竹取物語の謎を「うら」読みで解く

かぐや姫は、なぜ竹から生まれて月に帰るのか?
かぐや姫、竹取翁…、名前は何を表すのか?
蓬莱の玉の枝、火鼠の皮衣…、宝物に隠された意味とは?

古典には、ときどき「うら」が隠されています。

本音が言えないとき、表はうまく書きながら、さりげなく秘密を潜めたりします。


隠し方は、けっこう常識的です。 わかる人には、わかってほしいのですから。


 例えば、竹と月が並べば、かぐや姫を連想できるでしょう。

そんなふうに、お互いに知っていることを使っています。


もしも、古代の人たちの常識を私たちが知らなかったら、通じません。

  千年前に、カボチャとガラスの靴と言っても ??? になるのと同じです。

古典の謎のいくつかは、案外それで解けるかもしれません。


ではご一緒に、「うら」読みの世界へ。

中臣内侍の話と、天武天皇の吉野の誓い。
共通点を挙げていきましょう。

とにかく、メインのセリフが似ています。
かぐや姫のセリフ「国王の仰せごとにそむくのなら殺していいです
草壁皇子の誓いの言葉「天皇の言葉のようでなければ、身命は亡ぶでしょう


他にも、次のような点が挙げられます。
中臣内侍「いわれのないこと
皇子たち「道理です

嫗がかぐや姫を「い者」かぐや姫「
草壁皇子「兄弟、長10人の


また、以下の点も気になります。
嫗はかぐや姫を「生みの子のようにして
天武天皇は皇子たちを「異母だが同母のように

竹取物語の求婚者は5人の貴公子と御門で6人、
吉野の誓いの皇子は6人。


このように、中臣内侍も吉野の誓いも短い話ですが、類似点が多く見出せます。
どうも中臣内侍の話は、吉野の誓いを意識して、用語を選んでいるような感じです。
そうです、竹取物語の何となくギコチナイ表現には、「うら」があることが多いのでした。

そして、天武天皇といえば、日本書紀の主役。
竹取物語には記紀がちらつきますが、中臣内侍の話もそうなのです


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帝の求婚に入っていきます。
(ミカドを「御門」と表記していましたが、「帝」にすることにしました。)

参考文献:
 片桐洋一、他(校注・訳)
 『竹取物語 伊勢物語 大和物語 平中物語 日本古典文学全集8』小学館、1972年。
 小島憲之、他(校注・訳)『日本書紀③新編日本古典文学全集4』小学館、1998年。
 大野晋、他(編)『岩波古語辞典』岩波書店、1974年。

イラスト:あおい

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