2006-02-07 02:02:04

映画「ミュンヘン」

テーマ:読書・映画

原題:MUNICH
1972年9月5日、ミュンヘンオリンピックでのパレスチナゲリラ"ブラック・セプテンバー"による人質事件、そして報復の暗殺の物語が綴られる・・。
munich_poster(2005) Eric Bana and Geoffrey Rush

この映画、事件の関係者のコメントに基づいて創られたという。パレスチナゲリラの獄中のメンバーとの交換を企てた一味がイスラエル選手団の11名を拉致、立て籠もるが交渉の末、人質と共に脱出を図る。空港で西ドイツ当局により狙撃されたことから犯人一味は生き残っていた9名のイスラエル選手団を全員、爆死あるいは射殺した。物語はここから始まる。当事国イスラエルはパレスチナゲリラの指導部11名の暗殺を決定、リーダーに、それまで人を殺したこともないボディーガードのアヴナー(エリック・バナ)を指名する。アヴナーは国から選ばれた他の仲間4人と共に暗殺の旅に出る。身重の妻を残して・・。
ヨーロッパ暗殺行脚の途中、パレスチナ青年達と同宿するシーンがあるが、国を持つイスラエル人と国を持たないパレスチナ人の対比が興味深く描かれていた。日本に住む我々には実感を得にくいが対立の構図の根深さを垣間見る思いだ。この映画での焦点は、国対家族と個人、そして暗殺を引き受けざるを得なかったアヴナーの苦悩にあるのだろう。職務として暗殺を粛々と遂行するが、後釜が、さらに過激な後釜が次から次にと現れる。また仲間も次々と殺されていく。やっていることに何の意味があるのか。イスラエルにとっては国のメンツに関わる11名の暗殺だが、駒となる個人は真実を知るに連れやるせない思いが募る。
全編とおして衝撃作品なのだが、いくつかの爆破シーン、来るぞ来るぞというところもあるが、2カ所ほどは心臓の悪い人は観ないほうがいいと思うほどの衝撃の爆裂シーンがある。難点をいうなら、ミュンヘンでの事件の様子が、まるでアヴナーがその場にいたかのようにフラッシュバックすることか・・それは違うだろうと突っ込みを入れたくなった・・。ラストシーンはブルックリン・・彼の・・そして愛する家族の運命は・・・。   ミュンヘン

【追記】2006-2-10深夜

こちとら自腹じゃ!観ましたか?井筒監督怒りまくりでしたね、この映画、確かにメッセージ性の薄さは感じてたけど、そこまで言うかぁ~ってカンジです。きっとスピルバーグ監督だって双方にそれなりに気を使ったんだろうし、ラストシーンの背景に映る"世界貿易センター"とかも含めて映画の行間にメッセージが塗り込められているようにも感じてましたからねぇ!!

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コメント

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20 ■無題

TBありがとうございます。まだTBできないな~と思いつつイタズラをしていたら、別のやり方ができました。ここにTBさせていただきます。また読んでくださいね!

19 ■TBありがとうございました

難しいテーマで、その辺りの知識が殆ど無い私にはまともなコメントが書けません
これをきっかけにこういう問題のことももっと知りたくなしました

18 ■こんばんわ☆彡

とにかく、最初に、こういうテーマであるにもかかわらず
きちんと「映画」になっている事に驚きました。
内容的にとてもバランスが取れているように感じます。
でも、それも日本人として、でしょうが…。
でも、でも、今現在の問題として、認識するだけでも
違うと思いたいです。

17 ■TBありがとうございました

私自身、中東駐在時代にパレスチナ人との付き合いが多かったので、この映画は「国家に翻弄される非力な個人」という普遍的なテーマ?を描きながらも、やはりイスラエル寄りの視点で描かれている印象が拭えませんでした。
監督はユダヤ系なので当然と言えば当然ですが、暴力の連鎖という意味ではどちらも同罪ですよね。「国家」や「宗教」の大義名分の為にいつ果てるともない闘いが続く。虚しいですね。

16 ■こちとら自腹じゃ!

こちとら放送されてないんじゃ!ってことで見てないんで、なにをお怒りだったのかわかりませんが、まぁ『パッチギ!』と同じテーマだし似たような構造の映画ですからねぇ。井筒監督には「アメリカには羽原大介のような脚本家がいないんですから、どうかお手柔らかに」とお伝えください(笑)。

てなわけで、TBありがとうございました。

15 ■無題

TBありがとうございます。
井筒監督が作品をクサすのはいつものことなんですが、クサし方にセンスもウィットも感じられないのが残念。この映画に関しては、じゅうぶん過ぎるほどメッセージが込められていますし、双方にとって“正義”であり、お互いにとっての“悪”である以上、これ以上踏み込む事は、一方に加担しかねない危うさをスピルバーグ自身が感じたことでしょう。まして、ユダヤ人であるスピルバーグが、モサドの行為をテロと位置づけていることで、じゅうぶん意味をなしてるわけですし。

14 ■茸茶さん、こんにちわ。

TBありがとうございます。
「こちとら自腹じゃ!」見てないです。やっぱりけなしてたんですね。きっと、スピルバーグというだけで腹を立てているんじゃないかしら。井筒監督とは意見が合う事が殆どないもんで、気にしないようにしてますが。やっぱり怒ってましたか(苦笑)。

13 ■はじめまして

TBさせていただきました。すごい映画でしたね。この映画を作ったこと自体がすばらしいと思います。よろしかったら私のブログにも遊びにいらしてください。よろしくお願いいたします。

12 ■トラバありがとうございました

主人公からメッセージ性は日本人の多くはピンとこないでしょう。
井筒監督が言うのもわかりますが、
この問題は過去のことでもありますが、
今現在にリアルタイムでかかわることなので、
非常に描きにくかったと思います。
でも今描かないと意味がないのですが。
パッチギも大和ももちろん今に関係ありますが、
この中東問題は双方今も軍事国家であるゆえに、
起爆剤にもなりかねません。
あそこまでが限界でしょう。
そしてモサドは秘密情報機関なので、
個人的な意思は必要ないのです。
そこに意思を持たせることは、
政府を否定することになります。
スパイ映画でスパイが迷うように。
観客受けは悪いですが、
よくがんばった映画だと思います。
あのフラッシュバックは、
主人公の自分とは関係ない事件なのに出てくるのは、
戦争の意味と同じように意味がないことに意味を見つけようとする主人公の苦悩であり、
新国家の民族に無理やりなろうとしている主人公と、
最後にはそれを捨てる意思がわかります。
スピルバーグ=主人公と当てはまるとわかりやすいです。
次の作品が「リンカーン」というのもわかりやすい。

11 ■無題

初めまして。
トラックバックありがとうございました。
色々と考えさせられる作品でしたね。
ツインタワーが映った瞬間に、監督の強いメッセージを感じました。

トラックバックさせていただきました。
よろしくお願いします。

10 ■今晩はー、お邪魔します。

私はお恥ずかしながら、こういう事件があったことを長い間知らずにいました。
重厚な社会派ドラマであるとともに、ラストのシーンでは、スピルバーグ監督の世界平和を願うメッセージのように感じました。

9 ■今晩は

TBありがとうございました。
階段の踊り場での語らいはとても印象的でした。
国を持つもの持たないもの、しかしその思いは全く同じ。
アヴナーは、あそこで敵が自分たちの鏡のような存在だと知ったのでしょう。
彼の内面の崩壊もあそこから始まっていたような気がします。

8 ■観てきました

こんばんは。
この事件当時、中学生だったのですが、オリンピック会場でテロ(という認識があったかどうかは不明ながら)が起こって、選手が死亡したニュースにショックを受けました。
男子バレーが金メダルを取ったことと、これが1セットで記憶にあり、それ以外は何も覚えてないのです。
爆破だ銃撃だという作品はどちらかというと敬遠してしまうほうですが、
これは、娯楽アクションではない作品だったので、
昔の記憶が「観て来い」と言っている気がして観てきました。
重い内容でしたが、やはり観てよかったです。
ただ、出口のないトンネルが果てしなく続くことが辛いですね。
せっかく帰った自宅でも、リラックスすることなく暮らす彼、命を落した彼ら…
普通に幸せに暮らす道はなかったのかと。
そしてこの連鎖はいつまで続くのでしょう。

7 ■TBありがとうございます。

この映画を観ていろいろと考えさせられ増した。
このように観た人個人個人がそれぞれの考え方を持てる映画ってすばらしいですね。
賛否両論ありますが、いい映画だと思いますよ。
こちらからもTBさせていただきますね。

6 ■フラッシュバック

こんばんわ♪TB有難うございました♪

自分もアヴナーが時折見るミュンヘン事件のフラッシュバックシーンには少し違和感を感じた部分がありますね。
最後のセックスシーンでも、意味があったのかな?と首かしげ。・・・・多分意味があると思うのですが、劇中ではイマイチ理解しづらいですね・・(汗

5 ■TBありがとうございます

こんにちは。
TBありがとうございます。

>難点をいうなら、ミュンヘンでの事件の様子が、まるでアヴナーがその場にいたかのように...

確かにそこまで気持ちを支配するか、と言われるとそう思えますね。ただ本作の人の側面から迫った点からは、アリとしておきたいと思います(^^ゞ

4 ■こんちわ

これも面白そうですね

3 ■TBありがとうございます。

いつもどうも。こちらからもさせていただきました。この映画3時間近くもあるのに長い感じがしませんでした。
茸茶さんのいうようにあのフラッシュバックはないですよね。アヴナがいかにも現場に居たみたいで勘違いしますよ!報復という手段が持つ意味、いろいろ考えさせられるいい映画だと思います。

2 ■そういう感じだったのですね

 「ミュンヘン」、私は、爆発シーン等が苦手なので、観に行かないけど、どんな映画なのか、ちょっと興味がありました。こんな感じだったのですね。そして、やはり私には無理だと分かってよかったです。

1 ■繰り返されるモノ

 TBありがとうございますm(_ _)m

 あまりピン!とこないってーのは、確
かにありますね。それでも、アヴナーた
ちがやった行為が終焉をもたらすことは
ないと知ると心が痛くなります。

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