【マレー系マレーシア人との結婚手続きガイド(2012年現在)】
今日まで、マレーシア人との結婚についていろんなところから情報を集めてきましたが、マレーシア人でも中華系かインド系かマレー系か他の民族かで結婚手続きが随分違うようでした。
マレー系マレーシア人との結婚方法については、マレーシア大使館や在マレーシア日本大使館に問い合わせてもとても曖昧で、インターネットで拾い集めた情報も混乱を極め、どうにもよく分からないのが実態です。
今後同じようにマレー系マレーシア人と結婚される人たちにとって、少しでも分かりやすく役に立つ情報となるように、これから私が経験する内容をここに記録しておこうと思います!!
一連の手続きの流れに沿って、手続きの目的と方法、実施場所、費用、経験した感想、その他の情報などをまとめて記録していきますので、縁あってここに辿りついた方は参考にしてください。
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Step1.改宗
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◆私の場合◆
・時期:2012年1月末
・場所:京都イスラーム文化センター
・かかった時間:1時間程度
・かかった費用:5,000円(マレーシア語の入信証明書発行費用)(日本語バージョンのみの場合は無料)
・必要なもの:証明写真(4cm×3cm、必要な入信証明の枚数分)
イスラム名(わたしは彼とお義母さんに考えてもらいました!)
・予約~当日まで:約1ヶ月くらいかかりました。(12月末に入信希望と希望する日をいくつか伝え、入信式を依頼。その後、センターでイマーム(導師)やムスリムで入信の証人になってくださる方達と日程を調整し、開催日をご連絡頂きました。)
◆手続きの目的◆
ムスリムと結婚するためにはムスリム(もしくはJewish/Christian)でなければならないという決まり(※後述)があります。
マレー系マレーシア人はほぼ100%ムスリムなので、ムスリムではない日本人の場合はイスラームに入信し、なおかつ入信を証明するための入信証明書を取得する必要があります。
※イスラームの聖典クルアーン(=日本ではコーランと呼ばれているもので、預言者ムハンマドが天使を通して神から受け取った啓示を記したもの。)には、"異教徒との婚姻を禁ずる"旨の記載があります。
そのため、個人の信仰の程度に関わらず、全世界のイスラーム国家やイスラームに殉ずる民族の共通規則として、全てのムスリムはムスリム(Jewish/ユダヤ教徒、Christian/キリスト教徒は可らしいが詳細は分かりません。)以外の人間と結婚することができません。
◆手続きできる場所・方法◆
①場所
マレーシア、日本、どちらでも可能。
日本で入信する場合は、
・京都イスラーム文化センター
・東京ジャーミィ
・イスラミックセンター・ジャパン(東京)
・日本ムスリム協会(東京)
・福岡マスジド アンヌールイスラム文化センター
・神戸ムスリムモスク イスラーム文化センター
・大阪イスラム文化センター 茨木マスジド
などなど。
日本にも実は結構たくさんのイスラムセンターがありますので、お近くのイスラームセンターに問い合わせるのがベスト!
参考:イスラム便利帳・・国内のマスジド(モスク)一覧
http://www2.dokidoki.ne.jp/islam/benri/benriindex.htm
②手続き方法
イスラームでは、二人の証人(ムスリム)の前でシャハーダ(信仰告白)をすると、もう入信したことになります。
参考:イスラムのホームページ"ハウツー入信"
http://www2.dokidoki.ne.jp/islam/convert/convert.htm
具体的な方法としては、イマーム(導師)と証人2名の前で、イマームに続いて信仰を告白する下記の言葉を復唱し、その後クルアーンの一節を詠んで完了。
※参考(ちょっと違うかも!?ニュアンス理解用まで。)
Ashadu an la ilaha illa-Allah
wa ashadu anna Muhammad Rasulu-Allah
(アラビア語で「アッラーの他に神なし、と私は証言します。また、ムハンマドはアッラーの使徒なり、と私は証言します。」という意味。)
ただ、証人が女性の場合は一名とみなされず、女性二人で証人一名とみなされますので注意!
その後、入信証明書を発行してもらえます。
◆体験談~私の場合~◆
私は日本で改宗しました@京都イスラーム文化センター。
私は、一生のことだから、わけも分からずマレーシアで改宗するよりも、何か困ったら日本語で相談できる関係を作りたくて日本での改宗を選びました。
改宗してから、いろいろとお世話になっています。同じマレーシア人との婚姻のために改宗された方を紹介して頂いたりして、やはり日本で改宗して良かったーと思います。
改宗時には、クルアーンの解説書やイスラーム関連の書籍、礼拝ガイドブック、断食ガイドブック、ハウツー礼拝マニュアル、礼拝時の素敵な絨毯まで頂きました。
京大のイスラーム研究で名高い小杉泰教授の著書『イスラームとは何か』『ムハンマド イスラームの源流をたずねて』という本も!!
実はこの『イスラームとは何か』は、大学の中東研究の講義で使用したことがあり、確か実家に眠っていたはず…と思いながら、ありがたく頂戴しました!
ひとりで行くのは少し不安だったので、ちょうど来日予定だった彼の来日期間に合わせて入信日を決め、彼に付き添ってもらいました。
Myブログ1月26日「イスラーム世界へ」
http://s.ameblo.jp/tamacocoe/entry-11146523065.html
当日センターに行くと、その日はセンターのお休みだったため、中で事務局の方がお祈りをされていました。
ドキドキしながら待つこと、しばし。。。
「アッサラーム・アライクム!」と日本人ぽい女性とマレーシアかインドネシアあたりの顔つきの男性が入ってきました。
ニコッと笑みと会釈を交わしたあと、二人はスタコラサッサと事務局の中へ。
おおー誰だー!?と思いながら、引き続きドキドキ待つことしばし。
なんと!出てきた男性のあたまにはソンコッと呼ばれるイスラム帽子がちょこん。
その方がイマームでした!!
たぶん年は28か29くらい。
聞くと、インドネシアのイスラム大学を卒業されて、その日がイマームデビューだったそうです。
一緒にいた女性はイマームのおくさんで、昨年まで二人でインドネシアに住んでいて、日本に引越してきて半年くらいだとおっしゃっていました。
二人ともインドネシア語でぺらぺら会話。私の彼も混ざってぺらぺら会話。(マレーシア語とインドネシア語はよく似ていて、互いに話ができます。)
おおーなんかさみしいぞーと思いながら、待つことしばし。。
入信証明に記載するイスラム名や生年月日など、間違いがないかを確認してから、いよいよシャハーダへ!!
京都イスラーム文化センターでは、一階が事務局、地下に礼拝スペースがあります。
シャハーダは、地下の礼拝スペースで。
まず、礼拝用の白い服に着替えます。
これはセンターが貸してくださいました。
足先から髪の毛まですっぽりくるむスタイルで、不謹慎ながら「てるてる坊主!?」という印象。
わたしは今にも吹き出したくてムズムズしていたけれど、着替えた私を見た彼はなぜか感極まった表情。
笑うに笑えなくなって、仕方なくてるてる坊主のまま、イマームの前に座る。
シャハーダの言葉は、イマームのあとに続いて復唱するので覚えていなくても大丈夫。(もちろん、覚えていた方が良いんだけれど…)
ひとこと、ひとこと、区切りながら復唱させてもらい、無事シャハーダ終了!!
そのあとは、クルアーンの第1章アルファティハともう一節わたしの知らない章を読誦し、イマームと証人になってくれた女性二名+彼が証明書に署名をして、おしまい。
私はドキドキしてる間に式が終わりました。
ふと彼を見ると、やっぱり感極まった様子。なんとなく涙まで浮んでいるような。
彼にとっては、わたしがムスリマになるというのは大きな大きな出来事だった模様。
この6年、ムスリムになれない!と何度も喧嘩(…というより私が一方的に喚く?)をしてきたので、もしかしたら結婚式本番以上に、結婚式のような感動があったのかもしれません。うん。
ちなみに、京都イスラーム文化センターでは、改宗証明書を日本語バージョンとマレーシア語バージョンで発行して頂けました。
マレーシア語バージョンのみ、手続き料5,000円。
わたしは写真をもっていくのを忘れたので後日受け取りになりましたが、ちゃんと写真をもっていけばその場で証明書を発行してもらえるようです。
その日は、イマームや証人になってくれた女性二人と、イスラーム文化センターのそばにあるHalalのRose Cafeでお茶してサヨナラしました。
とても親切にいろいろ教えて頂き、感謝。
最後に釘をさされてしまいました。
「ご存知とは思うけれど、未婚のうちは結婚した男女がするようなことはイスラームでは禁じられていますからね。大きな罪になるから、気をつけて。」
(;゜0゜)赤面!
はい、もちろんそれ以来
手をつなぐのが精一杯です、わたしたち。笑
というわけで、結婚に向けたFirst step 終了。
彼にもらったマレーシア版お祈りマニュアル。
つづく