歴然たる事実
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三橋貴明の新刊、続々登場!
チャンネルAJER更新しました。
『2極化する世界(前編)①』三橋貴明
AJER2012.1.10(3)
『2極化する世界(前編)②』三橋貴明
AJER2012.1.10(4)
今年から月二回の更新になります。
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李白社から新刊「大恐慌情報の虚(ウソ)と実(マコト)」早くも増刷が決まりました!
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一昨日も講演、昨日も講演、本日も講演(三重県)、明日も講演(佐賀県)、明後日も講演、そのあとTOKYO MX出演、その次の日も講演、さらに次の日も講演、しかも終了次第、六本木に移動してテレビ収録と、まるで夏の甲子園が開催されている時期の阪神タイガースのような状況になっております。こんな感じのスケジュールが1月30日まで続きます。
というわけで、ブログでオチが決まらなくても、ご勘弁ください。
先日、「ギリシャ危機 最終段階
」で田中秀臣先生の、
「IMFがバブル崩壊後、あるいはデフレ期に緊縮財政をすると、名目GDPがマイナス成長になり、税収が却って減り、財政が悪化する悪循環に陥るという現実に基づき、路線転換を始めた」
というお話をご紹介させて頂きましたが、ご本人様から「日本語版があったよ」とご連絡頂きましたので、ご紹介させて頂きます。
『2011年を振り返って:4つの歴然たる事実
http://www.imf.org/external/japanese/np/blog/2011/122111j.pdf
オリビエ・ブランシャール著
この1年間の変容ぶりは著しい。
2011年は回復基調で始まった。それが脆弱で不均衡なものとはいえ、希望はあった。米国での過剰な住宅ローン、ユーロ圏周縁国での政策調整、新興国への変動的な資本流入、金融部門の規制改善といった一連の課題も、いちだんと対応可能にみえた。 取り組むべき課題は多かったが、達成可能にみえた。 ところが、今年も終盤に近づくと、多くの先進国では回復が頓挫し、一部の投資家の間では、ユーロ圏解体が実現した場合の影響や、2008の経済状況よりも悪化する可能性について探索する者さえいる。
この1年間の出来事から主に4つの教訓を引き出すことができる。
第1に、2008~09年の危機の後の世界は、複数均衡、すなわち、悲観的見方が悪い結果を呼び、楽観的見方が良い結果を呼ぶ自己実現的な現象に満ち、マクロ経済に重大な影響を与えている。 (中略)
第2に、不徹底で部分的な政策対応は事態をいっそう悪化させかねない。(中略)
第3に、金融投資家は、財政再建と成長に関しては矛盾した行動をとる。 投資家は財政再建のニュースを歓迎しながらも、その後、再建作業が低成長につながると――これは多くあることだが――否定的な反応を示す。IMFが行っている予備的な推計によると、財政再建と低成長となる可能性は、さして大きな乗数効果を期待しなくても、最終的にソブリン債のリスクスプレッドの拡大(縮小ではなく)を招くことを示唆している。そのため、政府は、市場対応への姿勢にもよるが、債務の持続可能性の狭義の観点からみてもあまりに性急に財政再建を進めてしまう恐れがある。 ここで明確にすべきことは、大規模な財政再建と債務削減は不可欠であることだ。しかし財政再建とは、アンゲラ・メルケル独首相が言うように、「スプリント種目」ではなく「マラソン競技」であるべきだ。債務を適切な水準に戻すまでには優に20年以上かかるだろう。「急がば回れ」という格言はこれにぴったり当てはまる。
第4に、心理は現実を醸成する。 概念の枠組みは、良かれ悪しかれ、事象とともに変化する。それが一度変わると、もう元に戻ることはない。(後略)』
長いので、かなりはしょらせて頂きましたが、要約すると、
「今や国際金融市場の『気分』が政府にまで影響を与えてしまう」(例:アイルランド国債を格下げした格付け機関の『気分』が、アイルランド政府に緊縮財政を強行させ、事態を悪化させた)
「中途半端な対応は、事態を悪化させるだけ」(要は、政府が言ったならばやりなさい、という話ですね)
「投資家は政府に財政再建を要求しつつ、財政再建のための緊縮財政が低成長、マイナス成長をもたらすと、ヒステリックな反応を示す」(ギリシャ危機ぼっ発以降、何回、この光景を見たことでしょう・・・)
「一度、投資家たちの『気分』が変わると、現実の方がそちらに追い付いてしまう」(典型例がイタリアです)
という感じでしょうか。
第3のところで、IMFのブランシャール氏は、
「財政再建とは、アンゲラ・メルケル独首相が言うように、「スプリント種目」ではなく「マラソン競技」であるべきだ。債務を適切な水準に戻すまでには優に20年以上かかるだろう。「急がば回れ」という格言はこれにぴったり当てはまる。」
と言っていますが、まさにその通りです。特に、バブル崩壊後にデフレに陥った国は、
「短期的には財政赤字拡大、中長期的に財政再建」
を目指さなければならないのです。
ところが、現実の日本政府は短期的な財政再建ばかりを目指し、状況を悪化させることを続けてきました。要するに、マラソンランナーに短距離で勝負させていたわけですね。
バブル崩壊後の国が短期的な財政再建を目指すと、事態が悪化することは「歴然たる事実」です。IMFは方針転換を始めましたが、短期的な財政再建ばかりにこだわっている財務省や日本の評論家の皆様は、果たしてどうされるのでしょうか。
財務省のお偉いさん方は、↓こんなことをやるようです。
『財務省首脳が消費税増税説明で全国行脚 週末、各地の商工会などに
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120116/fnc12011618370016-n1.htm
五十嵐文彦財務副大臣は16日の会見で、社会保障と税の一体改革に伴う消費税の5%引き上げについて、「国民の意見を幅広くうかがいたい。なるべく政務3役全員が全国に飛んでお話をしたい」と述べ、今月21日から財務省幹部が各地を回り、説明会を開催することを明らかにした。
21日には安住淳財務相が仙台市、五十嵐氏が札幌市へ向かう。同省幹部によると、毎週土曜日に開催する方向で準備を進めており、地元の商工会議所などを中心に参加者を集める見通しだ。』
賭けてもいいですが、二、三回やって、ボコボコにされ、いつの間にか立ち消えという話になると思います。「TPPの開国フォーラム」と同じパターンを辿るわけですね。
「財政を悪化させる」消費税増税に断固反対!と思われた方は、
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Klugにて「三橋貴明の『経済記事にはもうだまされない』」
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