2009-01-28 13:23:15
永遠には続かない米資本の本国回帰、ガイトナー発言で市場に緊張感
テーマ:関連ニュース-欧州・米国
日が昇る国と現在は日が沈みかけてる国、それを静観する日付変更線。
力関係がはっきりしちゃってますね。
永遠には続かない米資本の本国回帰、ガイトナー発言で市場に緊張感 2009年 01月 28日 12:14 JST
[東京 28日 ロイター] 米金融危機でもドルが相対的な強さを保っている背景には、米国資本が在外資産を取り崩し、資金を本国回帰(リパトリエーション)させている現象がある。
この動きは為替市場で外貨売り/ドル買いをとなり、ドルの支援材料だ。しかし、対外純債務国である米国のリパトリはいずれ一巡することが予想され、その後は、円滑な対外借り入れの継続が米国にとって死活問題となる。
他方、ガイトナー新米財務長官は対米債権国である中国の通貨政策を名指しで批判、既に不安定化している外国資本の対米流入をいっそう冷え込ませるリスクを冒しているようだ。
<リパトリの痕跡>
米国資本(米企業、ファンド等)のリパトリは、昨年前半から本格化している。
国際収支統計によれば、米国人が保有する対外資産(デリバティブを除く)は、2008年第2・四半期に1026億9800万ドル(約9兆円)減少し、第3・四半期にも95億0500万ドル減少した。対外資産の減少は、米国人が在外資産を取り崩して、資本を本国回帰させた証しだ。
1960年の統計開始以来、米国の対外資産が四半期ベースで減少したのは10期のみで、2期連続で減少したのは昨年が初めて。第2・四半期の減少幅は過去最大となった。
日本の統計では、米投資家(居住地ベース)が2008年1―11月に本邦証券(株式及び債券)を2兆1108億円売り越したことがわかる。米投資家の対日証券投資は一昨年まで活発で、2007年までの3年間に約9.6兆円買い越している。
米国人が特に昨年第2・四半期に大幅なリパトリを進めざるを得なかったのは、海外の民間資本が米国から撤退したためだ。
同期に、海外の公的資本は1400億ドル超流入したが、民間資本は1200億ドル以上の規模で米国から流出した。このため米経常収支赤字を決済するための資金が不足し、米国人が資本を本国回帰させたという構図だ。
<ガイトナー発言の真意>
リスクに敏感な民間資本の対米流入が今後一段と不安定になることが予想される中、米財務長官に指名されたティモシー・ガイトナー氏は、日本と並んで世界最大級の対米債権国である中国の為替政策を批判した。
ガイトナー氏は22日、強いドルは米国の利益、との見解を明らかすると共に、中国が為替を操作しているとオバマ大統領は確信している、と述べた。
「広範にわたるエコノミストの見解に基づき、オバマ大統領は中国が為替を操作していると確信している。大統領は中国の為替制度改革を求め、利用可能なあらゆる外交手段を積極的に講じる姿勢を示している」とガイトナー氏は述べた。
この発言について、東海東京証券のチーフエコノミスト・斎藤満氏は「ドル安の進行は海外資本の円滑な流入を阻害するので、債権者にも配慮し『ドル高は国益』という看板を一応は掲げている」ものの、「2兆ドル規模に拡大する見込みの連邦政府の借金の負担を軽くする為に、米国にはインフレ待望論があり、このためにドル切り下げが必要との認識が根底にはある」と分析する。
一方、中国人民銀行(中央銀行)の蘇寧・副総裁は24日、このガイトナー氏発言について、誤解を招く発言だとし「発言は事実に反するだけでなく、金融危機の原因の分析を誤った方向に導く」と反論した。
中国の反論を受け、米国サイドは一転防戦に回った。
ギブズ米大統領報道官は26日、ガイトナー発言について、オバマ大統領が選挙期間中に示した見解を繰り返したのであって、正式な結論ではないとした。
ガイトナー発言を受け、米国が4月に発表する為替報告で、中国を為替操作国に正式認定するのではとの見方が高まっているものの、ギブズ報道官は、オバマ政権がそうするかは依然、議論の余地があることを示唆した。
中国の米国債保有残高は2008年11月末時点で6819億ドルと世界最大で、2位は日本の5771億ドルとなっている。
主な対米債権国が、保有米債を売れば、債券価格が下落し、自らのポートフォリオが傷むため、債権国は自縄自縛に陥り、大量に売却できないという思惑も市場にはある。
しかし、「中国が日本のように漫然と米国債を持ち続けるという思い込みが、全く的外れなことは追々証明されるだろう」(ファンド・マネージャー)との声も聞かれる。
米国のリパトリが一巡し、公的及び民間資本の対米流入が、米経常収支赤字の決済に十分な額に達していなければ、ドルが下落するだけでなく、米国は厳しい国内調整を強いられる。
米国の貿易赤字は昨年10月に567億ドルだったが、11月には404億ドルと急減し、調整の足音が聞こえてくる。
力関係がはっきりしちゃってますね。
永遠には続かない米資本の本国回帰、ガイトナー発言で市場に緊張感 2009年 01月 28日 12:14 JST
[東京 28日 ロイター] 米金融危機でもドルが相対的な強さを保っている背景には、米国資本が在外資産を取り崩し、資金を本国回帰(リパトリエーション)させている現象がある。
この動きは為替市場で外貨売り/ドル買いをとなり、ドルの支援材料だ。しかし、対外純債務国である米国のリパトリはいずれ一巡することが予想され、その後は、円滑な対外借り入れの継続が米国にとって死活問題となる。
他方、ガイトナー新米財務長官は対米債権国である中国の通貨政策を名指しで批判、既に不安定化している外国資本の対米流入をいっそう冷え込ませるリスクを冒しているようだ。
<リパトリの痕跡>
米国資本(米企業、ファンド等)のリパトリは、昨年前半から本格化している。
国際収支統計によれば、米国人が保有する対外資産(デリバティブを除く)は、2008年第2・四半期に1026億9800万ドル(約9兆円)減少し、第3・四半期にも95億0500万ドル減少した。対外資産の減少は、米国人が在外資産を取り崩して、資本を本国回帰させた証しだ。
1960年の統計開始以来、米国の対外資産が四半期ベースで減少したのは10期のみで、2期連続で減少したのは昨年が初めて。第2・四半期の減少幅は過去最大となった。
日本の統計では、米投資家(居住地ベース)が2008年1―11月に本邦証券(株式及び債券)を2兆1108億円売り越したことがわかる。米投資家の対日証券投資は一昨年まで活発で、2007年までの3年間に約9.6兆円買い越している。
米国人が特に昨年第2・四半期に大幅なリパトリを進めざるを得なかったのは、海外の民間資本が米国から撤退したためだ。
同期に、海外の公的資本は1400億ドル超流入したが、民間資本は1200億ドル以上の規模で米国から流出した。このため米経常収支赤字を決済するための資金が不足し、米国人が資本を本国回帰させたという構図だ。
<ガイトナー発言の真意>
リスクに敏感な民間資本の対米流入が今後一段と不安定になることが予想される中、米財務長官に指名されたティモシー・ガイトナー氏は、日本と並んで世界最大級の対米債権国である中国の為替政策を批判した。
ガイトナー氏は22日、強いドルは米国の利益、との見解を明らかすると共に、中国が為替を操作しているとオバマ大統領は確信している、と述べた。
「広範にわたるエコノミストの見解に基づき、オバマ大統領は中国が為替を操作していると確信している。大統領は中国の為替制度改革を求め、利用可能なあらゆる外交手段を積極的に講じる姿勢を示している」とガイトナー氏は述べた。
この発言について、東海東京証券のチーフエコノミスト・斎藤満氏は「ドル安の進行は海外資本の円滑な流入を阻害するので、債権者にも配慮し『ドル高は国益』という看板を一応は掲げている」ものの、「2兆ドル規模に拡大する見込みの連邦政府の借金の負担を軽くする為に、米国にはインフレ待望論があり、このためにドル切り下げが必要との認識が根底にはある」と分析する。
一方、中国人民銀行(中央銀行)の蘇寧・副総裁は24日、このガイトナー氏発言について、誤解を招く発言だとし「発言は事実に反するだけでなく、金融危機の原因の分析を誤った方向に導く」と反論した。
中国の反論を受け、米国サイドは一転防戦に回った。
ギブズ米大統領報道官は26日、ガイトナー発言について、オバマ大統領が選挙期間中に示した見解を繰り返したのであって、正式な結論ではないとした。
ガイトナー発言を受け、米国が4月に発表する為替報告で、中国を為替操作国に正式認定するのではとの見方が高まっているものの、ギブズ報道官は、オバマ政権がそうするかは依然、議論の余地があることを示唆した。
中国の米国債保有残高は2008年11月末時点で6819億ドルと世界最大で、2位は日本の5771億ドルとなっている。
主な対米債権国が、保有米債を売れば、債券価格が下落し、自らのポートフォリオが傷むため、債権国は自縄自縛に陥り、大量に売却できないという思惑も市場にはある。
しかし、「中国が日本のように漫然と米国債を持ち続けるという思い込みが、全く的外れなことは追々証明されるだろう」(ファンド・マネージャー)との声も聞かれる。
米国のリパトリが一巡し、公的及び民間資本の対米流入が、米経常収支赤字の決済に十分な額に達していなければ、ドルが下落するだけでなく、米国は厳しい国内調整を強いられる。
米国の貿易赤字は昨年10月に567億ドルだったが、11月には404億ドルと急減し、調整の足音が聞こえてくる。




