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『国民経済は繋がっている①』三橋貴明 AJER2017.1.31(3)

https://youtu.be/KARKeRtEL4Q

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 月曜日なので(なぜ?)、今日は少し難しいのですが、重要な「情報」をお届けします。「潜在成長率に関する青木泰樹説」です。

 日本の官僚、経済学者、エコノミストたちは、
「日本は潜在成長率が低いために、経済成長しない。潜在成長率を高める構造改革が必要だ」
 と、主張。「潜在成長率」が構造改革の理由づけに活用されてきました


潜在成長率0.8%に上振れ 16年7~9月、算出法見直しで 
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS21H01_S7A120C1NN1000/
 内閣府は国内総生産(GDP)の算出方法の見直しに伴い、日本経済の中長期の実力を示す潜在成長率を新たに試算した。直近の2016年7~9月は0.8%と、従来の0.4%から上振れした。企業の研究開発費を加算するなど算出方法を切り替えたことで、過去の経済成長率が高めに修正されたためだ。(後略)』


 国内総生産の算出方法を見直すと、なぜ潜在成長率が倍増したのか。

 青木泰樹先生が、「新」経世済民新聞で解説して下さっています。


【青木泰樹】潜在成長率を上昇させた総需要の増加
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2017/02/11/aoki-35/


 詳しくは、青木先生のコラムをお読み頂きたいのですが、潜在成長率とは潜在GDPの成長率のことです。そして、潜在GDPとは、日本の労働力や資本がフル稼働した際に生産可能なGDPです(最大概念の潜在GDP)。


 とはいえ、内閣府や日本銀行は、「労働力や資本のフル稼働」の値について、なぜか過去のリソース稼働の「平均」で設定するため、潜在GDPが小さくなっています(平均概念の潜在GDP)。
 平均概念の潜在GDPを使用すると、デフレギャップが小さく「見える」ため、デフレ対策を打ちにくくなります。


 さて、潜在成長率ですが、潜在GDPは以下の三つの要因で決定されると考えられています。


● 労働投入量
● 資本投入量
● TFP(全要素生産性)


 TFPとは、技術革新や技術の活用法の進歩、労働や資本の質向上などによる、潜在成長率への寄与として定義されます。


 労働投入量や、資本投入量は、これは数値的に集計可能です。生産活動に投じられた「労働」がどれだけ増えたのか。あるいは、資本の投入(総固定資本形成)がどれだけ増えたのか。労働投入量や資本投入量は、厳密な測定は不可能でしょうが、ある程度は数値データ化することが可能なのです。

 問題は「TFP」です。「技術革新」「技術の活用法の進歩」「労働や資本の質向上」といった抽象的な概念を、数値データ化することができるでしょうか。できません。


 TFPは、実は事前に把握ができないのです。GDPの拡大、すなわち経済成長という「結果」から労働投入量、資本投入量の寄与度を控除し、算出されるのがTFPなのです。 


 労働投入量と資本投入量に変化がなく、それでも実質GDPが拡大した場合、
「TFPが高まったため、潜在成長率が増えた」
 と解釈されるのです。


 要するに、経済成長について労働投入量や資本投入量だけでは解釈できないケースが普通にあるのです。というわけで、労働投入量、資本投入量以外の経済成長の要因を「TFP」としてまとめてしまっているわけですね。


 内閣府は16年12月、GDP統計の基準を国際基準2008SNAに変更しました。結果的に、先述の通り、日本のGDPは約30兆円増加したのは、GDP目標の再設定を求める 解説した通りです。


 GDPが統計手法の変更により成長したものの、労働投入量と資本投入量が劇的に変わるわけではありません。労働投入量や資本投入量が変化していないにも関わらず、いきなりGDPが30兆円も増えてしまった。というわけで、内閣府は、
全要素生産性(TFP)の伸びとして潜在成長率の推計に反映された結果
 と、潜在成長率が倍増した理由を説明しています。


 お判りでしょうか? 式で書くと、

●TFP=経済成長-労働投入量の寄与度-資本投入量の寄与度

 なのです。そして、

●潜在成長力=労働投入量の寄与度+資本投入量の寄与度+TFP

 です。


 日本はデフレーションにより、98年以降、経済成長していない状況が続いています。結果的に、潜在成長力は下がって当たり前なのです。何しろ、経済成長という「結果」から算出されるTFPが小さくなるわけでございます。


 日本は経済成長していないから、潜在成長力が低いのです。それにも関わらず、学者やエコノミストたちは低い潜在成長力を構造改革に利用してきました。


 日本で構造改革が推進され、さらに緊縮財政でデフレが深刻化すれば、経済成長率は低迷します。すると「潜在成長力が低い。構造改革が必要だ」という話になり、またまた構造改革。


 現実には、日本がデフレから脱却し、経済成長率が上昇すれば、潜在成長率も高まるのでございます。


「そんなことはない!」
 と、学者たちは反論するかも知れませんが、実際に内閣府が統計基準をSNA2008に変更し、GDPが約30兆円増えた結果、潜在成長率が倍増したわけでございます。


 青木先生がコラムで書いている通り、
現在の潜在成長率の低下傾向は、これまでの緊縮財政に基づく総需要不足の結果
 というのが真実なのです。


 内閣府のSNA2008採用で潜在成長率が唐突に倍増した以上、「潜在成長率に関する青木泰樹説」は正しさが証明されました


 ところが、現実の経済学者の中で、青木先生の説を唱えている人はいません。どれだけ、頭が悪いのでしょう・・・


 繰り返しますが、日本は潜在成長率が低いため、経済成長しない、のではありません。デフレで経済成長していないから、潜在成長率が低いのでございます。


 この当たり前の話を国民が理解し、潜在成長率の低迷を構造改革に利用させないようにしなければなりません


 日本がデフレから脱却し、GDPが堅調に成長を始めれば、潜在成長率も(TFP増加により)勝手に上がっていくのでございます。


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