次回の課題作は洋画は「永遠の僕たち」、邦画は「ハラがコレなんで」、サブで「CUT」です。

次回開催は、2月26(日)13時の予定さんかく岡山ミーティグルームAです。

参加費は無料です。はじめて参加する方は、代表者・小川さん までメール下さいね。お気軽にご参加下さい。みんなで楽しくおしゃべりしましょう!

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2011-08-07 posted by talkaboutcinema

ご案内

テーマ:映画を語る会
当ブログの管理人をしております、遥伸也と申します。
ただいま、「岡山映画を語る会」では新規で参加される方を
お待ちしております。

そこで久しぶりの更新となりましたが、今回は「岡山映画を語る会」
について、Q&A方式で内容をご紹介したいと思います。

hati
前回の課題作「蜂蜜」


1.会費はいるの?
   いりません。
   ただ、現在無料で利用できる施設を使っておりますが、月に
   よっては施設が予約で埋まり、利用できないことがあります。
   そういった場合は、飲食店を利用することがありますので、
   飲食代は参加者の実費負担となります。

2.日時、会場は?
   岡山市北区表町3丁目にある「さんかく岡山」という公的施設
   を利用しております。(場所はコチラ
   ただ、前述の通り、月によっては利用できないこともありますの
   で、その場合は別途決定致します。
   また開催日は、毎月最終日曜日、時間は13時から16時と決めて
   おりますが、進行具合によっては早めに終了することがあります。
   また日にちも、会場の都合によっては、変更することがあります。
   その場合は適宜、連絡させて頂いております。

3.手続きは?
   面倒な手続きは一切要りません。
   また自由参加の形式をとっておりますので、当日開催されている時間
   内であれば、お好きな時に参加して頂いて、またお好きな時に退室して
   いただいてかまいません。
   ただ、連絡先は登録して頂いております。
   会場の変更等、連絡をさせて頂く場合があるからです。  
   ただし、メールアドレス、または電話番号のみの登録でもかまいま
   せん。

4.会員は何人いるの?
   実は会員登録をされている方の実数は、私も把握できていません。
   一回だけ参加されたきり、もう来られない方もいらっしゃれば、毎回
   欠かさず来られる方もおり、参加方法は各自さまざまです。   
   現在、出席される方の人数は、月によって変動しますが、5~10人
   くらいとなっております。
   ただ、会員登録のみされている方の数は、50人以上はおられます。
   それだけ自由に、気さくに参加できる会ということが、おわかり頂ける
   と思います。

5.どんな話をするの?
  毎月、最後に参加者全員で話し合い、次回の課題作を2本決めます。
  通常は洋画1本、邦画1本で、いろいろ語れそうな内容の映画をピック
  アップします。
  ただし、いい作品がたくさん上映される月は、たまにこの2本以外にも
  作品を追加することがあります。
  参加者はこの課題作を観て、次回の語る会で、感想についていろいろ
  語り合います。
  
  進行方法ですが、まず一人一人作品について感想を語って頂いて、後
  は自由に言いたいことを言いあうという感じです。

6.課題作を観ていなければ参加できないの?
   課題作を観ていなくても、全然OKです。
   観ていなくても、その作品についての情報を得るために、観た方から
   いろいろ質問して頂いてもけっこうです。
   また課題作以外にも、観て良かった作品があれば、それについて
   語って頂いてもけっこうです。

7.どんないいことがあるの?
   あまりにひどい作品だった場合、言いたいことを言うことで、うっぷん晴らし
   ができます。
   また逆に、強く感動を受けた作品だったら、思いのたけをぶつけて頂き、
   その作品の思い入れを熱く語ることができます。
   それ以外にも、自分にとっては今一つよくわからなかった作品でも、他の
   方の感想を聞いたり、観方を知ることで、その作品の気づかなかった魅力
   を発見することができます。
   
   私の場合、一回だけ観て、大して興味がわかなかった作品であっても、
   他の方の話を聞いて気づかなかった魅力を知り、もう一回観たくなって
   しまった作品が多々ありました。

8.飲み会とかあるの?
   夏(7or8月)、冬(12月)の年二回、会が終了した後、飲み会を定期的に
   行っています。
   もちろん自由参加です。
   なお、毎年恒例で、12月の飲み会の時には、今年のベスト10を各自発表
   します。

9.主催者は?
   岡山映画祭の実行委員長をされていた小川さんという方がされています。
   しかし現在はNPO関係の仕事を勢力的にされています。
   司会は私がさせて頂いております。
   正式な設立年月日は記録が残っていないため不明ですが、最低でも設立
   後20年以上は経っている、非常に歴史のある会のようです。


   以上、気さくに参加できる会ですので、興味のある方はふるって
   ご参加くださいね!
2010-04-25 posted by talkaboutcinema

4月の映画を語る会

テーマ:映画を語る会

4月の「映画を語る会」が開催されましたので、その内容についてご紹介致します。


今回の課題作は洋画「ハートロッカー」、そして邦画「パレード」でした。






映画を語る会 in岡山-h

まずは「ハートロッカー」についての感想です。

メンバー全体的に「よかった」という感想が多かったですが、反戦映画ではなく、アメリカ視点で描かれているという点は疑問視する向きもありました。


以下、各人の感想を簡潔にまとめました。


(M女史)

作品としての出来はいいと思った。

ただ観ているうちに、心情が彼らとシンクロしてくる、映画の怖さも知った。

戦争の背景が描かれていないのが気になった。


(Y女史)

大嫌いなタイプの映画。

アメリカ軍よりの映画が賞を取る、今の社会構造に失望する。

もっとブーイングの声もあっていいのでは。


(F氏)

条件付きでいい映画。

アメリカ軍よりの映画になっているから賞を取れたんだと思う。

アメリカ兵が帰国したら精神的に病んで自殺したりする現状がよく分かる。

作り方がうまく、カメラワークもよかった。


(S・H)

インパクトが強く、兵士の心情に焦点をあてていて、斬新でよかった。


(U女史)

見ごたえがあってよかった。

グローバルに戦争を描いた映画ではないが、人間に焦点を当てた作りは、いかにも女性監督らしくていい。








映画を語る会 in岡山-p

次に「パレード」についての感想です。


全体的にいまひとつといった感想が多く、人間が描かれていない、薄っぺらな印象が強いというのが、おおまかな意見でした。


以下に各人の感想を簡潔にまとめました。


(E女史)

物語の設定自体が、もう受け付けられない。

他人同士が、しかも一部屋に二人で暮らすなんて、いまどきあり得ない。

俳優が一流なのに、何を言いたい映画か分からない。なげかわしい映画。


(U女史)

映画にする必要があるのか?と疑問に思う作品だったが、今時の時勢を的確に描いている点は評価できる。


(F氏)

語りはうまいが、人間の描き方が浅い。

期待外れだが、退屈はしなかった。

なぜベルリンで賞を取ったのか、分からない。


(O氏)

これは一種のホラーなのかもしれない。

評価する人はするだろうし、ダメな人にはさっぱりの映画だろう。

微妙な作品。


以上、4月の内容紹介でした。

2010-02-28 posted by talkaboutcinema

2月開催の「映画を語る会」

テーマ:映画を語る会

2月の「映画を語る会」が開催されましたので、その内容についてご紹介致します。


今回の課題作は洋画「シャネル&ストラヴィンスキー」「アンナと過ごした4日間」、そして邦画「おとうと」でした。




映画を語る会 in岡山-a1

まずは「シャネル&ストラヴィンスキー」についての感想です。

メンバー全体的に「よかった」という感想が多く、先に公開された「シャネル」に関する2作品よりもいいという意見も多かったです。


以下、各人の感想を簡潔にまとめました。


(U女史)

映像が凝っていてよかった。

特にカメラの構図をしっかりと考えた、フレームワークがよかった。

エンドロールの後のモノクロ映像の相手の男性が誰か?気になった。

(あれは夢を描いたシーンで、相手の男性はボーイだったという意見が、後に出ました)


(Y氏)

最初の「春の祭典」の初演のシーンがよかった。

あれがもっと続いてくれればよかった。

後の情事が続く展開はどろどろしていて好みではないが、時折、ロマンティックなシーンもあったので悪くはなかった。

全体的には好印象だった。


(M女史)

物語的にはまとまりがなく、ばらばらした感じだったが、悪くはなかった。


(F氏)

シャネルものは三本目だが、これが一番出来がよかった。

大傑作ではないが、美術が素晴らしく、退屈せずに観れた。


(S・H)

シャネルとかストラヴィンスキーのことはよく知らなかったので、知識として知ることができてよかった。

また、物語としては面白くはないが、芸術的な視点で見るとよかった。






映画を語る会 in岡山-a2

次に「おとうと」についての感想です。


全体的に好感触ではあるが、不満点もいくつかあり、まあまあといった感想に落ち着いたといったところでしょうか。


以下に各人の感想を簡潔にまとめました。


(K氏)

ラストのリボンを結ぶシーンがよかったが、全体的にいい人と悪い人の描き方が極端すぎ。

人間の弱い面や、弟の過去の人生をもっと描くべきだった。


(S・H)

いい映画だったが、100%満足ではなかった。

弟について、大阪にいた時のエピソードとか、もう少し、共感を持てるようなエピソードを描いて欲しかったし、吉永小百合さんが完璧すぎて不自然だった。


(F氏)

姉と弟の過去のエピソードが描かれていないので、姉があそこまで面倒を見ることに関し、説得力に欠けていた。


(M女史)

手堅くまとまっていて、俳優たちの調和が保たれていた。

絶妙な感じでまとまっていたという感じ。


(A氏)

出だしはよかったが、その後から不自然なシーンが多く、納得できなかった。

特に、姉と弟の過去の絆が描かれていないので、姉があそこまですることに説得力がなかった。

山田洋次監督の過去10年間の作品の中では一番の駄作だと思う。






映画を語る会 in岡山-a3

次に「アンナと過ごした4日間」についての感想です。


これについては、意見は分かれましたが、マニアックな作品ながらも、悪くはないという感想に落ち着きました。


以下は各人の感想です。


(S・H)

救いのない男が、救いのないまま終わる、暗い話でいまひとつだった。

ただ、芸術的に評価されるのは分かった。


(F氏)

あんまりないタイプの映画で、芸術的な映画が好きな人には評価が高い映画。

画面が暗いし、時間軸がばらばらで分かりずらいが、ユニークな場面もあり、まあまあよかった。


(Y氏)

気持ちのいい映画ではなかった。

最初から報われることのない恋を描かれても、面白くない。

疲れた。


(A氏)

こういうマニアックな映画は好きだ。

時空の操作はミステリアスで凝っているし、各シーンのつなぎ方が、分かりずらいが、うまかった。

俳優も個性的。



やはり、「シネコン」では観られないレアな映画だという意見では、皆一致。

マニア好みの方は、ぜひご覧になってみては、いかがでしょうか?


ペタしてね




2010-01-01 posted by talkaboutcinema

12月開催の「映画を語る会」

テーマ:映画を語る会

ブログをご覧の皆さま、あけましておめでとうございます。


しばらく更新が滞っておりましたが(汗)、新年を迎えたということで、形式を変えまして、去年12月の会の内容についてご報告致したいと思いますので、ぜひお付き合いください。



まずは課題作「母なる証明」についての感想からです。





映画を語る会 in岡山-母なる証明


皆さん、ほとんどの方が、後味が悪いものの、決して駄作ではなく、作品的には評価できるという感想を述べられてました。


それでは、会員の方、各自の感想を紹介しますと、以下の通りです。


(Y氏)

見ごたえがあったものの、あまり観たいとは思わないタイプの映画。どうもあの母と息子の関係が異様すぎる。


(M女史)

悪い映画ではないが、後味が悪く、重い映画でやりきれない。


(U女史)

サスペンスとしてはよくできていた。編集がうまいので、分かりやすかった。評価できる作品。


(F氏)

評論家が言うほど、大傑作ではないが、ユニークで不思議な感じがして、まあまあの作品だった。


(E女史)

よかった。母親と息子の関係、特に母親が息子に依存しなければ生きていけないという部分、共感できた。

確かにメチャクチャな人生だが、最後に救われるみたいなところがよかった。

(ええっ?と違和感を覚えるシーンもあったが・・・)


(A氏)

母親の行動には、全く共感できなかった。共感の涙くらい、流させてくれればよかったんだが・・・


と、大まかにまとめますと、以上のような結果でした。


この作品のポイントは、主人公の母親とその息子の関係に、どこまで共感できるかで、受け止め方が大きく違ってくるというところでしょうか。


私自身は、母と息子の関係という部分では確かに異様さは拭いきれなかったのですが、どちらかと言いますと、社会の理不尽さを強調した、いわゆる社会的テーマの映画という受け止め方をしたので、評価はよかったんですが・・・


また興味深かったのは、最後に登場する真犯人なる人物が、本当の真犯人なのでは?という意見があったこと。

しかし、ここの部分の解釈が違っていたら、映画そのものの受け止め方が、全く違ってくるということになるのですが、はたして真実は???


とにかく、観る角度によって、さまざまな受け止め方のできる、実に奥の深い作品ではあります。

未見の方は、ぜひいかがでしょうか?


                                                   (遥 伸也)

2009-06-28 posted by talkaboutcinema

重力ピエロ

テーマ:映画を語る会

6月の「映画を語る会」が開催されました。

まずは「重力ピエロ」について語られました。


映画を語る会 in岡山-重力ピエロ

F氏
一ヵ月以上も前に観たので詳細は覚えていないが、まあまあでしたね。
サスペンスやミステリーの部分が弱く、人間描写に力点を置いた映画でしたね。
DNAの記号だとか、ややこしいのが出てきて、私の頭では理解できなかった。
弟が、レイプ犯の子供だったという、ずごく暗い話なんだけど、そこそこサスペンスやミステリーがある点では、楽しく観れましたね。
俳優もいい。鈴木京香がよかったね。
ただ「重力ピエロ」の意味が分かりずらかったけどね。
まあ、全体的にいい映画なのは分かるんだけど、まあまあといったところに落ち着きますね。


A氏
いまひとつでしたな。
ところどころうまく作ってはいるんだけど、うまく繋がっていないという気がしました。
私はこういった、シリアスな映画なのに、不自然な箇所が多いのはだめなんですね。
例えば、これだけ放火、放火と世間が騒いでいるのに、警察の影が全く感じられないのは不自然だし、家が焼けている中に二人が立っているのに、兄が助けずにぼーっと見ているところなども変だなと思ってしまった。
母親がレイプされて妊娠するわけですが、父親の一言が要因だとは思うんですが、なんで産む気になったのか、あの決心が分かったようで分からない。
もうひとつぴんと来ないんです。
遺伝子がキーワードになっていますが、説明はさっぱり分からない。
ただ、俳優はいいですな。
あの渡部篤郎の憎々しげなところがいい。
ストーカーの女の子もよかった。
ただやはり、背景の底が浅い気がしますね。
あの兄弟がなぜあんなに絆が深いのか、説明不足の気もしますし。
ただ、最初の女子高生を助けるシーンが、後の母親がレイプされたという過去の伏線になっているところはよかったですね。
まあ、全体的にいまひとつで、あまり原作も読みたいとは思わなかったですね。


遥伸也
私はミステリーとしては面白かったんですが、家族の絆を描いたドラマとして捉えると、どうも複雑な気持ちになりました。
確かに、血の繋がりのない兄弟同士の絆には感銘を受ける部分はあるのだけれど、あの決着のつけ方はいいのか?という部分で引っかかってしまって。
あのレイプ犯は非情で、あの兄弟が味わってきた精神的苦痛も分かるのですが、復讐のために至る場所に放火をし、そして最後には犯人もバットで殴り殺す。
それが赦される行為なのか?
そこでどうも引っかかってしまいました。
「最強の家族」というテーマには、どこかそぐわない、この残酷的な結末には、正直違和感を覚えてしまいましたね。
この作品はあくまで、ジャンルはミステリーに分類されるため、物語の設定にやや強引さを感じてしまう点は、致し方ないとは思うのですが。
ただ遺伝子記号を利用した暗号ですとか、あのストーカー少女の伏線の張り方など、うまいなと思う点はありました。
ですから、全体的にはまあまあといったところでしたね。

2009-06-28 posted by talkaboutcinema

愛をよむひと

テーマ:映画を語る会

次に「愛をよむひと」について語られました。


映画を語る会 in岡山-愛をよむひと

M女史
重量級の作品でしたね。
冒頭から濃厚なベッドシーンが続き、中盤から少年が法科の学生となって、裁判を傍聴したら被告が彼女だったと、こういう展開ですが、戦後ドイツの歴史的な問題が浮かび上がってくるところなど、最初のシーンがこんな風に結びつくのかと、驚きました。
裁判のシーンでは、被告、裁判官、傍聴人の構図がうまいと思いました。
被告を裁く裁判官は、過去に自分もナチスに協力したであろう微妙な立場、そしてそれを傍聴する若い人達は、戦後育ちで戦時中のことを知らないというね。
またブルーノガンツ演じる教授が、過去の法に照らしてどうなのかを裁くのが大切だと言う、裁判に対する考え方の根幹が明らかにされるシーンだとか、最初は清楚な感じに見えたヒロインが、最後は歴史を背負って、厳しい表情になるシーンだとか、印象的なシーンがたくさんありました。
最初の情事のシーンでは、あの少年と、ナチに熱狂した民衆とがかぶりますね。
そしてことが終わると冷めてしまって、最後に責任を感じて、歳老いた彼女の面倒を見ようとはするけれど、愛情なんかはない。ただ義務感だけが残っているだけですよね。
全体的に趣きのある、いい映画だったと思いました。


E女史
最初はセックスシーンが何度も何度もでてきて閉口ぎみでしたが、彼女が去っていった後からの展開はのめり込めましたね。
自分と照らし合わせて考えると、どうして21も歳の差がある男女が、肉体関係にまで発展するのかが理解できなくて、違和感がありました。
それと、ヒロインが自分が罪を背負ってまで、なぜ文盲を隠したがるのかも理解できなかった。
文盲なのは彼女の責任ではないし、努力すれば克服できるはずなのに。
ただだんだんと、いろんなミステリーの部分が解き明かされていくのはよかったですね。
とにかく、映画では私の想像をはるかに越えているシーンが多かったので、もっとよく知るために原作を読みたくなりました。
ただ自殺は、彼女の人生の終わり方としては好きな終わり方でしたね。
彼女は男性にすがっていたいのだが、男性からすると、すでに彼女は過去の人でしかない。
それを実感した時、あれ以外に取れる術はなかったんでしょうね。
そこだけが、唯一理解できるシーンでしたね。


F氏
スティーブン・ダルドリー監督の作品は、「リトルダンサー」など2作品観てますが、どれも気に入ってます。
しかし本来、私は明るい映画が好きなので、こういった暗いタイプの映画はちょっと引きますね。
まあ退屈はしませんでしたが。
でも原作ほどの感動はないですね。
文盲というのは完全にフィクションですね。
文盲だったら、車掌なんか勤まらないし、ましてやSSに採用されることもないでしょう。
レイフ・ファインズが少年の成長した後を演じてますが、彼のシーンではやたらと、少年時代の過去のシーンが出てきますが、ちょっと煩わしかったですね。
最初のセックスシーンも、「エレジー」などのフランスの官能映画に比べると、あんまり美しくなかったね。
まあ私の場合、先に小説を読んでいたので、原作ほどの感動は得られませんでした。
雪のシーンなど、絵的にはいいシーンがありましたが。
ケイトウィンスレットを始めとする出演者の演技もよかったですね。
ただ、重たい映画は好みではないので、まずまずといったところでした。


A氏
最初ヒロインが少年に近付いていったわけですが、自分が文盲だと告白したい何かがあったのか?たとえば、かつて自分が文盲であったが故に、恋に破れた過去があったのかなど、
もっと二人の過去の説明が欲しかったような気がしました。
また彼が裁判で、なぜ彼女を救わなかったのかも分かりませんでした。
彼女の服役後、彼が朗読のテープを送るわけですが、彼からの返事を欲しがる彼女がやるせなかったですな。
学習したことで、より過去の罪を認識することになって自殺したのか、よく分からないが、せつなかったです。
ラストの方で、缶を被害者の遺族に渡すシーンや、お墓のシーンもよかった。
ただ、全体的にうまくまとまっていたとは思うが、泣くまでには至らなかった。
まあ、よくできた映画だったとは思いましたな。


Y氏
フランクフルトからの帰りの飛行機の中で観ました。
これは「愛をよむひと」というタイトルだけど、主人公はただ雰囲気で本を朗読してあげただけで、愛などないのに、変だなと思いました。
もっと淡々と甘い恋愛話が展開されていく作品を期待していたのに、期待と違っていたので、物足りませんでしたね。


F氏
これは邦画のつけ方がおかしいですよね。
原作は「朗読者」だけど、正確には「愛のない朗読者」といったところですね。


遥伸也
いろいろ考えさせられた映画でよかったですね。
最初のセックスシーンは、思春期の少年の抑えきれない性への衝動が生々しかったし、あの女性の謎めいた雰囲気もよかったので、物語にのめり込めました。
そして途中から雰囲気ががらりと変わって、彼女が収容所で看守を務めていて、ホロコーストに関与した過去が明らかになっていく。
戦争は、時代背景で仕方なくホロコーストに関与した者、そして被害に遭った者、そのどちら側にとっても、理不尽な結末を受け入れざるを得ないという、事実の重さをつきつけられました。
単に思春期の頃の、甘美な恋を描いた作品ではなく、戦争のむごさ、それによる贖罪の難しさなど、いろいろなことを考えさせられた、秀作だったと思いました。

2009-05-31 posted by talkaboutcinema

斜陽

テーマ:映画を語る会

5月「映画を語る会」が開かれました。
まずは「斜陽」について語られました。


映画を語る会 in岡山-斜陽


A氏
つまらなかったですね。
私ははずれの映画でした。
評価できるのは、映像的にきれいなシーンがところどころあったこと。
ストーリー的には、思わせぶりな所がたくさんあって、わけが分からないですな。
引越しで、市電を使って遠距離を移動するのは不自然だし、温水氏の演じる先生の、一体どこに魅力があって、女性が惹かれるのかよく分からない。
キャラクターとして、高橋ひとみはマシだが、サトエリはお嬢様の雰囲気が合っておらず、違和感がありました。
映像を観れば分かるのに、わざわざ説明的なセリフがあったり、ツッコミどころ満載。
地元の岡山がロケ地になっていたところは、ロケ地めぐりができてよかったと思ったが…


K女史
原作がすごく好きで、原作に登場する女性のキャラは皆魅力的であり、期待していたが、サトエリはちょっとキャラが合っていない感じがしたし、母親役の高橋ひとみも、みかけだけが上品で、しっくりこなかった。
サトエリが惹かれる男性も、描き方が中途半端。
現代が舞台ということだが、レトロな家が出て来たと思ったら、都会のマンションが出てきたり、全体的に造りがちぐはぐで、おかしくなっていると思った。
後楽園の藪でロケをしたという、蛇の卵を焼くシーンは、衝撃的でよかった。


F氏
あんまりよくなかったね。
スクリーンだが、映像の比率が合わなくて、下が切れてしまっている。
スクリーンサイズはきちんと合わせないとね。
そもそも原作が昭和22年に書かれたもので、まだ貴族制があった時代が変化して行くという背景があって、物語が描かれているので、それを現代に置き換えても、ちぐはぐな話になるだけ。
キャスティングもよくない。
温水氏は原作とはキャラが違いすぎて、どこに魅力があるのか分からない。
なのに、奥さんはとびぬけて美人なので、違和感がありすぎる。
デジタル映像は確かに色は綺麗だが、奥行きがなく、絵葉書を見ているよう。
戦後の話なのだから、やはり舞台もちゃんと戦後で描かないと、よくない。
制作費の問題もあるだろうが、とにかく「斜陽」というテーマは今の時代には合わない。
「革命と恋愛の自由」を描いた太宰の作品とはテーマが違ってしまうし、「時勢の変化」が描かれないと、この作品の映画化はうまく行かない。
いいのは、岡山でロケをしたシーンが出てきたところ。
後楽園の竹やぶや、市電のシーンはよかった。
とにかく、映画にするのなら、あの時代にしないとだめ。


U女史
1時間10分ほどで終わってよかった。
太宰治には興味がなく、作品自体知らなかったが、最初のサトエリのセリフで、どんな映画なのかがすぐに分かった。
そのセリフで、最初から引いてしまったため、作品との距離ができてしまった。
後半は音の調整が悪く、よく聞き取れなかった。
とにかく、久しぶりに、観るのが苦痛な映画だった。
サトエリ、高橋ひとみが、なぜ出演したのか?不思議に思った。


M女史
「シベリア超特急」と競うくらい、私には最悪な映画。
「生誕100周年」というロゴのデザインがよかった。
まあ、他の方が言われてましたが、時代設定は脇に置いておくとしても、セットに金持ち感が出ていなかった。
食事のシーンも食器が安っぽかったし…


遥伸也
私は初日の舞台挨拶を拝見しました。
監督と高橋ひとみさん、それに元宝塚の初嶺磨代さんが来館され、撮影の裏話などを約20分ほど話して頂きました。
サトエリさんが来てれば、もっとテンションが上がったかもしれませんが、高橋ひとみさんも綺麗な方だったので、間近で観れてよかったです。
で、作品はと言うと、デジタル映像は、写真集を観ているようで、綺麗でよかったですが、他の方も言われた通り、やはり映像と文学的な色調を表現することに主眼が置かれていたせいか、時代背景とのギャップや、キャラクター設定に違和感を覚えたことなどが要因で、物語に入り込むことができずに終わってしまいました。
やはり、変化して行く時代の流れに翻弄されながらも、未婚の母として自立して行くヒロインのたくましさ。
それこそがこの物語のテーマであると思うので、終始、表面的な「美」に翻弄されただけで、物語の肝心の「テーマ」には置いてきぼりを食ってしまったという感じでした。
普通の撮り方でもいいので、長編にしないと、なかなかこの作品を映像で描ききるのは難しいですね。
それを実感しました。

2009-05-31 posted by talkaboutcinema

グラン・トリノ

テーマ:映画を語る会

続いて「グラン・トリノ」について語られました。


映画を語る会 in岡山-グラン・トリノ

M女史
たぶん、主人公以外を演じているのは、素人の役者さんばかりじゃないでしょうか。
チャン・イーモウ監督の作品に似た造りですね。
モン族のお姉さんが、人種差別の固まりみたいな老人の心を動かして行くんですが、あの女の子は魅力的でよかったですね。
最後に、ああならざるを得なかったんだろうか?別に解決の仕方はなかったんだろうか?といろいろ考えさせられました。
単調なストーリーながらも、今のアメリカが進もうとしている道だとか、政治への問い掛けだとか、いろいろなテーマが織り込まれていて、感慨深い映画でしたね。


U女史
クリント・イーストウッドはさすがいぶし銀といった感じでしたね。
映画作りのセオリーをきちんと持っていて、こうしたらよくなるとか、落としどころをちゃんと理解して作っているんで、まさに映画人が作った映画になってますよね。
映画の中の主人公は、頑固一徹で、自分はきちんと生きていて、人には絶対に頼らないけど、頼られたくもないというスタンスで、他人から見ると苦手扱いされているんだけど、観客として彼を観た場合、きちんと生きている人に見える。
映画の中の人々と、観客としての自分に、こうもはっきりと違いを感じた映画は初めてですね。
グラン・トリノは彼自身の象徴みたいですね。
周囲の人々は軽いノリで生きている人間ばかりで、自分とは違う。
だからそんな人間にグラン・トリノを触らせたくない。
今の人達は物をすぐ使い捨ててしまう傾向があるけれど、高いけどいい物を買って長く使うという、今とは違った生活感もいいなと、教えられたような気がしました。
宣伝に衝撃のラストとありますが、私はあまり衝撃とは思いませんでした。
あの人らしくて、当然だと思いました。
とにかくうまい作り方ですね。というか、うますぎますね。
こうやればいい映画ができるというパターンを心得ている。
まあ、面白くて、いい映画でした。


F氏
とにかく、差別用語がいっぱい出てきますね。
「ニップ」なんて日本人をばかにしたような言葉とか、スラングが多かった。
日本車に乗ってるのが悪い人間ばっかりだしね。
最近、アメリカではアジア人の人口が増えている傾向にあるから、そんな時代背景がうまく反映されているね。
とにかく脚本がいいね。
C・イーストウッドは常に拳銃を持っているんだけれど、それはちゃんとラストシーンの伏線になっていたり、死に装束を縫っていたりするシーンも伏線になっている。
隣に越してきたモン族の家族と仲良くなって、人間性に目覚めて彼らを助けるという、甘いお話ではあるんだけれど、まあいい映画でしたね。
「チェンジリング」や「ミスティックリバー」など、イーストウッド作品は暗いのが多いので、あまり好きではないけれど、これはよかった方ですね。


K女史
しみじみとさせられた映画でした。
映画としてはシンプルで派手さはないけれど、ラストは男の人生の総決算みたいな感じで、しみじみとしました。
主人公は、建設的な方向へなかなか持っては行けないけれど、そのエネルギーは持っていて、使いあぐねている。
息子には機嫌を取りつつも、なかなかうまくコミュニケーションが取れない。
そんな男らしさの大変さ、生きづらい部分がうまく描かれていました。
最初は東洋的な物を卑下していたけれど、最後はその東洋人であるタオにグラン・トリノを託し、差別を乗り越えて、本当に大切な物は何かを描くラストになっていました。
最終的に大切な物とは、暴力ではなく、弱い人達を体を張って守るということなんでしょうね。
まさに生き方自体がグラン・トリノ。
彼は伝統的で美しい、男の美学に行き着いたといった感じでしょうか。
それをまだ不器用な少年達に託して逝く。
男の人生の総決算を見たなという感じで、本当にしみじみとさせられた映画でした。
よかったです。


A氏
大感動した映画ではないが、いいとは思った。
まあ、理屈ではいい映画といった感じですね。
C・イーストウッドの映画では「硫黄島からの手紙」の方が泣けたのでよかった。
出だしは、息子とか孫とかのやり取りがコミカルで面白かった。
話としては、隣のモン族の家族と関わりあって、理解を深めていくというヒューマンドラマかと思ったが、まさかあんなラストになるなんて意外だった。
「イエローは計算が得意」とかいった、セリフに今のアメリカが抱えている、様々な問題が織り込まれていて、脚本はよかったと思った。
あのラストも、暴力の連鎖を断ち切る手段としては、うまい納め方だと思った。
とにかく、理屈ではいい映画だが、私としては、もっと泣きが欲しい気がした。


遥伸也
よかったです。
今年観た洋画のベスト10に入ると思いますね。
とにかく頑固な老人が他人との関わり合いで、人間性や優しさを取り戻して行くという、そんな単純な映画ではなく、男の死に様とは何かを描いた、生々しい映画だと思いました。
これはC・イーストウッドの現在の心情が反映されているんではないかと思わせるくらい、人生のけじめのつけ方を描いた映画だと思いましたね。
主人公の戦争体験を物語るセリフが幾度となく出てきますが、過去の戦争シーンが映像という形で描かれてなくても、主人公の背景にある壮絶な戦場の記憶が、イーストウッドの演技やセリフで十分に理解でき、また戦争で多くのアジア人を殺したという贖罪の念も、裏にあることが彼の態度から滲み出ていて、そんな彼が、モン族の家族との関わり合いで、態度を軟化させて行くプロセスが、何の違和感もなく、リアリティを持って伝わってくるところは、さすがイーストウッドの演技の重みのなせる技といった感じで、すごいと思いました。
ラストで撃たれるシーンは、彼の人生が頭の中に、一瞬、観ている私の頭の中にも、走馬灯のように駆け巡った感じがして、見事でした。
このシーンを観て、一言では言い表せない、人生についていろいろなことを考えさせられました。
主人公が友人のために選んだ死に様。
まさにそれが彼の人生の集大成であり、壮絶なラストではあるけれども、悶々としながら生きてきた人間が、ようやく自分の生きる意味を見出せたという、不思議と祝福したくなるような気持ちにさせらました。
とにかくうまいなと思う所ばかりで、とてもよかったです。


O氏
私もいいと思いました。
深いことを、さらりと撮ってしまう。
これはすごいことだと思いましたね。
また友人の弁ですが、「葬式」に始まり、「葬式」で終わるところなんかは、誰かに引き継ぐことができれば、生きるということはそれでいいんだというメッセージを感じて、よかったそうです。
とにかく、深い所をさらりと描くのは、すごいことですね。

2009-04-29 posted by talkaboutcinema

スラムドッグ$ミリオネア

テーマ:映画を語る会

4月の「映画を語る会」が開催されました。
まずは「スラムドッグ$ミリオネア」について語られました。


映画を語る会 in岡山-スラムドッグミリオネア

A氏
よかったです。
貧しい人々が苦い経験をして、最後には幸せを掴むという話は、確かにありふれてはいますが、この作品に関してはなかなか構成がうまくて感心させられました。
まず貧しい子供がでてきて、苦労するという話は、私的には涙腺が刺激される設定ですしね。
ハッピーエンドで感動させる、愛と勇気の物語で、観た人が元気になれる類の作品だと思います。
シーンとしては、大別して3つに分かれますよね。
クイズの解答をするシーンと、警察での取調のシーン、そして過去の回想シーン。
その3つがうまく繋がっていて、うまい撮り方をしていると思いました。
ただ過去のシーンはカメラがぶれるので、しんどいと言えばしんどいですが。
イギリスの映画監督がインドで撮った作品なんですが、インドの厳しい現実を撮りながらも、子供達が生きて行く様がユーモアも交えながら描かれているところがいいですね。
あの兄の心の変化もうまく描かれていたし、クイズの司会者が、頭の中でついみのもんたとだぶってしまいましたが、彼のしたたかさもうまく描かれていたのも面白かった。
ラストは彼女が電話で解答をしてはずすのかと思ったが、予想に反してハッピーエンドだったですね。意外でした。
とにかく低予算ながら、よく頑張って撮ったと思いましたね。


K女史
もの凄く、かきたてられた映画でした。
確かに話としては、王道とも言えるような物語でしたが、インドという、不思議な変化をしてきた、複雑な土壌が背景にあったせいでしょうか。
とにかくよかったですね。
特に兄の存在がよかったです。
兄の成長していくにつれ、権力とお金に染まって行くところとか、最後は一番大切なものは何かに気付くという、あの変化の描き方がうまいと思いました。
現実的にはお金が欲しかったと思わせるような最後でしたが、あの兄がいたからこそ、ハッピーエンドになったんだと思います。
スラムの貧困な生活を送る人々の現状だとか、ラブストーリー的な要素だとか、サクセスストーリーの要素もあり、とにかくいろんな要素が盛り込まれていて、どんどん引き込まれましたね。
クイズミリオネアを使って、あんなドラマを作り上げて行くとは、なかなかうまいなと思いました。


M女史
私もよかったです。
ストーリーも人物造形もよかったですね。
あの食えない司会者や拷問を見て見ぬふりをする警部だとか、描き方がうまいです。
あの兄も、最後には家族を守る選択をし、お金をばら撒いて果てるんですが、悲しさが滲み出ていた。
ラティカが駅で、主人公を見上げるシーンは綺麗で印象的でしたね。
インドの人たちが、クイズミリオネアに熱狂する様もうまく描かれていた。
とにかく私的には、破綻していない流れの映画でした。
ただ最後の踊りのシーンがでてきた時には、少しひきましたが。


F氏
私はそんなに感激はしなかったですね。まあ、面白いと言えば面白いですがね。
まあ、イギリス映画だけど、インドで作られた娯楽映画だね。
出演者の紹介とも言えるラストの踊りは、インド映画では絶対出て来る、お約束みたいなものだから、最後でインド映画らしさを出していたね。
ただやはり、インド映画ではなくて、完全にハリウッドスタイルの映画ではありますね。
ダニーボイルはカッティングの切れが早いね。人情にどっぷりとつかるというスタイルの映画というよりは、スピードの映画だね。
インドの美術、音楽はよかったですが、ああいうカースト制度の貧富の差が激しい所には住みたいとは思わないね。
まあ、娯楽映画としては、まあまあよかったといっところですかね。


O氏
私はこの映画の観方がよく分からなかったです。
あのラストの踊りで、ああこれはインド映画だなと思うことができたので、あれはよかったと思いますが、もっと突き抜ければいいのにと思いました。
あんなハッピーエンドで終わるんだったら、兄も死ななくてもよかったんじゃないのとか、
なんか中途半端な映画だったと思いましたね。
まあ、個人的な意見なんですが。


U女史
すごくよく練られた映画だと思いました。
最近、現代と過去、そして未来を行ったり来たりするスタイルの映画が多くて、分かりづらい作品が多々ありますが、これは分かりやすくてよかったです。
大好きなタージマハルが出てきたのもよかった。
ラストの踊りは出てくるのでは?と思っていたが、やはりお約束通りでてきたので、やってくれたなと思った。
まあいい映画だとは思いますが、ベスト1というほどではないです。


K氏
よかったです。
最後は号泣してしまいました。
テンポもいいし、ロックの音楽もいい。
私的には、最高傑作と言っていいほどの映画でした。


遥伸也
私もよかったです。
ただ、大絶賛というほどではないですが。
アカデミー賞を取ったということで、重たい映画かなと、ついかしこまって観てしまいましたが、これは完全に娯楽映画でしたね。
クイズの解答と主人公の辛い過去が回想シーンとして、シンクロして描かれて行くという構成は面白いし、またそれと同時に、なぜこの主人公がクイズ番組に出演したのか、その理由が明らかになって行くので、ついつい映画にのめり込んでいってしまいます。
最後の踊りのシーンを観て、本質は踊りあり、アクションありといった、今までのインドの娯楽映画を、すごくまじめに撮った映画なのだなということに気付きました。
話も絶対にありえない話だし、ハッピーエンドもできすぎた感はありますから。
一見シリアスなドラマに見せかけた、実は荒唐無稽なファンタジー映画であり、いい意味で誤魔かされた感じがしました。
辛い体験もいつかはお金に結びつくといった、寓話的テーマもあり、またラストで登場するメッセージ、答えは「運命」だったというくだりなどは、壮大な大河ドラマを見せられたような満足感を与える効果があって心憎い。
また随所に、全身が青い仏像のような子供とか、駅でラティカが佇むショットなど、印象に残るシーンがでてきて、映像的にもなかなかいいですね。
とにかく、最近のアカデミー賞を取った映画にしては、なかなか面白い作品でしたね。

2009-04-29 posted by talkaboutcinema

ノン子36歳 家事手伝い

テーマ:映画を語る会

続いて「ノン子36歳 家事手伝い」について語られました。


映画を語る会 in岡山-ノン子

O氏
よかったです。
理屈ではなくて、とにかくエロいことが出てきて、なんのことはないヒヨコが出てきて、なんのこともなく時間が経つという感じなんですがね。
普通の映画で、これだけエロティックな作品は久々に観ましたね。
ただ私小説的な作品にかたより過ぎている感じはしますが、私的にはよかったです。


F氏
私もよかったですね。
最初の和風スナックで二人が語るシーンから始まりますが、とにかく物の語り方がすごくいい。
自転車で蛇行しながら走るシーンから、列車が蛇行するシーンへと続くところなど、映像の繋ぎ方もうまい。
坂井真紀が30代半ばの女性を体当たりで演じてますが、最初から最後までたばこを吸っている、あの寂しい感じがうまく出ていて、よかったですね。
ドメスティックリアリズム、生活観のある描写も卓越。
とにかく人間がリアルに描かれているし、語り口がうまい。
よかったです。


遥伸也
正直、つまらなかったです。
ただ、それ故に、逆に心に残る映画となりましたが。
主人公の女性はあまり一般受けするタイプではなく、かなりマニアックな感じがしました。
ある雑誌のインタビュー記事で、「36歳の女性の青春映画」とこの映画のことが紹介されていましたが、青春映画にしては爽快感はなく、トホホな感じがして、何が言いたいのか分からないまま終わってしまったという感じ。
ただ、坂井真紀さんは、トホホなんだけど、どこか捨て難い魅力をもった大人の女性をうまく演じていて、すごく個人的には魅力的でした。
だからそのおかげで、金返せもんではなかったですが。
それからラストの、成長したヒヨコとの再会シーンは、明るい前途が想像されるような描写で、とてもよかったと思いました。


K女史
私ははまりました。
熊切監督は好きな監督で、「アンテナ」もよかったですが、これもいいですね。
この主人公の女性に、すごく感情移入できました。
なんで男の監督が、ここまで女性のことが分かるんだろうか?と驚きました。
さんざん傷付けられて毛嫌いしている元夫なのに、体を許してしまうプロセスだとか、部屋に入っていきなりキスしようと言ったりする、あの複雑な感情の変化が、すごくうまく描かれていると思いました。
この映画はなんだったんだろう?と思いもしますが、ときどきでこぼこにはまってしまうと、どうしようもないという感じがうまく描かれていると思いました。
ラストの池にはまるシーンも、自然との一体感が描写されていてよかった。
ポスターには、実際には映画に登場しなかった、水に浮かんでいるシーンが描かれていますが、これもいいですね。
これが、監督が一番描きたかった、心象風景なのかもしれない。
何ていうことはないけど、大事な物のような気がします。


A氏
じわっと来るいい映画でしたな。
マニアックにいい映画といったところでしょうか。
とにかく主人公のノン子の繊細な心理描写がうまかった。
最初はふてくされていましたが、テキ屋の青年と出会って、少しずつ変わっていくところがうまく描かれてました。
一緒にヒヨコを追いかけたり、肩車しておみくじを枝に結ぶところなど。
ラストで鶏を抱えてどぼんと水にはまる頃には、自転車の漕ぎ方もおだやかに変わってましたしね。
あのテキ屋の若者が事件を起こした後、手を引っ張られて一緒に電車で遠くへ行くけれど、やはり現実がよく分かっていて、故郷へ戻ってしまう。
その辺りのシーンも、うまく心情が描かれていてよかった。
とにかくいろんな出来事を経験して、彼女が変わったことが窺えるラストはいいですな。
好感が持てる映画でした。

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