竹取物語の謎を「うら」読みで解く

かぐや姫は、なぜ竹から生まれて月に帰るのか?
かぐや姫、竹取翁…、名前は何を表すのか?
蓬莱の玉の枝、火鼠の皮衣…、宝物に隠された意味とは?

古典には、ときどき「うら」が隠されています。

本音が言えないとき、表はうまく書きながら、さりげなく秘密を潜めたりします。


隠し方は、けっこう常識的です。 わかる人には、わかってほしいのですから。


 例えば、竹と月が並べば、かぐや姫を連想できるでしょう。

そんなふうに、お互いに知っていることを使っています。


もしも、古代の人たちの常識を私たちが知らなかったら、通じません。

  千年前に、カボチャとガラスの靴と言っても ??? になるのと同じです。

古典の謎のいくつかは、案外それで解けるかもしれません。


ではご一緒に、「うら」読みの世界へ。


テーマ:
竹取物語の求婚者4番目、大伴大納言 *。龍の首の玉を取るために、船で出かけて嵐に遭ったのでした。
この話が、古事記のタケミナカタの話に対応すると思われます。
似ている点を挙げてみましょう。


まず、大伴大納言は威勢のよい人物として登場し、龍相手でもさっと射殺す、と自信満々でした。
タケミナカタも、大石を持ってやってきて、力比べを自分から申し入れます。両者とも、武力には自信があったわけです。

ところが、大伴大納言は嵐に遭うと翻弄されてしまい、命乞いをしました。
タケミナカタも、タケミカヅチと手合わせをしたら敵わず、逃げ出して最後は命乞いをしています。

また、大伴大納言は嵐に怯えるのですが、そのときに雷が鳴っています。
タケミナカタが対決したのはタケミカヅチですが、漢字では「建御」とも書かれる神さまです。

それに、大伴大納言の話は海を舞台にしており、五行では水 *に当たると考えられました。
タケミナカタは、「ミナ」の音を名前に持ち、州羽海(すはのうみ、諏訪湖)に逃げて行ったことから、との関係を指摘できます。

さらに、大伴大納言の話の落ちは「あな、たへがた」でした。「あな」とは感嘆の「あぁ」とか「あら」とかいう意味です。
対して、タケミナカタは命乞いをするときに「我()を、殺したまひそ」と言っています。「な~そ」、古文に出てきましたね。「どうか、~しないでおくれ」という禁止の表現です。我を「あ」と読んだので、「あ」「な」の音が「あな」に通じます。


やはり、大伴大納言の話とタケミナカタの話には共通点が多いといえます。


ところで、大伴大納言はかぐや姫を住まわせようと麗しい屋を造っています。家を建てたということは、四隅にも立てたことでしょう。
ここからタケミナカタを祀る諏訪大社の有名な祭、御柱祭を連想するのは、穿ち過ぎでしょうか。諏訪明神は風・水の守護神で、蛇・竜とも繋がるようですし…。



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金の章にまいります。



参考文献:
 小嶋憲之他(校注・訳)『日本書紀 新編日本古典文学全集』小学館、1994年。
 武田祐吉(訳注)中村啓信(補訂解説)
 『新訂 古事記 付 現代語訳・語句索引・歌謡各句索引』角川ソフィア文庫、1977年。
 片桐洋一、他(校注・訳)
 『竹取物語 伊勢物語 大和物語 平中物語 日本古典文学全集8』小学館、1972年。

イラスト:あおい

*:リンクあり
                   
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