KEEP CALM AND CARRY ON- London/シンガポール サバイバル日記-

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テキトー帝国イングランドから常夏のシンガポールへ。

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と、言うほど家に帰りたかったわけでもなく、ただただ恐ろしく高額なセレブ病院の入院費、旦那ちゃんの会社がサポートしてくれると言っても全額ではないので、貧乏性の我らはさっさと退院してきたわけですが。

もちろん、帝王切開後の抜糸はまだ。ワイヤーが入ったまんま。
出産翌朝、助産師さんにシャワーを浴びて、傷周りに貼ってある絆創膏を自分で外すように言われました。え!もう?早くない?切ったのは10時間前ですけど…。と思いながら、自らガーゼをはがし、水で洗い流したところ…。やっぱり傷口がグチュグチュになってしまい、またガーゼをかぶせることに。それでも、翌朝また違う助産師さんに、同様にシャワーで流すように言われたので、また同じことの繰り返し。そこへようやく担当医の先生登場。傷口を見て、「なんでこんな濡れてんの?まさか水で洗ったん?傷口乾かさないとでダメじゃない!」と...。ドクロ 言われたとおりにしただけですがね…。
そんな中での退院で、ワイヤーも入ったまんま。で、地域のコミュニティ・ミッドワイフからの連絡を待つのみ。痛ければ痛み止めを飲み、化膿防止の注射も自分で打つ。セレブ病院で産もうが、どこで産もうが同じ扱いです。

そして、やはりいろんなところが痛くなってきましたが、48時間たっても案の定、誰からも連絡なし…。セレブ病院に問い合わせるも、
「先方の引き継ぎは終わってるけど。念のためもう一度連絡してみるわね。先方から連絡させるから待ってて。」
と。ホンマかむかっ???
夕方になっても連絡がないので、再度問い合わせると
「おかしいわね。では、直接電話してみて。」
と、ようやく電話番号をつげられました。そして、直接コミュニティ・ミッドワイフ事務所に連絡すると
「セレブ病院からまだ書類が着てないからなんともできないけど、一応担当になる人の連絡先を教えるわね。」とぶっきらぼうに言われ、ようやく担当者と連絡が付きました。
こうして3日遅れ、退院から5日目にしてようやくコミュニティ・ミッドワイフが訪問してくれました。
「どうしてこんなに放置されちゃったのかしらね、ごめんなさいね、不安だったでしょう?」
来てくれたのは、とっても優しい人だったので許すこととしましょう・・・・。

傷口のワイヤーが引きつっていて、ちょっと痛いのだと告げると
「そうね、時間がたちすぎてて、傷口が治り始めてるから引きつってるのよ。外すのもちょっと痛いけど我慢してね。」
と。
予告通り、痛かった…。汗

さて、これに先立ち、出産時の脊髄麻酔よりも痛い目にあったのが、術後初の排便時…。汚い話ですが。
入院中、結局下剤を処方されることのないままだったので、帰宅して家にある下剤を飲みました。しかし、時すでに遅し。入院中に食べたガッツリ過ぎる食事が、育ちに育っていて、それはそれは激痛でした。しかも、術後のお腹回りも痛くて、踏ん張ることもできず…。ドクロ本気で救急車を呼んだほうがいいのではないか、というほどの痛みを味わったのでした…。叫び
豪華すぎる入院食、いかがかと思います…。

っつか、セレブ病院、エステサービスとかルームサービスとかの充実より、やることあるんちゃいますか?

出産後、リカバリー室なるところに運ばれましたが、結構適当にちょろっとケアされただけで、すぐに病室に戻されました。このチームも残業中で早く帰りたいのでは?とちょっと勘ぐるくらい…。

そして、丸一日絶食で臨んだ出産ですが、この日は夜も抜き…。空腹です。そして、気になるセレブ病院のルームサービスメニューを何度も何度も眺めていたら、先ほどのちょっと渋くて優しい麻酔医の先生が。。もう、とっくに帰ってしまったと思っていたら、先生は残ってくれたらしい。
「すべて順調そうでよかった。明日の朝からご飯食べていいけど、徐々に食べるようにね。あくまでお腹を切る手術をしたんだからね。じゃぁ、また明日。おめでとう。」
と言って帰っていきました。

この、先生のアドバイスが、とてもとても大切だということを思い知るのは、3日後の事でした…。

さて、快適な病室、補助ベッドで旦那ちゃんもお泊り。ベビーもしばらくしてやってきました。しかし、今日は大事を取ってゆっくり眠ったほうがいいということで、ベビーは保育室で預かってくれました。セレブ病院の恐ろしいお値段にはこの保育所代も含まれています。

翌朝、極度の空腹につき、朝ご飯を注文したく、でも一応ナースに聞いてみたところ、
「そうね、トーストとかの簡単なものを持ってくるから、それででテストして、大丈夫だったらガッツリメニューを注文しても大丈夫。」
とのこと。が、待てども待てどもトーストはやってこず。そうこうしていると、別のナース/助産師さんがきて、「これからの時間のあなたの担当よ。」と。もちろんトーストの話など引き継がれておらず、
「あら、好きなものを注文したらいいわよ。」
ホンマか…。あせる
と、いうわけで、空腹に任せていろいろ注文し、ペロッと平らげてしまいました。

それから退院までの間、特に食事に対して何も言われることもなく、さらにはメニューに特にヘルシーそうなもの、日本のお粥のようなものは一切なく、アフタヌーンティやらステーキやらを頼みまくり、満足しておりました。メニューには有料でシャンパンやワインまであります。
これは、さすがに付き添いの人用だろうな…と思いつつ…。
かなり自由な入院生活であります。

ナース/助産師さんたちはみんな大体とても親切で、授乳の仕方やスワドル、げっぷのさせ方などなど、いろいろと教えてくれるし、心強い限り。さすがセレブ病院。が!それでもここはイングランド。引き継ぎ、というものは基本できないらしい。
毎回、いろいろチェックした後に、「便通は始まった?」と聞かれ、「まだ。」と答えると、「じゃぁ、下剤を処方しましょうね。」と言って去っていくものの、結局誰も持ってきてはくれませんでした。血圧を測りにきて、部品が一個足りなくて「取りに戻るわね」と言って、二度と表れなかったり…。
セレブ病院でもこんなもんです、適当帝国イングランド。

で、帝王切開から3日目。
「すべて順調ね。赤ちゃんも母体も問題ないから、退院してOK」と、さっさと退院させてくれました。
「あとは、コミュニティ・ミッドワイフが面倒を見てくれるから。彼らから48時間以内に連絡があるのを待っててね。」
とのこと。

そして、退院に際してお土産をくれました。ニールズヤードのアロマギフトに、セレブ病院ラベルのハーフボトルのシャンパン!いや、うれしいけど、母乳で育てるママたちには微妙なギフトでは???と、思いつつ、さっさと退院してきたのでした。


さて。
出産当日。
帝王切開なので、もちろん陣痛が始まったわけでも何でもないまま、予約の時間に合わせて家を出ました。通常出産ではほぼすぐに退院させられるこの国でも、プライベートの病院でしかも帝王切開なので大体3-4泊は最低するもの、ということで4泊分の用意を持ち、いざ病院へ。
チェックインして、病室で待っていると、先生になんとまさかの急患が入ったから遅れます!連絡が。
病室はセレブ病院なので、スタンダードでもゆったりした個室。補助ベッドもあり、旦那ちゃんも泊まれます。テレビには映画チャンネルもあり、食事はすべてルームサービス方式で、自分でメニュー選択できます。半分ホテルといった感じ。

さて、待たされること4時間半。6時半を過ぎ、「これ、きっと本日は時間切れ。また改めて明日か明後日の空き時間に、とか言われるんじゃ…。」と心配になってきた時、ようやく先生登場。
「ごめんなさいね、急患で今までかかったのよ。今日は遅いからって、チームが延期したいといったけど、説得したわ。みんな8時まで残ってくれるって!あと30分で始めるから用意しておいてね。」
とのこと。なんか、無理やり残業させて、大丈夫なのだろうか…と不安になりつつ。

いよいよ、ベッドごと移動させられ、いざ麻酔室へ。脊髄麻酔をほどこされ、(これは痛かった!)ほぼ何も感じなくなり、いざオペ室へ。旦那ちゃんも立ち合い、一応下半身部分はカーテンで隠され、切開が開始した模様。
麻酔医の先生が実況中継してくれます。そして、
「さぁ、誕生の瞬間だよ!」とカーテンを全開。
小さい人が液体と血にまみれて、長いコードで繋がったまま、先生の手に。
泣き声を上げないので、ただただ心配で見守っていると、先生や看護師さんたちの祝福の言葉が。しかし、私としては泣き声がないのが気になる。。。旦那ちゃんも無言…。
しばらくして、泣き声が聞こえてホッとしました。
液体やら血やらを拭いて、計量が終わったところで、赤ちゃんを抱かせてくれました。

後から聞いたところ、赤ちゃんがあまりに紫色をしていたので、旦那ちゃんは本気で心配していて、指の数やら右手を動かさないやら、いろいろ隅々まで観察していたそうです。私は、初めての対面に浸っていたのですが…。ま、私が気付くまでに色もピンクになり、異常なしということでした。

と、チームの皆さん
「おめでとう!とってもかわいい赤ちゃんね。じゃぁ、All the best. 私たちは帰るわね。」と、
縫い合わせが終わった瞬間、挨拶もそこそこに帰っていきました。
そやった、そやった。残業してくれてたんでした。8時ですね、すみませんでした。