空き家対策に有効なのはホームインスペクションだけではない | エスクローおじさんのブログ

空き家対策に有効なのはホームインスペクションだけではない

国土交通省の支援を受けておこなっている岐阜県各務原市の緑苑団地での空き家対策事業に関わっています。


昨日は団地内のコミセンで『地域お役立ちセミナー』をいうものを、自治会の要請を受けて開催しました。


私の話は『意外に知らないリフォーム業者の選び方』で、第2部が『元気なときからしかできない!住宅を価値ある資産として残す方法』というタイトルで司法書士先生が家族信託の話をしました。


結果としてホームインスペクション(住宅診断)をしたいというお申込みが4組、自宅の買い替えと金融資産の検討・相続税対策のお申し込みを1組いただきました。


空き家対策というと、不動産業者が住宅の売買ができそうとか、工務店が建て替えやリフォーム工事の受注が期待できると考えて参加してきますが、実態はそう甘いものではありません。


空き家を売却したいけど、相続でもめており売るに売れない。


売却や賃貸するにも所有者である親が認知症で何ともできない。


など、売買や建て替え以前の問題が山ほど出てきます。


この段階で「すぐにビジネスにしたい」業者はフェードアウトしていきます。


そこでこれらの問題を解決するのに、弁護士・税理士・司法書士・FPなどと連携して対応できる組織が必要になります。


これが意外に存在しない。


そこで今回の各務原市での事業は、これらの専門家を組織化して、個別の悩みに対応し解決する体制としました。


今、少しずつですが相談者の問題解決を図っています。全国で同様の空き家対策事業が行われていると思いますが、その先進的なモデルとなるように取り組んでいます。


空き家をホームインスペクションして活用することも重要ですが、それ以外の専門家の協力を得られる体制も大切になります。