『チルドレン』が山本周五郎賞にノミネートされるも受賞ならずの伊坂幸太郎ですが、新作が6月にでるようです。題名は『死神の精度』bk1 /amazon で、恐らくオール讀物誌にて掲載されていた死神シリーズを集めたものでしょう。表題作の『死神の精度』は第57回日本推理作家協会賞・短篇部門受賞作品です。
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2005年07月29日

小説家のウェブ日記

テーマ:雑記

某ジャージ系作家がアメーバブログにブログを開設した模様 。トラックバック童貞を奪ってやる。今のところ、内容は新人賞の授賞式に出席 しちゃったり、献本 されちゃったり、実に小説家らしい日記となっている。意外である。絵日記でもそうなのだが、そもそもエンターテインメントな人なので作品を読んだ事の無い人でも楽しめるのではないだろうか。

小説家が筆名を明かしてウェブページを持つことは、もはや珍しい事では無く、かなりの数が存在する。ともわれ、ひとえに小説家といっても様々な人間がおり、中には強烈な個性を放つウェブページも存在する。

例えば……
『ハサミ男』他、鮮やかな切れ味でありながら、人を食ったような作品を発表している殊能将之 。perlやmidiを公開したりするところは作風からも想像できなくもないが、memoがスゴイ。最も更新頻度が高く、ほぼ日記となっているのだが、内容はテレビ番組やタレントに関することがほとんどである。テレビばっかり見てないで作品を書いて欲しいのだが。他人のファンサイト なんて運営してないで、書いて欲しいのだが。

落語に材をとりながら、作品自体も人情話に仕立て上げ、普段はミステリを読まない人でも十分に楽しめる懐の深い作品を造る大倉崇裕はてなダイアリーにて日記 が公開されているのだが、鳥日記でありプラモデル日記であり阪神日記である。

『いま、会いに行きます』が百万部を突破した、市川拓司 。ウェブログは比較的ツッコマブルな内容なのだが、何故かコメントがほとんど無い。呪われているのだろうか。藤田社長が好きそうな作家なので、アメーバに引っ張ってきたらどうでしょう?

文学界出身の篠原一 。ノーコメント。



乙一や花村萬月のように、そのまま書籍化されることもあったりして、そこはやはりプロフェッショナルな人達なのだろう。作品からは窺えない人と成りが垣間見えることもあり、外から見てる分には楽しいもんである。

まぁ定期的に閲覧しているからといって、作品を読んでるとは限らないのですが。ジャージ系も定金デニーロも(ゴメン


そうそう、原付の試験は国語の問題なので問題ないとは思います。本屋で問題集を1冊買ってちょこっとやるだけで取れるでしょう。大丈夫、大抵のバイクは足は届くと思います。

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2005年06月21日

『子供たち怒る怒る怒る』 佐藤 友哉

テーマ:小説
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『子供たち怒る怒る怒る』 佐藤 友哉

出版社:新潮社
発行年月:2005.5
ISBN:4104525014
価格:\1,680


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 松坂世代である。田臥世代である。アメーバ的に言えば普天王がいる。私たちが生まれたとき、村上春樹や村上龍は既にデビューしていたし、三島由紀夫や川端康成は死んでいた。物心つく前にポストモダンが出現し、ファミコンもガンダムも空気のように存在する世代である。「文学」がファッションであった時代を知らないし、バブルのこともよく覚えていない。J文学なんぞは微妙にズレがあり、途中から参加するような世代であろう。ついでにアメリカは私たちが生まれた頃には既に死んでいたし、ジョンレノンも死んだ……と、まぁそんな事を言っても、佐藤友哉には私たちの世代を代表するような作家としての役割を期待されてはいるが、それに答えられるような作品を出せているわけではなく、その期待に潰されそうになりながらも、なんとか形を整え出している段階であろう。

  本書は新潮に掲載された4篇に書下ろしの二篇を加えた短篇集である。それぞれの作品にて固有名詞と一般名詞の扱いや、改行をしないといった彼なりの工夫も見受けられるのだが、西尾維新に影響を受けたと見られるリフレインや舞城王太郎の真似をしてみたと見られるオノマトペなどが見受けられ、陳腐さの根源となっているのではないかと危惧する。また、比喩の扱いもぞんざいで明らかに失敗している。

  テーマや視点は東浩紀の『動物化するポストモダン』他で展開されている理論の実践であろう。「東先生の言うあんな傾向を物語にて示してみました」という生徒としての佐藤友哉を感じる。批評家が作家に影響を与える事は無くは無いだろうが、これほど判りやすい傾向の作品を出してしまう小説家も珍しいだろう。東の理論を裏付ける格好なので、ある種わかりやすいのだが、小説としての価値には疑問を持った。そもそも、東の主張は観測の結果であって、それが正しいとか良いとかそういった類の話ではないと思うのだが……。

  好意的に解釈すれば、需要に作風を当て嵌めるマーケティング的な所作の結果といえなくも無い。ただ、やはり掘り下げ方や切り口が稚拙である事は否めない。例えば、『慾望』では「なんとなく」学校を襲う子供達を描いているが、「なんとなく」の説明として「ふらっと立ち寄った本屋で作者名も作品名も知らない本を買うこと」や「散歩中に空を見上げること」や「喫茶店で選ぶメニュー」といった何気ない選択の動機を挙げている。つまり、次元の違う事象を挙げて、説得力を持たせようとしているのである。学校を襲う動機と同列に語るのなら、本屋で「なんとなく」同じ本を100冊注文してみたり、散歩中に「なんとなく」全裸になってみたり、適当に入った喫茶店で「なんとなく」マクドナルドの商品を注文してみたりしなければならない。作品としての事実とは別に、彼らがそう「思い込んでいる」風に書けば通用するだろうが、事実として認定してしまっている。他にも、『子供たち怒る怒る怒る』では主人公が抱えている問題と同種の問題を主人公は悪であると認識しているのに、自らを省みる事はせずに「悪」とした対象のみに怒ってみせる。これらは自分勝手で幼稚な論理であるし、そういった価値判断を事実として小説に落とし込むことは危険であり不親切であろう。

  上げればキリが無いのだが、本書にはこういった欠点が豊富に存在する。だけれども佐藤友哉は人気があるし注目されている。何故か?それは恐らく佐藤友哉そのものが世代を象徴しているからだろう。体裁を気にしながらのポーズ。社会に認められたいという本音と、それを表明することへの抵抗。過剰な自尊心と矮小な実力。和を大切にする実生活。書いてて嫌になってくるが、こういった傾向は同世代として実感がある。そしてそれを無自覚なまま出してしまう佐藤友哉自身も。

  本書はイビツで未熟であり、そこから漏れ伝わる空気が魅力となっている。今のところそれ自身に焦点を当てた作品を私は知らない。同世代の作家は意外と多いし、いずれ誰かが書くだろう。佐藤友哉はお勉強した純粋培養作家にいかに対抗するか、成長するのかしないのか、これからあと数年は見届ける必要はあると感じる。
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2005年06月13日

『インディゴの夜』 加藤 実秋

テーマ:小説
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『インディゴの夜』 加藤 実秋

出版社:東京創元社
発行年月:2005.2
ISBN:4488017126
価格:\1,575


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女性ライター・高原晶が、編集者の塩谷に漏らした一言から、すべてが始まった。二人は謎めいた美形の敏腕マネージャー・憂夜の助力を得て、一風変わったホストクラブ〈club indigo〉を渋谷の片隅に開いたが、順調な経営とはうらはらに、思わぬトラブルに巻き込まれる……。個性豊かなホストの面々をはじめ、〈indigo〉に集う人々の活躍! 創元推理短編賞受賞作に始まる、スタイリッシュでウイット溢れる新世代探偵小説連作、ここに登場。 東京創元社 より

 IWGPを彷彿とさせる作品である。軽妙でスピード感のある文体に加え、連作短編となっているので、普段はあまり小説を読まないような人でも十分に楽しめるだろう。「クラブみたいなハコで、DJやダンサーみたいな男の子が接待してくれるホストクラブ・・・」というのがclub indigoである。ホストっていうのは現実感の無い浮遊した世界が売りなんだと思うのだが、作中ではこのコンセプトが当たって大流行だそうだ。

 渋谷近辺を舞台にガキ共が暴れまわる趣向なのだが、主人公に30女を据えることによって、大人目線での描写をし、そういう年代の読者も楽しめるようになっている。ガキ共も含め登場人物はキャラが立ち、漫画的、B級映画的な味を感じなくも無い。しかしストーリー自体は意外とまともなモノもあり、バランス感覚が優れていると感じた。後半に行くに従いミステリ的な要素が薄れていくのだが、それもまたマーケティング的な観点から言えば正しいのかもしれない。  
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2005年06月12日

『アルファベット・パズラーズ』 大山 誠一郎

テーマ:小説
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『アルファベット・パズラーズ』 大山 誠一郎

出版社:東京創元社
発行年月:2004.10
ISBN:4488017118
価格:\1,575


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息子を誘拐し爆殺した憎むべき犯人は誰か? 多重どんでん返しのあとに明らかになる驚愕の真相を描いた中編「Yの誘拐」ほか、「Pの妄想」「Fの告発」の連作短編2編を収めた、謎解きの魅力を遺憾なく示すパズラーの精華。

 同じマンションに住む精神科医と刑事と翻訳家とマンションオーナーが推理合戦をする趣向の連作短編集。

 これを本格といってしまうと怒られるのではないのかなぁと思っていたら、本格ミステリ系のランキングにランクインしているそうな。驚きとともにジャンルそのものの崩壊を危惧する。本書では、指先に接着剤を塗って指紋を消したり、青酸カリで殺してみたり、昔のミステリに頻出したちょっと懐かしい仕掛けや道具が出てくる。また、細かな描写に不備があったりして、例えば幼稚園では幼稚園教諭が働いているわけだが「保母」と言わせてみたり、京都が舞台なら京都弁、もしくは関西弁を話して欲しいのだが「大阪弁」を話すことになったり、R161は東海道新幹線を跨がないのに跨いでしまったり。詰めが甘いなぁと思いつつも新人なら仕方の無いことなのかもしれないとも思う。

 版元などは「ロジカルな」を売りにしたいみたいだけど、強調できるほどロジカルでもないとも感じる。名探偵コナンや火曜サスペンス劇場などテレビにて展開される「可能性の1つを事実として無理矢理突き進む強引さ」が本書にもあって、可能性を潰すプロセスが少なく釈然としない話であった。ページが足りないのか思慮が足りないのか、どちらなのかはよく判らないのだが。

 『アヒルと鴨のコインロッカー』で始まったミステリーフロンティアシリーズには不相応な作品だろうし、進歩の無い本格のアキレス腱を見せられた気分である。「本格」というジャンル小説としては、許容できる人もいるだろうが、一般的に言えば異端でイビツな作品であると感じた。しかしそれは今と昔の変貌の証左ともいえるので、本格ファンにとっては満足できるのかもしれない。
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2005年06月09日

『ルドルフ・カイヨワの憂鬱』 北國 浩二

テーマ:小説
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『ルドルフ・カイヨワの憂鬱』 北國 浩二

出版社:徳間書店
発行年月:2005.5
ISBN:4198620083
価格:\1,995


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 ヒトの生殖細胞に寄生し、7割以上の確立で卵細胞を変質させ、生まれてくる子供に重度の障害をもたらす「ゲノム・ウィルス」。卵子や胎児のDNA検査にて初めて発見できる厄介なウィルスである。このウィルスによって大きな打撃を受けたアメリカでは、妊娠時のDNA検査を義務付けられており、胎児に障害があった場合は堕胎される事が多い。さらに政府は、体外受精を義務付ける法整備を進めており、受精前に正常な卵子を選別でき、受精前にウィルスに対応できることから、指示も厚く成立は時間の問題となっている。そんな近未来のアメリカで、遺伝子関連の案件を得意とする弁護士、ルドルフ・カイヨワはある病院の不正事件を調査するうちに大きな陰謀に突き当たるが。

  出生前診断は既に常識となり、体外受精から人工子宮、遺伝子操作へと進みつつある世界の話。他方では火星のテラフォーミングの計画なんかも進んでいる。本書では、ほとんどシミュレーションといってよいほど実現性の高い設定を使っており、既知の、もしくは誰でも想定できてしまう程度のSF的ガジェットである。つまり、センスオブワンダーがあんまり無いわけで、SFをたくさん読んでいる人ほどこういった作品には厳しめの評価を下すかもしれない。そういった側面から、著者があとがきで書いているように確かにSF系の新人賞には向かないと思う。だけれども、そんな不利な作品でも日本SF新人賞というSFを標榜する賞の佳作に輝き、刊行された。これは恐らく、SFとしてではなく、もっと大きな視点で、つまり小説としての完成度や価値を評価しての事だろう。

 本書はまた、ハードボイルド的な側面も持ち合わせている。主人公は弁護士だし親友は探偵だし、他の登場人物もアメリカンなハードボイルドでよくあるキャラクターである。ストーリーも割合それに準じたもので、読書量が多い人ほど先が読めてしまうのも確か。だがしかし、それを補って余りある巧みさが本書にはある。SF的なそれもハードボイルド的なそれも凡庸なのだが、どちらも殺さず巧く生かして融合させている。

 そして、本書のテーマはいつか私たちが目の当たりにするであろう切実な問題である。いつか来る、必ず来る問題を提示するためにはSFは有効な手段だろう。この種の作品は普段からSFを読む人に限らず広く沢山の人に読んでいただきたいモノである。本書も同様で、SFには馴染みの無い人にも読んでいただきたい。親切で巧妙な説明と相まってそういった人でも十分に楽しめるだろうし、エンターテインメントとしての完成度も高いので満足していただけるはずである。

6月9日bk1投稿
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2005年05月30日

『れんげ野原のまんなかで』 森谷明子

テーマ:小説
『れんげ野原のまんなかで』byオンライン書店bk1
『れんげ野原のまんなかで』 森谷 明子

出版社:東京創元社
発行年月:2005.2
ISBN:448801710X
価格:\1,575


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職員の目を盗んで閉館後の図書館に居残ろうとする少年たちが次々現われた。いったい何を狙っているのか? 新米司書・文子と先輩の能勢がめぐり合う、本の旅人たちの悲喜交々の物語。

図書館とその周辺に起こる些細な謎を解決する小さなミステリー。誰でも利用できる図書館を舞台にしながらも、司書の視点からの物語なので、裏舞台を覗いた気分になれるかもしれない。

登場人物はだいたい良い人で、悪者は少ない。司書連中は、恐らく著者の理想であろう矜持を持っているし、周りの連中も同様である。そのため現実とは乖離しすぎている部分もあり生ぬるい空気が漂ってはいるが、優しいミステリーを目指したのなら仕方がないとも言える。

図書館と本を話のキーポイントにしているので、本と図書館が好きな人にとっては楽しいではないだろうか。ビブリオマニアや図書館フェチを自称他称できる人は必読だろう。逆にいえば、「小説が好き」とか「図書館は便利」程度の認識を持っている人は、著者の熱意に引いてしまうかもしれない。
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2005年05月26日

周辺報告5 

テーマ:雑記
■私たちは永遠の命を得るかもしれない

にわかに人類の未来を占うニュースを見つけてしまったんです。なんか長生きできそうです。

▲人の意識をコンピュータにダウンロード
【ロンドン22日】2050年、テクノロジーの発達により、人間の脳の持つ全情報をコンピューターにダウンロードすることが可能になり、肉体は滅びても人間の意識は永遠に残る―。英国の著名な未来学者で通信大手BTの未来研究部門代表を務めるイアン・ピアソン氏がこんな大胆な予測を明らかにした。(写真は人間の脳を描いたCG)

 22日の英紙オブザーバーに語ったもので、ピアソン氏は「われわれは大真面目でそれが実現可能だと考えている。現実味のある数字を挙げれば、2050年には人の意識をコンピューターにダウンロードすることができるだろう。となれば、人間にとって死はもはや大きな問題ではなくなる」と断言した。
livedoor海外ニュースby時事通信社より
えっとサイバーパンク?

▲人間の寿命は今後20年で1000歳以上に
近年、医学の発達などにより、世界の平均寿命は延び続けている。ケンブリッジ大学遺伝学者オーブリー・デ・グレイ博士(写真)によれば、これから先、人間の寿命は1000歳を超えるという。
X51.ORG@人間の寿命は今後20年で1000歳以上に より(参考:人間の寿命は今後20年で1000歳以上に(2)
えっとメトセラの子ら?

SFの読みすぎのような気もしますが、気のせいですか、そうですか。


■アメーバブックスの全国展開

アメーバブックスは、大手取次を通さない流通を試みていたのですが、やはり限界があるようで、幻冬社に名義を借りるようです。
幻冬舎、サイバーエージェント子会社「アメーバブックス」発行書籍の発売開始

アメーバブックス発行書籍の発売開始について

 当社は、株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:藤田 晋、東証マザーズ上場:証券コード4751)の100%子会社である株式会社アメーバブックス(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:藤田 晋、以下「アメーバブックス」)との間で、同社が発行する書籍の発売元を当社とすることについて合意し、平成17年5月下旬より当社が全国書店に向けて発売を開始することとなりましたのでお知らせいたします。
        日経プレスリリース より

一億も資本を持ってるのに口座を持たないってバカなんじゃないかなぁと思うのですが、取次に嫌われちゃったんですか?手を貸す幻冬舎も幻冬舎ですが。

■新聞小説っぽい広告が面白いかも

山瀬まみに着ぐるみを着せたり、沢口靖子にセーラー服を着せたり、アグレッシブなCM活動で有名なキンチョーですが、新聞紙面で小説を連載したりもしています。大滝秀治と加藤治子と岸部一徳が出演しているいまいち設定がわからないあのCMが判るようになるかも!?作者不詳ですが、最近気になって仕方がありません。 詳しくはキンチョーCM情報
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2005年05月25日

『オリヴィア・ジュールズ 彼女のたくましすぎる想像力』 池田 真紀子 / Fielding He

テーマ:小説
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『オリヴィア・ジュールズ 彼女のたくましすぎる想像力』 池田 真紀子 / Fielding Helen

出版社:ソニー・マガジンズ
発行年月:2005.4
ISBN:4789725243
価格:\1,680


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『ブリジットジョーンズの日記』の原作者の作品ではあるが、『ブリジット~』とはかなり気色の違う作品である。『ブリジット~』の主人公はドジで間抜けだけど、めげないポジティブな等身大の女性像であり、読者や観客がブリジットと自分を重ね合わせ一緒になってハラハラドキドキするタイプの話だった。対して本書は、主人公は魅力的だとは思うが、能力がずば抜けているし話のスケールが尋常じゃないほど大きいのでちょっとそこらのお姉様達の世界とはかけ離れている。主人公はマイアミに、ハリウッドにホンジュラスにスーダンに飛びまくり。なんかしら大きな事件に巻き込まれたりもする。本書の主人公に自分を重ね合わせる事は至難の業であろう。

ただ、やっぱり書いている人は同じであり、面白さ、おかしさの傾向は似ているようにも思う。会話のやり取りや妄想、柄に合わない動作や嗜好などのへんてこさ加減は健在である。小刻みな章立ての構造も相まって、サクサクと読み進めることが出来るし、『ブリジット~』と比較しなければ、それはそれでエンタメ然とした堂々たる作品に思える。

『ブリジット~』を期待して裏切られたと感じる方は本国にもたくさんおられるようで、Amazon.uk のレビューも散々である。題名も売り方も少し変えてやるだけで、評価は変わったと思われるだけに残念な作品である。原著作者にとって『ブリジット~』は重荷にならなければ良いが。

ところで表紙絵は主人公のようですが、主人公って金髪じゃないんですか?
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2005年05月20日

『BG、あるいは死せるカイニス』 石持 浅海

テーマ:小説
『BG、あるいは死せるカイニス』byオンライン書店bk1
『BG、あるいは死せるカイニス』 石持 浅海

出版社:東京創元社
発行年月:2004.11
ISBN:448801707X
価格:\1,680


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高校生の異母姉妹の会話から始まる。男がどうとか女がどうとかジェンダーっぽい会話をしている。そういえば著者の名前は性別がわかり辛いなぁ(男性です)。最近流行ってるのかな。日本が舞台っぽいし会話も自然っぽい。なんだけれども何かが違う。「BG」って何よ。女が男にレイプされて何がおかしいのよ。なんて疑問に思いつつ読み進めると驚愕の設定が!!

作品世界では、生まれてくる人間は全て女性。成長する過程において優秀な人は経産後に男性化する、自然に!!
私たちが暮らす世界では人間は雌雄異体である。生まれもって雌雄の区別がつき、一生性別が変わらない。対して作品世界では魚類などにみれらる雌雄同体の一種で、雌性先熟と呼ばれる仕組みが人間に当てはまる。生まれたときは全員女性。四分の一程度の人は出産を経て男性に変化する。生殖器もにょきにょきと生えてくるそうな。圧倒的に女性が多い世界で、男性も元女性で出産を経験しているだけに自分の腹を痛めた子供が居たりする。主人公には姉がいるのだが、その姉は主人公の父親が女性だったときに生んだ子である。マジカヨ。

そんな突飛な設定を使いつつ、ソウルオリンピックを控えた少し前の日本を舞台にしている。いわゆるパラレルワールドものなのだが、やっぱりミステリー作品であって、ちゃんと人が殺されて犯人を探すストーリーになっている。とはいえ、この設定は明らかにSFで最近はSF的手法が流行っているんでしょうか?

著者はロジックが売りだそうだが、今回はあまりロジカルではない。もっと言ってしまえば、少しアンフェアな真相なので、事件の謎を解いてやるなんて人には向かない作品であろう。突飛な設定の秘密と殺人の真相を巧く絡み合わせており、お話としては面白いので、のほほんと作品を楽しみたいという人は味わってみてはどうだろうか。
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2005年05月17日

『枯葉の中の青い炎』 辻原 登

テーマ:小説
『枯葉の中の青い炎』byオンライン書店bk1
『枯葉の中の青い炎』 辻原 登
出版社:新潮社
発行年月:2005.1
ISBN:4104563021
価格:\1,470


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第31回川端康成文学賞受賞作品である「枯葉の中の青い炎」他、全6編を収録した短編集。川端康成賞を受賞したのはつい最近の話なのだが、全然話題になっていないようで。渋い作品であることは事実だが、サービス精神もあり「物語」として面白く読めるし、商業ベースで見てもそれなりに売れてもおかしくないのだが一体どういうわけなんだろう。

ともかく本書に収録されている六編の短編には共通した特長がある。薀蓄や雑学や事件など、歴史や文化ともいえる要素を物語に含ませていることだ。鏑木清方、ラピスラズリ、E・ブロッホ、三菱銀行猟銃強盗人質事件、リルケ、中国金魚、ザーサイ、ナボコフ、ゴーゴリなどの多種多様な薀蓄を抽出し物語として還元している。抽出の度合いも作品での役割も様々で、正直、作品自体の出来も様々なように思える。

表題作であり川端賞受賞作である「枯葉の中の青い炎」は恐らくこの中で一番出来の良い作品だろう。産経新聞のコラムをトリガーとし、ミクロネシア出身のアイザワススムと亡命ロシア人スタルヒンが同じ弱小球団にて野球をしていた点に注目し、彼らの数奇な運命とドラマティックな歴史を絡め、一つの物語にしている。史実とフィクションを巧妙に織り交ぜた見事な物語である。

恋愛を書き出すと一気に陳腐になっているような気がしなくも無いし、知識と知識を繋ぐだけになってしまっているものもあるが、様々な知識を物語に練りこむ技法は成功すれば効果は大きいように思う。そういう手法に意識して能動的に取り組んでいる意欲的な作品である。
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