僕がアメリカで働くことに意味があるとすれば | とりあえず、できるといってみよう!

僕がアメリカで働くことに意味があるとすれば

さっきの日記でも書いたけど、USにきて半年がたとうとしています。当初は日米の違いばかり気にして(というよりおもしろがって)つぶやいていたわけですが、最近はそれも減りました。

僕がアメリカで働こうと思ったのは単純に面白そうだったからだし、大した上昇志向も使命感もありません。妻と子共2人と安全に幸せに暮らしていくことが出来れば、僕は満足です。

でももし、日本から米国に渡ったエンジニアの端くれとして僕がここで働くことにあえて意味をもたせるとすれば、「スーパーエンジニアじゃなくてもアメリカ(及び海外)で働くことはできるし、ひとつの選択肢としてだれもが持っているべきだ」ということを誰かに伝えられたらな、と思います。

最近は これ みたいに日本のエンジニアがOSS界隈で名を馳せ、直接アメリカの有名企業に転職、というケースが出てきました。昔から研究者の世界では海外の研究機関に招かれる、なんてこともあったと思います。あとは、MBAを取ってアメリカで就職とか。共通するのは、みんなスーパーマンであるってこと。でも、こちらで凡人(というか素人)として働いて、いくつか気づいたことがあります。

まず、こちらで普通に働いている日本人はたくさんいます。別に業界の有名人でもなく、Twitterで数千人のフォロワーがいるわけでもなく、アメリカで生まれ育って寝言は英語みたいな人でもなく。普通の人が、普通にアメリカで働いています。CSを出ていないとITエンジニアとして米国に来るのはビザの面で少々面倒ですが、色々と方法はあるし、なんとかなるものです。

英語は、もちろんまったくわからないと話しになりませんが、メールやIRCなら大丈夫、くらいならたぶん大丈夫。とくに開発系のエンジニアならプログラムとBug Reportがかければ何とかなると思います。

そして、日本人のTwitterやWebを見るかぎりなので、ほんとのところは実はよくわかりませんが、日本人の開発者のレベルは非常に高いです。それより大事な事は、こちらでは勤勉に働くことが非常に尊重されます。よく、アメリカではコツコツ働く人よりもクリエーティブな人が偉いとまことしやかに語られますが、それは間違ってはいないけど、勤勉さを軽んじているのとは違います。彼らはコツコツしっかり仕事ができない人が多いので、そういう人に対する評価は高いです。インド人が重宝されているのは、数学的能力の高さだけでなく、彼らが勤勉だからです。

なにより、こちらで働く人たちは楽しそうです。実際楽しいです。あえてこの部分は掘り下げませんが。

円高で給料は、まあまあです。10万ドル貰えたとして、ちょっと前まで1200万円だったのが今750万円(そこからだいぶ戻しましたが。)、金銭面ではあまり美味しくないですね。食事は日本が一番です。安全度でもいまだに日本がベストだと思います。なにより、私は日本大好きです。でも、一度海外に来てみると学ぶことがとても多いし、自分の成長を実感できます。

ここまで書いてきて、これって一度も転職したことのない人に転職をすすめる内容と酷似してるな、と気づきました。マイナス要素を書かずに、簡単にできると勧める、と。マイナス要素なんて、書き始めたら100項目くらいあるから、書いてもしょうがないんだよね。