欧州野球狂の詩

日本生まれイギリス育ちの野球マニアが、第2の故郷ヨーロッパの野球や自分の好きな音楽などについて、ざっくばらんな口調で熱く語ります♪


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 超ビッグニュースということで、久々にこのカテゴリーで記事を書こうと思います。今月1日から宮崎のサンマリンスタジアムとアイビースタジアムで行われていた第6回IBAF女子ワールドカップで、「マドンナジャパン」こと野球女子日本代表が見事史上初の4連覇を達成しました。


 2004年から始まったこの大会で、第1回と第2回はアメリカに敗れての銀メダル、第3回から前回の第5回魔では金メダルを獲得していた我らが日本代表。WBSCが発表している女子世界ランキングでは堂々の1位にランクされ、全8チームが参加した今大会にも名実ともに女王としての立場で臨んでいました。優勝すればV4、そして男女全てのカテゴリーが「侍ジャパン」という統一ブランドの下に結集してから初の女子W杯ということなどもあり、世間的にもかなり注目度は高かったように思います。


 国内プロの日本女子プロ野球機構(JWBL)所属のプロ選手と、クラブチームや大学野球部に所属するトップアマとの混成軍で臨んだ日本は、開幕から圧倒的な戦いぶりを披露。初陣となったオーストラリア戦で、相手投手陣の制球難にも付け込んで14‐0で5回コールド勝ちを収めると、続く香港とベネズエラにもそれぞれ19-0、14‐0というスコアで圧勝。2次リーグ初戦となったカナダ戦でも12‐2で5回コールド勝ちし、開幕からの4試合を全て5回コールドで切り抜ける結果となりました。プレイバックの映像を見ても、各国の技術レベルに開きがあったことは確かなのですが、それでもこの時点までで69得点2失点という戦いぶりは、まさに女王の名にふさわしいものでした。


 最後の2試合は、宿敵アメリカとの連戦に。日本が笹沼菜奈(平成国際大)、アメリカがマルティ・セメンテーリという両先発で行われた6日の2次リーグ最終戦では、4回一死一、三塁から中村茜(フローラ)のセーフティスクイズで挙げた1点を4投手の継投で守りきり、1‐0で勝利を飾りました。この試合では決勝に備え、主砲の西朝美(AFB TTR)や主将の志村亜貴子(アサヒトラスト)ら主力を温存。これまで対戦した相手とは攻守にわたりクオリティが段違いのアメリカ相手に、なかなか得点を奪えず苦しい展開となりましたが、少ないチャンスを確実に得点に結び付けて接戦をものにしました。


 そして今日行われた決勝。日本はこれまで守護神としてリリーフに専念していた、里綾実(レイア)を大一番の先発として起用します。一方のアメリカは、前日の試合では5番・DHで出場していたサラ・ヒューデックを先発投手として抜擢。打撃にも優れる17歳のサウスポーを投打に活かすためDHを放棄し、チーム最年長となる36歳の金由紀子(ホーネッツレディース)を起用してDH制を維持した日本に対して、9人制で挑むことを選択しました。


米 000 000 0 0 7 2

日 001 020 X 3 4 0


(勝)里

(敗)ヒューデック


※大会規定により7イニング制で実施


 前夜に引き続き息詰まる投手戦となったこの試合、展開が動いたのは3回でした。先頭の志村が三直に倒れた後、切り込み隊長の六角彩子(侍)が左前打で出塁。2番の厚ヶ瀬美姫(アストライア)が送って二死二塁とチャンスを広げます。ここで打席に立った3番三浦伊織(フローラ)の遊撃へのゴロを、アメリカの遊撃手ジェイド・ゴルタレスが後逸。打球が転々とする間に二塁走者六角が好判断で一気に本塁を突き、日本が待望の先制点を手に入れました。


 更に5回には、一死からの出口彩香(尚美学園大)への四球を足がかりに作った二死二、三塁のチャンスで、厚ヶ瀬が中前適時打を放ち1点を追加。さらにその後、厚ヶ瀬の二盗の間に飛び出していた三塁走者の志村をアメリカの捕手ケンドール・ドーソンが刺そうとしますが、この送球が何と志村を直撃。ファウルグラウンドへと転がったボールを、三塁手ミシェル・スナイダーが慌てて追いかけるも及ばず、志村が難なく生還してダメ押しの3点目が日本に入りました。


 相手のミスにも助けられた先発の里は、それまでリリーフで僅か被安打1しか許していなかったという好投ぶりを、本来のポジションでもいかんなく発揮します。最速120㎞/h(女子ではこのラインを超えると、かなりの速球派とみなされるとのこと)の速球で相手の内角をぐいぐい突いていく強気の投球で、アメリカ打線になかなか得点につながる一打を打たせません。終わった時には7安打を浴びながらも4つの三振を奪い完封、7回を84球でまとめる理想的な投球で見事胴上げ投手となりました。


 勝った日本は試合後、大倉孝一監督(環太平洋大)を優勝回数と同じ4回胴上げ。途中強い雨による中断が20分ほどあり、再開後も時折雨脚が強くなる厳しいコンディションの中での一戦でしたが、最後まで集中力と明るさを途切れさせることなく戦い抜きました。終わってみれば、初代女王アメリカとは接戦にこそなったものの、2試合とも華麗に完封勝ち。御年40歳ながら女子野球界では世界屈指のスラッガー、タマラ・ホームズらを擁する強力打線に仕事をさせなかったのは見事としか言いようがありません。


 それにしても、今回の日米両国の選手たちが見せたプレーの質の高さには驚かされました。スナイダーが2次リーグ最終戦で見せた、ショートバウンド捕球からのスナップスローで打者走者をアウトにしたプレーは、まるでMLBの試合を見ているのかと思うほど。三遊間コンビを組むゴルタレスともども、内野の深い位置やかなり難しい体勢からノーバウンドで一塁に送球してアウトにするプレーも少なからず見られ、そのスローイング技術は女子のレベルを明らかに超越していました。


 一方の我らが日本も素晴らしくハイレベルなディフェンスを披露。中でも驚かされたのは、やはり出口-厚ヶ瀬の二遊間コンビでした。決勝では二度4-6-3の併殺を完成。特に6回に決めた2回目は、センターに抜けようかというあたりを出口がダイビング捕球して、そこから遊撃→一塁と渡って決まった非常に鮮やかなプレーであり、これにはテレビ観戦していた俺も思わず興奮して大声をあげてしまいました。今回の日本はこの両名に加え、一塁に回った川端友紀(アストライア)も本職は遊撃手。そして正三塁手六角も名手ということで非常に内野守備の質に対する評価は高かったのですが、それをいかんなくプレーで証明することになりました。


 今の時代、NPBにおいても当たり前のように150㎞超の速球が投じられる野球界において、女子野球はどうしてもフィジカル的には男子野球の後塵を拝することになってしまいます。実際、この世界には150㎞/hの剛速球も130m級の本塁打もありません。しかし、そんな女子野球でも守備のディシプリンがしっかりしていればかなり見ていて面白いですし、俺自身も非常に楽しんで観戦していました。日米以外の国では緩慢なプレーも少なからずみられたのは残念ですが、今回の日本やアメリカくらいのレベルが女子球界全体の平均くらいになってくれば、かなりスポーツとしては楽しめるんじゃないかなと個人的には思います。


 日本に女子プロ野球リーグ「GPBL(現JWBL)」が誕生してからしばらく経ちますが、やはり男子と比べた時のそのプレーの強度や歴史の浅さが影響しているのか、同じプロ野球と言えどもNPBと比べれば女子はかなり存在感が薄いような気が個人的にはしています。しかし、今回はテレビ朝日がBSとCSを使って試合を生中継し、テレビやネットのスポーツニュースでも取り上げられるなど注目度はかなり高かったのも事実。その証拠に1回目の日米決戦の折には、なんと14000人もの観客が試合を見に集まったとのこと。「女子野球をもっと広めたい」と語っていた志村主将をはじめ、選手たちをはじめとする関係者にとっては非常に嬉しい知らせだったんじゃないでしょうか。


 ここ最近、野球関連のニュースでは延長50回というとんでもない長さの一戦があった高校軟式に、今回の女子野球とこれまでとは「ちょっと毛並みの違う」世界がクローズアップされることが多いように思います。プロ野球や高校野球、大学野球に社会人野球、あるいは独立リーグといった「男子硬式野球」以外のカテゴリーにも、もっとスポットライトが当たればさらに野球界全体が活気づくはず。今回の4連覇をきっかけに、女子野球がさらに盛り上がっていくといいですね。俺もいずれは生で試合見に行きたいです。前人未到の偉業を成し遂げた、日本が誇るマドンナたちに幸あれ!!


ソース一覧

http://www.ibaf.org/en/news/2014/09/06/womens-baseball-world-cup-gold-medal-preview-no-1-/6793e652-6956-4b4f-a47a-cd301766a425

http://www.ibaf.org/stats/2014/japan/24.htm

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 世界野球・ソフトボール連盟(WBSC)は、今年9月1~7日にかけて宮崎で開催される、第6回女子野球W杯の出場国8チームの顔ぶれを発表しました。


 今大会に出場するのは、アルファベット順にオーストラリア、カナダ、台湾、香港、日本、オランダ、アメリカ、ベネズエラという顔ぶれ。ホスト国の我らが日本は現在大会3連覇中で、過去5大会全てで金若しくは銀メダルを獲得しています。もちろんWBSC女子世界ランキングは堂々の1位。今回も前回大会同様、GPBLでプレーするプロ選手とクラブや学校チームに所属するアマ選手の混成チームとなりそうです。ホスト国として、そして女子野球界の女王としてV4に大きな期待がかかります。


 その日本のライバルとなるのは、これまた過去5大会全てでメダルを獲得しているアメリカや、オーストラリア、カナダといった英語圏の強豪国。世界ランク2位のアメリカは第1回(2004年)、第2回(2006年)と連覇を達成した後、第3回(2008年)と第4回(2010年)で銅メダル、第5回(2012年)で銀メダルを獲得しています。オーストラリアとカナダはともに世界ランク3位タイで、オーストラリアは第4回のベネズエラ大会で銀、カナダは地元開催だった前回大会で銅をそれぞれゲット(カナダは第4回以外、全ての大会で表彰台に上がっています)。大会4連覇阻止に向けて、こうした国々が今まで以上に日本をマークしてくるのは間違いなく、今年も優勝争いは白熱しそうです。


 ベネズエラはアメリカ・カナダの北米2チームに続く、米大陸の第3代表として出場。今回が3回目の出場となり、過去2大会ではそれぞれ4位と5位に入っています。後一歩で逃した表彰台を、今大会では何としてもつかみたいところ。台湾は過去5大会全てに出場し5位が3回、前回のカナダ大会では6位でした。安定した成績を残してはいますが、今回はその殻を破り1つでも上に食い込むことが目標になるでしょうか。高い壁ではありながらも、同じアジア勢として女王・日本には一泡吹かせたいと思っているはずです。


 ヨーロッパで唯一の出場となるオランダは、今大会が3回連続3回目の出場。前回大会ではキューバを7・8位決定戦で破り、初めて総合最下位脱出に成功しました。男子では今や世界トップレベルの強豪の座にまで上り詰めたオランダですが、女子野球でも近い将来の台頭が望まれます。アジア第3代表の香港も3回目の出場で、最高成績は第2回台湾大会の7位。第4回大会では試合中に選手が銃撃され、チームとしても途中棄権を余儀なくされるという、文字通り前代未聞のアクシデントにも見舞われましたが、今回はグラウンド内のプレーぶりで注目されて欲しいところです。


 2004年から隔年で開催されている女子野球W杯ですが、日本が大会ホスト国を務めるのは2008年の松山大会以来2度目。複数回のホスト国を経験するのは、第1回と第5回大会を開催したカナダに続き2か国目となります。女子野球は男子と比較するとどうしても存在感で劣ってしまう感がありますが、GPBL関係者の努力のおかげで日本では少しずつその地位が向上しているように思います。昨春は福岡でWBC一次ラウンドを開いた九州の地が、今秋は女子野球でも盛り上がることになれば素晴らしいですね。選手たちの熱い戦いに期待したいところです。


ソース:http://www.mister-baseball.com/national-teams-announced-2014-womens-baseball-world-cup-japan/

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 国際野球連盟(IBAF)は、8月10日から19日まで、カナダ・エドモントンで開催される、第5回女子野球W杯の出場チームを発表しました。


 今回出場するのは、現王者の日本と開催国カナダに加え、オーストラリア、アメリカ、ベネズエラ、台湾、オランダ、キューバの全8チーム。大会では全8チームによる総当たり戦が行われた後、上位4チームが決勝トーナメントに、下位4チームが順位決定戦に回ります。このため、試合数は1チームにつき9試合、大会全体では36試合となる予定です。


 今回、このブログで特に注目したいチームが2つあります。その1つは、もちろんディフェンディングチャンピオンである我らが日本代表。実は日本代表は、過去4回行われた全ての大会でファイナリストになっており、うち前回(ベネズエラ大会)と前々回(日本・松山大会)で連覇を達成しています。前回大会ではアマ選手のみで臨んだにもかかわらず、決勝ではオーストラリアを13‐3と大差で撃破。「女子野球の世界に日本あり」を、球界関係者に強く印象付けました。


 さらに今回は、プロ野球選手という超強力助っ人が、ロースターに加わることになります。前回大会では興業上の理由から、日本代表への選手の派遣を見送った日本女子プロ野球機構(GPBL)が、小西美加(兵庫→大阪)をはじめとするトップ選手の派遣を了承。今回は文字通り、日本女子球界最高のメンバーで挑むことになりそうです。男子と違って、プロアマ同士の不毛な摩擦が存在しないことから、お互いの交流にも積極的な女子だけに、単なる表面上の戦力以上に、強いチームが見られることになるでしょう。


 もう1つは、ヨーロッパから唯一今大会に参戦する、オランダ代表。強豪ドミニカやキューバを倒すなど、その実力の高さが世に知られるようになった男子に対して、女子は昨年正式に誕生したばかりの、まだ若く歴史も浅いチーム。昨年には、代表選考のためのトライアウトも開催され、男子に負けじと本格的に動き始めています。まだ実績は皆無に等しいだけに、今大会では厳しい戦いになることが予想されますが、最初からずっと強いチームなど存在しないのが世の理。将来、ヨーロッパ野球が男女ともに隆盛を極める時代が来たとして、その時に「今の発展の礎になった」と語られるような戦いを、彼女たちができればいいですね。


 もちろん、この2チーム以外も注目に値するチームばかり。第1回、第2回と連覇を果たしながら、その後日本に2度王座を明け渡しているアメリカ、開催国カナダも非常に強いチームで、決して油断できる相手ではありません。果たして、今大会も日本が女王の座を守るのか?それとも、他の国が奪い返すのか?そしてオランダの戦いぶりは?「もう1つのW杯」の戦いの行方が、今から楽しみで仕方ありません。


ソース一覧

http://www.ibaf.org/en/news/2012/02/04/8-teams-for-v-womens-baseball-world-cup-announced/695b7fe5-58dc-4e57-9b12-abf2ffc3c5f6

http://blog.ameba.jp/ucs/entry/srventryinsertinput.do

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