台湾観光のブログ

「台湾観光月刊」は台湾の観光地・文化を始め、
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テーマ:

大稲埕の今・昔
懐かしの太平町‧永楽町を歩く

 

企劃構成‧文/朱佳雯 写真/宋育玫‧視野創異行銷


かつては一面の脱穀場だったという大稲埕(だいとうてい)。十九世紀半ばに開港されたのを契機に、国際貿易港として急速に発展した。漢方・乾物・生地の集散地となり、日本時代の台北では商取引の中心となった。1922年の町名改正後、太平町・永楽町と呼ばれるようになり、現在の「永楽布市」「太平小学校」などの施設にその名を留めている。

 

港の発展とともに、飲食業も勃興した。1930年代、著名画家・楊三郎の実兄にあたる楊承基がこの地に「維特咖啡」を開設。往時台湾人が開いた喫茶一号店と評判を呼んだ。同時期に「波麗路(ボレロ)」が台湾初の洋食屋としてオープン。富商や文人が集まったことから、高級料亭を使用した「酒家文化」も芽生えた。

 

今日港町の繁栄は過去のものとなったが、百年の歴史を持つ町屋や洋館に新しい生命が吹きこまれ、新旧が交錯する独特の魅力を産み出した。ノスタルジックな雰囲気に酔いながら、食事やコーヒーに親しみ、懐かしい日用品を買い求める。自在な散策の過程で、歴史と文化の系譜を感じとりたい。

 

大稲埕の日常


 大稲埕の散策は早朝の慈聖宮から始めよう。門前の大きなガジュマルの木の下では、朝食をとりながら談笑する地元の人たちがいる。

 

門前の美食


 媽祖を祀る「慈聖宮」は、法主真君廟・霞海城隍廟とともに大稲埕三大廟と称される。1866年の創建当時、慈聖宮は西寧北路と民生西路の交差点にあった。そこはすなわち商船が出入りする波止場だったが、1910年の都市計画の実施で現在地に移転。本来の梁や柱をそのまま使って1914年に再建された。

 

 

 慈聖宮の周囲には「下町」の雰囲気が残っている。屋台の長椅子に陣取って店主らとと歓談したり、広場のガジュマルの木の下に集まっての井戸端会議は台湾ならではのものだ。付近の店舗は早朝に店開きし、午後にかけて、売切れとともに暖簾を下す。そのため人気商品は早めの出動がお薦め。当地名物の「葉家肉粥」は肉入り粥に紅焼肉を添えていただく。「阿遠海鮮店」は、店主が毎朝宜蘭県から地場の海鮮と野菜を運んでくるという。

 

 

慈聖宮
Add:大同区保安街49巷17号



inblooom印花楽


綿布・帆布を素材に、シルクスクリーンで少量ずつをプリントするのは「永楽布市」の伝統。かつて庶民はここで端切れを求め、ちょっとした裁縫に精を出した。プリントされているのは懐かしい絵柄や台湾の生態に素材をとったものが多い。

 

 

Add:大同区民楽街28号
Open:9:30-19:00

 

南街得意


百年の歴史を持つ老舗の茶商。現代的デザインの陶磁器もあわせてゲットできるとあって、若者たちや海外からのツーリストに人気の店だ。静かに茶杯を傾けながら、大稲埕に漂う空気とその足跡に思いを馳せたい。

 

Add:大同区迪化街一段67号2階
Open:10:00-19:00

 

Mogu蘑菇


台湾を代表するデザインブランド。大稲埕との縁はもともとも「永楽布市」での素材探しから始まったという。大稲埕店はバッグがメインで、帆布を使った多くのデザインがそろっている。帆布は長い時間をかけて使い込めば、味が出てくる。

 

 

Add:大同区迪化街一段187号
Open:10:00-19:00、最終水曜定休

 

Le Zinc洛酒館


かつて大稲埕には舶来品が集まった。なかでも酒類はその重要なアイテム。オーナーはそうしたエキゾチックな雰囲気を再現したいとこのバーを開いた。紅白のワインのほか欧州各地のビールやコーヒー・スナックを提供している。おつまみは大稲埕のカラスミと花蓮郭栄市のハムセットが人気。

 

 

Add:大同区迪化街一段67号/大同区民生西路362巷34号
Open:水曜-土曜12:00-23:00
日曜‧月曜12:00-19:00

 

永楽布業商場


「永楽布業商場」は1908年の創設。大稲埕ハーバーそば「公設永楽町食料品小売市場」がその前身で、商船が運んでくる綿・麻・絹といった素材を使用した布地の市場がしだいに形成されたという。現在も多くの庶民やツーリストが生地や端切れ・裁縫用品を求めに来る。

 

 

Add:大同区迪化街一段21号

 

高建桶店


創立60余年の老舗桶店。現在、竹器・木製品などの生活雑貨を販売。価格がリーズナブルなうえにノスタルジックな風情が評判を呼び、海外からのツーリストも多く訪れる。

 

Add:大同区迪化街一段204号

 

大稲埕259


農産品の直売店。農薬および化学肥料未使用のヘルシーな食材が手に入るほか、各種ドリンクや紅豆湯(ぜんざい)を提供しているので、一休みに最適。

 

Add:大同区迪化街一段259号
Open:10:00-18:00

 

Peacock Bistro孔雀ビストロ


台湾伝統の三進式建築をリニューアル。最初の建物は「鹹花生」、二番目の建物が「孔雀」にあたる。欧州とユーラシア大陸の風土を融合させたオリジナル料理がメイン。有機あるいは無農薬の野菜を利用しているので、健康志向の方に人気がある。

 

 

Add:大同区迪化街一段197号
Open:11:00-23:00

 


OLD STYLE
百五十年余の歴史を擁する大稲埕の商店街には、多くの老舗や伝統建築が残るとともに、匠たちの技が今も生きている。

 

LAMSAMYICK林三益


一世紀以上の歴史を擁する毛筆メーカーで、四代目が2000年にLSY(LAMSAMYICK)ブランドを立ち上げた。伝統の技術に斬新な発想を取り入れて美容の小道具として毛筆を再生させた。精緻な細工と絶妙の使用感が女性たちの心をとらえ、日本・韓国・米国にも輸出されている。現在パソコンなどの保養用品にも進出し、製筆工芸に新しい可能性を切り開いた。

 

 

 

Add:大同区重慶北路二段58号
Tel:+886-2-25566433
Open:8:30-18:00
Web:www.lamsamyick.com

 

有記茗茶


中国福建省の安渓に発祥した老舗の茶葉屋。現在五代目が経営を引き継ぐ。店内には「0005」と打たれた鉄製のパネルが残っている。台北市で五番目に登記された工場を意味し、その悠久の歴史が知れよう。店内には八十年余の歴史をもつという設備が残り、炭火でじっくり焙煎する伝統の方式とともに現在も使用中の「焙籠間(部屋)」からは老舗のこだわりが感じられる。近年は店そのものが一つの博物館に進化し、工房見学を受け入れるようになった。参観者は茶葉の知識や台湾の茶文化について造詣を深めることができる。 

 

 

 

有記名茶 本店
Add:大同区重慶北路二段64巷26号
Tel:+886-2-25559164
Open:月曜-土曜9:00-20:00 
Web:shop.wangtea.com.tw

 

上乾元漢方薬行


「上乾元」は「乾元」三代目が開いた漢方薬店。「乾元」薬行は1875年の創業と伝わる。台湾人画家の郭雪湖が1930年に大稲埕の賑わいを描いた「南街殷賑」のなかにも「乾元」の看板を見つけることができる。まさに大稲埕の歴史にしっかり根をおろした名店で、漢方の香りとともに棚にずらり並んだ薬材の多さに驚かされる。店では客の症状に応じて処方をおこない、配合した薬剤を真空パックで提供してくれる。顧客は帰宅して、そのまま煮出せばよい仕組みだ。評判の「消脂茶」は仙楂・陳皮・黄耆・決明子を配合した健康茶。体内の余分な水分や油脂を輩出してくれるという。「珍珠粉」は美肌と安眠効果が女性に人気。

 

 

女性に人気の「消脂茶」と「珍珠粉」

 

Add:大同区迪化街一段42号
Tel:+886-2-25556669
Open:9:00-20:00、日曜定休

 

老好 大稲埕


2015年開幕の「老好」は古美術店。店主は縁あって骨董収蔵の達人たちと知り合い、古美術の売買に携わって6年になる。間口は決して大きくないが、漢代の陶俑、唐宋から明清までの青磁がそろい、中国数千年の歴史を一望できる。高価なコレクションは一般人には近寄りがたいが、店主はツーリストのために手軽な価格で古の生活用具を用意しており、食器や花器・茶道具など、日常の暮らしに潤いを持たせたい世代から歓迎されている。大半は中国渡来のものだが、なかには台湾産のものも。そうした品ぞろえからは店主のこだわりと美感が伝わる。

 

 

Add:大同区迪化街一段324号
Open:金曜-月曜14:00-18:00、火曜-水曜定休

 

NEW STYLE
大稲埕の魅力は古き街並みがリニューアルされ、日々進化を遂げていることにある。多くの歴史的建物がティハウス・レストラン・ショップとして活用され、若者たちが集う。

 

Walkingbook行冊


喫茶・食事・文化の機能をあわせもつコンプレックススペース。一棟4階建ての老建築で、その前身は日本時代の大安醫院。内部は「家」の概念がそのまま維持され、一階~四階がそれぞれ客間・食堂・書斎および工房風しつらえられている。一階のコーヒーバーの床板には独特の起伏があり、それは宜蘭から台北に至る等高線の地形や淡水河の流れを再現したもの。35,000枚の木片に蠟打ちして組み合わせた労作だ。客は自由に坐る場所を決めて、気分に合わせたドリンクを注文できる。

 

 

二階のレストランは地中海料理がメイン。多様な台湾産食材を活用し、新鮮野菜をシンプルに調理するのがコンセプト。「法式鴨胸佐波特酒無花果醬汁(鴨の胸肉のイチジクソース添え)」は台湾伝統の糖蔥に肉香・酒香・果香・糖香を見事にマッチさせた逸品。屏東産の満州港口茶とあわせていただきたい。三階は靴を脱いで入る読書空間で、台湾の文学作品や美術系の雑誌が用意されている。静かに書籍と対話したいスペースだ。

 

 

Add:大同区延平北路二段33号
Tel:+886-2-25580915
Open:12:00-22:00
予約:可/カード:可/サービス料:10%/ミニマムチャージ:お一人一つのメニューオーダー。三階は時間制

 

ASW TEA HOUSE


台湾で最初の西洋薬局「屈臣氏(A.S. WATSON & Co.)」は1917年にこの場所に開いたという。ASWとは、A.S. WATSON & Co.にちなむ。それぞれ異なる専門性を有する三人のデザイナーがタッグを組んだティハウスである。店内は英国風の佇まいを見せる図書館がコンセプト。窓からは永楽市場や繁華な迪化街が一望でき、新旧の文化が交錯するスポットだ。

 

香りを「聞きます」

 

 

 

茶葉はかつて大稲埕を代表する輸出商品だった。意外や一時は紅茶がもっとも人気を集めていた。そうした当地の歴史にちなみ、ASWは台湾各地の紅茶や重発酵烏龍茶を採用している。メニューには産地・農法・検査方式が記載されている。「日月潭夜幕紅玉」は淡い薄荷の香りが人気。「水沙連紫芽山茶」は日本時代から残された原生種で、ワイルドな佇まいが特徴。「台湾野生カラスミ・アップルチーズサンドイッチ」は大稲埕の名店「李日勝」のカラスミを採用し、山海の珍味とリンゴの組み合わせが絶妙と評判。台湾ドライマンゴーを使った「マンゴースコーン」もお薦めのお茶うけ。

 

 

Add:大同区迪化街一段34号2階
Tel:+886-2-25559913
Open:9:00-18:00
予約:可/カード:可/サービス料:10%/ミニマムチャージ:一人ティメニューあるいはセット一品

 

森高砂咖啡


台湾人が初めて開いた喫茶店「維特咖啡」は大戦後はいったん黒美人大酒家に引き継がれたが、いままた老建築はコーヒーの香りに包まれることになった。台湾産のコーヒーが売り物だが、森高砂では農家と提携し豆の栽培や処理方法に改良を加えてきた。森高砂自身が焙煎しパッケージにして台湾産コーヒーの普及に努めている。南投九分二山の極品荘園コーヒーはCoffee Review で90点を獲得するなど国際的に評価された。また彰化・雲林・嘉義・屏東・台東産があり、いずれも豆本来の風味を楽しむため焙煎の程度を抑えているという。コーヒーはすべて注文を受けてから淹れる。ホットを頼めば小さなカップに氷出しのコーヒーがついてくるのもうれしい。その他ギフト商品も販売。

 

 

Add:大同区延平北路二段1号
Tel:+886-2-25558680
Open:12:00-22:00

 

豊味果品


メインストリートの迪化街両側には洋館が並ぶが、その中でもひときわ目立つ一軒が「豊味果品」。かつて文化産業に従事していた郭紀舟は、台湾産のフルーツをもっと世界にアピールしようと、農家との提携を進めるとともに、その高級感を演出するために最高に美的なステージを用意した。すなわちフルーツのためのギャラリーがコンセプト。店面には台湾各地の農家から寄せられた旬のフルーツとともに無添加のジャムなど加工品が並ぶ。カフェテリアではカットフルーツやジュース・フルーツフラッペが楽しめる。

 

 

 

Add:大同区迪化街一段199号
Tel:+886-2-25576763
Open:10:00-19:00
 

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