竹取物語の謎を「うら」読みで解く

かぐや姫は、なぜ竹から生まれて月に帰るのか?
かぐや姫、竹取翁…、名前は何を表すのか?
蓬莱の玉の枝、火鼠の皮衣…、宝物に隠された意味とは?

古典には、ときどき「うら」が隠されています。

本音が言えないとき、表はうまく書きながら、さりげなく秘密を潜めたりします。


隠し方は、けっこう常識的です。 わかる人には、わかってほしいのですから。


 例えば、竹と月が並べば、かぐや姫を連想できるでしょう。

そんなふうに、お互いに知っていることを使っています。


もしも、古代の人たちの常識を私たちが知らなかったら、通じません。

  千年前に、カボチャとガラスの靴と言っても ??? になるのと同じです。

古典の謎のいくつかは、案外それで解けるかもしれません。


ではご一緒に、「うら」読みの世界へ。

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5人の貴公子の話を思い出してください。
火鼠の皮衣は、3番目の阿倍右大臣のお宝でした。
さて、他の貴公子たちは、どのように 鶏鳴狗盗 * に絡んでいるでしょうか。

2番目の 庫持皇子 * は、「(くら)」が鶏鳴狗盗の話に出てきます。
狗(いぬ)のように皮衣をから盗んできた食客のおかげで、孟嘗君は都を出ることができました。


それから、5番目の 石上中納言 *について。
探した宝物は、燕の子安でした。

貝は「かひ」と表記しますが、「かひ」には「卵」や「交」、「峡」という意味もあります。
「峡」とは峡谷、「たにあい」のことですから、谷に通じます。

谷…。
そう、「鶏鳴」の舞台となった場所、(かんこくかん)は、険しい峡谷の地に設けられた関所。
その名にも「谷」の字を含むのでした。

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鶏鳴狗盗と竹取物語のつながり、もう少し続きます。



参考文献:
 片桐洋一、他(校注・訳)
 『竹取物語 伊勢物語 大和物語 平中物語 日本古典文学全集8』小学館、1972年。
 小川環樹、他(訳)『史記列伝(一)』岩波文庫、1975年。
 大野晋、他(編)『岩波古語辞典』岩波書店、1974年。
 戸川芳郎(監修)佐藤進・濱口富士雄(編者)『全訳 漢辞海 第三版』三省堂、2011年。

イラスト:あおい

*:リンクあり
                   
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