2014年のノーベル文学賞はパトリック・モディアノ氏に! | 作家・土居豊の批評 その他の文章

2014年のノーベル文学賞はパトリック・モディアノ氏に!

2014年のノーベル文学賞はパトリック・モディアノ氏に!

ここ数年、私はノーベル文学賞を村上春樹氏が受賞することを願って、当日の発表を、カウントダウンするイベントを主催したり、関係各所を取材したりしていました。
今年は、大阪の難波に今年の春オープンしたばかりのトークライブハウス「ロフトプラスワンウエスト」を会場に、

村上春樹「ノーベル文学賞受賞?」カウントダウンイベント2014
http://www.loft-prj.co.jp/schedule/west/27132

を主催しました。







その当日、朝、確認したところでは、ブックメーカーの掛け順位は、グギ・ワ・ジオンゴ(ケニアの作家)がトップで、村上春樹は2位でした。


ラドブロウクスの掛け率(10月9日午前)
Ngugi wa Thiog'o 7/2
グギ・ワ・ジオンゴ(Ngũgĩ wa Thiong'o, ケニアの作家)
Haruki Murakami 9/2
Svetlana Aleksijevitj 6/1
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチ(ベラルーシの作家、ジャーナリスト)
Adonis 10/1
アドニス(Adonis, Adunis; アラビア語: أدونيس‎)はシリアの詩人・エッセイスト。1930年1月1日生まれ。本名はアリー・アフメド・サイード・アスバール(Ali Ahmad Said Asbar, alî ahmadi sa'îdi asbar / Ali Ahmad Sa'id; アラビア語: علي أحمد سعيد إسبر‎‎)だが、アドニスの筆名でレバノンやフランスで活動してきた。



結果は、パトリック・モディアノ氏が受賞したので、カウントダウン会場では、さすがにがっかりした空気が漂いました。
けれど、すぐに気分は残念会に切り替わり、後半のイベントでは、客席の参加者にも壇上にあがっていただき、村上春樹作品への思いを語り合いました。

※毎日新聞掲載記事(2014年10月10日)




さて、来年こそは、と盛り上がってイベントを終えたのですが、正直、こればかりは、発表されるまではわかりません。
個人的には、やはり数年前に中国の莫言氏が受賞したので、次にアジアから受賞者がでるのは、もう少し先かもしれないな、と考えています。


近年のノーベル文学賞受賞者
アリス・マンロー(カナダ)2013年
莫言(中国)2012年
トーマス・トランストロンメル(スェーデン)2011年
マリオ・バルガス・リョサ(ペルー)2010年


近年、ますます、村上春樹のノーベル文学賞への関心は高まっており、マスコミ報道でも、大々的に報じられています。
今回の場合も、私の主催したカウントダウンイベントに、NHKはじめ、新聞各社が取材に来てくれました。
もし、今回、村上春樹が受賞していたら、私の主催するカウントダウンイベントの様子が、NHKの関西845ニュースに放映されるはずだったので、正直、そういう意味でも大変残念でした。
ちなみに、発表前の夕方のニュース(TBSのNスタ)では、私の電話コメントが数秒、流れていたようです。







このように、誠に残念な結果となりましたが、受賞されたモディアノ氏は、映画化された『ルシアンの青春』がとても印象的だったことを思い出します。
また、2011年に作家の平中悠一さんが訳された『失われた時のカフェで』(作品社、2011年)のことも、今回の受賞で注目されるでしょう。
私も長年愛読している阪神間ゆかりの作家・平中悠一さんが、これを機会に、再び注目されることを、個人的には願っています。



※追記
以下のような催しを企画しています。
拙著『いま、村上春樹を読むこと』にも、ご注目をいただけましたら光栄です。



土居豊 著『いま、村上春樹を読むこと』刊行記念講演会
&「生駒ビル読書会(仮)」キックオフ会
日程:10月29日(水)夜
場所:生駒ビルヂング(大阪船場の近代建築の傑作で「生きた建築ミュージアム」にも選定される)
※HP
http://www.ikoma.ne.jp
※参考ブログ
http://ameblo.jp/takashihara/entry-11758098223.html

内容:著者の講演と、質疑応答、ほか
簡単な懇親会の予定あり

今回、拙著上梓にあたり、記念に簡単な会合を企画しました。
今後定期的に読書会を開催していく予定もある生駒ビルヂング(上記参考ブログ参照)の生駒伸夫様にご協力いただくことになりました。
文化財である近代建築を会場に使わせていただけるのは、とても素晴らしいお話です。
そこで、
もしご都合よろしければ、この会にご出席いただけますようお願いいたします。
合わせて、今後開催する予定の読書会にも、ぜひご参加いただけましたら光栄です。

詳細は、後日、以下の土居豊Facebookページに告知します。

https://www.facebook.com/pages/土居豊/166723296717545

https://plus.google.com/+土居豊/posts

以上



土居豊『いま、村上春樹を読むこと』(関西学院大学出版会)



2000年代以後の村上春樹作品を熟読し、考える。『女のいない男たち』改稿問題や、村上春樹ノーベル文学賞騒動も論じる。
著者:土居 豊 著
ジャンル:文芸評論
ISBN 9784862831743
判型・ページ数 4-6・198ページ
定価:本体1,500円+税
【内容】
『アフターダーク』以降の小説を、短編集を中心に熟読し考える試み。昨今の「読まずに批判する」風潮に一石を投じる。「村上春樹現象」ともいうべき、最近の村上春樹をめぐる言説について論じる。
http://www.kgup.jp/book/b183389.html


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http://www.amazon.co.jp/dp/4862831745

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※土居豊の近刊

土居豊 著『沿線文学の聖地巡礼 川端康成から涼宮ハルヒまで』
関西学院大学出版会 刊
http://www.kgup.jp/book/b146062.html


土居豊 著『ハルキとハルヒ 村上春樹と涼宮ハルヒを解読する』(大学教育出版)
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★評論『村上春樹のエロス』KKロングセラーズ刊
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★評論『村上春樹を読むヒント』KKロングセラーズ刊
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★浦澄彬名義:『村上春樹を歩く』(彩流社刊)
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