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 「魔女の一撃」に関する皆様からの温かいメッセージ、まことにありがとうございました。大分、回復してきましたので、ご安心ください。


 昨日、「公共事業が日本を救う( http://www.amazon.co.jp/dp/4166607790/ )」の藤井聡氏と対談致しました。わたくしが以前ブログで取り上げた、異様な指標「可住地面積あたりの道路延長」の元ネタの方ですが、公共投資「悪玉論」を中心に、様々な日本の「情報の歪み」についてお話しすることができ、大変、素晴らしい対談になりました。(詳しくは「富国論(仮)」をお待ち下さい。)


 さて、藤井様が世にはびこる「日本は衰退する」論「公共投資不要」論「財政破綻する」論について、大変面白い見解を教えて下さいました。すなわち、この手の主張をする人々は、自らの中に「日本は衰退する」というドミナント(優先される)ストーリーを持っており、それを覆す論は受け付けず(受け入れず、ではなく)、ストーリーを補足する情報のみを血眼になって探し回っている、というものです。先の「可住地面積あたりの道路延長」についても、まさにある人物のドミナントストーリーを補強するためにこそ、見つけ出さられたものとのことでございます。


 すなわち、自動車数当たりの道路延長距離(国際的な指標)が主要国最低であるにも関わらず、
「日本は衰退する。財政は破綻する。公共投資は無駄。道路は作り過ぎだ
 というドミナントストーリーが、まず存在し、それを覆す「自動車数当たりの道路延長距離」は目に入らず、懸命に「道路は作り過ぎ」を補強するデータを探し、何とか「可住地面積あたりの道路延長」を見つけ出した結果、ホッとする、というわけです。


「要は、ストーカーの心理と一緒です」
 とのことですが、ごもっともでございます。
 ちなみに、藤井氏の仰るドミナントストーリーの持ち主は、三橋の言う「絶対的価値観の持ち主」と同じです。


 彼らのドミナントストーリーを覆すには、どうしたらいいのか。詳しくは「富国論」をお待ち下さい。


 さて、藤井氏のご同僚でいらっしゃいます、おなじみの中野剛志様(京都大学助教)より、タイムリーなTPPに関するご投稿を頂きました。


TPPで輸出は増えない 中野剛志(京都大学助教)


 貿易の関税撤廃などを目指すTPPへの早期参加を求める声が高まっている。だが参加国を見渡しても、日本と利害面で連携できそうな国は見あたらない。対米輸出で重要なのは為替であり、関税撤廃で農作物の輸入が増えるだけだ。そもそも外交上弱い立場にある日本に、有利なルール作りなど期待できない。
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 10月初頭から先日のアジア太平洋経済協力会議(APEC)にかけて、環大平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加の是非を巡る議論が、突如として国内で沸騰した。TPP協定は、物品貿易は原則、全品目について即時または段階的関税撤廃をめざすという急進的なものであり、また人の移動なども含む包括的な枠組みだ。


 このような大問題についての結論を、なぜこれほど急ぐ必要があるのだろうか。TPP推進派の主張によると、協定交渉|こ早く参カロした方が、 日本|こ有利なルール作りが可能になるからだという。参加の決断が遅れれば、不利なルールでも飲まざるを得なくなるという。しかし、現在のTPP交渉への参加国の顔ぶれと現下の情勢を客観的にみる限り、日本が自国に有利なルール作りを誘導できるとは到底思えない。
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 第1に、現在のTPP協定交渉参加国の中に日本と連携してくれそうな国がない。米国以外の参加国は、外需依存度が極めて高い「小国」ばかりだ。また、いずれも1次産品輸出国であり、低賃金の労働力を武器にする発展途上国も多い。

 米国だけが国内市場の大きい「大国」であり、それを武器に参加国を主導できる立場にある一方、農産品については国際競争力を持つという強いポジションにある。

 その中で日本だけが工業製品輸出国だ。さらに国内市場の大きい先進国として、他の参加国から労働力や農産品の輸入を期待されている。しかし、デフレのため低賃金の外国人労働者を受け入れるメリットがなく、農業はぜい弱だ。日本の置かれた状況は、TPP交渉に参加している国々とは際立って異なる。国際ルールの策定の場では、自国と同様の利害や国内事情を有する国と連携しなければ、交渉を有利に進められない。ところが、日本と同じような利害や国内事情を有する国はなく、連携できそうな相手は見あたらないのである。


 第2に、TPPによって日本が輸出の拡大で成長できる仕組みができると考えるのは甘すぎる。なぜなら、米国は慢性的な経常収支赤字が持続不可能であるとの認識の下で、対外不均衡を是正すべく、5年間で輸出を2倍にすると宣言し、輸出の拡大を進めようとしているからだ。対外不均衡の是正と、米国内の関税を引き下げるTPPの推進とは、一見矛盾するようにみえる。しかし、米国の貿易政策にとって重要なのは、もはや関税ではなく為替レートなのだ。だから米国は、建前はともかく、本音ではドル安を志向する。また、不況の長期化が見込まれる中で、米国の金融緩和は継続するだろうからドル安は当面続くと考えてよい。


 ドル安は、日本企業の競争力を奪うか、米国での現地生産比率を向上させる強力な手段だ。例えば、ホンダの昨年の米国での現地生産比率は80%を超えている。日本の輸出産業は、為替リスクの回避のためにすでに海外生産比率を高めている。ドル安が続く限り、この傾向はさらに進むだろう。米国での現地生産が進むのであれば、仮に日本がTPPに参加し、米国に関税を全廃してもらったとしても、もはや関税撤廃と輸出競争力の強化とは何の関係もない。TPP参加で輸出が増加するなどという試算は、取らぬたぬきの皮算用で終わるのだ。


 一方で、ドル安でさらに安価になった輸入農作物は、関税の防波堤を失った日本の農業に壊滅的な打撃を与えるのは間違いない。製造業なら海外生産によって為替リスクも関税も回避して生き残れるが、農業はそうはいかない。仮に将来、米国が貿易黒字を計上してドルが高くなったとしても、いったん失われた日本の農業を関税なしで復活させることなど不可能であり、食料の米国依存がさらに深まるのは確実だ。


 要するに、日本をTPPに誘い込んだ上で、ドル安を誘導することによって、日本に輸出の恩恵を与えず、国内の雇用も失わずして、日本の農産品市場を一方的に収奪することができる。これが米国の経済戦略なのである。


 第3に、日本は現在、対中・対口で安全保障上の問題を抱えており、普天間基地問題でこじれた米国と関係を改善しなければならない。そんな弱い立場にある日本に、米国に妥協せずに自国に有利なTPPのルールを策定できる力があるわけがない。そもそもTPP協定の問題がこの時期に突然浮上したのは、尖閣や北方領上の問題のために、頼みの米国に妥協せざるを得なくなったからではないか。日本を守ってもらう見返りに、農業市場を差し出そうということだ。前原誠司外相がTPPに最も熱心だったのもそのためかもしれない。


 米国依存の外交姿勢がTPP交渉への早期参加の動機の背景にあるのだとしたら、日本に有利なルール作りなどできるはずがない。そうだとしたら「早期に参加すれば、ルールはそれだけ有利になる」という論法は、相当悪質な詭弁(きべん)である。』


 中野氏の論説の通り、今回の「降ってわいたような」TPP交渉の裏には、アメリカの「輸出拡大」を目指す戦略が間違いなくあります。
 アメリカが輸出依存、経常収支黒字路線を志向すると書くと、頻繁に、
「アメリカが何を輸出するって言うんだよ」
 と言われますが、アメリカは資源、食糧などの国家の基盤となる製品に関しては、各段の競争力を保持しています。


 わたくしは日本の農産業の潜在能力を信じていますし、国家のグランドデザイン上の「将来の輸出産業」と位置付けていますが、それはあくまで現在の農業の問題(=兼業農家、小規模農家の問題)が解決された後の話になります。現時点で関税を全廃してしまった場合、アメリカ産農産物に席巻される可能性は決して低くないでしょう。


 また、輸出製造業については、関税が撤廃されたところでほとんど影響はないでしょう。中野氏の書かれた通り、日本企業の現地生産は進んでいますし、為替レートの影響が関税の影響を上回ってしまいます。
 外国人労働者云々については、それ以前の問題です。国内の失業者を吸収できず、若者の給与水準が高まらない問題を抱えている状況で、何ゆえに雇用の市場競争を悪化させなければならないのでしょうか。


 結局のところ、今回のTPPを推進している方々も、それぞれの「ドミナントストーリー」に支配されているように思えます。
「日本の内需は弱い。日本は輸出依存国。少子化の日本は外国人を入れなければならない」
 などなど、「日本は衰退する」というドミナントストーリーが揺らがないからこそ、今回のような「アメリカのため」としか思えない戦略を有り難がってしまうわけです。


「日本の内需は大きい。弱いのは、単にデフレ下で緊縮財政をしているから」
「日本の輸出依存度は、アメリカ、ブラジルの次に低い。高々、GDPの10%強程度」
「少子化はデフレの結果であって、少子化のせいでデフレになっているわけでも成長率が低いわけでもない。デフレを脱却し、成長率が戻れば、人口はまた増えていく」


 というオルタナティブ(代替する)ストーリー(※藤井氏)がきちんと共有され、「日本の国益のための」TPPを志向するのであれば、まだしも反対しなわけでございますが。


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