厨房設計講座/エーエフディーコンサルタンツ竹谷稔宏

厨房設計ブログ/飲食店開業を目指す人へのアドバイスをするインテリアデザイナー、厨房会社設計部門、飲食チェーン本部施設部門の人など飲食店の心臓部である飲食店の厨房設計について解りやすく解説する講座です。


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14厨房設計/フレンチレストラン(ビストロ) スケッチから学ぶキッチン計画ポイント



エーエフディーコンサルタンツ竹谷稔宏/飲食店の厨房設計講座

1パース図-1

フレンチレストランというイメージは、どうしても堅苦しい、きどっている、正装と食事という雰囲気を拭い去れない。

しかし近年のフレンチ料理の体系も古典的なものから新しいカジュアルなフレンチへと変化してきていることだ。

特にビストロともなれば、フレンチ料理をつまみに飲み食いする居酒屋感覚のイメージであり、客のライフスタイルに合わせて利用できる業態へと需要性が高くなってきている。

正式且つ高級店のフレンチレストランの場合には、キッチンやパントリーは全て客席と区画し閉鎖することが常であるが、この店の場合には、ビストロとしての気軽さを打ち出すためにあえてキッチンを解放し、客席と隣接するカタチを配置するなどキッチンを囲むようにカウンター席も計画していることだ。

勿論、オープンキッチンを企画する場合には、客に見える部分のキッチン全体を内装デザインと融合したデザインにすることが重要なポイントであろう。


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2フレンチレストラン(ビストロ)平面解説

ゾーニング計画のポイント

この店のゾーニング計画は、入口に向かって右側に事務所、トイレ、メインキッチンを配置し、左側に種々の客席構成を配置していることだ。

業態としての特性としては、入口周辺にはウエイティングシート席を配置し繁忙時に対する客の溜まりスペースを確保している。

一般的に欧米のレストランの場合には、入口周辺にウエイティング席やバーを配置することが常であるが、日本の場合には、繁忙時に席を待つために食前酒の目的でバースペースを計画することは少ない。

昼や夜の時間帯に繁忙状況が予測できる業態の場合には、ほとんどの場合には、待ち席としてスペースを確保するのみに留められていることが常であろう。

キッチンを客席に対して開放する場合の鉄則としては、バックヤードや洗浄エリアは見せないということが常であろうし、この店の場合には、洗浄エリアを完全区画するのではなく、客席からの視線が見えないようにしていることだ。

ドリンクパントリーは、ディッシュアップの前に配置し、物件の変形したカタチに合わせて客席全体がサービスステーションから見えるように計画することが理想的であろう。


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3パース図-2

ディッシュアップとキッチンカウンターの施設計画の詳細イメージである。

基本的にディッシュアップの機能は、料理を最終的に仕上げて客席へ運ぶ行為を促すポジションであるため、注文を受けるためのキッチンプリンター、注文シートを並べておくためのオーダーバー、ライスジャー、最終的に料理の仕上げの彩りやガル二の盛り付けをするためのコールド冷蔵庫を配置することが常であることだ。

この店の場合には、フレンチレストラン(ビストロ)という二面性を持つ業態だけに、ランチタイムの料理やディナータイムの料理内容は変化してくるものの、基本的な料理の仕上げる最終工程として料理の彩り、盛り付け確認しディッシュアップする構成や機器配置は大きく変わるものではない。

キッチンを囲むようにカウンター席を配置している場合には、ディッシュアップエリアに隣接するカウンターとの区画は、小壁(パーテーション)を立てるなど比較的煩雑になる部分が近い場合の配慮をしておくことが大切であろう。


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4パース図-3

クッキングラインの施設計画の詳細イメージである。この店の場合に、熱源ラインをキッチンの中央に配置し、プレパレーションエリアはカウンター席に座る客の視線から遠い位置に設備を計画していることだ。

クッキングラインは、フレンチ料理が一通り調理できる調理機器で配置構成することが常であろうし、調理機器として使用頻度が多い機器をディッシュアップに近い位置に配置することが効率的であ.ることを忘れてはならない。

ガスレンジの下部はレンジオープンを組み合わせた設備であり、横にはそこで使用する食材類を保冷しておくためのコールド冷蔵庫を配置していることだ。

熱源ラインの配置は、カウンター側から見て右側からパスタボイラー、シンク、ガスレンジ(オーブン付き)作業台兼冷蔵庫の計画であり、ガスレンジの向かい側にはグリドルの配置をしている。

キッチンの中央に熱源調理機器を配置する場合には、利用頻度の高い調理機器が提供するエリアへ隣接していることが理想的であるものの、熱源が手前と奥に分かれた配置にしなければならない場合には、比較的調理工程が他の機器との連携がない調理機器を配置することが効率的であろう。

つまりいかなる業種・業態の飲食店のキッチン計画においても共通するポイントは、キッチンの細部内容やオペレーションとの関係性など具体的の理解を深めることが大切であり、常にゲストの期待感や好奇心を喚起する演出構成をどのように計画に反映できるかが、厨房計画の善し悪しを左右するポイントになることを忘れてはならない。

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