台湾観光のブログ

「台湾観光月刊」は台湾の観光地・文化を始め、
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テーマ:

台湾中部「雲林」
小さな町の歴史を歩く


文/朱佳雯 写真/宋育玫




台湾本島中部の雲林県は農業生産高が台湾第一位の農業県。台湾初の農業博覧会の開催地にも選ばれている。日本時代以降、雲林は稲作・糖業・畑作が勃興し、山里の古坑にはコーヒー産業が芽生えた。

今号では、西螺・虎尾・北港という三つの地区を紹介する。西螺は日本時代の142棟の町屋が残され、八十年前の面影を保った商店街が人気だ。虎尾は日本時代の糖業の中心地で、多くの和風建築をリニューアルして、布袋戯館や書店・カフェとして再利用している。北港は台湾を代表する宗教の聖地。旧暦三月には百万を超す信徒が当地を訪れ、活況を呈する。雲林の小さい町では台湾らしい伝統文化と純朴な風情が発見できそうだ。

Access:
1.台北西駅B棟や台北バスターミナルから高速バスで西螺まで約3時間
2.高速鉄道で台北駅から嘉義駅まで約1時間半、それから市バスで北港へ
3.台湾鉄道で台北駅から雲林斗六駅まで約3時間、それから台西客運バス利用
4. 台湾好行バス北港祈福線:http://www.taiwantrip.com.tw/Besttour/Info/?id=48 


西螺鎮



 西螺(シールオ)は雲林県の北端に位置し、北辺は濁水渓をもって彰化県と接する。稲作・醤油、そして西螺大橋でその名が高い雲林を代表する農業の里である。

延平老街 



 1935年に中部を襲った大地震で西螺は大きな被害を受け、1937(昭和12)年に大規模な復興再建計画が実行された。現在の延平老街は当時の都市計画により出現した商店街である。現在142棟の町屋が保存され、当時の現代主義およびArt Decoの影響を偲ぶことができる。三階建ての「螺渓歯科」は正面の装飾が特徴的。非対称の二つの弧形を配した三角形の窓、右方にはゴーダ式のバルコニーが典雅な風情を醸している。


 一方の代表建築「金玉成商会」も三階建てで、三つの棟が連なる珍しい構造をしている。かつては時計と金細工を経営しており、時報を打つ大時計から金玉成鐘楼とも呼ばれていた。商店街の建物には華麗な装飾が施され、それぞれの家徽や姓氏・商号がアクセントとなって見事な景観を呈している。



延平老街文化館(捷発乾記茶荘)



 清代末、捷発乾記茶荘の創業者許金氏は福建省から渡来し、西螺に茶屋を開いた。表の建物は1932年の落成、その奥の第二・三進とあわせてもともと福建風の三合院だったが、都市計画にあわせ1936年に一つの洋館に改装した。正面には許氏の家徽のほか、鷹の図案が施され、往時の隆盛が偲ばれる。現在店の表は展示室およびビジターセンターとして使用されており、日本語の音声ガイド装置と自転車が無償でレンタルできる。ペダルをこいでゆっくりと西螺の町を回りたい。第二・三進は家族史の展示室ならびに民宿空間となっている(一棟貸し)。



Add:西螺鎮延平路92号
Tel:+886-5-5861444
Open:火曜-日曜8:30-17:30,月曜休館
Ticket:無料参観
Service:ガイド,半日1000元,一日1500元。7日前に要予約
※無料音声ガイドシステムおよび自転車は要身分証明
※民宿は一棟貸し制


東市場




 濁水渓渡し場のそばにあって、清代から物資の集散地となっていた。都市計画後、人口がますます密集し、東市場と西螺戯院(映画館)がその中心を担った。1953年に西螺大橋が開通し、中央市場が創建されると、人波は西に移り、東市場は衰微した。近年、市場が修復され、多くの地元のアーチストが進駐するようになった。今は当地の特産物や美術工芸品のバザールとして賑わう。市場後方の西螺戯院は荒廃した風情が人気を集めている。



Add:西螺鎮延平路35-49号
Open:火曜-日曜営業,月曜定休


西螺大橋



 濁水渓をまたぐ西螺大橋は1937年に工事が始まったものの、二次大戦で中断し、1953年にやっと完成した。当時としてはサンフランシスコのゴールデンブリッジに次ぐ世界第二、全長1939.03メートルの威容を擁し、台湾西部縦断道路の要衝を担った。当初は製糖会社の軌道を具えていたが、二回の改修を経て、現在の姿となった。交通量は減ったものの、鉄橋の美しさは、いまも西螺のシンボルと称えられる。


丸荘醤油観光工場



 醤油は西螺の特産の一つ。延平街上の丸荘醤油は1909年の創業で、一世紀の歴史を誇る。一貫して古来の製法にこだわり、西螺ならでの水質と気候に恵まれ、芳醇な黒豆醤油を生む。工場内には数十個の甕が立ち並び壮観。ギフトショップも併設している。


Add:西螺鎮延平路25号
Tel:+886-5-5863666
Open:8:00-20:30(9:00-16:30はガイド可,11:30-13:00はガイド休息)
Ticket:無料参観


西螺美食
黄記九層粿



 西螺は米の産地、かつては天皇に献上されたこともあるという。九層粿はこの濁水米をペーストにして五時間蒸しあげ、手作業で九層に重ねて製造する。醤油膏・油蔥・ニンニクをかければ西螺人にお馴染みの朝飯となる。黄記の九層粿は行列のできる人気で、早朝に店を開けると正午前に売り切れる。


Add:西螺鎮建興路286号
Price:一人前NT$25元

三角大水餃



 東市場後方の水餃子屋。皮はサツマイモの粉から精製し、餡は竹の子と豚肉を使用。外形が三角形を成すことからこの名がある。当地の醤油と特製五味醤をつけていただくのが秘訣。



Add:西螺鎮観音街12号
Tel:+886-5-5863955
Open:9:00-18:00,月曜定休
Price:大水餃子一個NT$15元


東市場蚵嗲



 東市場内の「蚵嗲」店。一種のカキ入りテンプラである。小麦粉を水で溶いて、牡蠣・ニラ・ネギ・九層塔(バジル)を入れ、油で揚げる。醤油と特製たれをつけると、牡蠣の甘味が増す。

Add:東市場内
Open:水曜-日曜10:00-17:00,月曜-火曜定休
Price:蚵嗲NT$30元


琴連碗粿



 四年寝かせた西螺古米を使用する。豚肉・干し大根・ゆで卵および南投埔里産のシイタケで中の餡を作る。たれは六時間煮込んだ豆腐乳にもち米・在来米・蓬来米を混ぜ込む。塩味のほか小豆味があり、小豆と黒糖が絶妙の甘味を醸す。


Add:西螺鎮延平路75号
Open:6:30-18:00
Price:碗粿NT$25元,紅豆碗粿NT$25元


鐘楼Art café



 金玉成商行内にある憩いのスペース。現在の屋主はこの建物を買い上げて、特徴的な窓枠などを残しながら一階をカフェに改造した。壁には当時の写真が飾られており、建物の歴史の重みを感じながら一杯のコーヒーを楽しみたい。


Add:西螺鎮延平路76号
Open:11:00-18:00,水曜-木曜定休


虎尾鎮



 虎尾(フーウェイ)は雲林県の中央部に位置し、その名は虎尾渓に由来する。日本時代に製糖工場が設置され、糖業の中心地となり、「糖都」と呼ばれた。台湾高速鉄道が2015年に新設する三つの駅の一つが虎尾である。


虎尾駅





 1906(明治39)年に「大日本製糖株式会社」が設置した駅で、かつて「五間厝驛」と呼ばれていた。原料のサトウキビのほか乗客も運んだ貨客両用鉄道。1920(大正9)年に虎尾と改称され、台湾三大製糖工場の一つとして町は栄えたが、1975年をもって駅としての使命を終えた。現在駅舎はビジターセンターに生まれ変わり、コーヒーや手作りの菓子が楽しめる。


Add:虎尾鎮中山路10号
Open:9:00-18:00


虎尾合同庁舍





 1930(昭和5)年に創建された消防本部兼公会堂で、展望台をそなえ、当時虎尾では最高層の建築だった。2014年1月に誠品書局とスターバックスが進駐し、かつての庁舎に新しい風を吹き入れた。内部は往時の建築スタイルが保存され、歴史の星霜が偲ばれる。スターバックスでは虎尾限定のマグカップを販売している。


Add:虎尾鎮林森路一段491号
Open:10:30-21:30

雲林布袋戯館



 建物は日本時代の台南州虎尾郡役所。虎尾郡は1920(大正9)年に設置され、1922年に役所が落成した。その後、司法室のほか二階部分や郡守事務室が増設されて、今日の姿となった。当時行政と警察の中心を担った建物は、現在布袋戯館として新たな役割を担っている。布袋戯(人形劇)館では、台湾布袋戯の伝統を継承する四大家系と代表的な操り師を古い写真とともに紹介している。



Add:虎尾鎮林森路一段498号(虎尾郵便局向かい)
Tel:+886-5-6313080
Open:10:00-18:00,月曜定休


北渓里剪紙芸術村



 剪紙(切り紙)は慶事に家内を飾るために、刺繍とともに女性に欠かせない手芸の一つだった。2012年、虎尾科技大学の講師を務めるアーチストの鄭元東が学生を率いて北渓一帯で壁面への彩色を始めた。純白に塗った壁に赤色一つで十二支・門神といった吉祥の図柄を施した。遠くから見るとちょうど巨大な切り紙のようにみえる。北渓は伝統の切り紙をコンセプトに彩られた希少な里に生まれ変わったのである。



Add:虎尾鎮北渓里3鄰北渓29号(龍安宮)

iicake雲林ケーキタオルカフェ




 虎尾はかつて外貨を稼いだ台湾タオルの主たる生産地だった。現在そのタオルをテーマにした新しいタイプのカフェが人気を呼んでいる。青と白を基調にした欧風の外観で、店内には可愛い体裁のケーキ!に満ちている。しかしよく見てみるとこれらはすべてケーキ風に手作りされたタオル。他では得られないすてきなギフトが手に入るほか、タオルを使って動物をつくるDIY体験にもチャレンジできる。


Add:虎尾鎮光復路2号
Tel:+886-5-6336728
Open:10:00-18:00
Web: www.iicake.com.tw


北港鎮

 北港(ペイガン)は雲林県西南方にあって、北港渓を境に嘉義県と接している。台湾では知られた宗教上の名所である。

劉厝




 雲林は台湾落花生の産地。なかでも北港の劉厝地区は落花生の故里とも称され、生産から加工まで一連の産業が形成されている。地域にはピーナッツ加工場・カラスミ工場・北港春生活博物館、そして釘画芸術にまつわるスポットが点在する。




 北部の九份からやってきた釘画大師と呼ばれる胡達華氏は、この村で空き缶などを利用したモザイク画を創作している。「釘画」と称されるそうした作品が地域の各所に展示され、街並みのアクセントとなっている。当地ではツーリストも創造力を発揮して無二の「釘画」にチャレンジできる。当日の日付を烙印すれば格好の旅の記念品となろう。12月はまたカラスミの季節でもある。劉厝の各所にカラスミ(ボラの卵)を干す景観が見られる。新鮮なカラスミは果物の梨とあわせるのがこちらの風習である。



 北港春生活博物館は七十年の歴史をもつ原木工場。この建物を女性オーナーとチェコの芸術家が力を合わせて、雲林ならではの個性的な生活博物館に変身させた。館内には鮮やかな彩の木彫や壁画が配されている。いずれもチェコ人の作家が雲林のイメージを作品にしたもの。工場で製作した木製家具が参観できるほか、木工DIY体験教室も開いている。園内には木造の典雅な喫茶室もあって、静かな午後の一時が過ごせる。


北港春生活博物館
Add:北港鎮劉厝里53-1号
Tel:+886-5-7831632
Open:火曜-日曜10:00-18:00,月曜休館
Ticket:100元(うち50元はクーポン)

朝天宮



 北港朝天宮は1700年の建造以来四百年の歴史を誇る。主に媽祖を祀り、国定史跡に指定されている。媽祖の生誕を祝う「北港迎媽祖」は当地最大の行事で、旧暦三月十九日には北港の家々で宴席を設け遠来の客をもてなす。媽祖巡行は台湾を代表する宗教民俗行事で、この日から旧暦三月二十三日の媽祖生誕日まで隊列は続く。宮前の商店街は年中参拝客でにぎわい、落花生・小吃など名物を販売する店舗が並ぶ。一方、共和街には工房が連なり、北港に伝わる切り紙などの工芸品を目にすることができる。


北港朝天宮
Add:北港鎮中山路178号

北港工芸坊
Add:北港鎮共和街2号
Tel:+886-5-7834595
Open:火曜-日曜10:00-16:00,月曜定休

武徳宮




 北港武徳宮は武財神「趙公明」を祀る。彼は東西南北の財神を率い、天下の金銀財庫を管理しており、「五路財神爺」とも称される。武徳宮の建築は壮観で、とくに廟前の藍色を帯びた金炉は台湾最大。企業のオーナーが社運の隆盛祈願に訪れることで知られる。廟のそばには台湾初といわれる廟宇喫茶室「樂珈琲」が設置され、その現代的風格が伝統の寺廟に彩りを添えている。2015年1月25日から28日まで百年来最大の祭典が執り行われる予定だ。


Add:北港鎮華勝路330号
Web:www.wude.org.tw


好住民宿



 銀行跡をリニューアルした特異な民宿。高いホールや大理石の建材、鉄枠の窓が保存されているほか、地下の金庫が異彩を放つ。客室を彩る絵画は当地の美術家に手によるもの。



Add:北港鎮公民路37号
Tel:+886-5-7826727
Web:www.0932587227.com.tw

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