厨房設計/和食創作料理店/ スケッチから学ぶ施設計画のチェックポイント | 厨房設計/繁盛店づくりの新しい厨房計画を学ぶ/竹谷経営塾。ティファーズコンサルティング

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厨房設計/飲食店開業繁盛づくりを目指す人へのアドバイスをするブログ、飲食店コンサルタント「ティファーズコンサルティングの竹谷稔宏。その他厨房会社設計部門など飲食店の心臓部である飲食店の厨房設計について解りやすく解説する講座です。

厨房設計/和食創作料理店/ スケッチから学ぶ施設計画のチェックポイント

平面計画/ゾーニング計画のポイント




この店のゾーニング計画としては、入口に向かって右側手前にキッシャースタンド、事務所、オープンキッチン、背後にドリンクパトリー、洗浄エリア、奥にトイレの付帯施設を配置し、左側に個室スタイルのベンチシート席、4人席、6人席、大テーブル席など種々の客層に対応できるように種々の客席形態を配置していることだ。

全体のサービススタイルとしては、全て入口で下足入れに履物を収納し、各客席スペースに誘導する仕組みであり、全ての注文はテーブルに配置したコールベルを押し、スタッフを呼び注文をするというスタイルであり、スタッフはオーダーエントリーシステムでキッチン、ドリンクパントリーなどへ各テーブル席の注文を伝える仕組みである。

この店の場合には、ランチタイムと夜の通常営業の時間帯は、ほぼ満席状態になることを想定し、全体の配置構成をすることが大切であろう。



各部施設計画のチェックポイント

パース図-1


和食創作料理店というイメージを想像すると、和食料理に主軸をおいた店であることは想定できるものの、内装イメージとしてはキッチンを閉鎖し、あくまでも個室タイプの席を数多く配置している店のタイプやその逆に和食という切り口でキッチンを全面的に開放し、客席側との区画を取り除き、調理のライブ感を前面に訴求するなどイメージも多種多様化していることだ。

この店の場合には、メインキッチンを客席との区画を排除し、キッチンを取り囲むようにカウンター席をコの字に配置していることである。

またオープンキッチンの中心に焼き場を全面的に訴求するスタイルし、入口、全体の客席側からも焼き場コーナーが演出効果を高める訴求材になっていることだ。

パース図-2


焼き場ラインの施設計画の詳細イメージである。

チョコールブロイラー(焼き物機)をカウンター席に組み込んだ配置であり、カウンター席に隣接しているために三方向は全て耐熱ガラスで区画し、下部には、冷蔵コールドドロアーテーブルを配置し、焼き場コーナーで焼く素材類を保冷しておくための設備を配置していることだ。

右側カウンターの下部には、焼き場で焼いた料理を盛り付けるための食器類を保存しておくためのスペースを確保していることや繁忙時には、左側ワークテーブルを兼ねた冷蔵コールドテーブルの上に皿類を積み上げておくことができるように計画している。

パース図-3


ドリンクパントリーの施設計画の詳細イメージである。客席数が多い場合には、ドリンクパントリーを区画し専任のスタッフがドリンク類を専門で製造するスタイルをとる場合もあるが、この店の場合も繁忙時の対応としては、ドリンク類を製造するスタッフは専任か

するものの、各テーブルへのサービスは各テーブルを担当するスタッフがドリンク

類をサービスするスタイルにしていることだ。

ドリンクパントリーの機器配置としては、左側から冷蔵ショーケース、ビールトラフトを立てた生ビール製造ライン、次にアイスビン、サービスシンク、ビール、チューハイディスペンサーなどの配列を計画している。またディスペンサーの下部には各ドリンク類の樽やポストミックスを配置できるように収納スペースを配置している。


パース図4



クッキングラインの施設計画の詳細イメージである。このクッキングラインは、デモストレーションの焼き場コーナーでの調理する以外の全ての料理の調理や仕込みを行うスペースであり、開店前には各料理の仕込み作業やした処理をすることになるだろうし、営業時には、キッチンに配置された中央のキッチンスペースで調理した後料理を提供することになる。



センターアイランドのキッチン設備としては、冷蔵コールドとワークテーブルを兼ねたスペース、隣に六口ゴトクのガスレンジ、下部にはオーブンレンジ、隣にはフライヤー、ワークテーブルを配置計画している。

つまりいかなる業種・業態の飲食店のキッチン計画においても共通するポイントは、キッチンの細部内容やオペレーションとの関係性など具体的の理解を深めることが大切であり、常にゲストの期待感や好奇心を喚起する演出構成をどのように計画に反映できるかが、厨房計画の善し悪しを左右するポイントになることを忘れてはならない。