三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba


テーマ:

三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

株式会社経世論研究所  講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから
三橋貴明のツイッター  はこちら

人気ブログランキング に参加しています。

新世紀のビッグブラザーへ blog

人気ブログランキングへ

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

チャンネルAJER更新しました!

『なぜエコノミストは間違えたのか①』三橋貴明 AJER2014.12.9(7)

http://youtu.be/dEjf94XCB3U

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 明日は文化放送「おはよう寺ちゃん活動中!」に出演します。http://www.joqr.co.jp/tera/


 総選挙で取り上げるのが遅れましたが、OECDが「ある意味で決定的」なレポートを出しました


『【コラム】筆洗
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2014121302000130.html
 「金持ちの富を減らせば、貧しい人は、より貧しくなる」。英国の名宰相とうたわれたサッチャーさんが政治信条とした考え方だ▼「金持ちをより豊かにすれば、貧しき人々も潤う」。サッチャーさんや米国のレーガン大統領は一九八〇年代、そういう考えで市場原理主義に沿った規制緩和や富裕層への減税などを進めた。いわゆる「トリクルダウン(したたりおちる)」効果を信じてのことだ▼その結果どうなったか。経済協力開発機構(OECD)は今週の火曜日、「多くの国で過去三十年間で所得格差が最大となった。格差拡大は各国の経済成長を損なっている」との最新の分析を発表した▼推計によれば、格差拡大のために成長率はここ二十年間で米国で6%、日本で5・6%押し下げられた。つまり金持ちはより豊かになったはずなのに、貧しき人は貧しいままで、経済全体の活力もそがれてきたというのだ。欧米有力紙はこの分析を大きく伝え、英紙ガーディアンは一面トップでこう断じた。<OECDはきょう、トリクルダウンという考え方を捨て去った>▼格差是正の鍵は教育だが、例えば米国では公立大学の授業料がここ二十年で一・六倍に上がり、
貧困層の進学を妨げているそうだ。日本の国立大学はどうかといえば、平成になってからの二十年で一・五七倍▼日米とも結局、したたり落ちているのは、若い世代の悔し涙なのか。』


 東京新聞は、例によって「それっぽい」書き方をしていますが、OECDのレポートの肝は「格差反た~い」という話ではなく、「格差拡大が成長を損なう」という部分です。


 というわけで、原文の方を見てみましょう。


所得格差は経済成長を損なうか?
http://www.oecd.org/els/soc/Focus-Inequality-and-Growth-JPN-2014.pdf

 蔓延している所得格差の拡大が社会・経済に及ぼす潜在的な悪影響が懸念されている。最新のOECD 調査によると、所得格差が拡大すると、経済成長は低下する。その理由のひとつは、貧困層ほど教育への投資が落ちることにある。格差問題に取り組めば、社会を公平化し、経済を強固にすることができる。 』


◆所得格差の長期的な拡大


 現在、日本を含む大半のOECD 諸国において、過去30 年で富裕層と貧困層の格差が最大になりました。現在、OECD 諸国では人口の上位10%の富裕層の所得が下位10%の貧困層の所得の9.5 倍に達しています。1980 年代には7 倍だったので、所得の格差は「全体」では間違いなく開いています。


 特に、所得格差の開きが多かったのは、フィンランド、イスラエル、ニュージーランド、スウェーデン、そしてアメリカの五か国です。日本には未だに北欧諸国について、「社会保障が充実した豊かな国」というイメージを持っている人が少なくありませんが、実際の北欧は、
「外国移民受入」
「構造改革の実施」
 とう、新自由主義的な政策により、国民の実質賃金が低下し、格差拡大が容赦なく進行している国々になります。ちなみに、スウェーデンは消費税を「軽減税率なし」で導入している国の一つですが、やはり国内の所得格差が拡大していっています。


 ニュージーランドは、以前、どこかで書いた記憶があるのですが(何の本でしたっけ?)、ロジャーノミクスという「構造改革」により、南米ばりに国内の所得格差、資産格差が開き、かつ国内の重要産業を外資系に支配されてしまっている国になります。
 
◆格差は成長とどのように連動するか


 OECDは、ジニ係数が過去20年間に平均的に3ポイント上昇すると、経済成長率は25年に渡り毎年0.35%ずつ押し下げられるとの試算を示しています。25年間の累積で見ると、8.5%の経済成長率が「実現しない」という事になります。


 特に、格差拡大が成長に悪影響を与えたのがメキシコとニュージーランドです。両国は、国内の所得格差拡大が経済成長率を10%以上、押し下げたとのことです。 
 さらに、イギリス、フィンランド、ノルウェーが9%、アメリカ、イタリア、スェーデンが6-7%の押し下げになります。


◆なぜ、所得格差拡大が経済成長率を引き下げるのか


 簡単に書くと、中間層の喪失です。
 所得格差が拡大していくと、悪影響は所得最下位10%層のみならず、下位40%の中間層までにも及びます。と言いますか、中間層が次第に低所得者層に転落していくわけです。


 高所得者層は、消費性向が小さいです。すなわち、所得から消費に回す割合が低いのです。消費性向が低い高所得者層にとっては、消費税が5%だろうが、8%だろうが、どうでもいい話です。


 それに対し、中間層や低所得者層は消費性向が大きくなります。消費税増税の影響を、もろにかぶることになります。


 中間層にせよ、低所得者層にせよ、所得以上の消費はできません(借り入れに頼らない限り)。
 というわけで、国民経済の安定的な成長のためには、
「所得性向が高い中間層の割合と所得を増やしていく
 ことが最も適切であるとの解が導き出せます。所得性向が高い中間層の「所得を引き下げていく(低所得者層化する)」のでは、国民経済全体の消費は増えません。
 
 さて、間もなく発足する第三次安倍政権は、いかなる政策を推進していくでしょうか。


・円安により株価を引き上げ、トリクルダウンを期待する
・円安でも実質輸出が増えない中、輸入物価引き上げを放置する
・法人税を無条件で減税する
・消費税を増税する
・労働規制を緩和する
・配偶者控除を廃止する
・外国移民(=外国人労働者)を受け入れる
・農業やエネルギー、医療保険等の規制を緩和する


 上記は全て、国内の実質賃金を引き下げると同時に、国内の所得格差を拡大する政策です。

 OECDのレポートの結論は、「トリクルダウンは起きない」という話になります。トリクルダウンなど、所詮は政府の株価引き上げ政策や富裕層減税、人件費削減による利益拡大、配当金拡大、自社株買い拡大を望む「一部の国民及び外国人」のための政策を実施する際の「方便」に過ぎないのです。


 さすがに、
「富裕層や大企業、グローバル投資家に皆さん「国民」から所得を移転するために、各種の政策を実施します」
 とは政治家は言えません。だからこそ、トリクルダウンというファンタジー仮説が生み出されたわけで、全く同じトリックが戦前(大恐慌期)にも使われていました


 OECDのレポートを読むかぎり、トリクルダウンは発生しておらず(そもそも、資本移動が自由化された世界で、国内へのトリクルダウンが起きるはずがないのです)、それどころか所得格差拡大が経済成長率を抑制することが証明されてしまったのです。


 念のため書いておきますが、自民党の総選挙における公約には、「反トリクルダウン」あるいは「トリクルアップ」型の政策も書き込まれていました。実際に「どちらの道」が選択されるのか、現時点では分かりませんが、いずれにせよ、
「トリクルダウンは起きない」
「所得格差拡大は経済成長率を抑制する」
 という「常識」を、現時点で日本国民が徹底的に頭に叩き込んでいく必要があると考えるのです。


「所得格差拡大ではなく中間層を拡大する政策を!」に、ご賛同下さる方は、

↓このリンクをクリックを!

新世紀のビッグブラザーへ blog

人気ブログランキングへ
◆本ブログへのリンクは以下のバナーをお使いください。
新世紀のビッグブラザーへ blog
◆関連ブログ

三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

◆三橋貴明関連情報

Klugにて「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない』」 載中
新世紀のビッグブラザーへ ホームページ はこちらです。
新世紀のビッグブラザーへblog一覧 はこちらです。


いいね!した人  |  コメント(77)  |  リブログ(0)
三橋貴明さんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

読者になる

Ameba芸能人・有名人ブログ

芸能ブログニュース

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。

      Ameba芸能人・有名人ブログ 健全運営のための取り組み