自宅ゲーム会54 ヒット・ザ・ロード  | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成29年2月10日

 

 本日は最近恒例になっているまさ&りく家族が遊びに来たので、奥様方の雑談を片目に部屋の片隅でひっそり(内容的にあんまりひっそりしていませんでしたがw)ボードゲームです。まあ、いつもならここで子どもたちが乱入するため軽めなゲームをしながら「番外」となるところですが、本日は子どもたちだけで遊びに集中していたので、1ゲームだけでしたが普通にゲームをプレイしています。

 

☆ヒット・ザ・ロード

○概要

作者:マーティンワレス

対象年齢:12歳以上

対象人数:1-4人

標準時間:60分程度

 

 ゾンビであふれかえったアメリカを舞台に、シアトルから東海岸のロサンゼルスを目指して旅した製作者の実体験を元に作成された(という設定の)ゲームです。物資の足りない世界でありあわせのもので作ったという設定の雰囲気を出すためにも、コンポーネントは汚れたトランプや車のキー、ビンのふたといったものを模しているのが特徴的でこだわりを感じますね。それにしても、ワレス氏は「鉄道」「重ゲ」というイメージが強いのですが、こんなゲームも作るんですね。

 

①2枚の冒険カードからなる、次の目的地までのルートについて、どのルートを行くかを競りによって決定します。競りでは、入札した額に応じて手元の資源の中から任意のもので支払います。

②ルートが決定したら、手番順にプレイヤーは冒険カードを解決します。冒険カードには「入手できる資源(即時に入手)」「イベント(特殊トークンを入手したり、メンバーが増えたり、戦闘の特殊ルールが加わったりなど)」「出現するゾンビの数」がかかれています。

③「資源の入手」、「イベント」を処理し、さらに冒険カードに「出現するゾンビの数」がかかれていれば戦闘となります。

④1回のみ、任意の弾丸トークンを支払い、マーカー数×2個のダイスを振って「ヒット」が出た分だけゾンビを倒します。

⑤白兵戦の前に燃料トークン×2を支払えば白兵戦から逃げることが出来ます。ただし、その冒険カードを入手することは出来ません。

⑥白兵戦では生存者の人数分のダイスを振ります。「ヒット」が出ればその分だけゾンビを倒すことが出来ます。「アドレナリン(ヒット+アドレナリンの目もある)」が出れば、アドレナリントークンを支払えばゾンビを(ヒット+アドレナリンの目はトークンを支払えば2体)倒すことが出来ます。「死傷者」の目はアドレナリントークンを支払わなければ、出た目の人数だけ生存者が倒れます。なお、特定条件のゾンビと戦う場合赤いダイス(通常は黒いダイス)を振ることになりますが、この赤ダイスには「即死」という目があり、アドレナリンで防ぐことが出来ません。

⑦冒険カードを全て解決すると、その冒険カード(カードに書かれた勝利点)が手に入ります。

⑧全ての冒険カードがなくなるとゲーム終了です。ゲーム終了時に、所有する各資源、生存者の数によってボーナスが手に入ります。

⑨生存者を1名でも生き残らせてゲーム終了を迎えたプレイヤーのうち、最も勝利点の高いプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 管理人が赤、まさが青、りくが黄のリーダー生存者コマを使用してゲーム開始です。

 最初のラウンドはこんなルートになりましたが、どのルートも2枚中1枚にゾンビが出現し、何らかの資源が手に入るということで、若干一番下で手に入る資源が多めではありましたが、とりあえず競りは「0」で行い、資源を温存する作戦でいきます。

 

 さすがに最初の行程なので、生存者の脱落なく全員が切り抜けます。

 

 続く2ラウンド目は競りでかなりの波乱が起きます。というのも、明らかに一番下が「勝利点」「多量の資源」「ゾンビの出現なし」とお得、中央が唯一ゾンビが出て資源も少なく不利、最上段は「資源」「多めの勝利点」に「この時点で効果は分からないがマイナスっぽい放射能の特殊トークン」と損得が微妙とこんなルートになり、早々にあきらめて温存モードの管理人とは別に、りくとまさがかなり高額まで競りあう展開となります。最後はまさが引き、お得なりく、微妙なまさ、不利な管理人という感じでこのラウンドは進みます。

 

 まあ、とはいえこのラウンド自体も難なく全プレイヤー切り抜けることになります。

 

 続く3ラウンドも無事に突破となり、中盤戦になるレベル2の冒険者カードによるルート作成となります。

 

 このレベルまではまだまだ資源が見つかるカードもありますが、ゾンビの出現率が徐々に上がってきます。

 

 まさが白兵戦で渾身の出目を出して突破するなど、まだまだ犠牲者を出すことなく、このラウンドも無事に終えます。ただ、2ラウンド目での消耗が響いており、まさの資源はかなりカツカツといった状況になってきています。

 

 続くラウンド、ここまで資源を温存してきた管理人が、競りに一人勝ちする状況になってきており、ゾンビの出ないルートを選択肢して余裕で突破します。りくは赤いゾンビマーク(大群で、指定の数の赤ダイスを使用)のあるルートになりますが、何とか突破します。

 

 しかし、資源のないまさはこのラウンドで多数の生存者を失ってしまいます。ちなみに、画像では残り2人になっていますが、この後さらに1人失いリーダーのみでなんとか突破できています。

 

 続くラウンドでは、管理人とりくとも1人ずつ生存者を失います。まさはここで脱落かと思われていましたが、リーダー無双で何体ものゾンビを撃破し突破に成功します。

 

 しかしながら、出現する資源が乏しくゾンビの出現数が増えるレベル3では体勢を建て直すのは難しく、残り2ラウンドのところであえなくまさはダウンとなります。

 一方、管理人はまだ資源に余力があり危なげなく突破に成功しますが、このあたりで資源が尽きてきたりくは次々と生存者が倒れ、リーダー1人になりつつ何とか突破したといったところです。

 

 最終ラウンドのルートはこんな感じです。最終ラウンドにしては管理人のルートは簡単で、難なくロサンゼルスに到着します。一方のりくは、最初の冒険者カードはイベントにより突破したものの・・・

 

 続くカードの大群ゾンビで「即死」を出し、最後のリーダーが倒れてしまったため脱落となります。結果、ロサンゼルスに無事に到着したのが管理人のみということで管理人の勝利となりました。

 

○評価

 まず、トークン、カード類といったコンポーネントは、世界観にあわせておりこだわりを感じます。また、だんだんと資源が乏しくなってきてゾンビがあふれかえってくる展開で、絶望的な雰囲気を表現しており、全体的に設定とそれを再現した雰囲気作りというのは非常に良くできていると思います。

 ゲーム自体は多分に運の要素が影響するダイスゲーム、といったようにも見えある意味その通りではあるのですが、その一方かなりシビアなリソースマネジメントのゲームなんじゃないかなと。というのも、資源は序盤こそ比較的潤沢に手に入るものの、終盤になるにつれ入手量は乏しくなってくる反面、ゾンビが増えてくるので必要となる状況は増えてきます。となると序盤の戦闘から、資源を温存するために白兵戦で切り抜ける(アドレナリンを使用するリスクがある)のか、アドレナリンを温存するため遠距離に費やすのか、勝利点を見逃してでもアドレナリンと弾丸を温存するため燃料を使用し逃亡するのか、と戦闘の都度頭を悩ませます。

 また、さらにそこを難しくしているのがルートの選択で、手に入る「資源」「勝利点」「特殊トークン」と出現するゾンビを天秤にかけどのルートを選ぶのか、希望するルートを進むためどの資源をどれだけ費やすのかというのは、乏しい資源だからこそ余計に悩ましいです。

 一方で気になる点としては、お互いの絡みは競りの部分しかなく、それ以後の処理はほぼソロゲームなので、人数が増えれば増えるだけ見ている時間が増え、他プレイヤーの一喜一憂を一緒に楽しむことができなければダウンタイムが気になるんじゃないかなということです。ダイスは若干の余裕があるので、同時処理をすることも出来なくはないですが、それはそれでほんとにソロゲーっぽくなって味気ないかな。

 また、資源を上手く運用できなかったプレイヤーは、「資源がない」→「競りに参加できない」→「不利な道を進ませられる」→「ますます不利になる」というダウンスパイラルに陥りやすいゲームで、これをひっくり返すにはほぼダイス運に頼るしかないというのは、好き嫌いがあるかもしれませんね。ただ、これが簡単に覆るようだと逆に脱落(絶望的な状況)がおきにくくなるので、まあこれはこれでいいのかな。

 ついでに、特殊トークンの説明がルールブックには2種類しか触れておられず、「取得すると後半のイベントに影響する」という程度でいいので、その辺についての説明があってくれたらよかったですね。

 とりあえず、こだわりのコンポーネントによって再現された雰囲気の中を、シビアな資源管理でダイス運を何とかしつつ(まあ何ともならないときはならないですがw)ロサンゼルス目指して進んでいくというのが非常に楽しいゲームだと思います。

 

 

 時間もあり、本日は1ゲームだけで終わっていますが、各プレイヤーの展開に全員で一喜一憂しつつ楽しめたので良かったですね。

 

 

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