受験生の知らない公務員試験の裏のウラ

間違った情報や無駄な対策に振り回されがちな公務員試験。公務員試験合格者としての視点から、大手予備校の中枢で受験指導をしてきた経験を活かし、本当の受験対策をブログに書き綴っています。


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5月14日に実施された平成29年度都庁Aの教養論文では、『障害者スポーツ』に関する問題が出題されました。

<問題文>
(1)別添の資料から、東京において障害者スポーツへの理解や障害者スポーツの普及を促進するために、あなたが重要であると考える課題を200字程度で簡潔に述べよ。
(2)(1)で述べた課題に対して、都を含む行政は具体的にどのような取組を進めるべきか、都の現行の施策に言及した上で、あなたの考えを述べよ。
なお、解答に当たっては、解答用紙に(1)(2)を明記すること。

<資料1>
障害のある人がスポーツに親しむ環境は整っているのかに関する障害者スポーツ全国57団体調査に関する朝日新聞の記事(平成29年1月25日朝刊)

<資料2>
障害者スポーツへの関心度に関する世論調査(東京都生活文化局「都民のスポーツ活動・パラリンピックに関する世論調査」(平成28年9月調査)より抜粋)

<資料3>
過去1年のスポーツ・リクリエーションの実施に有無についての障害児・者本人及び同居する家族内の障害児・子や6,449人に関する回答結果(スポーツ庁、公益財団法人笹川スポーツ財団『地域における障害者スポーツ普及促進事業(障害者のスポーツ参加に関する調査研究)』報告書」平成27年7月調査)


昨年度の都庁Aでも「福祉先進都市」が出題されており(解説はこちら)、2年連続で福祉に関する出題となりました。

ただ今回は、障害者の「スポーツ」であることから、2020年東京オリンピック・パラリンピックを意識しての障害者スポーツ政策に関する出題であることは明らかです(資料2にもパラリンピックへの言及があります)。

では、問題形式について見ていきましょう。

都庁Aの問題形式については、都庁Bの問題形式と比較すると、その特徴がわかりやすくなります。詳細は後述しますが、都庁Aと都庁Bとでは、問題文のある部分に明確な差異が見られ、その差異は意図的に設定されているので、その点を意識できているかどうかが評価の分かれ目にもなってきます。

まず(1)について注意すべきは2点、「東京において」という限定がある点と、障害者スポーツへの「理解」と障害者スポーツの「普及」とがあえて分けられている点です。

前者ついては、例えば交通アクセスなどを考える際に、交通機関が比較的発達している、人口が非常に多い(=障害者の方も多い)といった「東京の特徴」を前提に記述すべきということになります。また、後者については、「理解」と「普及」とをしっかり意識しつつ、両者の関係性について触れていく、というスタンスになります。なお、この(1)では、「課題抽出能力」が問われている点に関しては、都庁Bの解説ブログをご覧ください。

次に、この出題において「問題文を正確に読む」という観点から差が出やすいのが(2)です。

(2)について、都庁Bの問題文では、

都はどのような取組を進めるべきか、あなたの考えを述べよ。

となっているのに対して、都庁Aの問題文では、

都「を含む行政」は「具体的に」どのような取組を進めるべきか、「都の現行の施策に言及した上で」あなたの考えを述べよ。

となっています。つまり、都庁Aの論述では、

(1)都を含む行政、すなわち東京都のみで考えるのではなく、特別区や市、他県、国などとの関係・連携も踏まえて、具体的に取組を書く
(2)障害者スポーツに関して自分の考えを書く前に、まず都の現行の施策を挙げる

ということです。この2点を押さえてある答案とそうでない答案とでは、おのずと得点が異なってきます。

また、上記2点から、都庁Aの採用では、「より政策立案に関心が強い人材がほしい」という意図が想像され、さらに言えば、地方自治体にとどまらず国家レベルの政策にも関心がある人材がほしい」という意図も読み取れます(以前、都庁の採用担当者と話した時も、国家総合職試験を受験する層にも都庁Aを受験してほしい旨強調していました)。

では、具体的に3つの資料を見ていきましょう。

まず<資料1>には、「施設数が少ない」「スタッフが少ない」「交通が不便」などという記述があり、スポーツ施設というハード面に加えて、スタッフ=ソフト面、また関連する交通=インフラ整備への不満など、広い意味での「競技環境」が整っていない、という具体的な分析ができればさらによいと思います。

次に<資料2>です。都民の障害者スポーツに「関心がある」と答えた人はいまだ2割強にとどまっていることから、障害者スポーツに「関わっていない都民」は、依然として高い関心があるとは言えない状況であることが読み取れます。

さらに<資料3>からは、障害者は一般の人よりもスポーツやリクリエーションを実施しておらず、また、障害の種類を見ると肢体に不自由がある人は特にその傾向が強く、「競技者へのハードル」が高いことが読み取れます。

これらを概してみれば、

<資料1> 環境整備の遅れ
<資料2> 一般的な関心の低さ
<資料3> 競技人口の少なさ


というそれぞれの問題点が浮き彫りになってきます。

これらを踏まえた上で(2)につなげます。

前述の通り、まず「都の現行の施策」に言及する必要があります。

この点、

東京都オリンピック・パラリンピック準備局の「東京のスポーツ推進」



などに記載されている施策を挙げることができればベストですが、一般常識で推測できる施策を挙げておけば、大きく減点されることはないと思います。また、現行の施策に関する評価についてまでは要求されていないと思われますので、ムリに書く必要はないでしょう。

なお、課題に対する「取組」を書く上では、東京都単独の取組を挙げるだけでは不十分です。特別区や市、他県、国などとの関係も踏まえて、「幅広く」また「具体的に」書く必要があります。特に、「国との関係でどのような取組を行うか」を書けるかどうかが評価の分かれ目になると思います。

この点、2020年東京パラリンピックは、東京都だけではなく国も全面的に関与するので、パラリンピック絡みで書けば自然と国との関係を含めた取組となりやすいといえるでしょう。

例として、

都民ファーストでつくる「新しい東京」〜2020年に向けた実行プラン〜
政策の柱8 誰もがスポーツに親しめる社会


の「障害者スポーツの裾野拡大」(P.194〜196)で掲げられている取組に近いものを書くことができれば十分です。

繰り返しになりますが、都庁Aでは、「問題文を正確に読み取る」ということが非常に重要です。逆に言えば、それさえできれば自然に論述方向が決まってくるので、比較的書きやすいと言うこともできるかもしれません。

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