受験生の知らない公務員試験の裏のウラ

間違った情報や無駄な対策に振り回されがちな公務員試験。公務員試験合格者としての視点から、大手予備校の中枢で受験指導をしてきた経験を活かし、本当の受験対策をブログに書き綴っています。


テーマ:
【LINE@必勝倶楽部】
友だち追加

5月7日に実施された平成29年度都庁Bの教養論文では、『環境先進都市』に関する問題が出題されました。以下、問題文です。

<問題文>
(1)別添の資料から、東京を環境先進都市とするために、あなたが重要であると考える課題を200字程度で簡潔に述べよ。

(2)(1)で述べた課題に対して、都はどのような取組を進めるべきか、あなたの考えを述べよ。
なお、解答に当たっては、解答用紙に(1)、(2)を明記すること。

<資料1>
3R全般に関する意識の変化
ごみ問題、3Rの認知度、廃棄物の減量化や循環利用に対する意識、グリーン購入に対する意識
(出典:環境白書/循環型社会白書/生物多様性白書(平成28年版)P.165表3-1-1」

<資料2>
フードロス(食品ロス)に関する日経産業新聞の記事(平成26年2月26日付)

昨年度と同じく、2種類の資料から読み取れる課題を200字程度でまとめ、それについての取組を書く、という形式です。

まず、このような形式になっている点に注目しましょう。

設題があえて小問(1)(2)に分けられている以上、(1)では端的に、「課題抽出能力」が評価対象となっています。この点を明確に意識する必要があります。面接試験に例えれば「第一印象」に該当する箇所です。

この部分での課題抽出が(ある程度)的確であれば、採点者はその後も安心して読み進めることができ、結果的に高得点を獲得しやすくなります。

また、こうした課題抽出型に応じる書き方のセオリーとしては、

「別添の資料から、◯◯ということが読み取れる。このことから東京を環境先進都市とするためには、(私は)☓☓が重要な課題であると考える。」

というように、問題文をそのままコピーした「オウム返し」をしておくのが無難です。

この点、都庁の昇進試験(主任試験など)では、論文の「導入の仕方」「書き方」などが実質的に<テンプレート化>されており、昇進試験を受ける職員はみなそれを利用します。そういった観点からも、「論述形式は固く守る」という姿勢を取るべきです。

なお、「200字程度」でとの指定については、一般的に200字プラスマイナス1割程度、180字〜220字の範囲に収めるようにする配慮が必要です。

次に、出題内容について考えていきましょう。

問題文の『環境先進都市』という文言に飛びついて、事前に用意した「環境問題全般」を論じたのでは高い評価にはなりません。たしかにテーマは環境問題に違いありませんが、少なくとも1つ目の資料は「ごみ問題」に関するものですし、2つ目の資料は「食」に関するものです。したがって出題者は「ごみ問題」そしてその中でも「食品のごみ」を中心として論を展開することを期待しており、また、そうでなければ資料を提示して論文を書かせる意味がありません。

昨年度の出題に関するブログでも言及したように、まずは出題意図をきっちり読み取る、ということが都庁では特に大切なのです。

この傾向は今後も続く可能性が高い出題さと思われます。出題テーマを予想して論点構成や模範解答を覚え、それを再現して答案を書く、といったワンパターンな対策では、論じた内容がいかに素晴らしいものであっても、おそらく高い評価は望めないと思います。

さて、こんどは資料について概要を見てみましょう。

<資料1>「3R全般に関する意識の変化」に関するアンケート
ごみ問題や3R(Reduce:ごみ発生抑制、Reuse:ごみの再利用、Recycle:再資源化)などに対して、近年、「一般の人々の関心や認知度、意識が低下しているまたは意識が高まっていない」という傾向が読み取れます。

<資料2>フードロス(食品ロス)に関する新聞記事
フードロスというと、家庭での食べ残しや廃棄などデマンド・サイドの問題もありますが、それ以上に「生産や物流、小売り(スーパーやコンビニなど)や外食(レストラン等)などサプライ・サイドのほうにより大きい問題がある」ということが読み取れます。最後の部分で、日本政府や日本企業への取組に対しては、海外から批判的な視線が向けられていると取れる点にも注意が必要です。

これら2つの資料分析を踏まえて、(2)の 取組を論じます。

ここで忘れてはならない重要な視点は、「東京という都市の特殊性」です。いうまでもなく東京は人口密集地であり、世界的に見ても飲食店の数が圧倒的に多く(ニューヨークやパリの数倍)、日本全国からはもちろん、世界中から生鮮食料品などが集まってきます。地球上のあらゆる食材が集まってくると言っても過言ではない、まさに「世界最先端の食の都」なのです。

こうした視点を論述の背景に持ってさえいれば、問題文にある『環境先進都市』としての東京が、世界に先駆けてどのような取組をしていかなければならないか、すなわち、これから都の職員になる人間ができることはなにか、そのアイディアがそれぞれに浮かんで来るのではないかと思います。

フードロスに関する具体的な取組については、東京都環境局HP食品廃棄物・食品ロス対策が詳しいのでご一読ください。

参考までに(2)の構成例を挙げておくとすれば、

生産段階
流通段階
提供段階(量販店・飲食店など)
消費段階(家庭)

の4つにカテゴリーを分け、東京都内だけでなく日本全国・全世界とのリレーションを視野に入れながら、特に、生産・流通・提供段階において、他自治体や国、海外との関係にも分類しながら論述していくのが書きやすかったかも知れません。

まとめとして、世界の食の中心・東京は、「フードロス」に関して悪い意味での「先進都市」になるのではなく、2020年東京オリンピック・パラリンピックを控えている今、「世界のフードロス模範都市」となるべきである、くらいの大風呂敷を広げても、都の職員をめざす意気込みが伝わってかえって評価が高かったりするのではないかと思います。

なお、特に減点対象とはならないと思いますが、本問においてごみ回収に言及するときには、以下の点への留意が必要であったことも一応指摘しておきます。
→東京・特別区の清掃事業(ごみ回収)は、かつて東京都の清掃局が担当していましたが、2000年に都から特別区に移管されました。現在は、東京都ではなく、東京二十三区清掃一部事務組合が担当しています。

今年度も「ズバリ的中」が続出!
『時事オリジナル完全予想問題集』


『面接合格パーフェクト講座』
Amazon公務員試験ベストセラー1位・学生の就職ES部門1位獲得!


【LINE@必勝倶楽部】
友だち追加
・知ってトクする試験情報
・得点アップに直結する新講座の発売予定
・キャンペーン&LINE限定サポート情報
などをいち早くご紹介していきます。
AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

黒田 隆行さんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。