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2014-12-27 17:41:42

Yさんのお宅の撮影~ 建築と家homeの違いについて

テーマ:建築コラム
今日は仕事おさめです。スタッフと事務所の大掃除。
古いカタログやサンプルなど、大量のごみを捨て、たまったほこりを追い払いました。最後の大掃除、新たな年を迎える準備ができる感じがして気持ちがよいです。

先日に、お住まい後の竣工写真撮影で伺った「steps 」。

竣工から4か月目のYさん宅を撮影させていただきました。撮影した写真を3枚だけ先にいただいたのでブログにアップします。



奥様が、お料理やお裁縫など、本当に暮らしの中のものを慈しむように手作りされる方で、さまざまなこだわりの小物やクッション、カーテンなどが入って、素敵な暮らしを感じました。庭の緑も元気に育っています。

撮影の間、建築の仕事とhomeの関係について、しばしば考える時間ができました。


建築家は建築をつくることはできるけれど、居心地の良い家「home」 をつくることはできません。Homeはそこに住む人や訪れる人を幸せにする生きられた空間で、建築の仕事の先にあるものですし、自立した性格のものです。でも、器としての建築の性格によって、homeの質は圧倒的に変わるとも思います。

href="http://stat.ameba.jp/user_images/20141227/17/ta50/b9/ab/j/o0300045013171468242.jpg">

どのような建築空間が、生き生きとしたhomeを生み出し、輝かせることができるのか、長年かけて追及しているテーマです。

光と緑の関係、ダイニングキッチンの位置、座る場所から見える風景、さまざまな要素を考えつつ、のびやかな空間を創造すべく、来年もがんばります。

今年一年、大変お世話になりました。来年は1/6~仕事はじめです。
皆様良いお年をお迎えください。
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2014-12-16 11:17:23

MASセミナー #17 開催レポート20141213

テーマ:建築コラム
先週の土曜日、MASセミナーを開催しました。今回から、「みんなで考える町と建築の未来」というテーマで、渋谷区外苑前の、日本建築家協会・建築家クラブで開催しています。これからの街や建築に必要なことを、参加者のみなさんと、対話型セミナーで一緒に考えてみましょう、という企画です。

そのときの様子を写真で紹介します。


今回のテーマは「癒される街・建築とは何か」です。

今回は4人の建築家がそのテーマについて10分づつ各自の考え、街や建築への想い、考え方を、お話ししました。今井氏は人の記憶がもつ、癒しの意味について。大倉氏は自然のある風景の大切さ水と緑の効果について、連氏は、時間の継続と参加型のまちづくりについてお話しされました。私は、癒しの建築としてイギリスのマギーズ・センターのあり方と建築、日本の「暮らしの保健室」のお話しをしました。地域開かれていて、WELCOMEされる場所。
誰でも予約無しで立ちよって、暮らしの相談ができる暮らしの保健室の話は、今の都市の孤立や高齢化の問題を解決するためにとても大切だという感想をいただきました。アンケートで「建築」というモノではなく、使われることによる人に与える効果についての話で、わかりやすく楽しめた」と感想をいただきました。自分の環境を見直してみようと思った、というご意見もあり、みなさんのアンケートをうれしく拝見しました。
レクチャーのあとは、懇親会で、ワインを片手に、先ほどのレクチャーについて直接お互いにお話ししました。その場でも参加者とパネリストがいろいろな話でもりあがり、親密な楽しいひとときを過ごしました。



レクチャーは、ただ座って聞いて帰るだけだと、すぐに忘れてしまう知識にしかなりませんが、自分が発言し、さらに懇親会で議論をふくらませる体験ができると、自分のこととして深く考えていただけるのではないかと考えています。そのうちに、身近な地域の中で何かやってみよう、と思える、そういう情報を提供できるセミナーにしていきたいと思っています。


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2014-12-10 12:25:53

暮らしの保健室 ~地域の居場所に必要なこと

テーマ:建築コラム
先日、かねてから行きたかった新宿戸山ハイツの「暮らしの保健室」に行って来ました。


施設を創設し、運営を取り仕切っておられる秋山正子さんに直接お話を伺うことができました。秋山さんは訪問介護のパイオニアとして、長年在宅介護、看取りの仕事をされてきた経験をお持ちの素晴らし方です。

戸山ハイツは昭和43年~51年に建設された総戸数3000、住民数7000人の大団地です。そして、この時代の団地の例にもれず、高齢化率は45%。その戸山ハイツ1階商店街の一角に「暮らしの保健室」があります。



がん患者さんの相談やさまざまな病気への不安や暮らしの困りごとなど、だれでも、いつでも、予約なしでぶらっと立ち寄って相談できる、ホスピタリティーあふれる開かれた場所です。

資格を持った訪問看護婦さんも常駐されており医療との連携がスムースです。何もなくてもお茶を飲んで話を聞いてくれる、という地域住民の居場所として、木曜日には200円ランチも提供されたり。
秋山さんの運営される訪問介護ステーションとしても、地域包括ケアのステーションとしても、とても充実した役割を持っています。

玄関の引き戸はいつも少し開けています。木のガラス貼りの風除室があって、目の前を通った方が玄関先で躊躇しておられたら、ボランティアのスタッフや秋山さんがさっと外に出て、どうぞ、と声をかけています。敷居を低く、誰でも入ってこれる工夫や思いやりがあふれた活動のあり方を感じました。このようなスペースには、いつでも人がいて、ウェルカムされるということが本当に大切なのだと実感します。

この日はボランティアの女性が3人、お茶を出したりしてくださいました。

 相談室は、医療対象行為にはならなおので予算もかけず、小さなスペースになってしまうことが多いのに、秋山さんはしっかり費用をかけて空間を自然素材とデザインにこだわって作られたそうです。木の窓や間接照明、ホタテのしっくりや土佐和紙の天井、無垢材の床、ひのき貼りのトイレや台形に仕切られたパースペクティブな空間。空間の性格が人に及ぼす影響をとても大切に考えておられる話を聞き、建築を設計するものとして本当にうれしく、感動を覚えました。


使う側の目的、ソフトと建築というハード。両方が融合する建築として、イギリスのマギーズセンターを参考にされたそうです。一人暮らしが増え、孤独や貧困が社会に広がる日本の中に、このような場所はいくらあっても足りないくらいだと・・。

この事業は国の補助金、地方の助成金で運営されているようですが、一番の要は秋山さんのような「人」の存在と、支えてくれるボランティアさんたち。人が一番重要なんです。それに加えて、ハードとしての建築は、その事業の存在をアピールし、成功させ、次に続くため、人を説得するうえでとても大きな力になる、とおっしゃる秋山さん。この暮らしの保健室も改装にお金をかけて本当によかったと。人が心の鎧を脱ぎ、安らぐ空間は、外部、緑・庭と街なみとの連続性、キッチンがあること、居心地のよいテーブルコーナーがあること、といった「家」のような空間であることが大切だとおっしゃいます。このような活動のための場所をつくることは建築家の最高の夢だ、と感じます。

秋山さんとのツーショット。(*^_^*)

「人が自分の力を取り戻す場所」、地域にどんどん広がっていくことを願っています。


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