『乱暴と待機』

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監督・脚本　冨永昌敬
音楽　大谷能生
主題歌　乱暴と待機/相対性理論と大谷脳生

出演　浅野忠信、美波、小池栄子、山田孝之

（あらすじ）

番上貴男（山田）・あずさ（小池）夫妻が引っ越して来る。
夫は年下で無職、あずさは妊娠中ながら働きに出ている。

貴男は引越しの挨拶回りで、
奈々瀬（美波）という変わった女と知り合う。
グレイのスウェットに黒縁メガネ、いつも他人の機嫌を伺う面倒臭い女だった。

貴男の話を中座させてはいけないと我慢して、失禁してしまう奈々瀬。
彼女は「お兄ちゃん」と呼ぶ山根（浅野）と暮らしている。
彼は足を引いて歩いていた。

奈々瀬を見て、あずさは激怒する。
２人は高校時代の友人だったが、あずさは奈々瀬に男を盗られた経験があるのだ。
あずさは嫌がらせを繰り返し、山根と奈々瀬が兄妹でないことも見抜き、
山根にも食ってかかるが、彼も変わった男だった。

山根は復讐のために奈々瀬を軟禁していた。
彼女は自分への憎しみがある限り、彼は自分と一緒にいると考えていた。

貴男は奈々瀬に関心を持ち始め、人から嫌われたくない奈々瀬の性格につけこんで
関係を持つようになった。
そんな２人を山根は屋根裏から覗いていた。あずさはそんな彼の行動に気づいている。

浮気現場を見たあずさは激高して破水し、山根の屋根裏の件もばれた。
彼は奈々瀬を解放すると、家を出て行った。

－あずさは出産し、貴男と奈々瀬は一緒に暮らし始めた。

足も治り、すっかり印象の変わった山根が訪ねて来た。

彼は両親が事故で亡くなったのは奈々瀬の不適切な言葉が原因だった、と思っていたのだが、
あずさの指摘でそれは適切だったことに気づいた。

復讐する理由がなくなり、去ろうとする山根に奈々瀬は自分の思いを告白した。

山根はわざと事故に遭い、ふたたび奈々瀬と暮らし始めた。

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（感想）

本谷有希子の舞台劇の映画化。

出演者４人が現実感ある怪演で、面白かった。
特に、山田のテキトーさは出色。
予想外の美波の尻出しにびっくり。

突き詰めれば、愛なんてこういうものかも知れない、と思う。

他人から見れば滑稽で理解出来ないことでも
２人の間に高揚があれば、それでいいんじゃないの？っていうことを
極端に表した感じだった。

映画だけの付け足しらしい、ラストの事故はいらなかったと思う。
愛の告白をして、抱き合っておしまい、で良かったんじゃないかな。

★★★関連作品レビューへのリンク★★★

浅野忠信　

劔岳　点の記
小池栄子　

20世紀少年　最終章・ぼくらの旗
山田孝之　

鴨川ホルモー

オフィシャル・サイト
http://ranbou-movie.com/