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『移民政策のトリレンマ(前編)①』三橋貴明 AJER2017.3.21

https://youtu.be/GTYCRKe91j0                    

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 昨日、欧州連合の始まりであるローマ条約の締結六十周年を迎え、EU加盟国の首脳たちがローマに集まり、各種の危機について「分裂することなく取り組む」ことを誓う、ローマ宣言を採択しました。

 EU統合派筆頭のユンケル委員長は、今後のEUの在り方について、現状維持から「欧州連邦」までの五つのシナリオを公開しました。無論、シナリオの中に「EUの瓦解」「次なる離脱国の出現」などはありません


 また、ユンケル委員長は、EUから離脱するイギリスの「離脱時の支払金は約7兆円」と、BBCのインタビューで答えました。


英国、EU離脱時の支払額は約7兆円-ユンケル欧州委員長
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-03-24/ONB8EY6JTSE901  
 英国が欧州連合(EU)離脱時に支払わなければならない額は500億ポンド(約6兆9500億円)程度との見方を欧州委員会のユンケル委員長が示した。メイ英首相は離脱プロセスの正式開始に向け準備している。
 同委員長はBBCが24日放送したインタビューで、離脱を理由に英国を「罰する」つもりはないが、他の加盟国が追随することは防がなければならないと語った。
 「英国のコミットメントを科学的に計算し、英国はその額を支払わなければならない」と述べ、支払額が500億ポンド前後になるかとの質問に、「そのあたりだ」と答えた。
 メイ首相はリスボン条約50条を29日に発動する計画で、2年がかりの離脱交渉がスタートする。』


 罰するつもりはないが、と言いつつ、イギリス国民に「脅し」をかける気が満々のユンケル委員長でございます。


 とはいえ、上記は非常に奇妙な話です。何しろ、イギリスにとって、EUは常に「歳出超」の状況にありました。つまりは、イギリスは対EUで「赤字」状況が続いたのです。

 EUの前身であるECの時代から、イギリスはECに対し、恒常的な赤字状態にありました。ECに占める農業予算が巨額であるにも関わらず、イギリスの農業生産額は少なく、支払った費用に対し、受け取る補助金が少なかったためです。


 イギリスのサッチャー政権は対ECの構造的な赤字問題を、たびたび欧州理事会で蒸し返します。結果、理事会は毎度のように紛糾する羽目になりました。(後に、ミッテラン仏大統領の提案で、赤字の66%をイギリスに返還することが決定されました)


 現在のEUにしても、新興の貧困国(東欧諸国など)に、豊かな旧来の加盟国の所得から助成金が支払わられる「連合」と化しているのが実情です。ドイツ、フランス、イタリア、イギリス、スペインの五カ国だけで、EUの拠出額の65%を占めています。五カ国のうち、スペイン以外は全て「拠出超」の状況にあります。


 EUに対し、一方的に金を支払わされるだけで、実入りがない。この現実もまた、イギリス国民のEU離脱への投票の背中を押したのは間違いないと思います。


 というわけで、散々にEUのコストを負担させられたイギリスが、よくわからない「科学的に計算されたコミットメント」とやらに基づき、7兆円の支払いを求められる。イギリス国民の反発は、必至でしょう。


 日本で言えば、散々に費用を負担させられている国連やユネスコから「離脱」することを決めた際に、兆円単位のお金を請求されるようなものです。

 「科学的に計算されたコミットメント」とやらが何か分かりませんが、「7兆円、支払わせるからな!」とういユンケル委員長の発言は、これまた「恐怖プロパガンダ」の一種であることは間違いありません


 もっとも、恐怖を与えたい対象はイギリス国民というよりも、他のEU加盟国(離脱予備国)の国民に対してなのでしょうけれども。ユンケル委員長をはじめとするEU官僚たちは、イギリスに対し「厳しい態度」を採ることで、他の加盟国の動揺を防ごうとしているように見えます。


 いずれにせよ、この種の高圧的な態度こそが、むしろイギリスのブレグジットに説得力を与えてしまうという「現実」を、ユンケル委員長は理解していないんだなあと、つくづく思いました。


 イギリスがEUから離脱するのは、国民投票で決まりました。つまりは、イギリス国民の主権の問題です。しかも、イギリスは常にEUに対し歳出超の状況でした。


 それにも関わらず、離脱時に「7兆円払え」などと言ってくる「連中」と、今後も一緒にやっていくなどできるわけない。と、イギリス国民は普通に考えるのではないでしょうか。


 EUの今後の「五つのシナリオ」にしても、「7兆円の支払額」にしても、ユンケル委員長の独善性というか、時代を読み取れない愚劣さを垣間見ることができます。


 国民の主権を無視するグローバリズムは、中長期的には行き詰らざるを得ないのです。それが、欧州連合という壮大な社会実験の結論なのです。


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