2016-08-31 22:13:06

空き家対策×電力系統のオフグリッドハウス プロジェクト

テーマ:自己紹介

最近設計が始まったプロジェクトで、(仮)川崎オフグリッドハウスという建築の計画が盛り上がってきました。

地域社会の問題を解決するための地域の居場所+小さなカフェと防災拠点を、民間資本だけで実現しよう!という計画です。

 防災拠点として、井戸を掘り、多目的スペースとキッチンを作ります。地域のコミュニティーカフェのようなものを常設しつつ、多目的スペースでセミナーや教室などの学びや遊びの場を提供すること。使い方は限りなく広がっていく可能性を感じます。

 おもしろいのは、電力消費量を抑えることを考え詰めていくとき、「本物の」環境建築とは?という疑問にぶつかることです。ゼロエネルギーハウス(ZEH)という言葉は巷で聞くようになりましたが、電気代が一年を通してゼロ円、という程度の概念だったりして、売電価格が高いために実現していることも考えると、ゼロエネルギーではないこともあります。屋根に載せた3.0Kw程度の太陽光発電だけで、一年を通して快適に利用できる温熱環境を実現し、売電することなく、自前の蓄電池に蓄えた電気で夜間や雨天の電気を賄うオフグリッドハウスは、かなり厳しい条件です。リチウム型蓄電池はまだまだ価格が高く、大型のものは入れられないので、2kw程度の小さい蓄電池です。

 

そのような条件を満たす建築を作るためには、太陽光パネルだけでなく、太陽熱を直接取り入れる太陽熱温水器を使った暖房や、井戸を掘って地下水で冷房する方法、等で、今そこにある資源を使って、人間が快適に感じられる環境を実現する方法を考案中。

 木造でシンプルな片流れの平屋ですが、解体が簡単な基礎や工期を短く作れるシンプルな構造など、被災地支援施設やアジアの無電化地域に提供できる建築としてもオフグリッドハウスの可能性は広がります。建築がこういう普遍的なテーマに、チームでチャレンジする、というのはとても楽しい仕事だと感じます 

 

 

 

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2016-08-08 21:02:43

「中野区K邸」 着工しました。

テーマ:建築コラム
昨年から設計を進めてきました「中野区K邸」は、先週の木曜日に地鎮祭を行い、着工しました。音楽家のための小さなスタジオを持つ住宅です。


 当初、全部をコンクリート造で、と設計を進めてきたものの、見積もりの結果予算があわず、急きょ2-3階を耐火木造に変更する、という大きな決断をしました。それでも空間の質や断面デザインなどほとんど当初のままので木造に変更できたとことは、構造の梅沢先生に技術だと思います。
 さまざまな不安な時期を経て、やっと着工を迎えられたことは、設計者としては本当に感慨深いです。


晴れた気持ちの良いお天気で、式を取り行う猿田彦神社の宮司様が、最初に式次第、作法の手順を説明してくれました。このような宮司さんはめずらしく、暖かい雰囲気の地鎮祭になりました。



施主ご夫妻のご両親が参加されて、この家が無事に、安全に完成するよう、皆さんで祈りました。近しい人たちで集まって一緒に祈る地鎮祭は、宗教的な意味を除いても、とても大切な機会だと感じます。建て主のKさん、ご家族の皆様、おめでとうございます。



 この建物は、1階が半地下でコンクリート造、2-3階を耐火木造という混構造になります。木造でかつ耐火、というのは細部に注意が必要な、難易度の高い建築です。工務店も設計者もお互いに気を引き締めて、工事監理を進めて、丁寧に工事を進めていってもらいたいと思います。
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2016-07-25 21:46:20

祖師谷大蔵の住宅 ~2年越しの竣工写真撮影

テーマ:建築コラム
昨日の日曜日、雲の合間に夏の青空を臨む気持ちの良い天気の中、2014年に竣工した祖師谷大蔵のY邸の写真撮影を行いました。


竣工写真を、住まわれてから撮るというのは、住まい手の方の多大なご理解とご協力が必要で、竣工すぐに撮影することも多いのですが、生きた写真を撮るには住まわれて1年以上経過してからのほうが良いものだなと、実感します。今回は庭の成長を楽しみに、2年も待った甲斐がありました。


この家は中庭のあるコの字型の住宅で、南側にはヤマボウシやハナミズキ、カツラ、桜、梅など、花を咲かせる美しい樹木がたくさん植えられ、それがこの家をとても特別なものにしていました。



 どの部屋にいても、どこを歩いているときでも、中庭や、庭の緑、空の色が目に飛び込んできて東京とは思えない自然に包まれる空間体験になっています。庭には、めずらしい野鳥もやってくるようで、鳥の声やセミの鳴き声、老犬のハリーのゆったりとした姿が、人の調和して暮らす様子は、とても穏やかな優しい生活を想像します。
家族の平和、幸せ、というものがあるとしたら、こういう空間なのだろうなあと、思います。



 

このような庭を、家主のYさんご主人が自らデザインし、植樹し育てておられることを聞いたとき、うれしい驚きを感じました。これほどの庭愛を持って、楽しんでくださる方とは、初めてお会いしたときのお話しからは想像できませんでした。庭は蚊が出るから樹木は全部なくしてドライな中庭を作ってほしい、とおっしゃっていたのですから。
樹木や動物が共にある暮らしは、人の人生も性格も変えてしまう、という気がして、すごいことだと実感します。

撮影してくださったのは、元新建築におられた井上登さん。あらゆるカットを吟味して、丁寧にセットを整えて撮影してくださるのがさすがプロ。建築は、腕の良いカメラマンが撮影してくれること自体で、価値あるものになったように感じます。カメラマンの力は偉大です。撮影にご協力くださった家主のYさんご家族、カメラマンの井上さんに心から感謝しています。あとがとうございました。


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