竹取物語の謎を「うら」読みで解く

かぐや姫は、なぜ竹から生まれて月に帰るのか?
かぐや姫、竹取翁…、名前は何を表すのか?
蓬莱の玉の枝、火鼠の皮衣…、宝物に隠された意味とは?

古典には、ときどき「うら」が隠されています。

本音が言えないとき、表はうまく書きながら、さりげなく秘密を潜めたりします。


隠し方は、けっこう常識的です。 わかる人には、わかってほしいのですから。


 例えば、竹と月が並べば、かぐや姫を連想できるでしょう。

そんなふうに、お互いに知っていることを使っています。


もしも、古代の人たちの常識を私たちが知らなかったら、通じません。

  千年前に、カボチャとガラスの靴と言っても ??? になるのと同じです。

古典の謎のいくつかは、案外それで解けるかもしれません。


ではご一緒に、「うら」読みの世界へ。

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竹取物語の 金の章* は、5人の求婚者の最後、石上中納言の話です。
記紀神話との対応ですが、古事記のほうも見ていきましょう。次のとおりです。…


タケミカヅチは、オホクニヌシの神に訊ねます。
「汝の子ども、コトシロヌシ、タケミナカタの二神は、天つ神の御子の命のままに違いませんと申した。汝の心はどうか」

オホクニヌシは答えて言いました。
「私の子どもの二神の申したままに、私も違いません。この葦原の中つ国は、献上しましょう。
ただ、私の住まいは、天つ神の御子が天つ日継にお即きになる整った御殿の如くに、底つ岩根に宮柱太く、高天原に千木を立派に営んでください。それなら、私は百足らずの八十隈手に隠れておりましょう。
また、私の子ども百八十神は、コトシロヌシの神を指導者として仕えたなら、背く神はないでしょう」
このように申して、出雲の国の多芸志の小浜に、天の御舎を造りました。

水戸の神の子孫の櫛八玉の神が料理係になって、御饗を献上します。
櫛八玉の神が鵜になって海の底に入って、底の土をくわえて出て、たくさん平皿を作ります。海藻の柄を刈ってヒキリ臼に作り、薦の柄をヒキリ杵に作って、火をきり出します。
「この私のきる火。高天原には、カミムスヒノミコトの整った新しい御殿に煤が八束も垂れるまで炊き上げ、地の下は、底つ岩根に焼き固めます。𣑥縄を千尋も延ばして釣りをする海人が、口の大きく尾ひれ大きい鱸を、さわさわと引き寄せ上げて、たわわに、たわわに、天の魚料理を奉ります」
と祝言を申しました。

こうして、タケミカヅチの神は帰り昇って、葦原の中つ国を平定したことを報告申し上げたのでした。


…以上、オホクニヌシも、ついに国を譲りました。古事記のほうは、高天原と地の下を対比した言葉が繰り返され、日本書紀よりだいぶ長くなっています。
この話が、竹取物語の石上中納言の話と対応しているでしょう。次は、そちらを考えていきます。



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金の章、まだ続きます。



参考文献:
 小嶋憲之他(校注・訳)『日本書紀 新編日本古典文学全集』小学館、1994年。
 武田祐吉(訳注)中村啓信(補訂解説)
 『新訂 古事記 付 現代語訳・語句索引・歌謡各句索引』角川ソフィア文庫、1977年。
 片桐洋一、他(校注・訳)
 『竹取物語 伊勢物語 大和物語 平中物語 日本古典文学全集8』小学館、1972年。

イラスト:あおい

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