ほっと、break ~ 小説にトライ!編 -sowa3
クローバーよし、あの若い主婦っぽい女の人にしよう―――


僕は1人の女性にターゲットを絞るとその人のやや斜め前に立ち、彼女が次の西宮で降りることを信じて待つ事にした。


西宮という街は、オフィス街ではなく住宅街だ。

会社がまったく無いわけではないがここはサラリーマンやOLを狙わず、どこか知り合いの家にでも行くのであろう主婦に狙いを定めるのが順当だと判断したからだ。


――西宮ぁ~、西宮ぁ~、まもなく西宮に到着しますぅ~

   西宮の次はぁ~桜夙川駅に停まりますぅ~――


間延びした車内アナウンスが流れた。

もうすぐ西宮駅に到着する。

こっちは朝からぐったりなんだ。

頼む、降りてくれ。頼む。


電車は速度を落とし、ゆっくりと駅のホームにすべり込む。


降りろよー、頼むよー、降りてくれよー。―――


車両が少し前後に揺れ、電車が完全に停車した。


さぁ、立て。まもなくドアが開くぞ。そのひざの上のカバンに手をかけて、立ち上がるための第一体勢に入ったらそのまま一気に立ち上がるのだ。―――


プシューッ!という音とともにドアが開いた。


ほら今だ!立て!そして降りろ!きっとあなたの知り合いがこの街で待っているんだろ?会いに来たんだろ?

会うのが久しぶりだからって、朝が少しばかり早いからってためらうことはない。

あなたはその為に今朝早起きしてこの電車に乗ったのだから―――クローバー


                                          ――――――つづく


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