平成24年2月15日付、朝日新聞京都版にNPOの取り組みについて掲載されました。
(以下web版より)
竹炭需要 里山救え
■5300ヘクタールの7割放置 進む竹林荒廃■
タケノコの産地・京都で竹林の荒廃が進んでいる。林業者の高齢化や外国産の安いタケノコに押されているためだ。その竹を炭にして、自然の水質向上に役立てる実験が府内各地で続く。竹の使い道を探って里山が荒れるのを防ぎ、水もきれいにする一石二鳥の作戦だ。
◆水質向上との一石二鳥探る◆
府内の竹林は、高級タケノコの産地で手入れが行き届いている長岡京市や向日市などの栽培畑を除くと約5300ヘクタール。甲子園球場なら約1300個分の広さだ。その7割が放置され、面積は年7%程度の割合で増えているという。
そんな中で、林業家や研究者らでつくるNPO法人「京都発・竹・流域環境ネット」(事務局・左京区)は3年前から、竹炭で海や池の水質を浄化する実験に取り組んできた。竹炭と鉄粉、クエン酸を混ぜて固めた加工品を水中に入れ、溶け出す鉄イオンとケイ素の効果で植物プランクトンを増やし、食物連鎖によってヘドロを分解する作戦だ。
最初に手がけた天橋立(宮津市)西側の阿蘇海河口では昨年夏、ヘドロを減らす効果が表れ、近年あまり見られなかった貝類が増えているのが確認された。京都市の実相院や大覚寺の池でもヘドロが減り、広島湾のカキ養殖場では数年後に実の大きいカキができるようになったという。
この効果に府も注目し、共同実験に乗り出した。宇治市の巨椋(おぐら)池、京田辺市の尼ケ池に続き、昨年末には精華町のけいはんな記念公園内の池に竹炭加工品40個を投入した。2年にわたり3カ月ごとに水質を調べる。宇治田原町では竹炭を茶園に使い、土壌の細菌を活性化させて化学肥料を減らす成果も出始めた。
竹林の手入れが進むようにと、環境ネットは、竹炭を1キロ100~500円程度で買い取っている。水道の浄水フィルターになる竹炭パウダーや、除草剤の代わりになる竹チップの開発にも取り組んでいる。
事務局長の吉田博次さん(60)は「竹林の放置を減らすには、竹の使い道を広げることが重要。さまざまなアイデアで、これからも利用法を考えていきたい」と話している。







