平成廿九年の春の初めに
大和心を詠める二首
千早振る神代のまゝの心こそ我が日の本の基なりけれ
詔承け謹むは敷島の大和の民の心ならまし
紀元節の物語りまうけつゝ詠める一首
言擧げをせでも傳はる國柄を言擧げすべき時ぞ來にける
匡志
【現代語訳】
平成29年の年頭にあたって
①大和心について詠んだ和歌二首
ちはやぶる 神代のままの 心こそ 我が日の本の もといなりけれ
(古事記上巻に描かれている神話の時代のままの日本人本来の心すなわち大和魂こそが、我が日本国の根幹をなしているのだなぁ)
みことのり 承け謹むは しきしまの やまとの民の 心ならまし
(聖徳太子の十七条憲法の第三条に「承詔必謹」(詔を承けては必ず謹め)とある通り、天皇陛下のおことばを謹み畏れる心こそが、日本国民本来の心であるはずだが、このような心を忘れてしまったかのような発言が、特に保守派の中で見られるのは本当に悲しいことである。日本人本来の心を取り戻してほしいものである)
②紀元節にさいたま共済会館で行う講演の準備をしながら詠んだ和歌一首
ことあげを せでも伝わる 国柄を ことあげすべき 時ぞ来にける
(言葉で説明などしなくても自然なかたちで我が国に伝わってきた国柄というものを、言葉で理論的に説明しなければならない時代が来てしまったのだなぁ)