鶏の胸肉で減量も疲労回復もバッチリ?! | タカタカ先生の高望み日記

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先日、うちの母がテレビで仕入れた健康情報をものすごくアピールしてきました。


「鶏の胸肉がすごく良いらしいわよ!」


確かに、鶏の胸肉は低カロリーで脂質も低く、太りにくいのでアスリート向けの食品であるという話はよく聞きます。


内心、(何を今さら…。)と思いながら、適当に相づちを打って聞いていると、考えていたのとは少し違う話のようでした。



「鶏の胸肉に含まれる何とかってやつが、何かに良いらしくて、疲れにくくなるんだって!」


どうやら、鶏の胸肉に疲労回復効果があるということらしいです。


しかし、何とかってなんやねん。


鶏の胸肉に疲労回復効果があるとすれば、筋肉を作るためのたんぱく質補給とは別のメリットがあるということになるので、興味深い話です。


というわけで、鶏の胸肉の疲労回復効果について少し調べてみました。


お母さん、ネタをありがとう。







まず、鶏の胸肉の抗疲労、疲労回復効果の要因となっている前述の「何か」ですが、「イミダゾールジペプチド」という成分のようです。

(同成分はイミダペプチドと呼ぶこともあるようです)




イミダゾールジペプチドは渡り鳥などの長時間連続した運動を必要とする動物の骨格筋中に含まれます。


渡り鳥は、約1万1千kmも飛び続けると言われますが、その持久力の秘密はイミダゾールジペプチドが羽の付け根の胸肉付近に多く含まれているからです。


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そもそも、人が疲れを感じる原因は、ストレスや過度の身体活動によって、大量発生した活性酸素が細胞を傷つけることにあります。


傷つけられた細胞が、脳にパフォーマンス低下のシグナルを送ることで疲れを感じるのです。


身体内で活性酸素過剰になり、酸化状態に傾くことを「酸化ストレス状態」といいます。


つまり、肉体疲労は筋肉、精神疲労は脳神経細胞が酸化ストレス状態になっていると考えられます。




これを防ぐには、「抗酸化物質」によって、活性酸素を除去することが必要となります。


イミダゾールジペプチドは他の疲労回復効果のある食品成分と比べても、特に骨格筋への移行が多く、筋組織において強い抗酸化作用を示します。






大阪市立大学の研究チームは、イミダゾールジペプチドと運動後の疲労状態の推移について、このような実験をしています。


実験はイミダゾールジペプチドを4週間毎日摂取し続けた人と、摂取していない人とで行われました。

(お互い摂取したカロリーは変わりません。)


両方に4時間の自転車こぎ運動を行ってもらい、肉体的負荷をかけ、実験開始後、終了後の疲労感の変化を比べました。



すると、下の表のような差が出てきました。


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イミダゾールジペプチドを摂取した人は、していない人に比べ、負荷実験中の疲労感が低いばかりか、終了後の減少も早く、イミダゾールジペプチドに抗疲労効果と疲労回復効果があることがわかります。







では、具体的にイミダゾールジペプチドをどのくらいの量摂取すれば効果が見込めるのでしょうか。


イミダゾールジペプチドの摂取を推進している日本予防医薬によると、理想的には1日200~400mgを毎日摂取することが望ましいようです。


「鶏胸肉」の場合、約100gにつき200mg分含まれているので参考にしてください。


ちなみに、他にもマグロの尾びれなどにも含まれています。
価格や調理のしやすさからも「鶏胸肉」が一番手軽と言えるでしょう。



様々な実験から、イミダゾールジペプチドが最も力を発揮するのは摂取開始数日後から、継続摂取した2週間後以降ということが分かってきたようです。


その場でパッと疲労回復するような即効性がある成分ではなく、長い目で見て摂取し続けることが大切ですね。



同じ食品ばかりでは、飽きてしまうと思うので、いろんな調理法で美味しく食べられるといいですね。


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格闘家としては、「鶏胸肉」は試合前の減量中&疲れやすい時期には持ってこいの食材だと考えています。


そろそろ次戦に向けた減量が始まるので、疲労回復効果も意識しながら摂取してみたいと思います。




ちなみに、日本予防医薬から販売しているイミダペプチドドリンクというものもあるようです。


ご興味がある方はコチラからご参照ください。



アリーヴェデルチ。



<参考サイト>