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『グローバル化疲れ(後編)①』三橋貴明 AJER2018.1.30

https://youtu.be/zTZAffiW9yU
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 明日は三橋経済塾第七期第二回講義開催日です。メルマガでも予告しましたが、講義の後半で「おカネを発行しよう」の実習プログラムをやってみたいと思いますので、ご参加される皆様、よろしくお願いいたします。


 もしかしたら、同じく実習プログラム「GPP(総個人生産)を計算してみよう」もやれるかも知れません。(初回なので、時間が読めないのです。すみません)


 さて、移民問題が厄介なのは、「移民問題」と聞いて、普通の人が考える、
「移民と国民の対立」
 に加え、
「国民と国民の対立」
 までをも引き起こしナショナリズム(国民意識)を壊していくことです。


 典型が、現在のアメリカ。


 アメリカでは、移民問題、厳密には「幼少期に親と共にアメリカに不法入国した移民」いわゆるドリーマーの取り扱いを巡り、激しい政治対立がもたらされました


 先日、超党派の上院議員が「ドリーマーは強制送還から守るが、その親は保護しない」妥協案を提示しましたが、民主党が飲むことはないでしょう。逆に、合法移民の削減に踏み込んでいないため、トランプ大統領も飲めません。


 アメリカでは政治対立はもちろんのこと、移民問題を巡り「連邦政府 対 州政府」の対立まで起きてしまっています。


 カルフォルニア州は、移民当局が調査に来た際に、担当者を私有地に立ち入らせる前に、令状か召喚状を提示するよう求めなければならないという州法を施行しました。法律を守らない場合、1万ドルの罰金です。


 カルフォルニア州政府は、連邦政府の「移民制限」を州法を成立させてまで妨害しようとしているのです。


 現在、アメリカの農場では、労働者の半分が「不法移民」の状況です。なぜ、不法移民が雇われているかと言えば、もちろん「安い」から


 現在のアメリカは、このままでは普通に日本の未来でございます。

                


 さて、欧州に目を移しましょう。より具体的にはイタリア。

 3月4日、イタリアで総選挙があるのですが、移民問題が争点にクローズアップされつつあります。


イタリア、移民議論過熱 来月4日総選挙 争点急浮上
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201802/CK2018021502000131.html
 三月四日に行われるイタリア総選挙で、経済対策などに比べて国民の優先度が低かった移民対策への注目が高まっている。今月三日に極右思想の男による移民への銃乱射事件が発生したことを機に、総選挙の争点として議論が過熱。右派政党は移民を受け入れてきた民主党政権への不満が事件の背景にあると批判し、左派は「憎悪をあおっている」と反発している。
 中部マチェラータで三日、政党「同盟(北部同盟から改称)」の候補者として地方選挙に立候補したこともある警備員ルカ・トライニ容疑者(28)が銃を乱射し、アフリカ出身の移民六人が負傷した。数日前にイタリア人女性(18)の遺体が見つかり、難民申請中のナイジェリア人の男が逮捕された事件への報復だと主張した。
 イタリアは二〇一四年以降、中東やアフリカから移民・難民六十万人以上を受け入れた。欧州連合(EU)主要国が受け入れ制限をする中、負担感が高まっている。(後略)』


 ナイジェリア難民が、イタリア人女性を殺害。報復として、イタリア人がアフリカ移民を銃撃し、六人を負傷させる。


 ここまでは、「国民 対 移民」なのですが、移民問題は即座と言っても過言ではないほど速やかに「国民 対 国民」の争いを引き起こします


 「フォルツァ・イタリア」のベルルスコーニ元首相らは、
「移民は社会的な爆弾だ」
 と、政権への批判を展開しています。


 移民問題による国民の対立が厄介というか「嫌」なのは、単純な善悪で論じることが不可能なことです。


 ルカ・トライニがアフリカ移民を銃撃したのは、もちろん悪いことでです。トライニは「かわいそうなパメラの弔い合戦だ」と、自己正当化を図っていますが、そんな話が通るわけありません。


 「パメラ」とは、遺体で見つかったイタリア人女性のことです。トライニの事件の数日前、ローマ出身のパメラ・マストロピエトロさんがバラバラ殺人の犠牲者になりました。ナイジェリア移民が逮捕されましたが、これももちろん悪いことです。


 そして、移民反対派は、
パメラさんは殺された! 移民増大のせいだ
 と、移民や政権を攻撃し、移民擁護派は、
「いかなる事情があろうとも、ルカ・トライニの行動は許せない。移民の人権を守れ!
 と、反撃する。


 救いがありません。さらに言えば、双方が納得する「答え」が見つかることもないでしょう。


 移民を巡る「国民 対 国民」の争いは、ナショナリズムを破壊しつつ、終わることなく続くのです。


 現在のアメリカやイタリアの事例を見てなお、
「日本は移民を受け入れるべきだ」
 と言ってのける人がいるとしたら(大勢いるでしょうが)、よほど想像力がないか、あるいは何らかの邪(よこしま)な意図があるとしか思えないのです。

   
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