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2016年12月30日(金)

2017年相場も予想外の展開が続く

テーマ:金融・マーケット・資産運用

いよいよ今日が大納会、そして明日は大晦日である。この年末年始は暦回りが良すぎて、マーケットの休日はわずか4日しかないが、有意義に過ごしていただきたいと思う。私自身、これほどお正月ムードを感じない年は初めてで、普通通り金曜日、土曜日、日曜日…という印象しかない。不思議である。さて、遅くなったが11月のポートフォリオの状況ならびに近況について記したい。

 

11月のマーケットは日米市場とも大幅に上昇する展開となった。

 

米国市場は4カ月ぶりに反発。10月の雇用統計は+16.1万人と予想の+17.5万を下回るものの賃金が+2.8%と7年4か月ぶりの高い伸び。7-9月のGDPは年率+2.9%と4-6月の+1.4%を上回り2年ぶりの高水準。大統領選挙は大半の予想を覆してトランプ氏が勝利したものの、上下院で共和党が勝利したため円滑な政策が進められるとの思惑から買い優勢となり3か月ぶりに過去最高値を更新。財政出動と減税への思惑から長期金利が1年4カ月ぶりの2.4%台まで上昇。11月のNYダウは19123ドルと前月より981ドル上昇し月間騰落率は+9.7%。ナスダックは5323となり134ポイント上昇の+6.3%となった。

 

東京市場は大幅続伸。トランプ氏勝利で急激に不安感が高まり開票日の日経平均は919円安となったが、翌日は1092円高と急反発。為替は一時100円まで上昇。米国の流れを受けてメガバンクが大幅に上昇。売買代金は2.6兆円程度で推移し活況に。日経平均は年初の水準にまで回復。日米金利格差から円安傾向の勢いが留まらず、為替は先月末の104.80円から今月末は112.65円へ。11月の日経平均は18308円で取引を終え、10月末の17425円から883円上昇し月間騰落率は+5.1%、Topixは+5.5%となった。一方、小型株市場はジャスダック平均が+2.3%、マザーズ指数は-1.5%と低調であった。

 

太田忠投資評価研究所のインターネットによる個人投資家向け「投資実践コース」 における11月のパフォーマンスは-0.5%となり、年初来-8.3%、累計では+132.1%(10月末+133.4%)とやや後退。11月末時点のポートフォリオの株式比率は49%で17銘柄を保有(10月末は41%で15銘柄を保有)。株式部分の含み益は+9.1%(10月末は+9.8%)。ただし、49%のうち現物株のウェートは19%、日経レバレッジETFの保有比率10%の実質ロング比率は20%でロングは合計39%。これに対し日経ダブルインバースETFの保有比率15%の実質ロング比率は-30%、純金ETF5%は株式とは逆の動きをするため、これらのロング比率は-35%。トータルでは4%のロングポジションである。

 

トランプ相場による熱狂が始まっている。大統領選挙前までの売買代金は連日2兆円割れであったが、3兆円を超える日が増えており、外国人投資家が牽引。一方、売り手は個人投資家と年金という構図である。「トランプ勝利⇒円高・株安」というシナリオが完全に崩れており、「財政出動・減税⇒ドル高・金利上昇⇒債券安・株高」の流れになっている。腰の据わった海外投資家の買いが入ってきていること、金融株が再上昇に転じたことでしばらく強い相場が続く可能性が高まっている。「米国の長期金利が2.50%を超えると株式市場がピークアウトする可能性があることにも留意」ともコメントしていたが、12月の利上げ後にどのような動きを見せるのかをウオッチする必要がある。

 

トランプ氏が来年の1/20に大統領就任となるが、それまでの間は楽観的シナリオが自由に描ける。さらに投機的な円安・株高が進む可能性がある。久々にポートフォリオはロングポジションに転じたが、過熱相場が修正されれば当然のことながらポートフォリオの修正も図っていく意向である。

 

2017年相場も予想外の展開が続くと思っている。暦年別のパフォーマンスでは下1ケタに「7」のつく年は非常に苦戦する年であるために注意が必要である。

 

 

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太田忠の縦横無尽 2016.12.30

「日本市場にとって12月は重要な月に」

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2016年10月30日(日)

予断を許さなくなった米大統領選挙

テーマ:金融・マーケット・資産運用

朝晩めっきりと冷え込みが厳しくなった。株式市場はハロウィンを境にして強含むというのがアノマリーであるが、10月はそれを先取りする形で膠着状態から抜け出し、久々に明確な上昇基調を演じた。さて、遅くなったが9月のポートフォリオの状況ならびに近況について記したい。

 

9月のマーケットは日米市場とも下落する展開となった。
 

米国市場は続落。8月の雇用統計は+15.1万人と予想の+18万を下回り利上げ観測が後退。加えて、8月の非製造業景況感指数は予想を大幅に下回る51.4となり6年半ぶりの低水準となり利益確定売りが優勢に。金利上昇懸念ならびに43ドル台まで下落した原油先物相場も嫌気され一時は18000ドル割れ。9月のNYダウは18308ドルと前月より92ドル下落し月間騰落率は-0.5%。ナスダックは5212となり98ポイント上昇の+1.9%となった。


東京市場も反落。予想を下回る雇用統計や軟調な米国の経済指標を受けてドルが売られ円が買われる展開となり、一時は100円台半ばまで上昇。日経平均は16400円台まで下落し8/26以来3週間ぶりの安値に。米司法省から140億ドルの支払いを求められたドイツ銀が急落し投資家心理が悪化。その後は日銀の「長短金利操作付き金融緩和」や大統領選TV討論会でのクリントン優勢が好感され買い戻しの展開に。売買代金は2兆円割れの低水準。為替は先月末の103.20円から今月末は101.00円へ。9月の日経平均は16449円で取引を終え、8月末の16887円から437円下落し月間騰落率は-2.6%、Topixは-0.5%となった。一方、小型株市場はジャスダック平均が+1.8%、マザーズ指数は+4.9%と堅調であった。

 

太田忠投資評価研究所のインターネットによる個人投資家向け「投資実践コース」 における9月のパフォーマンスは+1.1%となり、年初来-6.4%、累計では+137.0%(8月末+134.4%)とやや前進。9月末時点のポートフォリオの株式比率は50%で15銘柄を保有(8月末は47%で13銘柄を保有)。株式部分の含み益は+10.1%(8月末は+6.8%)。ただし、50%のうちダブルインバースETFの投資比率20%の実質ロング比率は-40%、純金ETFの10%は株式ではないため、純粋の株式のロングウェートは50%ではなく-30%である。8月末からのショートポジションは3ポイント低下した。

 

8月のコメントで「9月はダウンサイドリスクが高い1か月になる」「これまでにも増して慎重な姿勢が必要」「米国市場は景気動向や利上げの有無に関わらず、完全に膠着したマーケットとなっており、ちょっとしたイベントで下振れ懸念が高まっている」と述べていたが、不安材料に事欠かなかった。


年初から急落して株価が半値となっているドイツ銀行であるが、米司法省から140億ドルの支払いを求められたことに加え、複数のヘッジファンドが決済業務を他行に移管したというニュースで改めて警戒感が広がった。ユーロ安を引き起こすほどの事態にまで波及していないが、今後の動向には要警戒である。ドイツ銀行は巨額のデリバティブを抱えており(全世界のデリバティブ残高550兆ドルの10%にあたる55兆ドルを保有)、何か問題が起こった場合、世界の金融システムに影響を及ぼす可能性がある。

 

日銀は9月にETF買いを11回も実施し8063億円の買い付けをおこなったが、相場の上昇にはつながらなかった、加えて新たに発表した「長短金利操作付き金融緩和」であるが、実質的な追加的金融緩和ではなく、これまでのマイナス金利政策で長期・超長期金利が大きく落ち込んでいた点を是正するイールドカーブ・コントロールである。そもそも中央銀行が長期金利をコントロールした例は大昔の米国を除いてない。物価上昇率2%を達成する期限は取り払われたため、量的緩和は2年後にも枯渇する可能性がある。その点で今回の新たな政策は長期的には副作用が強いことには注意が必要である。

 

10月のマーケットは久々に明るい兆しが見られた。日経平均は9/5の直近高値17156円を超え、4/22以来半年ぶりの高値を回復。売買代金は依然として極めて低水準であるが、これまで売りに回っていた外国人投資家が買い越しに転じたことが大きい。

 

米国企業の決算は概ね堅調であり、TV討論会を受けてクリントン氏の優勢が高まったことで安心感が出てきたことが好感されている。一方、日本企業の2Qの決算発表は日本電産や富士通のように健闘している企業もあるが、多くの企業で下方修正が見られる。製造業だけにとどまらず消費関連でも不振な企業が見られ、東証一部企業のEPSはやや下落傾向となっているのには注意が必要である。

 

ところで、先週あたりから再びクリントン氏のメール問題がぶり返され、世論調査では再びトランプ氏との差が急速に縮まる兆しが出てきている。ブレグジットの前例があるため、気の抜けない動きである。最後に逆転ということになれば、マーケットはかなりの反応を示す可能性がある。

 

最近のレポートで述べているように米国株安懸念、欧州金融リスク、中国リスクなど我々を取り巻く環境は依然として不透明であり、日本市場が上値を追いかけるのは難しい。ポートフォリオのショートポジションは1か月前の-30%から現在は-15%まで落ちているものの、引き続き保守的な運用を継続したい。

 

弊社の個人投資家向け投資講座は随時受付中。
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太田忠の縦横無尽 2016.10.30

「予断を許さなくなった米大統領選挙」

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2016年08月31日(水)

再び日経平均は17000円を試す展開に

テーマ:金融・マーケット・資産運用

夏休みも今日で最後。最近、立て続けに台風が上陸、しかも東日本以北での上陸ということでやや戸惑いを隠せない。空を見上げればもはや秋の風情である。さて、遅くなったが7月のモデルポートフォリオの状況ならびに近況について記したい。

 

7月のマーケットは日米市場ともBrexitショックから立ち直る展開に。

 

米国市場は6か月続伸。6月の雇用統計は事前予想の+17.5万人に対して+28.7万人と5月の不調に反して大幅に改善してサプライズ。NYダウはイギリスのEU離脱前の水準を早々に回復し、過去最高値を1年2か月ぶりに更新。原油先物価格は月初の49ドル台から月末には41ドル台まで急低下したものの、FOMCが政策金利の据え置きを決定したため安心感。4-6月の企業業績は減益となったものの事前予想は上回る。7月のNYダウは18432ドルと前月より502ドル上昇し月間騰落率は+2.8%。ナスダックは5162となり319ポイント上昇の+6.6%となった。

 

東京市場は大幅反発。6月の日経平均はBrexitの影響を受けて-9.6%と急落していたが、7月は徐々に落ち着きを取り戻す展開に。米雇用統計の改善に加え、参議院選の与党圧勝で景気対策への期待が膨らむ。加えて「ヘリコプターマネー」への思惑から為替が一時107円台まで下落。「ポケモンGO」ブームにより任天堂関連銘柄が脚光。日銀の金融緩和は「ETF買い入れ額を年間3.3兆円から6兆円に増額」のみで失望感と安心感からマーケットは乱高下の様相に。売買代金は2.5兆円前後で推移。7月の日経平均は16569円で取引を終え、6月末の15575円から993円上昇し月間騰落率は+6.4%、Topixは+6.2%となった。一方、小型株市場はジャスダック平均が+1.5%、マザーズ指数は-8.8%となった。

 

太田忠投資評価研究所のインターネットによる個人投資家向け「投資実践コース」 における7月のパフォーマンスは-2.0%となり、年初来-5.8%、累計では+138.5%(6月末+143.3%)と後退。7月末時点のポートフォリオの株式比率は47%で13銘柄を保有(6月末は47%で17銘柄を保有)。株式部分の含み益は+10.8%(6月末は+14.5%)。ただし、47%のうちダブルインバースETFの投資比率20%の実質ロング比率は-40%、純金ETFの10%は株式ではないため、純粋の株式のロングウェートは47%ではなく-33%である。6月末の-15%からショートポジションが増加した。

 

7月はBrexitショックからの立ち直る相場展開となった。6月の為替は米国の利上げ観測後退、イギリスのまさかのEU離脱による経済減速懸念が引き起こした円高により単月で10円も円高が進んだが、突然降ってわいた「ヘリコプターマネー」への思惑から過度な円高に修正のかかる展開となった。

 

1Qの決算発表が終わった。マーケット関係者は「円高にも関わらず比較的堅調」との見方が多いものの、減収となる企業が目立ち、明らかに需要が後退しているとの印象を受ける。少なくとも1Q決算において業績を好感した動きはあまり起こっていない。また、正式に発表された28兆円規模の経済対策はすでに話題に上らなくなってきている。8月の初めにおいて「現在のところ日銀が購入金額を倍増したETFがアナウンスメント効果となっている」と言っていたが、すでにそうした効果も薄れつつあり「需給だけに期待するのは危険である。また、いびつな価格形成も懸念材料である」と指摘した通りの展開となっている。年間6兆円の買いといえども、マーケットがダウントレンドに入れば支える力にはならない。

 

8/26のジャクソンホールでのイエレン議長の講演会や、それを受けてフィッシャー副議長の発言で追加利上げへの期待が高まったことで、今週に入ってから為替は103円台まで戻って来た。日経平均は再び17000円台を目指す動きを見せているが、7月も8月も突破できなかった壁をもし突破すれば、やや楽観的ムードで日本株は景気敏感株を中心とした銘柄群が物色されるだろう。

 

次のイベントは9/2の雇用統計発表となる。直近の2か月間が非常に好調だったため、今回も好調であれば利上げムードが広がるだろう。これは円安を触発する形となり、日本株にとってプラスに働く可能性がある。弊社のポートフォリオはこのところ一貫して動かない姿勢を続けているが、まだしばらくは保守的なスタンスによる運用を継続するのが賢明と考える。

 

 

弊社の個人投資家向け投資講座は随時受付中。
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太田忠の縦横無尽 2016.8.31

「再び日経平均は17000円を試す展開に」

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