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2014年12月13日

いま、話題の「企業の内部留保」って?(参考となる文献を追記しました)

テーマ:ニュース

いま、ちょっと話題なので内部留保について考えてみましょうか。
なお、最後の内部留保に関する推計は与太話と受け止めてください。


① 内部留保って何ですか⇒株主のカネ
内部留保は正式な財務諸表(決算書)の項目ではありません。簡単に言うと、会社が一年間経営をして、全部の収益から全部の費用を引いて、残ったお金が純利益。そこから株主への配当と役員のボーナスを引いたものが内部留保です。日本の株式会社制度では、内部留保をゼロにすることはできません。法定準備金という制度があり、利益の一部は利益準備金として会社にプールされなければならないことになっています。

一口で言うと、これは株式会社が有限責任、つまり会社の株主は、会社が倒産しても出資がパーになるだけで、それ以上は責任追及されない、という仕組みだからです。つまり、会社に金を貸す人を保護するために、会社がピンチになった時のバッファーを持たせる仕組みが法定準備金なのです。
制度の背景には「株主と役員は年度ごとに利益を山分けして、あとは何も残さないのではないか。となると会社の債権者はどうなるのか」という猜疑心があるわけです。
いずれにしても、内部留保は会社の持ち主である株主とその代理である役員が純利益の中から取り分を分け合った残りという位置づけができますね。
この内部留保ですが、会社の方針によって積極的に積み上げることもあります。たとえば、急成長中の企業では常に資金不足という局面になります。設備が追い付かないとか、研究開発費がかさむとか、いろいろと理由がありますが、そうなると、配当は待ってもらい、内部留保によりそのようなところへの投資をする、ということが株主のためになることもありうるし、株主もまた、会社の成長を優先していい、という判断をする可能性が高くなります。
つまり、内部留保は会社のオーナーである株主のカネではあるものの、自由には処分できないカネであったり、一時的に戦略的に会社内部にプールした資金でもあったりする、ということなのです。
ちなみに、内部留保でなく給与で払え、という言説がありますが、給与と内部留保の違いは、給与は経費であり、内部留保は給与などの経費を差し引いた後の利益のうち配当しなかった部分である、という違いがあります。給与にするかどうかは経営者が決め、内部留保か配当化は「建前」上は株主が決めます。
そのカネに手を突っ込もうとするのが一部の国政政治家ですから、やや社会主義の臭いがしますね。もちろん、資本と労働の取り分のバトルというのは永遠の課題ではあります。


② 内部留保は現金か⇒ご冗談を。資産全体に溶けているんです
先に述べたように内部留保とは、キャッシュでも預金でもありません。
そもそも内部留保と俗称される利益準備金等は単なる資金の調達源泉を表すキーワードにすぎません。
バランスシートを見ると、左には資産の活用状況があり、右には資金の調達源泉の内訳が示されています。そして、右と左はトータルでは同じ金額になりますが、それぞれは関係なく、ある資金がある資産の紐づけられる、ということはないのです。
つまり、内部留保はほかの資金源とともに全体として溶けていて、現金でもあり、設備でもあり、在庫でもあるわけです。
ですから、仮に労働分配率を上げることを強制されたとしても、現金は作らなければならない可能性が高いでしょう。
となると、在庫を減らしますか?現金化は難しいですよ。不良在庫だったらどうなりますか?
では、施設を売り払いますか?いや、会社が稼ぐベースが奪われますよ。
ということで、内部留保というと現金預金をイメージする人が多いようですが、それは違うんだよ、というお話でした。


③ 現実的に(できるかどうかは別にして)内部留保を吐き出させるとしたらどれくらいなら可能か
仮に政権が税制等で無理やり内部留保を吐き出させようとしたら、どの程度は可能なのでしょうか。
これはソフトバンクモバイルの有価証券報告書のバランスシートです。現金預金÷資産合計を計算してみてください。
http://cdn.softbank.jp/…/a…/finance/data/report/pdf/sr25.pdf


今度は、本田技研の暦年ごとのバランスシートです。これも割ってみてください。
http://www.honda.co.jp/…/financi…/quarterly_yearly/bs_y.html
どちらも1割前後だということがわかります。

まあ、業種によってかなりいろいろあるのですが、総資産のうち現金預金というのは1割ぐらいである、と仮定しましょう。とすると、どこかの政党が大企業の内部留保は320兆円だと宣伝しているので、内部留保についても1割が現金預金とざっくり考えても大きく外すことはない、と考えることができます。つまり32兆円です。これが一年でためたのではない、何年、何十年もの企業活動で蓄積された内部留保のうちの現金預金の部分です。

???何に似ているって?はい。いわゆる民主党政権の「埋蔵金」ですね。
無責任な政党は「320兆円のほんの一部を吐き出させたら賃上げができて景気が良くなります」なんてことを言いますが、仮に社会主義云々は別にして、活用できるのは1割の32兆円。民主党の言っていた埋蔵金との比較で言ってもさほど大きくはない、ということがわかります(ちなみに、日本の年間のGDPは500兆円程度、国内の給与は全部足すと年間200兆円ぐらいです)。
何より、この話はやはり、どこかで聞いた埋蔵金と似ている、というのが私のとらえ方です。


くれぐれも、大変雑な計算であり、与太話ととらえていただくべき数字だということはご理解いただければと思います。


とりとめのない話になりましたが、内部留保は基本的には株主のカネであり、債権者保護の原資であり、現金だけでなく、会社のあらゆる資産に溶けているものであり、がんばって無理やり吐き出させるにしても30兆円かそこら(数字はいいかげんです)、しかも、埋蔵金と同じで使ってしまったら終わり、というものだ、ということがおぼろげながらも共有できたのではないかと思います。

追記 鈴木絢子「企業の内部留保をめぐる議論」『調査と情報 836号』(国立国会図書館、2014.11)
http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_8795835_po_0836.pdf?contentNo=1
これで本論点の基本的な要素は尽きていますね。
そろそろ、愚かなプロパガンダはやめて、論文の6頁(国際的には内部留保ではなく、現預金が議論されるため、内部留保のデータはない)じゃないですが、国際的に通用する議論を!

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2013年12月19日

雑誌『ガバナンス 12月号』「平成にっぽんの首長 自治の自画像」に登場中

テーマ:ニュース

「財政規律を高め、日本一住みたいまちづくりを目指す。

4年前、「子供にツケをまわさない!」財政改革をマニフェストに掲げて初当選を果たした。1期4年で財政の足腰を固め、2期目からは未来のまちづくりへと舵をきる松本武洋・和光市長に聞いた──。」

http://shop.gyosei.jp/index.php?main_page=product_info&cPath=10_1071_101071001&products_id=8376&previouslinkcalendar =


ということで、12月号は現在発売中です。急速な高齢化への対応、健全財政条例、埼玉一の住宅都市づくりへの取り組みなどについて、インタビューに答える形で紹介していただきました。
また、この記事では通常、まちの名所旧跡などを写真で紹介することが多いのですが、今回は西大和団地と北口という和光市を象徴する課題にまつわる写真を掲載していただきました。
ガバナンス

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2013年09月08日

敬老式典@福祉の里にて

テーマ:ニュース

敬老の日の記念式典にお招きいただきありがとうございます。

今日は日本人にとって特別嬉しい日になりました。

今朝がた、東京での二度目のオリンピックが決まりました。本当に嬉しいことです。東京オリンピックではこの和光市にある朝霞駐屯地も会場になるかもしれません。

さて、この東京オリンピックまで、これから7年あります。7年後に会場で見るか、テレビで見るか、それはわかりませんが、いずれにしても長生きの楽しみが増えましたね。

前回の東京オリンピックの頃、皆さんは働き盛り、頑張り盛りの頃でした。皆さんはそれぞれの持ち場で、さぞかしご活躍されていたことと思います。わが国も高度成長で元気でした。もっとも、私のような若輩者はまだこの世に生まれてもいませんでしたが…。
今、少子高齢化が進み、和光市も約15パーセントがいわゆる高齢者です。しかし、暗くなる必要はありません。なぜなら、社会の主役は皆さんだからです。お一人おひとりが夢や目標を持ち、健康に気を配りながら元気に生きることで世の中が元気になります。ぜひとも、日々の生活に楽しみを見つけながら、次の次のオリンピック、東京まで元気にお過ごしください。私も楽しみです。

本日はまことにおめでとうございます。
(事前に準備した内容であり、そのまま原稿として読んでいるわけではありませんので、内容の若干の相違はお許しください。)

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2010年09月08日

「不明高齢者問題」で法務省の運用が変わった

テーマ:ニュース
9月1日の定例記者会見で「不明高齢者問題」で150歳とか200歳の戸籍上「存命」の高齢者が残ってしまった原因について、法務局の示す消除の基準が厳しすぎて、各自治体が過去にも消除しようとしたものの基準が満たせず、結果的に戸籍が残ってしまったのが実情であり、行政コストを考えると基準の緩和が必要、との見解を示した。
幸い、多くの媒体が報道してくれた。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20100902/CK2010090202000071.html

http://mainichi.jp/area/saitama/news/20100902ddlk11040209000c.html

そして、本日私のところに法務省が法務局あてに示した、事務手続きの変更のファックスが届いた。
120歳以上だが、基本的に簡単な手続きで消除ができるという。

グッドレスポンス。

法務省の対応と、何より私の「これって法務局の基準を変えるべきなんじゃ?」との問いにしっかりと反応してくれた職員に感謝。

これで全国の自治体の無駄な事務コストが大幅に減る。
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2009年09月26日

「実は同郷でして・・・」

テーマ:ニュース

「実は同郷でして・・・」と結局、まだ誰にも言っていないのですが、自民党総裁選に出ている西村代議士は私の生まれ故郷、明石市とお向かい淡路島の代表です。
産まれた地域は直線距離なら1キロも離れていません。

もっとも、彼は官僚出身の政党政治家で、私は出版社出身の無党派市長。
政治的な共通点も少ないように思います。 会ったこともありませんし。

それでも注目してしまうのは地縁の面白いところですね。

自民党が再生して民主党と二大政党時代を築くのか、バラバラになって保守勢力の再編があるのかはわからないけれど、間違いないのは今回自民党総裁選に出た二人の若手は保守勢力のなかで、少なくとも一定のキーマンになるだろうということ。

ほとんど報道はないのですが、ひそかに注目している次第です。

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