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『2013年を振り返って2014年を考える(後編)③』三橋貴明 AJER2013.12.17(3)

http://youtu.be/5MLSAVnKaao

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1月18日 「2014年 日本はデフレ脱却し成長路線に回帰するのか?」( 日本橋人形町)

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【青木泰樹教授×三橋貴明塾長 対談(前編) 】
http://youtu.be/g6-REILyoZw
【青木泰樹教授×三橋貴明塾長 対談(後編) 】
http://youtu.be/vU_TnnRz-8A


 


【田母神としお オフィシャルウェブサイト】
http://www.tamogami-toshio.jp/
※ご支援の方法等も掲載されています。一度、ご訪問下さいませ。


【田母神としお街頭演説(今週末まで)】
1月17日(金)17時00分 渋谷駅ハチ公前広場(~19時)<<三橋参加します
1月18日(土)17時00分 六本木交差点(~19時)<<三橋参加できるかも知れません。日本ユニコム様主催の講演(上記)終了次第、駆け付けます。
1月19日(日)11時00分 JR八王子駅前(~13時)
 14時00分 JR立川駅前(~16時)
 17時00分 JR吉祥寺駅前(~19時)


 本日は午前中にチャンネル桜の収録があり、午後1時から「田母神としお事務所開き」(石原慎太郎衆議院議員も参加されます)に出席し、午後5時から渋谷駅ハチ公前広場で開催される街頭演説に参加します。グルグルと山手線の内側を動き回り、合間に自分の仕事をするわけでございますね。
 
 さて、IMFのラガルド専務理事(IMFの一番偉い人です)が、世界的な「デフレリスク」に言及しました。


世界経済は今年成長加速へ、デフレリスク高まっている=IMF専務理事
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJEA0E02I20140115
 国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は15日、世界経済は今年、一段と成長が加速する見通しだが、依然として4%程度の潜在成長率を下回るとの見方を示した。
 また物価上昇率が多くの中銀の目標を下回る状況にあるとして、デフレのリスクが高まっていると指摘した。
 専務理事は講演原稿で「デフレリスクが高まっており、景気回復に破滅的な影響をもたらす可能性がある」とし、デフレには断固として戦う必要があるとの認識を示した。(後略)』


 興味深いのは、一部の国(ギリシャなど)が明らかにデフレに陥っているユーロの金融政策を担当する要人たちが、最近、次々に、
デフレじゃないよ、デフレじゃないよ
 と発言していることです。


『メルシュ欧州中央銀行(ECB)専務理事は15日、ユーロ圏の物価安定について、上向きのリスクよりも下向きのリスクの方が大きいものの、デフレリスクは見られず、現時点では金融緩和政策が正当化されるとの考えを示した。
「われわれの物価安定の定義は双方向だ。インフレもデフレも避ける必要がある」と述べた上で、「物価安定に対するリスクに関しては、一定の上振れリスクがあるかもしれないが、現在議論されているのは主に下振れリスクだ」と指摘した。
デフレリスクが目前に迫っているわけではないが、長期的にインフレ率が極めて低い水準となる公算が大きい」と述べ、ECBの緩和策は引き続き適切との見解を示した。(ロイター 2014/1/16「ユーロ圏の物価安定リスクは下向き、デフレリスク見られず=ECB専務理事」)』


『ノボトニー理事は、先週のドラギECB総裁の発言内容を繰り返す形で「物価安定という責務に適合する限り、フォワードガイダンス(金融政策の先行きの手掛かり)に全力で取り組む」とも述べた。
 また、ECBとしては短期的にも中期的にもデフレは予想していないと述べた。(WSJ 2014/1/14「ユーロ圏のデフレ、予想していない=ノボトニーECB理事 」)』


『バイトマン理事はデフレとの闘いが10年以上続く日本を引き合いに出し「日本型シナリオの懸念は不適切だ」と述べた。(WSJ 2014/1/17「日本型デフレの懸念は不適切=バイトマンECB理事 」)』


 これはあれですかね。要人が「デフレ懸念がある」とかいうと、人々がデフレマインドに陥り、尚更金を使わなくなってしまうため、いわゆる、
「火消」
 の意味で、「デフレじゃないよ。デフレじゃないよ」とやっているんでしょうか。


 あるいは、本気で「ユーロ圏はデフレじゃない(デフレ化しない)」と主張するならば、ギリシャのユーロ離脱をECB側から提案するべきのように思えます。物価「下落」率が2.9%に達している国がデフレではないとは、無理があります。ギリシャは物価下落と所得縮小の悪循環に入っており、国民が貧困化して行っています。


 もっとも、細かい話をすると、物価が下落した「のみ」では国民が貧困化するとは限りません。物価が下落しても、所得が増えるケースというものは存在し得るのです。総需要が拡大している時期、分かりやすく書くと、
「仕事の単価は下がっているが、仕事は増えている」


 上記のパターンがマクロ的に発生すると、物価が下落しているにも関わらず、所得が減らない(あるいは増える)という現象が見られるわけです。

 もちろん、物価の継続的な下落は企業業績を悪化させ、失業増や投資縮小により、総需要を縮小させます。総需要の縮小とは「所得の縮小」とイコール(GDP三面等価の原則により)で、所得の縮小がさらなる物価下落を引き起こすという悪循環が続いていきます。この悪夢の循環にはまり込んだのが、98年以降の日本であり、最近のギリシャというわけです。


 いずれにせよ、言いたいことは「問題は物価下落そのものではなく、所得の縮小」という話です。デフレは物価も下落しますが、それ以上のペースで所得が縮小していきます。


【日本のコアコアCPI変動率と平均給与(95年比%)】

http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_44.html#Kyuyo


 今年4月に消費税が増税されるため、物価は否応なしに上がります。とはいえ、国民の給与所得やマクロ的な雇用者報酬は未だに「伸びている」と判断される状況には至っていません。多くの企業が「賃上げ」に踏み切るようで、実に素晴らしいと思いますが、消費税増税分を吸収できるほど給与を引き上げるところは少ないでしょう。


 すなわち、安倍政権は今年、
国民の所得は(今一つ)伸びない環境でありながら、物価は必ず上がる
 という試練に直面せざるを得ないわけです。


 我が国がデフレから完全な脱却し、完全雇用を達成すれば、「物価の上昇率を所得拡大率が上回る」状況になるはずです。とはいえ、その前に「物価上昇率が、所得拡大率を上回る」局面を乗り越えなければならないわけで、経済運営的には、なかなか厳しい時期が続くのではないかと予想しています。

 無論、安倍政権はユーロ圏のように「デフレじゃないよ」とやっているわけでは無いため、日欧を比べると、状況は間違いなく「相対的」には我が国の方がはるかにマシです。


 それにしても、大恐慌期以来の「世界的なデフレの危機」というわけで、各国共に「国民の所得」を増やすことに苦労する時期が続くでしょう。一部の国が明らかなデフレ状態にありながら、通貨を統合しているがゆえに、中央銀行関係者が、
「デフレじゃないよ」
 と、金融政策や財政政策の拡大に乗り出せないユーロという地域もあります。ユーロ圏の通貨統合は、大恐慌を加速させた「金本位制」のように、各国の政府の政策を縛り、国民の貧困化を招くでしょう。


 ユーロが構造上、デフレ脱却策を打てない状況で、アメリカも「連邦政府債務残高上限引き上げ問題」で毎回揉める(時期が伸びましたが)有様である以上、日本がいち早く財政均衡主義から脱却し、
「国民の所得が増える」
 形でデフレ脱却を果たすことは、冗談でも何でもなく「世界を救う」第一歩になるとすら考えているわけです。

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