ヒーローインタビュー

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今から25年前、1992年にベンチリポーターとして野球中継に携わるようになりました。

 

広島での局アナウンサー生活14年間で、野球中継に携わるときの役割のほとんどはベンチリポーターでした。

 

それは、ヒーローインタビューを担当することも意味していました。

 

最初に上司に言われたのは、「翌日のスポーツ新聞に引用されるようなインタビューを目指しなさい」でした。

 

ヒーローインタビューをした翌日は、ドキドキしながら翌日のスポーツ新聞を読んだものです。

 

なかなか引用されませんでした。

 

先輩からも「お前はインタビューが下手だ」と怒られたことも…。

 

フリーになってから12年目。

 

最近は実況を担当することが多く、ベンチリポーターやヒーローインタビューを担当することがめっきり減りました。

 

でも、実況を担当し、試合の流れを感じる経験が多くなったからこそ、ヒーローインタビューで聴くべきことが見えてきた気がします。

 

きのう、岐阜長良川球場のドラゴンズvsベイスターズで久しぶりにヒーローインタビューを担当しました。

 

もう一度若いころに言われた言葉を思い起こしながらインタビューに臨みました。

 

ドラゴンズ・鈴木翔太投手のプロ初勝利を記念するインタビューでした。

 

若い投手で、決め台詞を持っていないのが幸いだったかと思いますが、その日の夜にウェブ上にアップされたスポーツ紙のいくつかの記事に、そのヒーローインタビューから引用された言葉が見つかりました。

 

投球のことだけを聞くのではなくて、鈴木投手自らが決めたバントのことも聞きました。、

 

試合後の森監督もバントのことを大きな要素として挙げました。

 

そういった試合の機微を逃さなかったことに、私自身納得しました。

 

鈴木投手にとって、初めてのヒーローインタビューで、忘れられない瞬間であったと思います。

 

おそらく、在名の放送各社は長く保存するインタビューであるはずです。

 

つまりヒーローインタビューは、元々、放送各社の共同インタビューでした。

 

いまは、その意味合いを知らない(先輩から教えてもらっていない)インタビューアーが多くなりましたし、ヒーローインタビューそのものの意味合いが大きく変わりました。

 

その変化に逆らう気は毛頭ありません。

 

でも、こんな昔ながらの気持ちを持ってインタビューできたこと。

25年かかって、やっと当時の上司に言われたことが一つ実現できたことにほっとしています。

 

その半面で、「見ている皆さんはどんなヒーローインタビューを求めているのであろうか」と、これからもより考えなければいけないと感じています。