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『人口と経済①』三橋貴明 AJER2016.1.26
https://youtu.be/BHv36JGIezU
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 2月20日(土)の三橋経済塾第五期第二回講義のお申し込み受付が開始となりました。http://members5.mitsuhashi-keizaijuku.jp/?p=1412

 第二回のゲスト講師は、評論家の中野剛志先生です。

 講義出席には、事前に三橋経済塾入塾が必要です。入塾の受付はこちら から。


 一般参加可能な講演会のお知らせです。


2月6日(土) 14時開演(13時半開場)
【経世済民のため『亡国の新帝国主義(グローバリズム)』を解体する!セミナー 講師:三橋貴明】
http://hikarulandpark.jp/shopdetail/000000000684/


 三橋貴明の「新」日本経済新聞の執筆者である柴山桂太先生が翻訳者のお一人である、「グローバリゼーション・パラドクス: 世界経済の未来を決める三つの道 」の著者、ダニ・ロドリック教授が日本経済新聞の「グローバル・オピニオン」に登場していました。


『2016年2月1日 日本経済新聞「グローバル・オピニオン 公共投資の意義、再評価を 米ハーバード大教授 ダニ・ロドリック氏
 道路やダム、発電所などインフラへの公共投資が経済成長のけん引役として不可欠だという成長モデルは、開発専門家の間ではもうずっと昔に時代遅れになってしまっていた。経済学者は1970年代以降、公共部門や物理的資本の重視をやめ、民間市場や人的資本(技能と訓練)、統
治や制度の改革を優先するよう政策決定者に助言してきた。
 だが、そうした変化を考え直す時期に差しかかっているのかもしれない。経済的逆風にもかかわらず急成長している国を見ると、公共投資が大きな役割を果たしている。
 エチオピアは2004年以降、年平均10%以上成長しており、貧困は大幅に緩和され、保健衛生も向上した。同国は資源が乏しく、商品相場の大幅な上昇の恩恵も受けなかった。急成長は、90年代初めに国内総生産(GDP)の5%だった公共投資を11年に同19%(世界で3番目に高い)まで大幅に拡大した結果だ。
 インドの急成長もGDPの約3分の1に上る投資の大幅な拡大に支えられている。このところインドが成長の勢いを維持する一助になっているのは公共インフラ投資だ。(中略)
 発展途上国に限った話ではない。いま国内の公共投資拡大で最大の利益が得られるのは米国や西欧など先進国かもしれない。需要と雇用を増大させ、老朽化するインフラを修復し、環境対応の研究開発を増やすなど、欧米の経済が公共支出を拡大して有効利用する多くの方法がある。
 こうした主張は通常、財政均衡やマクロ経済の安定に関連した反論に遭う。しかし公共投資は資産を消費するのではなく蓄積する。資産の収益率が資金調達コストを上回る限り、公共投資は政府のバランスシートを強化する。
 エチオピアやインド、ボリビアの実験が最終的にどんな結果になるかはわからない。それでも、先進国を含む他国が存続可能な成長戦略を模索する中、これらの国を注視する必要がある。』


 ポイントは、
公共投資は資産を消費するのではなく蓄積する
 という部分です。


 公共投資とはGDP上の「公的固定資本形成」として統計されます。公的固定資本形成とは、公共投資から用地費等、GDPにならないものを除いたものです。


 文字通り「資本形成」なのです


 資本形成とは、要するに「投資」ですが、民間で言えば建物、設備、船舶、運搬車両、工場、店舗など、有形固定資本形成への投資です。民間企業が建物や設備等への「投資」をせずに、所得(利益)を拡大できるでしょうか。


 無論、短期的に費用削減(人件費カットなど)で利益を膨らませることはできますが、長期的には不可能です。設備に投資せず、人材にも投資しない企業が、中長期的に成長できるはずがありません


 経済成長とは、そもそも、
インフレギャップ(需要>供給能力)下における、投資による生産性向上
 で達成されるのです。


 企業の経営にしても同じで、需要が十分にある(※供給能力と比べて)時期に、設備投資や人材投資、技術開発投資により生産性向上、従業員を減らすのではなく、従業員一人当たりの粗利益(付加価値)を増やす形の生産性向上を達成して初めて、中長期的な成長を見込むことが可能になります。企業の業績が改善すると同時に、従業員も豊かになり、「他の企業」の需要が増加します。


 生産性向上のための企業の資本蓄積(投資)の必要性に対しては、別に否定する人はいないと思います。ところが、こと「公的」な資本蓄積の話になると、いきなり、
「無駄だっ!」
 と言ってくる人が多いわけですから、意味が分かりません。わたくしに言わせてもらえれば、「無駄のない投資」など、官だろうが民だろうができません。それでも、やる必要があるのです。経済成長を実現したいならば。


 安倍政権は15年に政府建設投資を14.2%も減らしてしまったため、公共事業はもちろん、公的固定資本形成ベースでも公共投資を減らした可能性が濃厚です。日本の公的固定資本形成対GDP比率は、2014年の数値で5%に過ぎません。それに対し、エチオピアは19%・・・。凄い数値です。


 日本政府が建設投資や公共事業を減らしたことを受け、
「日本の土木・建設は人手不足だから、仕方がない」
 などと主張する人がいますが、ならばなおさら、政府は長期的なプロジェクトを組み、土木・建設の需要を拡大する必要があります。さもなければ、日本の土木・建設企業が本格的に人を増やそうとせず、若年層への技能継承もできないため、20年から30年後に、我が国は発展途上国化します。


 そもそも、散々にメディアや政治家が公共投資を叩き、総額を96年の45兆円から、一時は20兆円(民主党政権期)にまで減らし、当然の結果として人材の流出が起こり、今の人手不足を招いたわけです。ありもしない財政問題を理由に、公共投資という「仕事」をひたすら削減し、自然災害大国でありながら土木・建設分野の人材が不足するという状況になったにも関わらず、今度は、
「人手不足だから、公共投資は増やせない」
 などと、何というか愚劣ここに極まれり、という印象でございます。


 もっとも、日本で公共投資が叩かれた理由の一つは、ロドリック教授も書いている「経済学の間違い」がありました。公共投資を増やすべきと主張すると、やれ財政均衡だ、やれクラウディングアウトだと、現実とかい離した「経済学の理論」を持ち出し、挙句の果てには、
「ケインズは古い」
 等々、もはや議論でも何でもない姑息な「印象操作」が図られ、我が国は国家としての脆弱性を高めてきたわけでございます。


 というわけで、ロドリック教授の書かれた、
「公共投資は資産を消費するのではなく蓄積する。資産の収益率が資金調達コストを上回る限り、公共投資は政府のバランスシートを強化する。」
 といった正論を、日本国民が共有する必要があると思うのです。


 何しろ、現在の日本は黒田日銀総裁も認めている通りデフレギャップ(需要不足)の状況にあり、さらに国債金利(資金調達コスト)は長期金利で0.1%を切ってしまっている有様なのです。


 さらに、公共投資削減による人材流出で、このままでは技能継承ができず、将来的に日本は自国の企業、人材では高層ビルを建てられない、大きな橋梁を架けられない国に落ちぶれることになります。


 まさに、今、やらずにどうする、という話なのです。


「公共投資の意義、再評価を」に、ご賛同下さる方は、 ↓このリンクをクリックを!
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