『虚像の礎』内容的な・・・☆

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こんばんは。
だいぶ積りましたね、東京雪

さて、今回の公演、『虚像の礎』の内容的なものについてです。
いつも公演のチラシに載っている
作:演出、中津留さんの文です。
ご参考までに

↓↓↓


人の価値というものはいかにして決まるのか?

地位や名声
職種
学歴
経済力
性格
あるいは容姿

基準は様々である。

私が住むこの地域では
個人の社会的な貢献力を数値化した 人の価値を示す指標がある。

その人が社会に対して
あとどのくらいの労働力や消費を提供出来るか?
それは年齢や職種等によって査定される。
労働力は若い人程その数値が高くなり
歳を重ねるにつれ少しづつ減少する。
その反面、消費は年収に伴って増加するため歳を重ねるごとに上昇する。
結果、一人の社会的な貢献力は 定年退職するまで ある一定の値で推移するということになる。
老後はその数値が一気に減少する。

歳を経て上昇する場合もある。
科学や医学などの分野で画期的な発明をした者
急成長する企業の経営者 名声のある者 福祉事業に従事している者などは その数値が上昇する。

あるとき
私はこの地域を治める首長に呼ばれ 少々困った問題が生じました
と告げられた。

あなた方の数値をどのように設定したらよいのでしょう?
それがわからないのだと首長は言う。

あなた方に
社会的な貢献力があるかといえば
そのような気もするのですが
誠に失礼ながら
ないといえばないような気もいたします。
かといって名声があるのかといえば
必ずしもそうではありません。
あなた方の存在価値というものを
私達はどのように計り知るべきでしょうか?
何か手がかりが欲しいのです
首長はそう続けた。

私は自分自身の価値というものについて
少しだけ考えてみた。

それからすぐに
自分の価値というものはきっと
自分自身で決めることではないのでしょう
と答えた。


では質問を変えます。

首長の口調が少し重くなるのを感じた。

この地域の首長として
私はこれ以上争いを続けたくないのですが
具体的にどうしたらよろしいのでしょうか?


そういえばこの地域では
隣接する別の地域との争いが続いていた。
一方の地域では
住民は争いを憂いでいたが
この地域の住民は
一部を除いて
争いに関してはあまり関心がなかった……。

独りの力ではとても終わらせることは出来ませんし
そもそも作品にそのような力が備わっているとは思えません
私はそう答えた。

首長は言う。
では再度お聞きしますが
あなた方芸術家の存在価値とは何でしょうか?
作品ではそういったお考えを描いていらっしゃるのに
現実の世界の争いを止めることが出来ないというのは 如何なものでしょう
一体何の為の創作活動なのでしょうか?
それが争いを止めることに役立つというのならば
あなたがたの数値は上昇し
そうでなければ下降してしいます
云々、云々……。

この地域では
「個」の時代からの反動で
首長の指導により社会的貢献が求めるようになっていた。

首長の支持率はまずまずだが
彼をファシストと罵る者もいる……。


私は創作の価値について考えた。

めまぐるしく移りゆく現実の前に
虚構の物語というものが
必要であるか否か……。

言い忘れたが

私の職業は

名もなき劇作家である。



中津留章仁


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今作、根底に流れる世界観は変わらずとも、
マイナーかもしれませんが、モデルチェンジに挑んでいます。
さらに、稽古が進んでみないとその度合いはわかりませんが、
どうなることか?

お楽しみに。


TRASHMASTERS vol.20

『虚像の礎』

作・演出:中津留章仁

2014年3/6(木)~3/16(日) @座・高円寺1

詳細は → こちら
 


それでは(o^-')b

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