1 | 2 | 3 | 4 | 5 |最初 次ページ >>
2006-02-08 08:38:54

ギャルを卒業したガール。働く女たち。

テーマ:小説
奥田 英朗
ガール

奥田英朗の新作である。


ギャルを卒業したガールたちのお話。


みんな30を過ぎた働く女だ。


帯には堂々と、「30代、OL、文句ある?」の文面。


帯の裏には、この本を読んだときの効能まで書かれている。


ワーキングマザーがいたり、いつまでも若い格好の女性がいたり、旦那より稼ぐ妻がいたり、一回り違う男に恋してしまう上司がいたり・・・・・。いろんな30女が描かれている。


この作品は、数人の女性がそれぞれの話を進めていく形の短編小説なのだが、そのどれもが爽快感に満ちているのがいい。


奥田英朗の独特の描写で、おもしろおかしく話が書かれている。


30代OL、崖っぷちって固定観念がふっとんでしまうのだ。


僕には、30代の女性の悩みなんて分からないけれど、その悩みを絶妙に描けている小説ではないかと思う。男性の僕ですら、共感抱いてしまうのだから、女性が読まれたらさらに共感するに違いないだろう。


と、思った。


年をとり、回りも変化していき、結婚を考えたり、子育てを羨んだり、いろいろ思い悩むことはあるかもしれないが、それでも「働く女」を忘れない、譲らない姿は、「カッコイイ」と思えてしまうものがあった。

AD
いいね!した人  |  コメント(7)  |  リブログ(0)
2006-01-22 10:20:28

星々の悲しみ

テーマ:小説
宮本 輝
星々の悲しみ

大学受験のために予備校に通う少年。いつの間にか、予備校に通うことよりも図書館にいくことが多くなる。ついには126篇もの小説を読破してしまう。図書館でみかけた大学生のお姉さんに恋心を抱いたのがきっかけて通うようになったのだが。

おかしな二人組みに出会い、共に青春を分かち合っていく。少年の妹に恋をする草間とハーフのような綺麗な顔だちの有吉。

喫茶店「じゃこう」で盗みだした絵画「星々の悲しみ」。

少年たちの青春を巧みに描いた短編小説。


この作品にはタイトルの「星々の悲しみ」以外にも、いくつかの短編が収録されている。


時代はまだ結核が大病だった時を背景としている。


物語の締めくくりが、ハッピーエンドで終わるのではなくて、読み手にとっては消化不良のような締めくくりがおおくあった。


ただそれは、筆者が時代に投げかけている疑問符のような気がしてならない。


病気が治るだとか、青春の恋が成就するだとか、そんなことが目的でもなければ描いている作品でもない。


物語は終わっても人生は続いていく


小説が与えるものは単純に幸福に満ちた感動だけではなく、人生そのものになげかける「なにか」を感じさせてくれた気がする。


宮本さんの描くストーリーには、そんな深みを感じずにはいられない。


筆者が意図するところはまた別にあるのかもしれないが、僕が小説から読み取れたものが筆者が意図しない未知の部分を描けていたら、それはそれで良い作品だったということだろう。

AD
いいね!した人  |  コメント(4)  |  リブログ(0)
2006-01-15 16:06:26

昔の自由度・・・

テーマ:小説
村上 龍
限りなく透明に近いブルー
はてなより
大学 在学中の1976年限りなく透明に近いブルー 』で群像新人文学賞 、第75回芥川賞 を当時最年少受賞。

今回読んだ作品は、村上氏の今を支える一つだといえる。
この作品から、彼の躍進がはじまったのだろう。

それにしても、内容に驚いた。村上氏の作品を読みなれているいる人にとっては、そうでもないのかもしれないが(僕も何冊が読んでいるが・・・)、その破天荒さには若い力を感じた。

破天荒という表現は適切ではないが、過激な要素を題材にした作品であった。

覚せい剤、マリファナ、乱交パーティ、リストカット、暴力・・・言葉を聞くだけで、凄まじい想像がかき立てられそうそうだ。

この作品が格式の高い芥川賞を受賞をしたのは、やはり時代の違いもあったのだろう。

今だったら、どうなのだろう?

文学という面でみたら、どのような題材でも問題ないのだろうか。

過去の自由度の高さに、また現在との違いが伺える。

内容は、とても24歳と若い年齢の村上氏が書いたとは思えないほどに、文章にもセンスが溢れている。こんな表現力があったのだから、この人は怪物だなと今にして思う。だからこそ今の村上龍があるのだろう。
AD
いいね!した人  |  コメント(6)  |  リブログ(0)
2006-01-14 10:12:47

ヤザキケン=村上龍?

テーマ:小説
村上 龍
はじめての夜 二度目の夜 最後の夜

小説家ヤザキは、二十年ぶりに初恋の人に会う。アオキミチコ、かつて恋したその人も四十を過ぎていた。経過した時間とは無関係なのか、二人は「はじめての夜」を過ごす。エリタージュで食べる豪華な食事の数々、思い出される過去。どれもが懐かしくて、出される料理のように味わいぶかいものだった。

映画にもなって話題になった村上氏の代表作69。その作品にも登場してくるのがヤザキケンという人物だ。69は、村上氏の過去の話を題材に、小説化したもののようだが、今回登場してくるヤザキケンも内容からするに、ほぼ同一人物と考えてよさそうだ。若干の違いはあるだろうけれど(そこはあくまで小説だし)。
20年後のヤザキケンの姿が描かれている。しかも初恋の人からの電話からはじまる再会の物語。

料理の描写がものすごく細かかったのが印象的だ。それぞれの項目のタイトルも料理の名前になっている。

フレッシュフォアグラのソテーと大根の甘煮
キノコ類の軽いクリームスープ エリタージュ風
多久牛のポワレ 粒マスタード入りの香草風味

などなど、よだれが今にもたれてしまいそうな程の料理の数々。名前だけでお腹いっぱいになってしまうのではないか。そんなことはないか。。。。

項目のページには、料理のタイトルとその説明も書かれているからわかりやすい。料理の雰囲気だけでなく、本当に順を追ってコースを楽しんでいるような気分になってしまうのだ。その分お腹もすいてしまうのが欠点だが。

勘違いしないで欲しいのは、この小説は料理本ではないことだ。

初恋の人との二十年ぶりの再会がもたらすものはなんなのか、、、
お互いに家庭があるにもかかわらずに迎える「初めての夜」とは、、、

矛盾に頭が支配されそうになりながらも、その瞬間を永遠のように感じることが大切だとヤザキは思っていた。

不倫といってしまえば、それでおしまいなのだが。きっとそれだけではない、お互いの中にしかわからない綺麗なものがあるのだろうと、そんな予感めいたものを感じさせられる。

村上氏の著書69を読んでから、この作品に目を通すのもおもしろいだろう。

いいね!した人  |  コメント(9)  |  リブログ(0)
2006-01-13 17:42:06

池袋ウエストゲートパークⅡ

テーマ:小説
石田 衣良
少年計数機―池袋ウエストゲートパーク〈2〉

最近嵌っているのがこれ。


シリーズを全て読みたいと思い、現在2作目だ。


この小説の良いところは、短編になっていて、どのストーリーから読んでも分かり易くおもしろいところだ。


他にもいいところはたくさんあるのだが(もちろん中身があってこそ)、シリーズ化されてて、尚且つ短編として楽しめる小説はなかなかない。


個々の話だけで、十分楽しめるのだから、筆者の力量が分かる。


まぁ石田衣良さんの作品だから、皆さんご存知のところだろうけれど。。。


相変わらず、ドラマのストーリーとは大分違っているけれど、それはそれで楽しい。


むしろその方が楽しいのかもしれない。


小説を忠実に限界まで再現しようとする努力もいいかもしれないが、それぞれの良い面(映像と文章の違い)を引き出すためのストーリー作りが必要だ。


むしろ映像で表現するのだから、小説とは異なっていて当然なのだろう。


僕は、映像の作品と文章の作品を比較することはあまりない。


比較といっても、「小説の方がおもしろい」だとか「映画の方が良かった」だとか、そういう次元の話だけれど。


それが悪いという話ではなくて、前述したように映像と文章は異なっていて当然の世界だと認識しているからだ。


だから、池袋ウエストゲートパークもドラマとしての良さ、小説としての良さが別々に存在するのだ。僕の中で。


単純に、「ドラマの方が楽しかった・・・・」といって読んでしまったらつまらないしね。


それに文章のいいところは、登場人物や描写を自分の好きなように、膨らませられるところにあると思う。


ある程度、筆者の意図するところはあるとしても、どんな文章表現も読者の頭の中で映像化するのは、個々の自由であるし、筆者の手の届かない領域であるのはまちがえないのだから。


だから、僕の頭の中ではマコトは長瀬トモヤみたいに格好いい顔ではないのだ。


シリーズ第3弾、第4弾と続きが気になるな~。


はやく僕の頭の中に映像化されるのを待つ。

いいね!した人  |  コメント(3)  |  リブログ(0)
2006-01-11 05:50:01

久しぶりに・・・

テーマ:小説
正月休みはとっくに終わっているはずなのに、だいぶ間をあけてしまった。

改めて、「あけましておめでとうございます。」


なんて言ってしまいそうな気分になる。


久しぶりなので、小説でも紹介しちゃいますかな~。


・・・・・・


乙一
きみにしか聞こえない―CALLING YOU

乙一さんのもぅ一つの顔とも言うべき作品だ。


僕の中では、作中に殺人者がでてきたり、体を刻んでいたり、、、、


そんなイメージの強い作家だが、もぅ一つの作風を読んだ。


乙一さんは「感動物」と「グロテスク物」をうまく使い分けることのできる人なのだと思った。


それだけ作家として力があるということなのか。


今作品は、3つの短編からなっている。


1つ目と2つ目は、よかったけど、3つ目の作品は、どうも好きになれない感じだった。


頭の中でかけられる携帯電話


傷を自分の体に移してしまう


なんてことができる人が登場する。


不思議な能力を絡ませて、感動ものを書いていた。


僕としては、「グロテスク物」を書く乙一さんの方が、好きなのだがそれは人の好み次第だろう。


いつも思うが、乙一作品はとても読みやすくかかれている。


難しい言葉が少ないので、僕にはぴったりだったりする。


いいね!した人  |  コメント(6)  |  リブログ(0)
2006-01-04 06:45:14

豊潤な人生。

テーマ:小説
伊坂 幸太郎
ラッシュライフ
伊坂幸太郎さんの作品は、今回がはじめてだった。

なんていっていいかよくわからないが、とにかくあっという間に読んでしまった気がする。


実際には、チョコチョコと読み進めていたので、かなりの時間を要したはずなのだが、それがあっという間だった感じがしたのだ。


おかしな感覚。


ラッシュライフのラッシュとは、英語で次のような意味がある。(すべて形容詞)


lash「むちうつこと」

rash「無分別な、軽率な」

lush「豊潤な、景気のいい」

rash「突進する、殺到する」


4つの意味が含まれるタイトル。その物語にも4つのストーリーが展開されている。さらに10人以上の人間模様まで描かれている。


なぜか拳銃を手にする無職の男

愛人の奥さんを殺害しようとするカウンセラー

神出鬼没の泥棒

神を信じる青年


彼らを中心に、物語は動いていく。絡まっていく。


全て読み終えて、どれだけ様々な人生が蜘蛛の巣の網目のごとく、交錯をしているのかがわかる。


一瞬で読んだような気がした、、、

といったが、実際にそう感じたのは、複雑にからまった人生の流れに僕も乗っかるかのようにいられたからかもしれない。


そのような印象を与えるくらい小説に力が、からくりがあった。そして感性の面を刺激する、たくさんの人間のありのままの姿を描いていた。


最後の一文はこう締めくくられている。


ラッシュライフー豊潤な人生。


どんな人生も、そうなのかもしれない。



いいね!した人  |  コメント(9)  |  リブログ(0)
2005-12-31 09:26:47

話し短すぎ。。

テーマ:小説
佐藤 雅彦
トゥーチカと飴

お菓子屋さんの特別な飴が大好きなトゥーチカ。それには秘密があった。

ある時、大好きな飴の味が変わってしまったことに気づく。子どもの心を描いた短編の物語。

 

最近注目している佐藤さんの本だ。


それにしてもこの人は、多才だ。本当にそうだと思う。


以前読んだ、「プチ哲学」はイラスト(4コマ漫画みたいなの)と捻った考え方を混ぜた物だった。イラストも文も、ご自身が書いている。


今回のは、小説(童話?物語・・)みたいなものだ。


以前読んだものとは、全く異なるものなのに、オリジナリティが溢れている。


すごいな~、うらやましいな~、と思うばかりだ。


この本アマゾンで購入したのだが、値段のわりにボリュームがないのにも驚いた。5分で読み終わる。


どうやらそちらにも、オリジナリティが溢れているようだw

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2005-12-19 06:04:20

ドラマから小説

テーマ:小説
池袋ウエストゲートパーク 石田衣良

この作品を小説でみたのは初めてだった。ドラマでは大好きで、再放送もレンタルも含めて、数回に渡って見た気がする。

小説を読み進める上で、原作とドラマの内容がだいぶ違うのが分かった。とゆうより、初めて知った。

一番驚いたのは、小説からドラマの脚本を書いたクドカンに対してだった。いい意味で、あの人はやっぱりすごい。

だって、めちゃくちゃ工夫されてるんですから。。。

これはドラマをみてからだから言える感想だと思う。

もちろんドラマ「池袋ウエストゲートパーク」の面白さは、脚本の力だけではないけれど。

原作→ドラマ(映画)と
ドラマ→原作
この順番次第で、作品に対しての感じ方が変わることが分かった。

ついでに読み方も変わる。

とくにドラマをみてからだから、映像の先入観があり、イメージしやすかったり、しにくかったりだった。まぁ良くも悪くもだが…

原作を読んだら、またドラマをみたくなってしまった。

DVD出てるのかな~。
小説の続きも気になる。目指せ全巻読破!
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2005-12-12 05:48:58

動物とお話

テーマ:小説
いしい しんじ
ぶらんこ乗り

ぶらんこに乗るのが得意で、動物とも話をする。指をならすのも上手。おまけに物語を作る天才。そんな男の子のお話。
男の子の姉がノートを発見することで、話は始まる。姉の視点で男の隠された思いが紡がれて行く。

一つの作品が、連作の短編となっていてとても読みやすかった。

男の子は、声を失ってからたくさんの物語を書いていた。
動物と話ができるようになり、ちょっとした動物の知識も知ることができた。

コアラが食べているユーカリの葉は、猛毒で動物の中でもコアラしか食べない。

とか、

ゾウの回りに転がっている黒い玉は、ハトの死骸で、ゾウの足で丸められているそうだ。それをローリングと呼んでいる。

なんてことも、男の子の作った話の中に盛り込まれている。

それは全て、動物たちから聞いた話なのだ。男の子が。

僕がいしいしんじさんの小説を読んだのは、初めてだったけど、彼の作品が幅広い年代に支持されるのも分かる気がする。

まだ「ぶらんこ乗り」だけだが、簡単にみえるような描写なのに、なぜか深みを感じさせる。

物語はせつなく書かれているが、そんな中に暖かみを感じる不思議な作品だった。
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 |最初 次ページ >>

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

    PR

    ブログをはじめる

    たくさんの芸能人・有名人が
    書いているAmebaブログを
    無料で簡単にはじめることができます。

    公式トップブロガーへ応募

    多くの方にご紹介したいブログを
    執筆する方を「公式トップブロガー」
    として認定しております。

    芸能人・有名人ブログを開設

    Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
    ご希望される著名人の方/事務所様を
    随時募集しております。