欧州野球狂の詩

日本生まれイギリス育ちの野球マニアが、第2の故郷ヨーロッパの野球や自分の好きな音楽などについて、ざっくばらんな口調で熱く語ります♪


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 21歳以下の選手たちによって争われるU-21ヨーロッパ選手権が、去る今月22日から27日までチェコ・トレビシにて行われ、開催国のチェコが決勝でオーストリアを9-3で破り、見事優勝を果たしました。


 チェコ、オーストリア、ロシア、ウクライナ、リトアニア、スロバキアという6チームで争われた今大会。チェコは総当たり制の予選ラウンドで計70得点に対し失点はわずか7と、攻守にわたって圧倒的な力を見せつけて全勝で決勝に駒を勧めました。一方のオーストリアは、予選ラウンドでは3勝2敗。チェコには23日の試合で5回コールド負け、続く24日にもロシアに1点差で惜敗し連敗を喫したものの、ウクライナ、スロバキア、リトアニア相手にはいずれも2ケタ得点で力の差を見せつけました。


 チェコがマテイ・ブラベック、オーストリアがミヒャエル・ケラーという両先発で始まった決勝では、序盤はオーストリアが優勢に。初回に野選の間に1点を先制すると、2回にも無死三塁からミッチ・イェーガーの適時打が飛び出し、2-0とリードを奪います。しかし、チェコは3回裏にダビド・ヴォハンカの適時打などで一挙3点を奪い、見事逆転に成功。その後も4回、6回、8回に効果的に追加点を奪う一方、早々とKOされたブラベックの後を引き継いだ2番手のダニエル・ヴィテックが、6回2/3を投げて相手の反撃を1点に抑える好リリーフ。中盤以降は完全に主導権を奪い返す形で白星を飾りました。


 この試合、反撃の口火を切ったヴォハンカは5打数3安打1本塁打3打点の大活躍。アダム・ハイトマーとミヒャエル・ヴィコウカルが揃って2得点をマークしました。一方、オーストリアは切り込み隊長のアミン・マニーが2得点。1番打者としての役割は果たしたものの、中軸が好機に後1本が出なかったのが悔やまれます。ロングリリーフながら見事に火消し役としての役回りを果たしたヴィテックに白星、3回0/3を投げて被安打6、5失点(自責点4)と期待に応えきれなかったケラーに黒星がそれぞれ就いています。


 大会全体では、トマス・ユネック(チェコ)が最優秀打者賞、デニス・レオノフ(ロシア)が最優秀投手賞を受賞。また大会MVPには、チェコの主軸の一角として攻撃陣を引っ張ったハイトマーが選ばれました。この世代の選手たちは、今後シニア代表でも重要な役回りを担うことになるであろう面々。今度はフル代表でその活躍ぶりを見たいところです。大会全試合の結果は以下の通り。


22日

ロシア11-0リトアニア(7回コールド)

オーストリア10-5ウクライナ

チェコ13-0スロバキア(7回コールド)


23日

ウクライナ3-2ロシア

スロバキア20-2リトアニア(5回コールド)

チェコ17-2オーストリア(5回コールド)


24日

ウクライナ6-4スロバキア

ロシア2-1オーストリア

チェコ15-0リトアニア(6回コールド)


25日

ロシア9-4スロバキア

オーストリア17-2リトアニア(5回コールド)

チェコ11-1ウクライナ(7回コールド)


26日

オーストリア15-3リトアニア(7回コールド)

チェコ14-4ロシア(8回コールド)

ウクライナ15-3スロバキア(8回コールド)


27日

チェコ9-3オーストリア


最終順位

1.チェコ

2.オーストリア

3.ロシア

4.ウクライナ

5.スロバキア

6.リトアニア


ソース一覧

http://www.mister-baseball.com/european-championship-cadets-u21-final-day-july-27-2014/

http://www.baseballstats.eu/2014/trebic/games/16.htm

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 今年で10回目を迎えるMLBヨーロッパエリートキャンプが、現地時間今日から来月13日までイタリア・ティレニアで行われます。


 12か国から49名が参加する今回のキャンプには、史上初めてスイス人プレーヤーが参加。スヴェン・レーマン外野手が歴史にその名を刻みこみました。また、先日レッズとの契約が発表されたナディール・ルジャティフィ内野手(ドイツ)も参加が決定。一方、ヴィンセント・ヘルゲット外野手(ドイツ)は当初参加予定だったものの、故障のため最終的には参加が見送られました。


 参加する面々はいずれも、春先に行われたアカデミートーナメントやヨーロッパ全土で行われたトライアウトを経て、MLBから招待を受けたエリートばかり。既に先週末、オランダ・ホーフドループでピッチングと打撃に特化したミニキャンプを実施済みで、今回のティレニア合宿ではトップレベルのコーチ陣から、最先端の指導を受けることになる他、インストラクションリーグに似た紅白戦も実施されることになります。


 今回のキャンプでのコーチ陣も豪華な面々。殿堂入り遊撃手のバリー・ラーキン氏(ブラジル代表監督)を筆頭に、MLB球宴出場経験を持つスティーブ・フィンリー氏、元マリナーズ監督のジョン・マクラーレン氏、そしていずれも元大リーガーであるフェルナンド・ぺレス氏、グレッグ・スウィンデル氏、スティーブン・ラーキン氏、マイク・ラーソン氏が指導に当たります。


 現在MLB傘下でプレーしているヨーロッパ出身選手は、その多くがこのエリートキャンプ出身の面々。卒業生からは既に、アレックス・リッディ(ドジャース、イタリア)とドナルド・ルッツ(レッズ、ドイツ)という2人の大リーガーが生まれています。今回参加する49名の中から、一体何人が彼らのように頂点までたどり着くかは分かりませんが、1人でも多くのプレーヤーが契約を手にすることを祈りたいところです。参加するメンバーは下記の通り。


投手

・マリウス・バランディス(リトアニア)

・アルベルト・バルチェッタ(イタリア)

・マテオ・ボッチ(イタリア)

・アレッサンドロ・チアーラ(イタリア)

・ケビン・デスメット(ベルギー)

・ディエゴ・ファビアーニ(イタリア)

・ダニエル・ゴラン(ドイツ)

・アントニオ・ホルバティッチ(クロアチア)

・サッシャ・コフ(ドイツ)

・ダルコ・クラテルニック(クロアチア)

・フランコ・コヴィアッチ(クロアチア)

・ガブリエレ・クアッタリーニ(イタリア)

・ウォルフギャング・リッター(ドイツ)

・オンドレイ・サトーリア(チェコ)

・マッツ・シュッテ(オランダ)

・ジョルディ・ヴァンデンヒューベル(ベルギー)

・ディラン・フェルドンク(オランダ)

・アンジェロ・ウィックラート(オランダ)

・ヤコブ・ウォイチャック(ポーランド)


捕手

・レオナルド・コラグロッシ(イタリア)

・ジョナサン・フレットハイム(イギリス)

・ジョナサン・ハイムラー(ドイツ)

・エリア・マリニグ(イタリア)

・ルーカス・メンシク(チェコ)

・ルーベン・プリンス(オランダ)

・ノラン・ソリヴェレス(フランス)

・アンドリア・トミッチ(クロアチア)

・ローワン・ヴァンホーエク(オランダ)


内野手

・フィリップ・クラウス(チェコ)

・テイラー・クレメンシア(オランダ)

・トビアス・ホルメルンド(デンマーク)

・マルティン・カラベック(チェコ)

・フリソ・スプルイト(オランダ)

・オリバー・ティーベン(ドイツ)

・ルーカス・ディックマン(ドイツ)

・マックス・ドライハー(オランダ)

・ナディール・ルジャティフィ(ドイツ)

・ヴォイテク・メンシク(チェコ)

・マテオ・ピッゾリーニ(イタリア)

・ニノ・サカーサ(ドイツ)

・フィリップ・スモラ(チェコ)

・マルコ・ヴァンデルウェイスト=セヴェリーノ(オランダ)


外野手

・パスカル・アモン(ドイツ)

・チエル・バークハート(オランダ)

・ポール・ブランズ(オランダ)

・フェデリコ・ジョルダーニ(イタリア)

・スヴェン・レーマン(スイス)

・ジョルジオ・マッサーリ(イタリア)

・フレデリック・ウォルター(フランス)


ソース:http://www.mister-baseball.com/10th-mlb-european-elite-camp-tirrenia-49-players-12-countries/

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 今の時代、ドイツという国に対してネガティブなイメージを持っている日本人は、個人的な推測ながらそれほど多くはないと思う。ドイツビールの祭典であるオクトーバーフェストには、毎年のように多くの人が集う事で有名だし、ドイツ車は国産車と並んで長きにわたって人気ブランドであり続けている。こうした「ドイツブランド」への人気は一体どこから来るのかと考えてみると、それはおそらく「渋くて男臭い」「ごつくてカッコいい」というイメージによるところが大きいのかもしれない。


 確かに、ドイツの人名や地名といった固有名詞はどれも異常なほど響きがカッコいい。ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハ(中世の作家)、ゲアハルト・シュレーダー(元首相)、バスティアン・シュバインシュタイガー(サッカードイツ代表選手)などなど、その例は探せば枚挙にいとまがないほどだ。ドイツ出身の野球選手というくくりだけで見ても、カイ・グロナウアー(メッツ)然り、ドミニク・ウルフ(ゾーリンゲン・アリゲーターズ)然り、クラウス・ホプフェンスペルガー(元レーゲンスブルグ・レギオネーレ)然りと、存在感と迫力満点の名前を持つ選手は少なくない。「いかにもゲルマン人」という趣のこうしたネーミング、もちろん俺も個人的に非常に好きだ。


 しかしここ数年、新しくドイツ代表に入ってくる選手の名前を見ると、その傾向には少しずつながら変化が見られている。上述したようなゲルマン系以外の選手が増えてきているんだ。パダーボーン・アンタッチャブルズの若手有望株である遊撃手のルイス・サンタクルス、ドイツジュニア代表メンバーとして今年召集されたハリル・イスマイル・チフチ等がその代表例。昨日の記事でレッズとの契約が決まったとお伝えしたナディール・ルジャティフィ(アンタッチャブルズではサンタクルス、ドイツジュニア代表ではチフチと同僚だ)など、名前を聞いただけでドイツ人だと言い当てられる人はまずいないんじゃなかろうか。


 民族的に区分するならば(あくまでも推測にすぎないけれど)、サンタクルスはスペイン系ないしは中南米系、チフチはアラブ系、そしてルジャティフィはイラン系といえる。もちろん、いずれももともとドイツにはない系統の名前であることは言うまでもないけれど、だからといってそれだけを理由に彼らが皆帰化選手であると断定するのは早計だろう(もちろん、中には大エースのエノルベル・マルケス=ラミレス(キューバ出身)のように、「後からドイツ人になった」選手もいるかもしれないが)。それは、かの国には「生まれも育ちもドイツでドイツ国籍も持っているが、民族的にはゲルマン人ではない」ドイツ人がたくさんいるからだ。それにはドイツという国の歴史が密接に関係している。


 第2次大戦で、日本やイタリアとともに枢軸国として戦い敗れたドイツは戦後、戦いの中で多くの犠牲を払ったことから復興を担う労働力が足りなくなった。もともとドイツに住んでいた人たちだけでは、国を再生し苦難から立ち直らせることができなかったんだ。そこでドイツは、外国から多くの移民を出稼ぎ労働者(ドイツ語でガストアルバイターと呼ばれる)として迎え入れ、彼らに単純労働を主に担わせることで復興に足掛かりを築こうとした。こうした経緯でドイツに移り住んだ人々の中には、トルコ人やクルド人、セルビア人などが多数いたとされている。


 彼らは母国に帰らずにやがてそのまま定住するようになり、いつしか国籍も取得してトルコ系・クルド系・セルビア系ドイツ人として生きるようになった。彼らの子や孫に当たる二世や三世は血筋こそ祖国のそれを引き継ぎながらも、ドイツで生まれ育ちドイツ文化の中でドイツ人として育てられている。サンタクルスやチフチ、ルジャティフィもおそらくはこうした移民コミュニティの中から、己の才を磨き台頭してきたプレーヤーなんだろう。ちなみにこうした「非ゲルマン系ドイツ人」の存在は、ドイツのヒップホップシーンを追ってみると非常によく実感できる。以前も紹介した下の動画に出てくるのは皆ドイツ人アーティストだけど、金髪碧眼の人物は1人として登場しないことが分かるだろう。


https://www.youtube.com/watch?v=wVJl9qi46Bw


 しかし、こうしたコミュニティの中からも才能ある若手プレーヤーが生まれてきているというのは、非常に興味深い現象と言っていい。そもそも、ドイツ語ヒップホップシーンがなぜ彼ら移民によって主に担われているかと言えば、上述したように彼らは専ら単純労働に従事しているため、ドイツ社会の中では基本的に貧しい層に属していることが多いからだ(もちろん全員が全員そうだとは言わないけれど、そうした社会的な不満がヒップホップという表現に昇華されている一面があることもまた事実)。一般論として、野球は本格的に取り組もうと思えば、用具を揃えるのに非常に金がかかるスポーツであるのは否定できない。だから個人的には同じドイツの中でも、こうした移民コミュニティと野球はあまりお互いに結びつく存在だとは思えなかった。


 にもかかわらず新しい才能がそこから生まれていて、その中にはルジャティフィのようにMLB球団とマイナー契約を結ぶクラスの逸材もいるというのは、ドイツ野球の底辺がどんどん広がっていることの一つの証左なんじゃないだろうか。出自や民族の別に関係なく、然るべき才能を持ち努力を積んだ選手がどんどん上のレベルへと上がっていく。これはまぎれもなくドイツ球界における新しい流れであると同時に、ある意味俺が夢見ている世界を狭い範囲の中で具現化しているとも言える。


 もしかすると、この先野球が国際的メジャースポーツの1つとして認知されるようになる時代が来た時、今のアメリカが担っている「選手供給源」としての役割をドイツも担うことになるかもしれない。ちょうど今のドイツやイタリアに、WBCの折にはドイツ系アメリカ人やイタリア系アメリカ人が少なからず登用されているように、トルコ系ドイツ人がトルコ代表の主力を担うなんてことも起きたりするんだろうか?そこでプレーする同胞たちの姿に刺激されたことをきっかけに、トルコネイティブの期待株が台頭してくるというポジティブな流れが生まれるなら、それはそれでありだろう。


 つい先日世界のサッカー界の頂を踏破したサッカードイツ代表は、既に多民族化を成し遂げている。エース格のメスト・エジルはトルコ系、W杯新記録の大会通算16得点をマークしたミロスラフ・クローゼはポーランド系、DF陣の柱の1つとして奮闘したジェローム・ボアテングはガーナ系だ。野球の代表も将来、サッカーのように人種のるつぼと化すのかどうかはまだ分からないけれど、例え彼らが将来的にどんなチーム構成を採っているにしても、参加している選手全員が同じ黒・赤・金の国旗を背負い、同じ「Deutschland(ドイツ語における「ドイツ」の呼称)」のユニフォームを身にまとって頂点の為に戦うチームであるならば、それは少なくともポジティブなことであることは間違いないだろう。「ドイツにおける移民社会」と「野球」、これは今後非常に興味深いテーマの1つとなるかもしれないね。

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