ひまこのブログ ~シンイ with all one's heart~

***シンイの二次小説です。勝手な妄想ブログなので、気ままに覗いて下さい***


テーマ:

「起きるつもりか?」

「ああ・・」

「言っても聞かぬであろう、勝手にしろ。」

チェ尚宮は、始めから止めるつもりはなかった。

起きて・・立ちあがる・・

それだけでも良い。

この先、再び倒れようが、眠り続けようが・・

自らの剣で命を捨てようとせぬだけマシだ。

「何だ?」

ヨンは着物の帯を締めながら、難しい顔をしているチェ尚宮に問い掛ける。

「お前、大丈夫なのか?」

「何だ、叔母上らしくない。」

そう言って、苦笑いを浮かべるヨン。

彼女の言葉が、自分の状態をものがたっていた。

叔母は、対外の事では口を挟まぬ。

病に伏せようが、怪我をしようが・・

「何だその顔は?情けない。」

そう一括されるだろう。

だが、その叔母から”大丈夫か?”

「それほど酷いか?」

「ああ・・」

「そうか・・」

ヨンは鬼剣を握り締め、部屋の扉に向かって歩き出す。

そして扉に手を掛けると、自分を心配そうに見つめる叔母に振り返った。

「叔母上、まだ死にはせぬから心配するな。」

そう答えると、部屋の外へと歩き出す。

 

青い空。

夏の強い日差しが降り注ぐ高麗。

木々を揺らす風は、大地の乾いた空気を運ぶ。

まるで、あの嵐の夜が嘘の様に・・

ヨンは大きく首を振り、眩しい日差しに目を細める。

そして、庭先で大叔父と談笑している男を呼んだ。

「トクマン。」

「あ、上護軍?」

ヨンがいつ目を覚ましてもいいように、屋敷には迂達赤が交替で詰めていた。

「戦況は?王様のご様子は?」

「あ、えっ?はい、王様はご無事です。戦況は、えっと・・」

「もうよい、直接確かめる。」

「はい・・」

ヨンに駆け寄ってきたトクマンは、正直面食らっていた。

目覚めれば聞かれるだろうと思っていたウンスの最後の様子。

トクマンは、その答えを準備していた。

だが、ヨンはウンスの事を一言も口にしない。

それどころか、トクマンにも口にするなと、厳しい眼差しで威圧していた。

まるで、彼女の事を忘れようとしているかのように・・・

 

「馬を、別宮へ行く。」

「はい!」

戸惑いながらトクマンは馬の手綱を引いて来る。

ヨンはそれを受け取ると、馬の背に身を置いた。

屋敷の前で、じっとその様子を見つめる大叔父。

 

流れる雲。

木々を揺らす風。

小鳥のさえずり。

陽の光を受け、透き通る木の葉。

 

ヨンは、何処までも広がる青い空を見上げた。

その先から聞こえていた声・・

 

だが、二度と問わぬ。

そして、二度と答えはしないだろう。

 

”そこにいる?”

 

その声には・・
 

 

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