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新世紀のビッグブラザーへ blog

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『日銀総括検証を検証する①』三橋貴明 AJER2016.10.18
https://youtu.be/hZui036Rvxg

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 構造改革とは、少なくとも現代の日本では、既存の所得のパイに「政府の規制緩和・政策変更」により新規参入を果たし、所得の一部を奪い取るレント・シーキングを意味します。もちろん、所得=需要が拡大している時期であれば、新規参入を実現する規制緩和は、少なくとも経済政策的には肯定されます。


 とはいえ、現代の日本はデフレです。

 デフレで需要が停滞している時期に、規制緩和で新規参入を呼び込むと、確実に「誰か、別の国民」の所得が奪い取られることになります。あるいは、国民が損をします。


 レント・シーキング的な構造改革の一環として、公共インフラ整備の「コンセッション方式」「PPP・PFI方式」があります。第二次安倍政権発足前、自民党に招かれた竹中平蔵氏が公共投資について問われた際に、
「公共投資は増やすべきだ。但し、コンセッション方式で」
 と、答えたのが今でも記憶に残っています。

 コンセッション方式とは、公共インフラについて、資産の所有権は地方自治体など公共機関に残したまま、運営を特別目的会社として設立される民間企業が行うスキームになります。当然ながら、運営者として新規参入する民間企業の「ビジネス」が生まれます


 新規参入した運営者は、普通はコストカット、コストカットを繰り返し、利益を膨らまそうとします。というわけで、公共インフラが提供するサービスの品質は下がっていきますが、別に問題ありません。何しろ、公共インフラは、基本的には消費者(国民)側に選択肢がないわけで、いずれにせよ運営費は企業に支払われます。サービス品質など無視して、コストカットをすればするほど、企業及び企業の株主に利益が転がり込むわけです。


 PPP・PFI方式とは、そもそも公共インフラの建設整備の段階から、民間の資金を導入するスキームです。これまで、公共インフラ整備の事業に参入できなかった民間企業が、新規参入を果たすことが可能になり、やはり「ビジネス」が生まれます


 例えば、橋の建設の際に、建設国債を発行するのではなく、「民間資金」を導入するわけです。橋が建設されれば、地元の地方自治体が民間資金を提供した投資家に、チャリン、チャリンと、橋の利用料を支払います。利用料の源泉は税金ですので、いかなる事態が発生しようとも、投資家の下には利用料が入ってきます。まことに美味しいビジネスでございます。


 上記のコンセッションやPPP・PFIが厄介なのは、日本最強の省庁である「財務省」の緊縮財政路線と、波長が合ってしまうという点です。何しろ、公共インフラ整備に民間の資金を導入すれば、短期的に公共投資の支出金額を減らすことが可能になります。


財務省/新規公共投資、費用対効果で厳選を/PPP・PFI拡大も要請
http://www.decn.co.jp/?p=78184
 財務省は、17年度予算の編成をにらみ、社会資本整備に充てる公共投資の「選択と集中」をより徹底する方針を打ち出した。柱は、新規投資を民間投資の誘発効果や運用効率の高い事業に重点化することと、PPP・PFIのさらなる導入拡大。大部分のインフラを所管する国土交通省に対し、新規事業採択時に算出する費用対効果の高い事業に投資を集中することや、すべての国管理空港に公共施設等運営権(コンセッション)を導入することなどを求めた。
 20日に開いた財政制度等審議会(財務相の諮問機関)で、今後の公共投資の方向性を示した。国交省にさらなる選択と集中を求めた背景には、財政状況が厳しい中で公共事業費の増額が難しい事情がある。
 今後の新規投資では、国交省が新規事業採択時に算出する費用対効果(B/C)の比較的高い事業を厳選し、低下傾向にある費用対効果の底上げも図る。
 基幹インフラの道路と河川の費用対効果の平均値を見ると、道路は3・1(05年度)から2・0(15年度)、河川は8・6(同)から7・2(同)へと10年間でそれぞれ下がっていた。
 公共事業へのPPP・PFIのさらなる導入拡大も求めた。すべての国管理空港にコンセッションを原則導入することを提案。下水道分野では施設管理者の地方自治体が行う改築費に対する財政支援でコンセッションの検討を要件にするとともに、下水汚泥の固形燃料化などを行う「汚泥有効利用施設」の新設についてPFIの導入を原則化する必要性も指摘した。
 財務省は、国交省にこれらの提案項目を打ち出した理由の一つとして、国交省の労働需給調査で今年に入ってから建設技能労働者の不足率が再び上昇してきたことを指摘している。ただ、東日本大震災以降に年間で最も高い不足率となった毎年夏ごろの数値を比較すると、主要6職種の不足率はピークだった13年9月の3・9%から直近の今年8月は1・2%にまで改善。業界側も供給力に不安がないことを強調している。』


 そもそも、公共インフラの整備をB/Cで「判断」」している時点で異様なのです。欧州では、B/Cはインフラ整備の「優先順位」を定めるために使われているだけです。

 しかも、日本のB/Cは、「B(ベネフィット)」に防災が含まれていません。これほどまでの震災大国において、B/CのBに防災が入っていない時点で、異様です。(Bに防災を含めると、あらゆる事業のB/Cが急上昇し、やらない理由がなくなってしまうためなのでしょうが)


 財務省は、別に竹中氏ら構造改革派に「ビジネス」を提供しようという意志はないでしょうが、コンセッションやPPP・PFIを推すということは、結果的にはレント・シーキングに加担していることになってしまいます


 また、興味深いことに、財務省は公共投資削減の理由として、「労働需給調査」において建設技能労働者の不足率が再び上昇してきたことを上げています。


 これは例により「明確な嘘」で、13年から14年にかけて深刻化した人手不足は、すでに解消に向かっています。財務省が言う「国交省の労働需給調査で今年に入ってから建設技能労働者の不足率が再び上昇してきた」という事実はありません


【建設技能労働者過不足率(8職種計・全国)】

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_54.html#Kensetsu


 とにもかくにも、財務省としては公共投資を減らせれば何でも構わないわけで、構造改革派に加担もすれば、B/CのBに防災を入れることも妨害し、更には建設技能労働者のデータについても平気で嘘をつくわけです。この嘘つき共が、最も権力を持っているというのが日本の不幸です。


 それにしても、財務省が「人手不足」を公共投資削減の理由として持ち出しているということは、公共投資拡大に、
「キョウキュウセイヤクガー」
 などと反対していた連中は、結局は財務省及び緊縮財政路線に加担していたということになりますね。


「財務省の緊縮財政路線を打破しよう!」に、ご賛同下さる方は、このリンクをクリックを!  

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