たけだ記71・南極エンジョイ大失敗
1989年7月、学生最後の夏、
南極でエンジョイするために、
私は南極エンジョイ作戦を立てた。
1.NYで南米行の格安航空券を手配する
2.格安航空券で南米チリに上陸する
3.首都サンティアゴから電車とバスで南下する
4.南端の街からフライトする
5.ペンギンを見ながら南極の氷で安くておいしいチリワインを呑む
我ながらカンペキである。
「芸人卒業式」をサポートしてくれた
ぶっとびミュージシャンのバラモンさんとともに、
チリの寝台電車に乗って
とてもぜーたくな汽車の旅を満悦して
チリ最南端の駅であるプエルトモントに到着。
翌朝、バスで南下した。
ここより南には電車がないのだ。
チリは南米にある縦長の細長い国である。
海を見ながら下れば下るほど寒くなった。
南太平洋冬景色を見ながら、
私は重大な間違いに気づきはじめた。
バスが終点に到着した時には、
氷のような雨が降っていた。
心身ともに寒かった。
すぐにホテルを手配して、
おそるおそるフロントマンにスペイン語で聞いた。
「私たちは南極に行けますか?」
笑われた。
チリ南端の街プンタアレナスから南極までフライトがあるよ。
南極ツアーだってあるからね。
そう日本で買ったガイドブックには明記してあった。
だけど
・・・・・・・・南極は寒いです。
海の氷が凍るくらい寒いです。
冬なんかもう、ものすんごく寒いところなんです。
日本の夏休みなんかに行けるようなところではありません。
北半球で夏の時期は南半球では冬になるんだよ!
なんてたわけなんだ~~~~~~~~~~~ッ!!
フライトもツアーもなかった。
それどころか、さらに南下することすら困難だった。
この地に来るまで、いったいどのくらいお金と時間を費やしてしまったのだ。
自分のあまりの愚かさに発熱した。
小中高12年間無遅刻無欠席無早退の超元気者だったのに、
このときのダメージはあまりにも大きかった。
熱はなかなか下がらず、
ホテルの部屋で21時間半連続安眠をとった。
バラモンさんはライブ後の燃え尽き症候群でいたが、
ホテルの人たちはとても親切にしてくれた。
差し入れの赤のホットワインはすっごくあたたかかった。
回復後、海岸沿いをひとりで歩いていると、
雪が舞い降りてきた。
白い吐息とともに大きな溜息をついた。
そして、
日本の逆サイドから見る太平洋を眺めながら、
南極エンジョイ作戦を立て直した。
1.真冬に挙式する
2.日本で手配した格安でない航空券でチリをハネムーンする
3.寝台電車のいちばんいい席で南下する
4.南端の街から快適ツアーで南極に行く
5.ペンギンたちを前に永久の愛を誓って乾杯する
6.ワイフと少し高級なチリ・ワイン・オン・ザ・南極ロックを呑む
我ながらカンペキである。
しかし、
それから数十年経っても、
この計画は実現していない。
是非最初からお読みください。
ここまでのたけだがわかります。







1 ■おはよう~ございます
寒さには ついていけず 発熱され
南極も リタイアせずに おられなかった
また 大変な おもいされましたが
現地の方 いい人達で
よかったですね