論の分かれる政策をあえて世に問うことのできる自民党の底力を感じます。

 

次の記事では、私が昨年の代表選挙で掲げ、ご批判もいただいた「こども国債」について、改めて述べたいと思います。

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■問題の核心は、9億円国有地の8億円値引き

 

森友学園の問題について、マスコミの関心は薄れてきたようだが、本質的な問題は全く解決していない。問題の核心は2つだ。一つは、財務基盤の脆弱な森友学園に、なぜ大阪府が設置認可適当を出したのか。そして、もう一つが、9億円以上の鑑定価格がついた国有地を、なぜ国は8億円以上も値引き(約9割引)して売却したのか。

 

この値引き額8億円は、校舎建設工事中の昨年3月11日、「新たな地下埋設物」として廃材や生活ゴミが出てきたため、これを撤去する費用として、国(財務省近畿財務局と国土交通省大阪航空局)が算出した数字だ。しかし、この算出根拠に大きな疑念がある。

 

国会では、麻生財務大臣や財務省理財局長が「(8億円値引きは)適正な価格」だと言い張っているが、実は、その客観的根拠はいまだに示されていない。特に、7年も前から確認されていた土壌汚染や地下埋設物の撤去のために国が支払った1億3200万円の「有益費」の算定と比較すると、その疑念がより一層、明確に浮かび上がってくる。

 

■「有益費」対象の平成27年撤去工事で、廃材や生活ゴミは残された

 

平成27年5月29日、国と森友学園は、買受条件付き賃貸借契約を結んだが、契約時点で判明していた土壌汚染や地下埋設物の撤去費用は、森友学園側が立て替え、国が後で「有益費」として支払う契約になっていた。

 

国有財産有償貸付合意書(平成27年5月29日締結)

(土壌汚染除去等費用)

第6条 乙(森友学園)が、前条第1項記載の土壌汚染、地下埋設物の除去を行い、それによって貸付財産の価格が増大した場合の除去費用は有益費とする。

2 前項の有益費は、本契約終了の時に、貸付財産価格の増加が現存する場合に限り、乙が支出した費用のうち甲(国)の基準による検証を踏まえて乙と合意した額又は貸付財産価格の増加額のいずれかを甲が選択のうえ、乙に対して返還する

3 甲は、前項の規定にかかわらず、甲が返還すべき有益費の金額算定につき、本契約終了前においても、貸付財産価格増加の現存額算定の基準時期を指定したうえで、前項と同様の方法により甲が乙に返還すべき有益費の額を定めることができる。但し、同金員の返還時期及び返還方法は、甲が指定し、同金員に対しては、返還時期までの利息及び遅延損害金は付さないこととする。

 

この「有益費」の対象となった、平成27年7月29日から12月15日まで実施された土壌改良・地下埋設物撤去工事では、校舎建設工事に支障のある配水管やマンホール、アスファルト、コンクリートガラ、約720トンと汚染土約1,090トンが撤去された。

一方、建設工事に支障のない廃材や生活ゴミは、一部撤去されたが、ほとんどが残されたことを、4月10日の国会で国交省が認めている。

 

4月10日 衆院決算行政監視委員会第4分科会における国交省航空局長答弁
「有益費の対象になった工事におきましては、(中略)廃材等につきましては、一部は撤去してございますが、それ以外のところについては残っているということでございます。」


しかも、廃材やゴミを撤去しないことについては、撤去工事最中の平成27年9月4日に近畿財務局9階会議室で開かれた打合せで、国と業者との間で合意していたとの「打合せ記録」(撤去工事を担当した中道組が作成したとされる)が存在する。

 

中道組が作成したとされる平成27年9月4日の「打合せ記録」

 

その内容の一部を紹介するとこうだ。

 

中道組:先日現場立ち合い(原文ママ)にてご確認頂きました汚染土に含まれている産廃と地中埋設物撤去範囲に含まれている産廃処分につきまして予算計上可能か否か今後の施工計画について打合せする必要があるのでお時間頂戴致しました。(中略)すべて撤去となると膨大な金額となる為、工事を進めてよいものか判断頂きたい。

財務局:(中略)北東部分の産廃だけで約4000万円もかけ、北西部他地域の予測される産廃処分を併せて考慮するとそもそも地価を上回る瑕疵が発生する国有地を貸し出しすることは出来ないので契約取止めになる。

キアラ:産廃処分費に予算がつかないのであれば、基本的に建築工事に支障はないので場外に出さない方法を考えるしかないと思われる。

財務局:出来ればキアラ設計に場外処分を極力減らす計画を考えてもらえないか。(中略)建築に支障ある産廃及び汚染土は瑕疵にあたる為、費用負担義務が生じるがそれ以外の産廃残土処分が通常の10倍では到底予算はつかないが借主との紛争も避けたいので場内処分の方向で協力お願いします。

 

業者としては、国がどこまで撤去費用を負担できるのかを確認するための打合せであり、国の立場からすれば、撤去費用が青天井にならないために、廃材や生活ゴミは対象としない判断だったと思われる。

 

■廃材や生活ゴミを一転して撤去対象にして値引き

 

ところが、不思議なことに、平成27年9月の合意からわずか半年後の昨年(平成28年)4月になって、有益費対象の工事では撤去しないこととした廃材や生活ゴミを、一転、すべて撤去するという前提で、8億円もの撤去費用を国が算出したのだ。

しかも今度は、小学校の開校予定に間に合わないという理由で、立替払いによる工事もせず、いきなり土地の価格を9億円から8億円も値引きして売却するという異例の対応を取ったのである。

 

国は、建設工事に支障のない廃材や生活ゴミの撤去費用について、国に負担義務がないとした平成27年9月の判断を、半年後の平成28年4月になって、なぜ一転して変えたのか。

 

そのヒントが先に述べた「打合せ記録」にある。

 

実は、この「打合せ記録」には、手書きの書き込みがある。その存在を翌年(平成28年)3月11日に知った森友学園の籠池理事長によるものと思われるが、法律用語が使われていることから、顧問弁護士によるアドバイスを書き込んだものと推測される。

 

以下、手書き文字の解読を試みてみた。(手書き部分=赤字

 

キアラ:産廃処分費に予算がつかないのであれば、基本的に建築工事に支障はないので場外に出さない方法を考えるしかないと思われる。
→こんなことはダメ。場外排出しないと危険。
財務局:出来ればキアラ設計に場外処分を極力減らす計画を考えてもらえないか。
キアラ:建築工事で掘削深度は1.5mから2mぐらいであるので深い部分にある産廃は影響ないが出土した産廃を場内処分する方法も考えるが森友学園への説明方法も難しい。
→この位のm(メートル)では産廃排出になっていない
財務局:建築に支障ある産廃及び汚染土は瑕疵にあたる為、費用負担義務が生じるが、それ以外の産廃残土処分が通常の10倍では到底予算はつかないが、借主との紛争も避けたいので場内処分の方向で協力お願いします。
→買売・賃借の時 最有効利用することを念頭に売買価格・賃借価格が決められているから、これは現建築の問題

のみの考えではない


近財、キアラの借主に対する責任あり。こんなことでは工事できず。きれいな土地にしてもらわねばナラヌ。→手抜工事。かくれた瑕疵責任

 

まさに、この後、記載されたアドバイスに沿った形で、8億円の値引きが行われることになるのだ。

 

ここが、森友学園への国有地格安売却疑惑の最大のポイントだ。

 

■「新たなゴミ」は果たして本当にあったのか

 

さらに、「深いところから新たに廃材やゴミが出たから値引きした」という政府の説明にも疑問が残る。国の説明は、あくまで業者が行った平成28年3月25日・30日の試掘結果や説明を追認しているにすぎず、掘削中に廃材やゴミが出ているところを国が直接現認しているわけではない。そのことは、提出された現場写真からも明らかである。

 


平成28年3月30日に近畿財務局が撮影した現場写真。試掘のための重機などはなく、掘り出された廃材やゴミだけが写っている

 

8億円の算出根拠になった廃材や生活ゴミを、近畿財務局や大阪航空局は「新たなゴミ」と呼んでいるが、そもそも、本当に「新しい」ゴミなのだろうか。
 

少なくとも、平成22年1月の大阪航空局による地下構造物調査報告書平成26年10月のボーリング調査の時点で、3メートルまでの深さに廃材や生活ゴミが存在していることは、すでに明らかになっている。

 

つまり、廃材や生活ゴミは「既知のゴミ」なのであって、「新たなゴミ」など初めからなかったのではないか、そんな疑念が浮かび上がってくる。

 


 

■国は、削除データを復元し、すべての資料を出すべき

 

以上の疑念を晴らすためには、財務省、国土交通省が保有している森友学園への国有地売却に関する文書やデータをすべて開示する必要がある。

 

特に、以下の二つが不可欠だ。

 

①有益費の算出の際に、廃材や生活ゴミを撤去対象にしなかったのはなぜか。その判断に至った関係者とのやり取り記録と、役所内の決裁文書

②8億円の値引き額算出の際には、一転して廃材や生活ゴミを撤去費用の対象に含めることにしたのはなぜか。その判断に至った関係者とのやり取り記録と、役所内の決裁文書

 

情報を開示しなければ、財務省や国土交通省に対する疑惑は益々膨らむことなる。

もはや「廃棄したからありません」では済まされない。削除した電子データの復元の可能性を財務省が認めたとの報道もある。残っている関連資料をすべて開示にすべきだ。

 

そして、開示や捜索を指示すべきは、安倍総理や麻生財務大臣だ。真相解明に向けたリーダーシップを期待したい。

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■国有地​「8億値引き」は法律違反の可能性も

財政法9条には以下のような規定がある。

「国の財産は、(中略)適正な対価なくしてこれを譲渡し若しくは貸し付けてはならない。」

 

森友学園問題の最大の疑惑は、国有地が不当に安く払い下げられたのではないかということだ。私は、当初から財政法9条違反にあたる可能性に注目して国会で取り上げてきたが、安倍総理や財務省の理財局長は「法令に基づく適正な手続」と繰り返すばかりで、未だに納得できる説明はない。

 

さらに最近になって、与党議員は、隣地の販売価格との比較表を出して、森友学園への売却価格が安すぎることはないと主張している。しかし、この比較表は、森友学園に対する8億円を超える値引きの根拠を説明する資料としては説得力を欠いている。

 

▲自民党が証人喚問で示したパネル(衆議院インターネット審議中継より)

 

基本的な数字を改めて以下に整理した。

 

まず、森友学園に売却された国有地(8770㎡)の売却価格は、不動産鑑定士が9.6億円と鑑定したが、新たに見つかった生活ごみ等の撤去費用として8.2億円を差し引いて、1.3億円とされた。

 

これに対して、隣接する国有地(9492㎡)は、豊中市に防災公園用地として売却され、その値段は14.2億円であった。ただし、この公園用地の購入を支援するため、国から豊中市に対して7.1億円の補助金と、6.9億円の交付金が出たため、豊中市の実質負担は0.2億円となった。

※なお、売却後に鉛等の埋設物が見つかったため、豊中市が撤去し、その撤去費用0.2億円が、後で国から豊中市に支払われている。

 

こうした事実をとらえて、与党側は、森友学園に売却された土地の価格1.3億円が、公園用地の豊中市の負担額0.2億円と比較して、特に安いわけではないと主張している。しかし、この主張は正しくない。

 

■ポイントは「負担額」ではなく「売却価格」

 

なぜなら、補助金等で豊中市の負担額が下がったからといって、土地の売却代金自体が14.2億円から0.2億円に下がったわけではないからである。

 

一方、森友学園に売却された土地は、新たなゴミが発見されたことで、売買価格そのものが1.3億円に引き下げられた。公園用地の売却価格14.2億円と比較して10分の1以下で、安さが際立つ。

 

なお、公園用地の取得のための補助金7.1億円は、その南側に住宅密集地域があるため、地震が発生した際などに住民が避難できるよう防災公園を整備する国交省の補助金(住宅市街地総合整備事業国庫補助金)である。

 

さらに、当時はリーマンショックによって地方の財政状況が悪化しており、上記補助金の地方負担分に充てるための内閣府の交付金(地域活性化・公共投資臨時交付金)も6.9億円出されている。

 

ちなみに、これらの補助金及び交付金は、いずれも麻生政権下の平成21年度第一補正予算で措置されたものである。実際、民主党政権が誕生する前の9月3日、豊中市議会9月定例会に提案された補正予算案の中に、すでに、これら補助金・交付金が土地取得財源として計上されている。

 

 

■他が「後払い」の中で森友学園への「値引き」は異質

次に、豊中市が給食センター用地として新関空会社から7.7億円で購入した7210㎡の土地についても、購入後に埋設物が出てきて、その撤去費用に14.3億円かかるとされている。これと比較して、8.2億円の撤去費用は妥当だと主張している。

 

しかし、この反論も説得力を欠く。まず、この給食センター用地は、先に述べた防災公園用地とは異なり、森友学園に売却した土地から遠く3km以上離れており、同じ性質の土地として比較することが、そもそも適切ではない。

 

また、給食センター用地から出てきた埋設物の中心は、発がん性があるアスベストを含むスレート板などであり、森友学園に売却した土地から出てきたマヨネーズの容器やサンダルといった「生活ごみ」とは質的に異なる。

 

このように、給食センター用地の事例と比較してもなお、森友学園に売却された土地の価格が破格の安値であったことは否定できない。

 

さらに、公園用地と給食センター用地のケースに共通するのは、埋設物の撤去等が必要になった場合に、買い受けた側がまずは費用負担し、それを後に売主に請求する「後払い」の形を取っている。しかし、森友学園に売却した土地については、費用請求ではなく、最初から土地の値段を引き下げる「値引き」の形をとっている。こうしたやり方自体が極めて異例である。

 

以上を踏まえると、やはり、森友学園への国有地の売却価格は安すぎると言わざるを得ない。財務省、国土交通省は、8.2億円の値引きの根拠を、証拠書類とともに、明確に説明すべきだ。学校設置認可が取り下げられたからといって、値引きに至る経緯をうやむやにしてはならない。

 

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