竹谷とし子です。

8月オープンしたての特別養護老人ホーム、東京都足立区の「花畑あすか苑」を視察させていただきました。

建物に特徴があり、1階部分が鉄筋コンクリート、2階から5階が木造という作りです。



すべて鉄筋コンクリートを使うよりも、工期が短縮でき建設費も抑えられたということでした。


デメリットは、壁で支える工法のため、リハビリ室など広い空間を鉄筋コンクリートに比べて自由に作りにくいということでした。




今、日本全体で、建設需要の高まりと人手不足で、建設費が高騰しています。提示した価格では引き受けられる業者がいない、という入札不調も相次いでいます。木造の中高層建物が普及し、人手不足と建設費高騰の影響を軽減できれば助かります。


また、新たな木材需要が創出されれば、国内の林業再生、地方の産業・雇用の増加が期待できます。



車いすが通れるウッドデッキのような広いベランダ。



車いすで移動するご利用者様が食事をする時の椅子。

脇が安定します。




地域の方々にも開放する予定のカフェ。

災害時には避難所に。



今回の視察の目的は、高層木造建物の調査でしたが、ご利用者様へのきめ細やかな配慮や地域との共生、職員の方々のタブレット端末活用など随所にこだわりが感じられる特別養護老人ホームで、介護施設の取り組みそのものも大変参考になりました。

視察を受け入れていただき、ありがとうございました。


こちらの建物で使われたものとは異なりますが、国土交通省と林野庁は、CLT(直交集成板)普及に関する具体的な施策の内容とスケジュールを幅広く周知することにより、取組を促進するため、「CLTの普及に向けたロードマップ」を発表しています。

※CLT:ひき板を繊維方向が直交するように積層接着した重厚なパネル

国土交通省 CLTの普及に向けたロードマップについて

http://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_000551.html